ページ番号1004760 更新日 平成30年2月19日

メキシコ:入札及び探鉱・開発の現況

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レポートID 1004760
作成日 2017-12-28 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-19 19:08:27 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 企業探鉱開発
著者 舩木 弥和子
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年度 2017
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 更新日:2017/12/28 調査部:舩木弥和子 メキシコ:入札及び探鉱・開発の現況 (メキシコ事務所、Platts Oilgram News、International Oil Daily、Business News Americas他) 1. 2. 2017年6月のラウンド2.1(浅海、探鉱・生産)では15鉱区中10鉱区、7月のラウンド2.2、2.3(陸上、探鉱・生産)では24鉱区中21鉱区、10月のPEMEXのファームアウト入札では3鉱区中2鉱区が落札され、2017年の入札ラウンドは順調な進展をみせた。 2018年も、ラウンド2.4(深海)、ラウンド3.1(浅海)、ラウンド3.2(陸上)と入札が続く予定だ。しかし、1月31日に実施予定であったMaximino-Nobilis鉱区を対象とするPEMEXのファームアウト入札は、関心を示す企業が現れず中止された。 3. PEMEXは外資企業との提携を進める一方、単独でNobilis、Ixachi等の坑井で石油を確認しているが、予算の削減からPEMEXの探鉱・開発は停滞している。PEMEXは、ラウンド0で取得した探鉱鉱区で探鉱義務を履行できなかったが、政府は原油価格下落を理由にこれらの鉱区の契約期間を2年延長した。政府は2018年のPEMEXの探鉱・開発部門に2017年とほぼ同額の1,682億ペソを割り当てた。PEMEXは生産増のため有望なプロジェクトに予算を集中させる計画で、このうち1,000億ペソ超を7プロジェクトに投じるとしている。 4. Sierra Oil & Gas/Premier Oil/Talos EnergyがCampeche 湾浅海のBlock7でZama油田を発見、Eniが、Block1でAmoca 2号井、Amoca 3号井、Mizton2号井を掘削、同鉱区の原始埋蔵量を14億boeに引き上げる等、PEMEX以外の企業による探鉱・開発にも成果が現れ始めている。しかし、汚染が発生したことを理由に作業が停止したり、契約に経済性がないとして撤退したりする企業も出ている。 5. 民間企業が参入し、探鉱・開発が進んではいるものの、エネルギー改革の成果がすぐに生産増につ6. ながるわけではなく、中期的に石油生産量が増加するというのが大方の見方となっている。 2018年7月の大統領選挙の有力候補とされるAndres Manuel Lopez Obrador(通称AMLO)氏は、大統領選挙で勝利した場合、メキシコをエネルギー改革が実施される前の状況に戻すと発言しており、探鉱・開発状況とあわせて、大統領選挙の行方にも注目する必要がある。 1. 2017年に実施されたラウンド2とPEMEXのファームアウト入札の結果 Enrique Pena Nieto政権は、80年近く国家が独占してきた石油・ガス等エネルギーの開発に民間の資本や技術を導入しようと、2012年12月の政権発足当初からエネルギー改革に取り組んできた。その一環として実施されている探鉱・開発鉱区の一般競争入札、ラウンド1が2016年12月に終了、2017年に入り、それに続くラウンド2の入札が、6月19日にラウンド2.1(浅海、探鉱・生産)、7月12日にラウンド2.2と2.3(陸上、探鉱・生産)と実施された。ラウンド1の初期の入札で応札数が少なかった経験等から国家炭化水素委員会(Comision Nacional de Hidrocarburos。以下、CNH)が条件を変更、主要なIOCが関心を示すようになり、落札率も上昇した。また、10月4日にはPEMEXのファームアウト入札が実施された。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 1 - 1)ラウンド2.1 ラウンド2.1では、Tampico-Misantla 4鉱区、Veracruz 1鉱区、Salinas-Sureste 10鉱区の合計15の浅海鉱区が公開され、5社と15コンソーシアムがPQを取得、12社が単独でまたはコンソーシアムを組んで、Tampico-Misantla 1鉱区、Salinas-Sureste 9鉱区の合計10鉱区を落札した。落札率はエネルギー省(Secretaria de Energia。以下、SENER)が予測した40%を上回る67%となった。Pedro Joaquin Coldwellエネルギー相は、ラウンド2.1の落札案件により今後35年間に81億9,200万ドルの投資が行われ、2,000人の雇用が創出されると語った。また、2022年以降にこれらの鉱区で商業生産が開始され、17万b/dの生産が行われるとの見通しを発表した。 企業別で見ると、メキシコの入札に初参入したShell、Lukoil、Repsol、Ecopetrol、ラウンド1で取得した鉱区で油徴を確認、今回の入札で3鉱区を落札したEni、同じく3鉱区を落札したCitla Energyが注目を集めた。 鉱区別では、Block9に5件の札が入り、上位2者(Eni、Capricorn Energy-Citla Energy)がメキシコ政府設定の入札条件最高値(メキシコ政府取分75%、掘削2坑)で入札したため、エネルギー改革後の入札で初めてCash Bid(石油基金への支払額)による最終決戦が行われ、Capricorn Energy-Citla Energyコンソーシアムが3,000万ドルを提示、2,000万ドルを提示したEniをやぶり、同鉱区を落札した。 9月末には、CNHが、ラウンド2.1で鉱区を落札した企業と10鉱区(総面積5,872km2)のPS契約を締結した。契約期間は30年で、2回にわたり5年の延長が可能である。 Tampico-Misantla Veracruz Sureste 表1.ラウンド2.1落札結果 鉱区 入札数 落札企業、コンソーシアム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 0 2 0 0 0 4 5 1 5 5 2 1 0 1 1 - DEA Deutsche-PEMEX - - - PC Carigali-Ecopetrol Eni-Capricorn-Citla Energy PEMEX-Ecopetrol Capricorn Energy-Citla Energy Eni Repsol-Sierra Lukoil - Eni-Citla Energy Total-Shell Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 2 - (各種資料より作成) (2)ラウンド2.2、2.3 ラウンド2.2は、当初12鉱区を対象に行われる予定であったが、Tabasco州Cuenca de Suresteの2鉱区が先住民問題で除外され、最終的にCuencas del Suresteの1鉱区と北東部Nuevo Leon州と Tamaulipas州にまたがるBrugosに位置する9鉱区の計10鉱区を対象として実施された。4社及び5コンソーシアムがPQを取得、2社及び4コンソーシアムが応札、7鉱区が落札され、落札率は70%となった。企業別では、カナダのSan God EnergiaとメキシコのJaguar Exploracion y Produccionからなるコンソーシアムが6鉱区を落札し、注目を集めた。鉱区別では、Block7に3件の札が入り、そのうち2件がメキシコ政府設定入札条件最高値(メキシコ政府取分25%、掘削2坑)であったため、Cash Bidによる最終決戦が行われ、San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccionのコンソーシアムが413万ドルを提示し落札した。 Burgos Cuencas del Sureste 表2.ラウンド2.2落札結果 鉱区 入札数 落札企業、コンソーシアム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 0 0 2 2 0 3 1 1 2 Iberoamericana de Hidrocarburos-Servicios PJP4 de Mexico - - San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccion San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccion - San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccion San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccion San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccion San God Energia-Jaguar Exploracion y Produccion (各種資料より作成) ラウンド2.3は、11社及び8コンソーシアムがPQを取得、10社及び7コンソーシアムが応札し、対象とされたBrugos、Cuencas del Sureste、東部のTampico-Misantla、Veracruzの14鉱区全てが落札された。複数の企業またはコンソーシアムがメキシコ政府設定入札条件最高値で入札を行った6鉱区については最終決戦が行われた。特に、Block5には8件、Block9には9件の札が入った。企業別では、5鉱区を落札したJaguar Exploracion y Produccion de Hidrocarburosが注目を浴びた。中国企業Shandong Kerui Oilfield Serviceを含むコンソーシアムは、8鉱区に応札し、3鉱区を落札したが、最終決戦にもつれ込んだ6鉱区については1鉱区しか落札できなかった。 ラウンド2.2と2.3をあわせた落札率は87.5%と、SENERの事前の予測20~30%を大きく上回る結果となった。これらの鉱区には、20億ドルが投資される計画で、CNHのJuan Carlos Zepeda委員長は、今回の入札で新たに開発されることになった鉱区からは378MMcf/dの天然ガス生産が見込まれると語っGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 3 - ス。また、SENERのAldo Flores炭化水素担当副大臣は今回の結果について、「世界的に天然ガス価格が低迷している状況下で、ガス生産をメキシコで行うことに強い関心を有する企業が多数存在することが示された」として満足の意を表明した1。 12月には、ラウンド2.2、2.3で落札された20鉱区(ラウンド2.3で落札されたBlock6を除く)について、CNHが各企業と契約を締結した。 Burgos Tampico-Misantla Veracruz Cuencas del Sureste 表3.ラウンド2.3落札結果 鉱区 入札数 落札企業、コンソーシアム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 3 3 2 1 8 3 3 1 9 3 6 4 3 3 Iberoamericana de Hidrocarburos-Servicios PJP4 de Mexico Newpek Exploracion y Extraccion-Verdad Exploration Mexico Newpek Exploracion y Extraccion-Verdad Exploration Mexico Iberoamericana de Hidrocarburos-Servicios PJP4 de Mexico Jaguar Exploracion y Produccion de Hidrocarburos Shandong Kerui Oilfield Service-Sicoval MX -Nuevas Soluciones Energeticas Jaguar Exploracion y Produccion de Hidrocarburos Jaguar Exploracion y Produccion de Hidrocarburos Jaguar Exploracion y Produccion de Hidrocarburos Shandong Kerui Oilfield Service-Sicoval MX -Nuevas Soluciones Energeticas Shandong Kerui Oilfield Service-Sicoval MX -Nuevas Soluciones Energeticas Carso Oil and Gas Carso Oil and Gas Jaguar Exploracion y Produccion de Hidrocarburos (各種資料より作成) (3)PEMEXファームアウト入札 2016年12月に行われたTrion鉱区の入札に続いて、Ayin-Batsil鉱区、Cardenas-Mora鉱区、Ogarrio鉱区をPEMEXとともに開発するパートナーを選ぶ入札が10月4日に実施された。16社がPQを取得、3鉱区中2鉱区が落札された。 Ayin-Batsil鉱区にはどの企業も札を入れなかった。Campeche湾浅海に位置するAyin-Batsil鉱区は、総面積1,096km2、水深はAyin鉱区が176m、Batsil鉱区が82m。探鉱成功率は50%以上で、すでに12の油田が発見されており、埋蔵量(3P)は合計2億8,100万boe、重質油、中軽質油、ガスを生産可能とされている。入札は当初、6月19日に実施される予定であったが、対象エリア、入札条件、契約案を評価するのに時間が必要だとする石油会社からの要望に応じ延期された。CNHが承認したPEMEXの計画では、PEMEXの権益比率は50%、オペレーターはPEMEXではなくコンソーシアム企業が担当する 1 中南米経済速報2017/7/17 - 4 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 アととされていた。PEMEXは、同鉱区に対し42億ドルの投資が行なわれ、入札後3年目から生産を開始し、生産量が7万b/dに達することを見込んでいた。しかし、地質構造が複雑で、深海以上に技術的に開発が難しい鉱区とPEMEXのJose Antonio Gonzalez Anaya CEOも指摘する鉱区であり、ロイヤルティやPEMEX権益保有比率の高さ等とあわせて、応札する企業がなかったものと見られている。 Cardenas-Mora鉱区には、エジプトのCheiron Holdings LimitedとGran Tierra Mexico Energy/Sierra Blanca P&Dコンソーシアムが国家利益配分率13%と5.09%で応札し、Cheiron Holdings Limitedが落札した。Cardenas-Mora鉱区は南東部Tabasco州の州都Villahermosa市から62kmの陸上に位置しており、面積はCardenas鉱区が104 km2、Mora鉱区が64 km2となっている。2016年1月時点の埋蔵量(3P)は9,400万boeで、API比重39 度の原油を10坑で生産中である。生産コストは16ドル/bblで、11億ドルを投じることで1.3~1.4万b/dを生産可能とされている。 Ogarrio鉱区には、DEA Deutsche Erdoel AG、チリOgarrio E&P、California Resources/PetroBalコンソーシアム、Tecpetrol InternacionalとメキシコのGalem Energyコンソーシアムが、国家利益分配率の最高率13%で札を入れ、基金への支払額の最高額2億1,387万ドルで札入れを行ったDEA Deutsche Erdoel AGが落札した。Ogarrio鉱区は、Tabasco州のHuimanguillo市に位置しており、面積は156km2である。埋蔵量(3P)は5,400万boeで、すでにPEMEXが500坑以上を掘削し、87坑よりAPI比重37 度の原油を生産している。生産コストは11ドル/bblで、4.9億ドルを投じることで1.5万b/dを生産可能とされている。 落札をした企業とは契約期間25年の共同開発契約が結ばれ、落札鉱区への投資額は2,553.7億ドルと推計されている。 2. 今後の入札予定 Pedro Joaquin Coldwellエネルギー相は、Enrique Pena Nieto大統領の任期が終了する2018年12月までに、ラウンド2.4(深海)、ラウンド3.1(浅海)、ラウンド3.2(陸上)の3回の入札を行なう計画であるとした。 (1)ラウンド2.4 ラウンド 2.4はメキシコ湾深海Perdido 褶曲帯、Cordilleras Mexicanas、Salina Basin、Yucatan Platformの29鉱区を対象とし、2018年1月31日に実施される計画である。ラウンド2.4は当初、2017年12月に実施される予定であったが、後述するとおり、ラウンド1.1(浅海・探鉱)で付与したBlock7でSierra Oil & Gas/Premier Oil/Talos Energyのコンソーシアムが大規模な油田を発見したことから、応札希望者に十分な検討時間を与え競争を促そうと、1ヶ月後ろ倒しされた。また、詳細な環境影響評価を行った結果、SENERがYucatan Platformの1鉱区を対象鉱区から外すよう要請、同鉱区を除外することをCNHGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 5 - ェ承認し、ラウンド2.4の対象鉱区は30鉱区から29鉱区に1鉱区削減された。SENERは、ラウンド2.4で対象とされる鉱区の資源量は42.28億boeとみている。 なお、メキシコの鉱区入札に関心を有している企業の中には、NAFTA再交渉が合意に至らなかった場合、国際紛争処理手続を含め、メキシコ投資環境に不透明性が増すため、ラウンド2.4及び今後の投資に慎重な姿勢を示すものが存在するとの見方があり2、動向が注目される。 表4.ラウンド2.4対象鉱区 Perdido 褶曲帯 Cordilleras Mexicanas Salina Basin Yucatan Platform* 鉱区数 9 10 10 1 水深等 水深300~3,200 m。88% は3D地震探鉱済み。軽質原油 水深200~2,600 m。88% は3D地震探鉱済み。軽質原油とガス 水深400~3,200 m。82% は3D地震探鉱済み。軽質原油、重質原油 水深800~3,600 m。2D地震探鉱済み (各種資料より作成、*環境影響評価の結果対象鉱区から除外) (2)ラウンド3.1 CNHは2017年9月末、ラウンド3.1の詳細を発表した。Burgos、Tampico-Misantla-Veracruz、Sureste Basinの浅海35鉱区(総面積26,265km2)を対象に、3月27日に入札が行われ、4月2日に契約が締結される。契約形態はPS契約で、契約期間は30年間で5年の延長が2回可能である。予想埋蔵量は19億8,800万bblとされ、軽質油、重質油、湿性ガス、乾性ガスの生産が予想されている。 Coldwellエネルギー相は、35鉱区中10鉱区が落札され、同鉱区で原油が発見された場合の3.8億ドルの投資が期待され、39,000人分の新たな雇用創出されとの見通しを語った。 なお、ラウンド3.2は2018年4月に詳細を発表、10月に入札が実施される予定である。 表5.ラウンド3.1対象鉱区 Burgos Tampico-Misantla-Veracruz Sureste 鉱区数 14 13 8 面積 8,424km2 12,493km2 5,348km2 (各種資料より作成) (3)PEMEXファームアウト入札 CNHはMaximino-Nobilis鉱区をPEMEXとともに開発する企業の入札を2018年1月31日に実施するとしていたが、2017年12月、書類提出期限までに関心を示す企業が現れないので、この入札を中止すると発表した。 Maximino-Nobilis鉱区は、沿岸のTamaulipas州沖合230km、米国との境界線から15kmのPerdido褶曲帯に位置し、水深500~3,600m、総面積1,524 km2の鉱区である。試掘井9坑が掘削済みで、2013 2 Financiero 2017/11/7 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 6 - NにはMaximino 1号井で出油に成功、2016年にはNobilis 1号井で原油17,000 b/d とガス 28 MMcf/d の出油・ガスに成功している。埋蔵量(3P)は5億boeとされている。また、同じファームアウト案件であるTrion構造から40kmに位置することからも非常にポテンシャルが高いとみられていた。PEMEXが権益の40%(当初49%から引き下げ)を保有、107億ドルを投じ開発を行い、2024年に生産開始、2026年のピーク時には17.4万boe/dを生産する計画とされていた。 なお、CNHは2017年5月にNobilis-Maximino鉱区に隣接するChachiquin鉱区をPEMEXに付与することを承認した。同鉱区は、ピーク時には8万b/dを生産可能と見られているが、開発開始は2024年以降の見通しとされている3。 また、PEMEXは2015年に提出した計画の中でファームアウトを計画していたEk?Balam鉱区を統合することでPEMEX単独で開発が可能であるとし、CNH、SENERと2016年7月から新たな条件について協議を行なっていたが、CNHがPEMEXによる両鉱区の開発計画を承認、2017年5月に開発契約に署名した。契約期間は22年で5年の延長が可能とされている。Ek?Balam鉱区はCampeche州Carmen市沖合85kmの水深55 mの浅海に位置し、Cantarell油田群の一部をなしている。Ek鉱区の生産量は2011年には42,000 b/dであったが、2016年10月には24,000 b/dに減少、Balam鉱区の生産量も2013年に10,000 b/dを切り、その後も減退を続けている。埋蔵量(2P)は5億bblで、PEMEXは5年後の原油生産量を9万b/d超と見込んでいる。 3. PEMEXの探鉱・開発状況 (1)PEMEX単独での探鉱・開発 管理部門の支出を削減、サプライヤー間の競争を高め購入代金を節約、人員削減等を行うことで、PEMEXはコストの削減を進めている。このようなコスト削減に加え、効率改善と売り上げ増加により、2017年第2四半期のPEMEXの純利益は328億ペソ(18億ドル)となった。純利益は同年第1四半期の879億ペソよりは減少したものの、2006年以来初めて3四半期連続で純利益をあげた。2017年第3四半期は自然災害が相次いだことで1,018億ペソの損失を計上したものの、1~9月期の決算では189億ペソの黒字を維持している。 業績が回復しきらず、PEMEXは予算の削減から十分な投資を行うことができていない。PEMEXが掘削した坑井数は2012年の1,290坑(開発井1,254坑、探鉱井36坑)から減少を続け、2015年には278坑(256坑、22坑)、2016年には125坑(103坑、22坑)と落ち込んでいる。2017年も7月までで開発井が20坑、探鉱井が15坑しか掘削されていない。そのような状況下でも、いくつかの油・ガス田が発見されている。 3 Oil & Gas International 2017/5/23 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 7 - EMEXはTamaulipas州沖合220km、Perdido褶曲帯のBlock AE-0077の水深3,000~6,000mの海域でNobilis-1号井を2017年2月中旬より掘削(掘削長6,254m)し、5月末に掘削を終了したところ、2つの構造よりAPI比重40度以上の軽質原油の出油に成功した。埋蔵量(3P)は1.4~1.6億boeで、生産能力は少なくとも1.5万b/dと推定されている。同時期に、PEMEXはPerdido褶曲帯のBlock AE-0077で掘削したExploratus2DL号井でも出油を確認している。 PEMEXはまた、沖合AE-0006-M-Amoca-Yaxche-04 Block(面積872 km2)の水深45 mの海域で2015年12月から2017年3月にかけてジャッキアップリグWest Titaniaを用いて掘削したSuuk 1A号井(掘削長7,143 m)で石油2,119 b/d、ガス800 Mcf/dの出油・ガスに成功した。 PEMEXはさらに、陸上AE-0055-MMezcalapa-05 Block (面積972 km2)で2016年2月から12月にかけてChocol 1を掘削(掘削長7,368m)、石油5,308 b/d、ガス4 MMcf/dの出油・ガスに成功した。 PEMEXは2017年11月3日、Veracruz州東部のCosamaloapanの近くでIxachi1号井を試掘、陸上では過去15年で最大級となる油田(埋蔵量(3P)石油換算約3.5億bbl、埋蔵量の60%がガス、40%が軽質油)を発見したと発表した。PEMEXによると、近隣の既存インフラの利用で、迅速な開発が可能で、2018年末か2019年には生産開始の可能性があるという。 (2)ラウンド0で付与された鉱区の契約期間延長 PEMEXは2014年3月、同社が引き続き開発を行うことを希望する鉱区をSENERに申請し、同年8月、SENERはPEMEXに対しメキシコ全体の2P(確認+推定)埋蔵量の83%に相当する206億バレルと想定資源量の21%に相当する221億bblの保持を認めた(ラウンド0)。PEMEXは2P埋蔵量については申請の100%、想定資源量については申請の67%を認められ、今後20年以上、生産量250万boe/dを維持するために保持したい鉱区のほとんど489鉱区を取得した。 このうち108鉱区は探鉱鉱区で、PEMEXは鉱区付与から3年が経過する2017年8月までにこれらの鉱区で最低作業計画を実施することを義務付けられており、正当な理由なく最低限の投資額に至らない鉱区は政府に返還することが定められていた。ところが、2014年半ば以降、原油価格が下落、政府はPEMEXの予算を2015年に620億ペソ、2016年に1,000億ペソ削減したため、PEMEXは資金不足に陥り、134坑の掘削義務のうち79坑しか掘削できず、3D地震探鉱は3,420kmの実施義務のうち46%しか実施できなかった。SENERは2017年8月末に、65鉱区は作業義務を不完全履行(部分的達成)、36鉱区は作業義務を100%達成したと評価、原油価格下落は世界の石油企業に影響を与えており、これはPEMEXにとっても例外ではないとして、探鉱義務を履行していないものの、地方自治体から法的な措置がとられ作業が実行できなくなってしまった鉱区を除いてPEMEXとの契約を8月28日から2年間延長することを決定した。 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 8 - (3) 外資との提携による探鉱・開発 PEMEXは技術力や資金力の不足から独力で探鉱・開発を進めることができない大水深やシェール資源については、外資企業との共同操業を前提としており、外資企業と提携を進める同社の能力が生産増の鍵を握っているとされている。 PEMEXはChevron、INPEXと2016年12月に落札したPerdido褶曲帯の大水深Block3の探鉱に係るライセンス契約を2017年2月28日に締結した。投資額は1億ペソ(500万ドル)と見込まれている。PEMEXは、同鉱区の探鉱データ解析予算として2,000万ドルを確保した4。なお、Chevronは12月に同鉱区の契約期間の最初の4年間に、3,700万ドルを投じて、掘削に優先して地質スタディを実施する計画であることを明らかにした。 PEMEX は2017年3月3日に、2016年12月の入札でTrion鉱区を落札したBHP Billitonと同鉱区を共同で開発する契約を締結した。当初、両社は2017年末までにTrion鉱区で掘削を開始する計画としていたが、10月に入って、BHP Billiton が2017年にリグ契約を締結し、2018年下半期に2坑の掘削を行う計画であるとの報道がなされた。Trion油田はPEMEXが2012年にメキシコ湾の米国とメキシコの国境近くの水深2,570mのエリアで発見、推定埋蔵量(3P)は4.85億boeとされている。両社は、110億ドルを投じ開発を行い、6~7年以内に生産を開始する計画で、生産量は10万boe/dを予定している。 LukoilのAlekperov CEOは11月13日、PEMEXとメキシコ湾の新規鉱区の開発について協議中であると発表した。Alekperov CEOは、米国のロシア制裁は、開発に影響を与えないと見ているという5。 (4)2018年の探鉱・開発計画 政府は2018年のPEMEXの探鉱・開発部門に2017年とほぼ同額の1,682億ペソを割り当てている。PEMEXは生産増のため有望なプロジェクトに予算を集中させる計画で、2018年の予算案でこのうち60%にあたる1,000億ペソ超を7プロジェクトに投じるとしている。PEMEXの2017年8月の生産量の約3/4、142万b/dが18プロジェクトで生産されていることから、PEMEXはこのように有望プロジェクトに投資を集中させることで、2018 年の石油生産量を2017年予算の目標生産量より2.6万b/d増の195.1 万b/dとすることを計画している。しかし、探鉱・開発部門へ割り当てられる予算が2017年と同水準であることから、PEMEXが生産減少の傾向を反転させるのは難しいと見る向きが多い。また、PEMEXがシェール探鉱・開発への投資額を増額することについては、シェールの増産には時間がかかるので、PEMEXはより有望なプロジェクトに集中すべきだとの見方がなされている。なお、天然ガスの生産目標は2017年予算の目標生産量より16 MMcf/d少ない4.84 Bcf/dとされている6。 4 El Economista 2017/3/2 5 JPEC 2017/11/16 6 Platt’s Oilgram News 2017/9/26 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 9 - \6.PEMEXが2018年に推進する計画の主なプロジェクト プロジェクト等 投資額 (億ペソ) 生産状況、計画等 Ku-Maloob-Zaap 435 Light Marine Crude Ek-Balam Abkatun-Pol-Chuc Cantarell シェール 132 129 195 117 17 Chicontepec 32 投資額は2017年比16.3%増。PEMEXの生産量の43%を占める。8月の生産量は833,000b/dと前年同月の851,000b/dから減少。増進回収を続ける。 投資額は2017年比97%増。浅海12油田で83,000 b/d を生産、前年同月と変わらず。生産増を目指す。 投資額は2017年比300%増。埋蔵量(2P)は5億boe、7月の生産量は32,600 b/dで1年前の41,800 b/dから減少。PEMEXは2020~2023年までに生産量を90,000 b/dに引き上げる計画。 生産量19.5%減少。投資額削減。 生産量は2004年の210万b/dから8月には144,000 b/dに減少。 投資額は2017年比178%増。PEMEXはこれまでにシェール探鉱・開発に 24億ペソを投じてきた。シェール埋蔵量602 億 boe とされるBurro-Picachos、Burgos、Tampico-Misantla、 Veracruz、Chihuahua basinに今後数年間に170億ペソを投じる計画。 Pimientaシェール構造がありPEMEXによると埋蔵量は200億boe。 (各種資料より作成) 4. PEMEX以外の企業による探鉱・開発状況 (1)Sierra Oil & Gas/Premier Oil/Talos Energy Sierra Oil & Gas/Premier Oil/Talos Energyは、2015年7月に入札が行われたラウンド1.1(浅海、探鉱)でCampeche 湾浅海のBlock2とBlock7を落札した。同コンソーシアムは、Block7で2016年に評価作業を実施した後、2017年5月21日に水深166mの海域で探鉱井Zama-1号井の掘削を開始、7月にZama油田を発見したと発表した。同油田の原始埋蔵量は12~18億bblとされており、Wood Mackenzieは過去20年間に浅海で発見された大規模油田20のうちの一つと評価している。同油田で生産される原油のAPI比重は28~30度である。同コンソーシアムは、当初、2020~2021年にZama油田の生産を開始したいとしていたが、現在は2022~2023年に生産を開始することを計画しているという。当初生産量は2~3万b/dで、ピーク時生産量は15万b/dを予定している。Block 7の契約形態はPS契約、権益保有比率はPremier 25%、Talos Energy 35%、Sierra Oil and Gas40%となっている。 なお、Zama油田の構造は隣接鉱区まで延びており、同コンソーシアムは、隣接鉱区を保有するPEMEXの探鉱結果次第では、PEMEXと共同で開発ができる可能性があるとの見解を示している。PEMEXとの共同開発により、開発コストは22ドル/bblとなると推測されている。一方、メキシコ政府はこの問題に係る法的枠組みの検討を行っているという。これを受け、Talos Energyは政府の方針が決定するまで投資を停止、その他落札企業にも同様の動きが見られると伝えられており、業界関係者は、開Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 10 - ュの遅れを懸念しているという7。 (2) E&P Hidrocarburos y Servicios/PanAmerican Energy E&P Hidrocarburos y Servicios及びPanAmerican Energy は、2015年9月30日に入札が行われたラウンド1.2(浅海、生産)でBlock2(Hokchi油田)を落札、子会社Hokchi Energyを設立した。Hokchi Energyは2016年9月に最初の坑井の掘削についてCNHから許可を取得、10月に坑井の掘削を開始、2017年4月17~28日に生産テストを行い、API比重29.4度の中質原油4,201bblを生産した。生産された原油は、PEMEXに売却され、PMI Comercio Internacional経由で国際市場に販売された8。 (3)Eni Eniは、ラウンド1.2でBlock1(Amoca、Mizton、Tecoalli油田)を落札、2015年11月30日にPS契約(契約期間25年)を締結した。同社は2017年初に、同年末までに2.45億ドルを投じ同鉱区の評価を行う計画で、このうち1.67億ドルを掘削に充て、Seadrill のリグWest Castorを用いてAmoca 2号井、Amoca 3号井、Mizton2号井、Tecoalli 2号井の4坑を掘削すると発表した。 3月には、水深25mの浅海域で掘削したAmoca 2号井 (掘削深度3,500m)で高品質の軽質原油を確認したことを明らかにした。層厚は約110mであるという。 7月にはAmoca 3号井でネットペイ410mの油層を確認、原始埋蔵量を10億bbl(90%が石油)と推定していると発表した。Eniは開発を急ぎ、2019年上半期に生産量3~5万b/dで生産を開始することを計画しており、Eniは同油田の損益分岐点は20ドル/bblとなる見通しであるとした。 Eniは、9月末にはMizton2号井を掘削し、ネットペイ185mの油層を確認、原始埋蔵量3.5億boeと推定したと発表、2017年初には13億boeと推定していたBlock1の原始埋蔵量を、14億boeに引き上げた。 さらに12月にEniは、Amoca油田から24 km、Mizton油田から13 kmの海域でTecoalli 2 号井を掘削、石油を確認、同鉱区の原始埋蔵量を14億bblから20億bblに引き上げた。Eniは、まもなく開発計画を提出するとしている。生産される原油のAPI比重は 25~27度であるという。 なお、Eniは保有するBlock1の権益100%のうち30~40%を売却することを計画していることが、10月末に明らかにされた。 (4)Fieldwood Energy/Petrobal ラウンド1.2でBlock4を落札したFieldwood Energy/Petrobalコンソーシアムは、1.7億ドルを投じ探鉱を行い、詳細データについて確認を進めており、2019年下期の生産開始を目指し、操業計画を策定している。商業生産の際には、PEMEXのインフラを活用する必要があるとしている。 7 Financiero 2017/10/5 8 Financiero 2017/5/28 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 11 - 5) Renaissance Oil カナダのRenaissance Oilは2015年12月実施のラウンド1.3(陸上、生産)で落札した鉱区のうち、Mundo Nuevo、Topen、Malvaの3鉱区について、2016年5月にライセンス契約(契約期間25年)を締結、2016年8月にPonton blockのライセンス契約を締結した。 Mundo Nuevo油田は1977年に発見され、PEMEXが開発を行ってきた。原始埋蔵量は8,600万bbl、14坑が掘削され、1980年代初めのピーク時にはNGL 15,000b/dを生産、2015年1月1日までに3,500万bblを生産した。2016年5月の生産量は軽質原油215b/d、天然ガス2.7 MMcf/dとなっている。Renaissance Oilは開発井1坑を掘削する義務を負っている。 Topen油田は1978年に発見され、PEMEXが開発を行ってきた。原始埋蔵量は4,000万bbl、1980年代中ごろのピーク時には中質原油1,500b/dを生産、2015年1月1日までに800万bblを生産した。2016年5月の生産量は軽質原油225b/d、天然ガス0.5MMcf/dとなっている。Renaissance Oilは開発井1坑を掘削する義務を負っている。 Malva油田は2003年に発見され、PEMEXが4坑を掘削、2000年代末に軽質原油2,000b/dのピーク生産を記録した。2016年5月には軽質原油265b/d、ガス2.7MMcf/dを生産した。原始埋蔵量は1,300万bbl、2015年1月1日までに300万bblを生産した。 Renaissance Oilは2016年6月に、Mundo Nuevo、Topen、Malvaの3鉱区で原油1,700boe/dの生産を行っていると発表した。 しかし、過去にPEMEXが開発を行っていたPonton block内のVeracruzで汚染が発生したことを理由に、2017年7月、CNHがRenaissance Oilに対し同鉱区内での開発、評価作業の停止を指示した。Renaissance Oilは、汚染地域は過去の生産鉱区と一致し、PEMEXが引き起こしたものであると主張している。CNHは同様な状況を引き起こさないために鉱区の確認プロセスを見直したとしたが、同様の問題が発生するエリアは沢山あると指摘する向きもある9。 ラウンド1.3では、25鉱区が公開され、全ての鉱区が落札された。CNHは、25鉱区の多くは生産中で、3年以内に77,000boe/d(うち原油は36,000b/d)を生産することができるとしていた 10。ところがPonton blockのように順調に開発が進まない鉱区もあるためなのか、これらの鉱区での生産は苦戦しており、25鉱区合計で約2,000b/dであった原油生産量が、2016年11月には1,388b/dに減少したとの報道もなされている11。 9 Financiero、Excelsior 2017/7/14 10 Platt’s Oilgram News 2015/12/17 11 El Economista 2017/1/17 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 12 - 6) Canamex Dutch Canamex Dutch/Perfolat de Mexico/American Oil Toolsは、ラウンド1.3で落札したMoloacan鉱区に関し開発を進める方向で検討、調整してきたものの、自らが提示した国家利益分配率(Additional royalty Value)が85.69%と高く、経済性が合わないとして、同鉱区の開発を断念することをCNHに伝えた。同コンソーシアムはCNHの通達後15日以内に石油基金に1,917,500ドルを支払う12。メキシコ政府が設定したラウンド1.3の国家利益分配率の最低値の平均は3.68%であったが、落札企業が提示した国家利益分配率は政府が予想していた数値を遙かに上回っており、同コンソーシアムがMoloacan鉱区の開発中止を決定したことが、他の落札企業の開発中止に向けた動きの引き金となる可能性があると見る向きもある13。 . 生産状況及び見通し PEMEXの資金力、技術力不足により、成熟油田の生産減退を遅らせることができず、また、新規油田 5の開発が進まなかったことから、メキシコの原油生産量は2004年の338万b/dをピークに減少し、2016年は215万b/dまで落ち込んでいる。現在最も生産量の多いKu-Maloob-Zaap油田の86.7万b/dであるが、メキシコ最大の油田とされたCantarell油田の生産量はピーク時2004年の213.6万b/dから2016年は21.6万b/dと1/10に減少している。 2017年に入り、主要沖合油田の生産減退とPEMEXの投資額削減の影響で、原油生産量の減少は加速しており、2017年7月は198.6万b/dと200万b/dを割りこんだ。PEMEXは2017年の生産量を194.4万b/dと見込んでおり、7月の生産量は予想範囲内であるとの見解を示したが、8月の原油生産量は193万b/dまでさらに落ち込んだ。Ku-Maloob-Zaap油田の生産量は2017年に入ってからも86~88万b/dを推移し、7月は87.1万b/dであったのに対し、Cantarell油田の生産量は減少を続け、8月には14.4万b/dとなり、枯渇に近づいていると見られている。 上述したとおり、2015年以降入札が実施され、2018年にかけても入札が行われる見通しで、上流部門に民間投資が行なわれるようになり、探鉱・開発も始まっているが、探鉱・開発のペースは遅い。特に、大水深の探鉱・開発には時間がかかり、ラウンド1.4で付与された鉱区で生産が始まるのは2030年頃となるとの見方がなされている。このようにエネルギー改革の成果がすぐに生産増につながるわけではないが、中期的には生産減少が逆転するとの見方をする向きが多い。 12 Financiero 2017/11/8 13 Financiero 2017/11/9 - 13 - Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 }1.PEMEX原油生産量(千b/d) 図2.PEMEX原油生産量(月別、千b/d) (PEMEX web siteを基に作成) IEAは『Market Report Series Oil 2017 Analysis and Forecasts to 2022』で、メキシコの石油生産量は2019年まで減少するが、2020年には回復基調に向かい、2022年にはNGLを含む石油生産量が240万b/d、原油とコンデンセートでは210万b/dに達するとしている。また、Bank of Americaは、メキシコの生産量の減退は続くが、試掘で結果が出始めていること、ラウンド2.2、2.3の入札が成功裏に終了したことで、投資家の関心がメキシコに向かっており、2020年以降生産量が回復基調を示し、再び250万b/dに到達する可能性があるとしている。Total関係者も、今後3年は原油生産量の減少が続くが2020年には回復するとの見解を示した14。 14 Financiero 2017/7/14 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 14 - 図3.メキシコの石油生産見通し Market Report Series Oil2017 Analysis and Forecasts to 2022) (出所:IEA 一方、PEMEXは、2016年11月3日に発表した2017~2021年の事業計画『PLAN DE NEGOCIOS 2017-2021』で、2017年のメキシコの原油生産量は194.4万b/dに減少する見通しであるが、民間企業との提携やファームアウトを進めることで30万b/dの生産増が可能であるとしており、2018年には生産は増加に転じ、緩やかな回復をみせ、2021年には生産量が219.6万b/dに達する計画であるとしている。 大蔵公債大臣も、メキシコの原油生産量は2017年末まで減少傾向が続くものの、2018年には200.6万b/dに回復、その後は増加していくするとの見解を示している15。 天然ガス生産量もVeracruzやBurgozの生産量減少や随伴ガスの生産減少で、2009年の7Bcf/dをピークに減少傾向にあり、2015年は6.4Bcf/d、2016年は5.79Bcf/dとなった。2017年に入っても天然ガス生産量の減少に歯止めはかからず、7月には5.2Bcf/dとなった。 生産量が減少する一方で、天然ガスに対する需要は増加を続けており、そのため、天然ガスの輸入量が増加している。需要は今後も増加する見通しで、米国からの天然ガスの輸入も2040年まで増加が見込まれている。EIAによると、2016年の米国からメキシコへのガス輸出は前年比30%増の3.76Bcf/dで、2020年までに5Bcf/dまで増加する見通しであるという16。また、SENERは、2030年までに国内のガス生産量は2015年比58%減少し2.7Bcf/dとなるが、発電用、産業用の需要増で消費量は2030年には9Bcf/dまで膨れ上がり、メキシコの天然ガス輸入量は2015年から倍増する見通し17としている。 2016年末時点で米国との国境を越えるパイプラインの輸送能力は7.3Bcf/dとなっており、主にメキシコ北東部や中部にガスが供給されているが、2017年中にRoadrunner (Phase II)、Comanche Trail、Presidio Crossing、Nueva Eraの4パイプライン(送ガス能力合計3.5 Bcf/d)が完成し、Chihuahua、Nuevo 15 Financiero 2017/8/25 16 World Gas Intelligence 2017/1/18 17 Petroleum Argus 2017/1/13 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 15 - eon、Sonora、Sinaloaの各州にガス供給が開始される計画となっている。さらに、2018年末までにはKinderMorganの Mier-Monterrey、Nueces-Brownsvilleの2パイプライン(同3.3 Bcf/d)が完成し、Eagle Fordからのガスを供給する計画だ。 図4.PEMEX天然ガス生産量(MMcf/d) エネルギー改革の初期には外資の誘致が思うように進まなかった時期もあったが、民間企業の関心が高まり、PEMEXの効率改善が進み、課題はあるものの、中期的にはメキシコの石油生産増が見込まGlobal Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 16 - 図5.PEMEX天然ガス生産量(月別、MMcf/d) (PEMEX web siteを基に作成) わりに 終黷驍謔、になった。 このような中、2017年11月27日、Enrique Pena Nieto大統領は、PEMEXのJose Antonio Anaya総裁が大蔵公債相に就任すると発表した。後任のPEMEXの新総裁には、2012年に、Jose Antonio Meade Kuribrena大蔵公債相の特別チームで活躍した後、メキシコ社会保険制度IMSS、Anaya前総裁の下PEMEXの組織管理部門に従事したCarlos Alberto Trevino Medina氏18が任命された。一連の異動は、Jose Antonio Meade Kuribrena氏が2018年7月に予定されている大統領選挙に出馬するため大蔵公債相を辞任したことによるものだ。現在、この大統領選挙が今後のメキシコの探鉱・開発に大きな影響を及ぼす不確定要素と注目されている。というのも、大統領候補の一人である民主革命党(PRD)のAndres Manuel Lopez Obrador(通称AMLO) 元メキシコ市長が、大統領選挙で当選した場合、メキシコをエネルギー改革が実施される前の状況に戻す、エネルギー改革を逆行させるか少なくともエネルギー改革の残りを実行させないと発言したからだ。同候補は、現政権によって進められたエネルギー改革の今後を問う国民投票を実施するとしている。また、同候補はトランプ大統領の政策についても批判的であり、米国との貿易関連協議ではより強硬的な立場をとると述べている。今後のメキシコの探鉱・開発については、その状況とあわせて、大統領選挙の行方についても注視していく必要があると考える。 以 上 18 Economista 2017/11/28 Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 - 17 -
地域1 中南米
国1 メキシコ
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,メキシコ
2017/12/28 舩木 弥和子
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