ロシア情勢(2017年11月 モスクワ事務所)
| レポートID | 1004758 |
|---|---|
| 作成日 | 2017-12-21 01:00:00 +0900 |
| 更新日 | 2018-02-16 10:50:18 +0900 |
| 公開フラグ | 1 |
| 媒体 | 石油・天然ガス資源情報 1 |
| 分野 | 基礎情報 |
| 著者 | |
| 著者直接入力 | 黒須 利彦 井戸 智子 |
| 年度 | 2017 |
| Vol | 0 |
| No | 0 |
| ページ数 | |
| 抽出データ | 更新日:2017/12/21 JOGMECモスクワ事務所 黒須 利彦/井戸 智子 公開可 経済・財政 ・ 11月16日、ロシア連邦議会下院でロシア中央銀行のナビウリナ総裁は、ロシア経済の回復期はほぼ完了したと述べた。同氏によれば、成長率はまだ低いが、既存の経済構造における潜在的成長率に近い状況とのこと。2017年のGDP成長率は、1.8%予測。2015年以降の景気減退は既に95%回復し、年末までに完全に回復するとの見通し。年末のインフレ率は2.5~2.7%予測。 2018年は、徐々に4%に戻るとしている。政策金利に関しては、今後1~2年をかけて、6~7%に引き下げる計画。中央銀行の中期的な油価予測は1バレル40ドル1。 ・ 11月20日、プーチン大統領はミシュスチン税務長官と会談し、税務職員の日(11月21日)の祝辞を述べた。長官によれば、2017年1~10月のロシア連邦連結予算の歳入は前年同期比19.1%増の14兆3,000億ルーブル。この内、連邦予算分は同30%増の7兆5,000億ルーブル。増加分の60%が非石油ガス部門であり、内訳は次の通り。法人税:同18.8%増の2兆9,000億ルーブル、保険納付金:同8.6%増の4兆6,000億ルーブル、個人所得税:1月~9月期で前年同期比8%増の2兆5,000億ルーブル、物品税:1月~10月期で前年同期18.4%増。中でも、昨年はアルコール製品合法化の指示を受け、対策に取り組んだアルコール部門に関しては220億ルーブル増となった(同17%)。付加価値税は、ここ5年間で年間13%超増。毎年150億件の取引が行われ、還付額は全体の1%の960億ルーブロシア情勢(2017年11月 モスクワ事務所) .政治・経済情勢 1(1)国内 ル2。 1 RIA Novosti,2017/11/16 2 Kremlin.ru,2017/11/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 1 ? 【上写真出典:http://kremlin.ru/events/president/news/56130/photos/51351】 その他 ・ 11月25日、プーチン大統領は、ロシア国内で活動する外国メディアが「外国の代理人」として登録する義務を負う法改正案に署名した。これは、米国がRussia Today(ロシアの主要メディアの一つ)に登録を要求したことに対する報復措置。これまでも海外から資金援助を受けている非政府組織に対し、ロシア法務省への報告を義務付けていたが、対象が外国メディアまで拡大された。 法務省は、今後法律の対象となるメディアのリストと規制に関する手続きを決定するが、11月半ばに、米国政府系のVoice of AmericaやRadio Libertyに「外国の代理人」に指定する可能性があるとして事前通知を行っていた3。 (2)対外関係 ①イラン・アゼルバイジャン ・ 11月1日、イランの首都テヘランを訪問したプーチン大統領はイランのロウハニ大統領およびアゼルバイジャンのアリエフ大統領と首脳会談を行った。3カ国の首脳会談では、政治、経済、教育、医学、文化、北から南への輸送回廊、テロとの戦いといった幅広い問題について協議した。会談後の記者会見で、プーチン大統領は、「3カ国は石油・ガスの主要生産国として知られているが、我々が競争 3 Iz.ru,Kommersant、2017/11/25 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 2 ? キる必要はなく、互いに調整していかなければならない。OPECの枠組みにおける調整はすでに肯定的な結果をもたらしているが、非加盟国の国々がこれらの取り組みに参加しなければ、実現しなかったことであり、同じことがガス生産者の組織でも言える。我々はガス分野での協力も継続していく」と述べた4。 【プーチン大統領(左)、ロウハニ大統領(中央)、アリエフ大統領(右) 上写真出典:http://kremlin.ru/events/president/news/55983/photos/51028, ttp://kremlin.ru/events/president/news/55983/photos/51030】 11月1日、ノヴァク・エネルギー相によれば、ロシアとイランは、イラン~インドに至るガスP/Lの支線も含めた建設計画を支持する旨の覚書を締結した。同計画にはGazpromの参加が想定されており、イラン領内における複数のガス田開発の可能性も含まれる。開発対象のガス田リストは、プロジェクト文書として作成される予定。建設予定のガスP/Lの総延長は1,200kmで、支線部分を除いた距離は1,130km。同プロジェクトには、インドおよびパキスタンの企業も参加する。P/Lの建設は2018年にも開始される可能性があり、プロジェクト文書の準備は2017年中にも着手する見込みと語った。投資規模については明らかにしていないが、同P/Lの一部はペルシャ湾海底を通るため、極めて大規模な ・プロジェクトになるとの見解を示した5。 シリア ②・ 11月20日、シリアのアサド大統領がロシア南部のソチを訪問し、プーチン大統領と会談した。プーチン氏は、「シリア国民の非常に過酷な苦難を経て、テロリストは最終的な壊滅に近付いており、共同の 4 Kremlin.ru,2017/11/01 5 Tass,2017/11/01 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 3 ? R事作戦は終わろうとしている」と指摘し、今後の政治プロセスの基本原則についてアサド氏と議論したい述べた6。 【アサド大統領(左)、プーチン大統領(右) 上写真出典:http://kremlin.ru/events/president/news/56135/photos/51360,51359】 イラン・トルコ ③・ 11月22日、ロシア南部のソチでロシアのプーチン大統領、イランのロウハニ大統領、トルコのエルドアン大統領がシリア問題を協議した。3者首脳会談の後、共同声明を発表し、重要課題であるシリアの平和と安定の確立、主権、独立、領土の保全と統一のために、テロリストが最終的に壊滅するまで協力を続けることで合意したとプーチン大統領が述べた7。 【ロウハニ大統領(左)プーチン大統領(中央)、エルドアン大統領(右) 上写真出典:http://kremlin.ru/events/president/news/56152/photos/51379, http://kremlin.ru/events/president/news/56153/photos/51392】 6 Kremlin.ru,2017/11/21 7 Kremlin.ru,2017/11/22 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 4 ? .石油ガス産業情勢 (1)原油・石油製品輸出税 ・ 2017年11月、原油輸出税はUSD 13.2/バレルに引き上げ、東シベリア及びカスピ海北部の油ガス田等に対しては、引き続きゼロ課税となった。 ・ 11月の石油製品輸出税はUSD 28.8/トン、ガソリンについてはUSD 52.8/トンに設定された。 <参考:原油及び石油製品輸出税の推移> 輸出税 2014年 2015年 2016年 平均 平均 平均 原油(USD/t) 原油(USD/BBL) 減税特典原油(USD/t) 減税特典原油(USD/BBL) 石油製品(USD/t) 内、ガソリン(USD/t) 366.1 50.2 174.9 24.0 242.0 330.0 120.3 16.5 0 0 57.7 92.7 75.6 10.4 0 0 30.2 53.6 2017年 上半期 平均 2017年 第3四半期2017年 11月 平均 85.4 11.7 0 0 25.6 47.0 79.8 10.9 0 0 23.9 43.8 96.1 13.2 0 0 28.8 52.8 (出所:ロシア経済発展省) (2)原油生産・輸出量 ・ 11月、原油、ガス・コンデンセート生産量は4,478.2万トン(約3億2,875万バレル、平均日量1,094.2万バレル)で、前年同月比2.4%減。1~11月は5億46.4万トン(約3億6,740万バレル、平均日量1,098.3万バレル)で前年同期比0.1%増8。 ・ 11月、原油輸出量は2,078.3万トン(約1億5,257万バレル)。1~11月は2億3,622.5万トン(約17億3,415万バレル)9。 (3)天然ガス生産・輸出量 ・ 11月、天然ガス生産量は605.64億?(約2.14TCF)で、前年同月比3.8%減。1~11月は6,265.13億?(約12.14TCF)で、前年同期比9.2%増10。 8 Interfax,2017.12.04 9 エネルギー省HP 10 Interfax, 2017.12.04 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 5 ? 4)減産合意 ・ 11月30日、オーストリアのウィーンで通常総会を開催し、本年5月25日の総会で2018年3月末までの延長を決定した減産措置につき、さらに2018年末まで9カ月延長することで合意した。また、OPEC総会に続き、OPEC加盟国と一部非加盟の産油国との間で閣僚級会合が開催され、OPEC産油国と同様に減産を再延長することで合意した11。 ・ 11月22日付Vedomosti紙によれば、財務省は含水率の高い鉱床での生産促進のための減税措置に関する協議を今後3年以内に開始する予定はないとの見解を示した。10月半ばに国内石油大手3社のLukoil、 SurgutneftegazおよびGazprom Neftの社長がメドヴェージェフ首相に書簡を送付し、含水率が高い鉱床(85%以上)で生産を行う石油会社に対して公平に税制上の特典を供与することを要請し共同で働きかけを行っていたが、拒否した形。以前、財務省は、Rosneftおよび当該3社の含水率の高い鉱床に特典を供与した場合、国庫が被る損失は年間1,500億ルーブルに達する可能性があるとの見解を示していた。大手石油会社全社は、昨年の年初より含水率の高い鉱床への税制上の特典の供与を要請していたが、享受できたのは、Rosneftのサマトロール鉱床のみとなった。 財務省の決定によれば、サマトロール鉱床開発プロジェクトに課せられる抽出税額は2018年以降10年間にわたり毎年350億ルーブル低減されるが、Rosneftは、サマトロールで増産を達成し納税額を増やす義務が課せられた。同省は、抽出税上の特典の適用範囲を広げる前に、サマトロールへの特典供与が鉱床の経済指標と国庫にどのような影響・効果を生むかを見極めたいと考えている。 一方、大手石油会社のトップ、ならびに、エネルギー省、財務省、天然資源・環境省の幹部が参加して11月21日にハンティ・マンシスクで実施された会議の冒頭で、メドヴェージェフ首相も「サマトロールへの特典供与措置はあくまでパイロットプロジェクトである」との見解を示した。首相はその他の石油会社のプロジェクトには言及しなかったとのこと。会議の出席者のうちの1人は、「会議では、財務省の見解が紹介され、Rosneftのライバル企業たちに対しては、何の代替案も提示することもなく、た5)税制 (だ待つことを要請した」と述べている。 11 Tass.ru他,2017/11/30 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 6 ? i6)その他 ・ ロシアの大手石油会社は、地質探査の実施が遅れた場合に罰金を課すという天然資源・環境省の提案に対し強い難色を示し、罰金制度の導入阻止を試みている。 10月末、Rosneft、Lukoil、Gazprom NeftおよびSurgutneftegazの幹部たちは、「ライセンス保有者が期限内に地質探査を完了できなかった場合に、その保有者にこれまでの100倍のライセンス鉱区利用料を支払わせること」を規定した「地下資源法」の修正案を再検討するようにプーチン大統領に要請した。天然資源・環境省が作成した当該の修正案は10月初めに政府に提出された。ライセンス保有者に探査を迅速に行うことを強制する制度はノルウェー、英国、米国の大陸棚プロジェクトに適用されている。天然資源・環境省は当該制度は大きな効果を生むとした上で、「現行の定期的納付額の規模は、悪質な地下資源利用者が転売のために長い間鉱区ライセンスを保有し続けることを可能としている」との指摘を行っていた。石油会社側は、「地下資源鉱区利用料が仮に100倍に達すれば、地質探査への投資額が縮小し、一部の鉱区では地質探査が全く行われなくなるだろう」との危惧を表明している。現在、政府は石油会社側からの代替の提案を待っているところであるが、その関係で、2018年から発効予定であった修正法案の採択が遅れる見込みである12。 .ロシア石油ガス会社の主な動き 3 (1)Rosneft ・ 11月1日、セチンCEOは、イラン国営石油会社とで枠組み協定を締結した。これは、イラン、ロシア、アゼルバイジャンの3カ国首脳会談に出席するため、プーチン大統領のテヘラン訪問中に行われたもの。Rosneftは、イランにおける石油ガス・プロジェクトに対し最大300億ドルの投資を行う計画。当該枠組み協定により、具体的な石油ガス生産プロジェクトの実施に係る法的拘束力のある文書を向こう1年以内に取り交わすことが可能である13。 ・ 11月14日に行われた2017年1~9月期の業績に関するテレビ会議において、リロン生産担当第一副社長は、OPECおよびその他の産油国との間の減産合意の期間が延長されることになれば、1つもしくは2つの新規プロジェクトの開発開始時期を遅らせる可能性があることに言及した。Rosneftは、減産合意に基づき、新規鉱床の開発時期を遅らせるロシアで初めての石油会社となる可能性がある。 12 Kommersant,2017/11/28 13 IOD,2017/11/02 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 7 ? ッ副社長によれば、ヤマロ・ネネツ自治管区のRusskoye石油ガス鉱床の他、クラスノヤルスク地方のYurubcheno-Tokhomskoye鉱床の開発にも遅れが生じる可能性があるとのこと。Russkoye鉱床のライセンスは、Rosneftが2013年にTNK-BPを買収した後に同社の傘下に入ったTyumenneftegazが保有し、可採埋蔵量は4億1,000万トンと評価される。同鉱床の生産は2018年に開始され、2023年には日量13万バレル(640万トン/年)が達成される計画になっていた。Yurubcheno-Tokhomskoye鉱床のライセンスは東シベリア石油ガス会社(Rosneftの子会社)が保有している。同鉱床の埋蔵量は2億7,200万トンと評価されており、2017年中に生産開始、ピーク生産量の日量10万バレル(500万トン/年)が2018年に達成される予定となっていた。一方で、Rosneftはすべての新規鉱床の生産開始時期を延期するわけではなく、年初に独立石油ガス会社から400億ルーブルで買収したKondinskoye鉱床は、今年の第4四半期に生産を開始予定である。同鉱床の生産量は2019年に早くも年間500万トンに達することが見込まれている。その他、ロスネフチはVankor鉱床群に属するTagulskoye鉱床の開発を加速させることを計画している。同鉱床のピーク生産量(2022年までに達成予定)は、年間450万トンとされている14。 (参考: Rosneft傘下最大の子会社であるYuganskneftegazの生産量は年間約6,000万トン。2016年のRosneft全体の石油生産量は1億8,970万トン) ・ 11月17日に行われた取締役会で、Rosneftは中国華信能源有限公司(CEFC)との原油供給契約を承認した。同社の発表によれば、2018年1月1日から5年間にわたってCEFCに最大で6,080万トンの石油を供給する。取引価格は、供給時の市場価格に連動し、出荷ロットごとに決定される。ロイター通信によると、2018年第1四半期のCEFCへの供給量は約200万トン、 4月以降の供給量は各四半期400万トンになる見込み。CEFCは、2018年に800万~1000万トンのESPO原油を受け取り、残りの約200万トンはUrals原油とサハリンのSokol原油になるとみられている15。 ・ 11月21日付プレスリリースによれば、Rosneftは西シベリアのハンティ・マンシ自治管区内にあるErginsky油田群のErginskoye油田で生産した原油の出荷を開始した。記念式典には、メドヴェージェフ首相およびセチンCEOが出席した。Erginsky油田群は、Erginskoye、Zapadno-Erginskoye、 Kondinskoye、ChaprovskoyeおよびNovo-Endyrskoye油田からなる。これらの油田の合計埋蔵量(A+B+C1+C2カテゴリー)は、2億5,900万トン。原油の性状は軽質且つ低硫黄であり、Siberian Light 14 Vedomosti,2017/11/15 15 Vedomotti,RBC Daily,2017/11/20 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 8 ? ノ適合している。地方政府の情報では、総投資額は3,900億ルーブル、ピーク生産量は年間880万トン16。 2)Gazprom (・ 11月7日、Gazprom のミレル会長は、メドヴェージェフ首相に冬の暖房シーズンの準備状況及び国内のガス化事業について報告した。ミレル氏によれば、721億8,400万?のガスが地下貯蔵施設に備えられており、最大で1日あたり8億5,300万?の供給が可能である。2005年から始まった国内ガス化事業については、今年は全国68地域で実施しており、1,700kmのガスP/Lを敷設し、160のボイラーハウスを設置する計画。200以上の居住地が新たにガス化され、約76,000世帯にガス供給が開始される。これにより、2005年に全国で54%であったガス普及率は、来年1月1日には、68.1%に達する見込み。2017年の投資額は295億ルーブルであるが、来年はさらに予算を増大させる意向とのこと17。 ・ 11月23日付プレスリリースによれば、Gazprom経営委員会が2018年の投資プログラムの草案と予算案を承認した。投資総額は1兆2,788億3,000万ルーブルで、その内、設備投資が7,984億2,800万ルーブル、非流動資産の取得費が409億8,300万ルーブル、長期財政投資が4,394億1,900万ルーブルであり、原資としての外部借入金は4,169億1,000万ルーブルとなっている。 ・ 11月28日、ミレル会長はプーチン大統領に2017年の事業結果と2018年の計画について報告した。ミレル氏によれば、2017年末までのガス生産量は前年比13%増の4,700億?となる見込みである。今年の国内市場への供給量は約50億?増となる見込みで、主な需要家は、電力、冶金、農薬、セメント産業となっている。輸出に関しては、2017年1~11月の輸出量は前年同期比13.5%増となり、2017年全体の輸出量は過去最高の1,920億?に達する見込み。投資額については、2018年は1兆2,800億ルーブル、2019年は1兆4,000億ルーブルを計画しており、2019年末に実施期日を迎える戦略プロジェクトの実現のために大規模投資が必要であると説明した。同氏によれば、これらのプロジェクトには、「シベリアの力」P/L東ルートによる中国向けガス供給、Chayandinskoye鉱床の開発、アムールガス処理プラントの建設、Turk Stream P/Lの稼働開始、ヤマル産ガスの国内供給およびNord Stream 2による輸出を目的としたロシア北西部の北回廊ガス輸送システムの開発が含まれる。 16 RBC Daily,2017/11/21 17 Gazprom Press release,2017/11/07 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 9 ? ウらに、ミレル会長は今後2年間の投資は拡大するが、配当金も現在と同じ1,900億ルーブルを維持・ 11月3日付プレスリリースで、NOVATEKは「Kharbeyskoye鉱床において新しいガスの埋蔵量を発見した。その量は、2,200億?に達する。その他、同鉱床の石油の可採埋蔵量(A+B+C1+C2)は、4,000万トン以上に達する」との発表を行なった。同社の説明によると、今年行なった探鉱井305の試験の結果、石油の自噴が確認されたとのこと。Kharbeyskoye鉱床はヤマロ・ネネツ自治管区のタゾフ地区に所在し、Severo-Russkoye、Dorogovskoye、Vostochno-Tazovskoyeといった鉱床に隣接している。先週、NOVATEKの財務担当重役のジェットウェイ氏が、「Severo-Russkoye鉱床群のプラトーをこれまではガス80億?、コンデンセート80万トンに設定していたが、ガスに関しては約140億?に、コンデンセートに関しては100万~150万トンに、石油に関しては400万トンにそれぞれ上方修正する」との発言を行っていた。また、ミヘリソンCEOは、「わが社は、Severo-Russkoye鉱床を統一ガス供給システムに連結させる許可を得ている。1年後にインフラの建設を開始し、設備投資も開始する。通常は、迅速にプラトーが達成される。このケースでは、恐らく2020年に達成するであろう」との見解する旨を述べた。 3)NOVATEK (を示していた18。 (4)Transneft ・ エネルギー省のテクスレル次官によれば、日露投資基金(国際協力銀行とロシア直接投資基金が立ち上げたファンドで、運用額は10億ドル)が近くTransneftの株式を取得する可能性がある。日露政府間委員会において同次官は、日本の主要企業と共に投資対象プロジェクトの選定作業を進めており、Transneftへの1億5,000万ドルの投資も含まれていると発言した。Transneftの担当者は、「この取引は、優先株の買い取りを念頭としており、我が社を信頼し、購入しようとする動きを歓迎する」と述べている。同社の議決権付きの普通株78.1%は国が保有し、残りの21.9%の議決権のない優先株は、モスクワ証券市場に上場されている。次官の発言が公表される前日の株価をベースに計算すると、1億5,000万ドルの資金があれば、最大で3%程度(定款資本の0.67%)の優先株を取得出来る見込み。長年に亘り、優先株の3分の2をシシェルボヴィッチ氏の投資会社UCPが保有していた 18 Vedomosti,2017/11/07 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 10 ? ェ、本年3月にUCPは株式を30億ドルで複数の投資家に売却した。その際、ロシア直接投資基金が優先株の0.43%を獲得、さらに、ロシア中国投資基金(ロシア直接投資基金とChina Investment Corporation)が、トランスネフチの優先株の1.49%を保有している。ロシア中国投資基金に関しては、株式取得のためにさらに3億ドルを投下する準備があるとの情報も出ていた。優先株の53.7%は、「ガスプロムバンク・ファイナンシャル」基金に預託されているが、Transneftの子会社がそれらの株式の所有者となっており、32%がマーケットで流通している19。 ・ 11月28日、NOVATEK、丸紅株式会社、株式会社商船三井の3社はプレスリリースで、カムチャッカ半島沖合で新設するLNG積替え基地の事業化調査の共同実施に関する覚書を締結したことを発表した。丸紅と商船三井は、本プロジェクトの実現により、北極圏からアジア太平洋地域へのLNG供給・ 11月16日、サハリン 1コンソーシアムは、オホーツク海の Chaivo油田で世界最長の大偏距坑井の掘削に成功したと発表した。坑井の全長は1万5,000m。サハリン1で最初の坑井の掘削が2003年に開始されて以来、世界最高記録の坑井10本のうち5本が本プロジェクトで掘削されたもの20。 の自由度が高まることを期待している。 2)サハリン (.東シベリア・極東・サハリン情勢 4(1)極東 ・ 11月28日付Vedomsti紙は、12月8日にYamal LNGが稼働開始予定であると報じた。最初のLNGはタンカー「Christophe de Margerie」号で出荷される。このタンカーは同プロジェクトのために特別に建造された最初のアイスクラスARC7のガス輸送船であり、飛行機事故で亡くなったTotalの社長に敬意を表し、同社長の名前を冠している。Yamal LNG社(株主構成:NOVATEK-50.1%、Totalおよび中国石油天然気集団公司(CNPC)- 各20%、中国のシルクロード基金-9.9%を保有)は、年間生 19 Vedomosti,2017/11/26 20 Rosneft Press release,2017/11/16 .新規LNG・P/L事業 5(1)Yamal LNG Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 11 ? Y能力550万トンのトレインを3基建設する計画。生産予定のLNGの約96%が契約済みであり、アジア太平洋諸国が主要な購入者になるとみられている。プラントの総建設費は270億ドルで、当初計画よりも1年早い2019年の初めごろにすべての工事が完工する見込み。2017年7月末に、NOVATEKのミヘリソンCEOは、「Yamal LNGの各トレインの稼動をできるだけ早期に開始するため努力している。当初我々は、1~3トレインの稼動開始時期を、2017年、2018年、2019年のそれぞれの年末に設定していた。しかし、第2トレインはその当初の計画よりも3カ月早く、第3トレインは6~9ヶ月早く、それぞれ稼動を開始することになるだろう」と語っていた。 ・ 11月1日、メドヴェージェフ首相の北京訪問に随行したNOVATEKは、CNPCと国家開発銀行との間で、Arctic LNG 2に関する戦略協定を締結した。ミヘリソンCEOは、LNGプロジェクトにおける経験と世界で最も有望なガス市場の一つである中国市場の大きな可能性に基づき、この調印により両社に新たな可能性が開けることを期待すると述べた21。 3)Nord Stream 2 (・ 欧州委員会は、海洋P/Lを含むEU域内に入る全てのP/Lに適用されるエネルギー関連法の改正法案を準備している。これまでEU域内に存在するP/Lに適用されていた基本原則である「第3者アクセスの承認、通過料規制、所有権の分離、透明性の確保」をEU域内に入るP/Lにも適用する内容。これによりGazpromが進めるNord Stream 2の建設に支障が出る可能性がある。改正には、欧州議会と欧州理事会の承認が必要であるが、2018年末までの成立を目指している。ロシアはウクライナとの天然ガストランジット契約が失効する2019年末までにNord Stream 2の稼働を目指しているが、改正法案が承認された場合、EUとの調整・交渉が必要となり、ウクライナにとっては、ロシアとの既存契2)Arctic LNG 2 (約の延長の可能性が出てくる22。 21 Reuters,2017/11/01 22 Vedomosti他、2017/11/09 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 ? 12 ? |
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