ページ番号1007559 更新日 平成30年6月25日

原油市場他:OPEC産油国等が減産遵守率引き下げで合意(速報)

レポート属性
レポートID 1007559
作成日 2018-06-25 00:00:00 +0900
更新日 2018-06-25 17:05:23 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 市場
著者 野神 隆之
著者直接入力
年度
Vol
No
ページ数 13
抽出データ
地域1 グローバル
国1
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 グローバル
2018/06/25 野神 隆之
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概要

1.OPEC産油国は2018年6月22日にオーストリアのウィーンで通常総会を開催し、現在実施している減産措置につき、2018年7月1日より現行の実施期限である2018年末までの期間において、現状152%とされるOPEC産油国減産遵守率を100%に引き下げるべく努力することで合意した。

2.また翌6月23日にはOPEC及び一部非OPEC産油国による閣僚級会合がオーストリアのウィーンで開催され、前日に開催されたOPEC総会と同様、2018年7月1日より年末までの期間において、現状147%とされるOPEC及び非OPEC産油国減産遵守率を100%とするべく自主的に努力していくことで合意した。

3.次回のOPEC総会(通常総会)は2018年12月3日に、OPEC及び一部非OPEC産油国による閣僚級会合は、翌12月4日に開催される予定である。

4.OPEC及び一部OPEC産油国が日量100~150万バレル程度増産することを検討している旨5月25日以降しばしば伝えられていたこともあり、短期的な石油需給の緩和観測が市場で発生したことから、5月21日にWTIの終値で1バレル当たり72.24ドルと2014年11月26日(この時は同73.69ドル)以来の高水準に到達した原油価格は下落、6月初頭以降65ドル前後で推移していたが、OPEC総会等で100%の減産遵守を実施する旨発表されると、実際の増産は当初見込まれていた日量100~150万バレルよりは小規模となるのではないかとの見方が市場で広がったことにより、原油価格は反発、6月22日の原油価格の終値はWTIで1バレル当たり68.58ドルと前日終値比で3.04ドル上昇している。

5.今後も、夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期による季節的な石油需給の引き締まり感が7月前半頃にかけ市場で続く中で、イラン及びベネズエラ等の原油生産減少と、それら減少を相殺することによるOPEC産油国の利用可能な余剰生産能力の低下に対する市場の懸念が発生しやすいと見られることから、少なくとも当面原油相場は上振れしやすいものと考えられる。

(OPEC他)

 

1.協議内容等

(1)OPEC産油国は2018年6月22日にオーストリアのウィーンで通常総会を開催し、2018年末まで実施する予定である減産措置につき、2018年7月1日より現行の減産実施期限までの期間において、現状152%(6月22日OPEC事務局発表、なお、6月12日に発表されたOPEC月報におけるデータに従えば、OPEC産油国の減産遵守率は162%となる、表1参照)とされるOPEC産油国減産遵守率を100%に引き下げるべく努力することで合意した。

(2)また翌6月23日にはOPEC及び一部非OPEC産油国による閣僚級会合が同じくオーストリアのウィーンで開催され、前日に開催されたOPEC総会と同様、2018年7月1日より現行の減産実施期限までの期間において、現状147%とされるOPEC及び非OPEC産油国減産遵守率を100%とするべく自主的に努力していくことで合意した。

(3)また、閣僚級会合では、OPEC及び一部OPEC産油国による共同閣僚監視委員会(JMMC: Joint Ministerial Monitoring Committee、サウジアラビア、クウェート、アルジェリア、ベネズエラ、ロシア、オマーンが委員)が全体の遵守状況を監視し、OPEC及び一部OPEC産油国閣僚級会合に報告することでも合意した。

(4)次回のOPEC総会(通常総会)は2018年12月3日に、OPEC及び一部非OPEC産油国による閣僚級会合は、翌12月4日に、それぞれオーストリアのウィーンで開催される予定である。

表1 OPEC及び一部非OPEC産油国原油減産状況

2.今回の会合の背景等

(1)2017年1月1日より実施されていたOPEC産油国による減産については、2017年10月以降遵守率は100%を恒常的に超過、2018年2~4月は160~170%、5月においても152%となるなど、高水準で推移していた。

(2)他方、減産に合意した非OPEC産油国の遵守率については、上下に変動していたが、その中でもロシアは2017年5月以降90%前後かそれ以上の遵守率に到達していると推定されるなど、遵守状況は比較的良好であり、OPEC産油国と一部非OPEC産油国を合計した減産遵守状況も相当程度良好であった。

(3)このようなこともあり、例えばOECD諸国の石油在庫余剰幅(実際の石油在庫が過去5年平均水準を上回る量)は、2016年12月には3億バレル程度あったが、2018年3月以降推定でマイナス1,000~3,000万バレルとなるなど、当該余剰はほぼ一掃されている状態となるなど、石油需給均衡は達成されている格好となっている。

(4)しかしながら、サウジアラビアは、同国国営石油会社サウジアラムコの株式公開(IPO)や経済構造改革(Vision 2030)実施のための資金需要から、4月18日には、同国政府関係筋が、原油価格(中東地域から相対的に市場が接近しているブレント価格を想定しているものと思われる)で1バレル当たり80ドルを希望するうえ、100ドルでさえあってもいい、といったような情報が伝えられるなど、原油価格上昇を容認する姿勢が示唆された。

(5)4月17日には、OPEC産油国等は、2018年末までは減産を実施、さらに可能であれば2019年まで減産を継続することを、6月22日の総会では検討するであろう旨、クウェートのラシディ石油相が明らかにしているが、これはサウジアラビアの原油価格上昇容認姿勢と軌を一にするものであった。

(6)他方、米国のトランプ大統領は、4月20日に「OPECがまたやっているようだ。(中略)原油価格は人為的に高い!これは良くないし容認できない!」旨表明した。

(7)このようなトランプ氏の表明に対し、同日サウジアラビアのファリハ エネルギー産業鉱物資源相は、エネルギー利用効率の改善もあり現状の原油価格水準(4月20日時点で、ブレントで1バレル当たり74.06ドル、WTIで同68.38ドルの終値)では世界経済への影響はないと考えている旨明らかにしている他、同日UAEのマズルーイ エネルギー産業相(2018年OPEC議長)も原油価格は人為的に高いわけではない旨示唆した。

(8)しかしながら、米国がイラン核合意離脱を発表した5月8日の前日に米国政府関係者がサウジアラビアに対し供給途絶が発生した場合には価格を安定化させてほしい旨要請したとされる(当該内容は6月7日に報じられている)。

(9)このような米国側からの圧力もあり、サウジアラビアは方針を転換、減産緩和を検討し始めたと考えられ、5月25日には、関係筋から、OPEC産油国が日量最大100万バレルの増産を行う可能性がある旨伝えられ始めた。

(10)また、同日OPECのバルキンド事務局長が増産の検討はトランプ大統領の発言によるものであると明らかにしている。

(11)トランプ大統領がサウジアラビアをはじめとするOPEC産油国に対して増産圧力を加えたのは、米国のイラン核合意離脱と対イラン制裁再発動に伴う、イランからの原油供給減少による世界石油需給引き締まり懸念から、原油相場に上方圧力が加わったうえ、米国のガソリン価格が上昇してきたことが背景にあると見られる。

(12)つまり、全米平均のガソリン小売価格は3月後半以降上昇傾向を示しており、5月下旬には消費者心理に大きく影響を与える水準とされる1ガロン当たり3ドルを超過したことから、米国国民の不満の高まりと政権支持率への影響をトランプ大統領が考慮したことによるものと考えられる。

(13)また、ロシアは、国営石油会社のみならず民間石油会社を抱えていることが、減産遵守過程を複雑にしていた(つまり、減産しないで済むのであれば、それに越したことはない)ことに加え、原油価格上昇が過熱すれば、米国のシェールオイル開発・生産が加速してしまう結果、原油価格が乱高下してしまう可能性があることを懸念していた旨2017年11月29日に伝えられ(また、原油価格上昇に伴うルーブル上昇の自国経済への悪影響についても不安視していたと見る向きもある)、サウジアラビア等による減産措置緩和の動きに同調したものと考えられる。

(14)ただ、ロシアのノバクエネルギー相は、OPEC総会、及びOPEC及び一部非OPEC産油国閣僚級会合において第三四半期に日量150万バレルの増産を提案する予定である旨明らかにしたと6月19日に伝えられるなど、サウジアラビアとロシアとの間でも減産緩和規模に関する考え方に相違がある旨示唆された。

(15)他方、サウジアラビアのファリハ エネルギー産業鉱物資源相は、重点は石油需給を均衡させることであり、石油市場に対し調整し過ぎるつもりはない旨5月24日に明らかにするなど、相対的に慎重な姿勢も示していた。

(16)因みに2018年第三四半期はOPEC産油国が5月の原油生産水準を維持すれば、石油需給は均衡すると見られる。

(17)イランやベネズエラが減産に向かうと言っても、2018年第三四半期に突然日量150万バレル減少するとは考えづらかったことから、ノバク氏の発言で原油価格は急落する場面も見られた。

(18)他方、当該減産緩和措置は、元はと言えば、米国のイラン核合意離脱と対イラン制裁再発動に伴うイランからの原油の事実上の禁輸措置による市場での石油需給引き締まり感から生ずる原油価格の上昇が一因となっており、今後イラン原油禁輸に伴う同国の原油供給の減少を、特に中東地域でイランと覇権争いをする他、イランに対し制裁を再発動した米国の圧力により減産措置緩和に向け動こうとしている、サウジアラビアを始めとする他のOPEC加盟国等の増産により相殺させる結果、イランとしては、原油価格が上昇しない一方原油供給が減少することで原油収入が減少することが予想される反面、サウジアラビア等他の産油国は原油価格は上昇しないものの増産することを通じて原油収入の落ち込みをある程度相殺できることが期待されるなど、特に生産余力のあるサウジアラビア(及びサウジアラビアと同盟を組む中東湾岸産油国)に相対的に利する展開となる可能性があると見られた。

(19)このような背景もあり、イランはOPEC産油国等による増産に反対する旨、同国のアルデビリOPEC理事が6月19日に明らかにしていた。

(20)また、マドゥロ大統領による反体制派弾圧に対し、2017年8月25日に米国がベネズエラ債券の取引を禁止するとの制裁を発動したベネズエラや、イラク、アルジェリアが減産措置の緩和に反対していると6月19日に伝えられた。

(21)そのような中、米国のトランプ大統領は6月13日に再び「原油価格は高すぎる。OPECがまたやっている。良くない!」旨表明したこともあり、ファリハ氏はサウジアラムコのIPO(当初は2018年に実施を予定)につき、「2019年に実施できればいいが、実施時期は重要ではない」旨6月21日に明らかにした。

(22)また、サウジアラビアは、あくまで日量100万バレルといった具体的な増産幅を声明に盛り込むことにより、市場心理への影響を通じ原油価格の沈静化を図ろうとしていたように見受けられ、6月21日に開催されたJMMCでは「名目的に」日量100万バレル増産することをOPEC総会に進言することで合意した。

(23)当該増産量は減産に参加するOPEC及び一部非OPEC産油国間で比例配分方式により割り当てられると6月22日伝えられたが、同日ファリハ氏は減産参加国の中には増産が不可能な国もあることから、実際の増産量は名目的数値よりも小規模なものになる旨6月22日に明らかにしていた(この場合、増産が可能な国はサウジアラビア、UAE、クウェート、ロシア、オマーン、そしてイラクの一部で、日量60~70万バレル程度になる推定される)。

(24)それでも、今回のJMMCに特別に出席し協議していたイランのザンギャネ石油相は中途退席、その際周辺にいた記者に対し「OPEC総会では合意できないと思う。」旨言い残していったとされ、イランはあくまで日量100万バレルといった具体的な(それも相当規模の)増産数値を声明に盛り込むことに対しては、原油価格を大幅に下落させる恐れがあるとして難色を示していたものと見られる。

(25)このようなことから、原油価格の沈静化を目指すサウジアラビアをはじめとするOPEC及び一部非OPEC産油国と、原油価格の大幅な下落を懸念するイランとの間で合意に至るかどうかは微妙なところであったが、6月22日に開催されたOPEC総会では最終的には両者間での妥協として、声明には具体的な増産数値は盛り込まず、現在減産目標を超過している実際の減産量を7月1日以降既存の減産期限である12月31日まで減産目標の水準に戻すべく努力していくことで合意した。

(26)イラン側としては、減産目標自体は従来の合意に則ったものであることから、これを完全に遵守することに関しては、異論はなかったものと見られる。

(27)他方、サウジアラビア等にとっては、現在減産目標を上回っている減産量を目標の水準にまで戻すことで、事実上増産を確保できる。

(28)今回のOPEC総会等の合意を巡っては以上のような背景があったと考えられる。

(29)なお、ファリハ氏はOPEC総会終了後、記者団に対し「名目上日量100万バレルの増産で合意した」旨表明したが、これは、いわゆる報道による「見出し効果」により、市場心理への影響を通じ原油価格沈静化を狙ったものと考えられ、実際総会後複数の報道機関から「OPEC総会で日量100万バレルの増産で合意」した旨報じられている。

 

3.原油価格の動き等

(1)今回のOPEC総会等を巡っては、当初OPEC及び一部非OPEC産油国間で、7月1日から日量100~150万バレル程度増産する方向で検討しているといった情報等が5月25日以降しばしば発信されていた。

(2)このため、市場では、将来的には、米国制裁によるイランの減産、及びベネズエラでの国内経済混乱等に伴う減産が見込まれていたものの、両国併せて日量100万バレル超減産するにはそれなりの時間を要すると見られることから、短期的にこれらの国が日量100万バレル減産するといった予想する向きは弱く、従って、例えばOPEC産油国等が7月1日から日量100~150万バレル増産すれば、短期的にせよ供給過剰となることにより世界石油需給が相当程度緩和するとの見方が市場で広がったことから、5月21日にWTIの終値で1バレル当たり72.24ドルと2014年11月26日(この時は同73.69ドル)以来の高水準に到達した原油価格は下落、6月初頭以降65ドル前後で推移していた。

(3)しかしながら、OPEC総会等では、減産目標を超過する状態を100%減産目標遵守にまで戻すことで、実質的な増産を確保する旨声明に記載されたが、2018年5月現在のOPEC産油国減産遵守率である152%(6月22日OPEC総会時声明に記載)に基づけば、OPEC産油国による実質的な増産量は日量60万バレル超、OPEC月報等をもとにしたデータであるOPEC産油国減産遵守率162%(表1参照)に基づけば日量70万バレル超程度となる。

(4)そして、OPEC及び一部非OPEC産油国の減産遵守率は、閣僚級会合開催後の声明に基づけば147%となることから、実質的な増産量は日量80万バレル超となるが、OPEC月報やIEA等のデータに基づけば、減産遵守率は130%弱となることから、実質的な増産量は日量50万バレル程度となる。

(5)このようなことから、当初日量100~150万バレルの増産による世界石油需給緩和を期待して原油先物契約を売却していた市場関係者は、OPEC総会の声明等により示唆される実質的な増産量が、当初見込まれていた水準よりも小規模なものにとどまる旨認識したことから、思ったほど世界石油需給は緩和しないとの観測が市場で発生した結果、原油先物契約の買い戻しが市場で発生、6月22日の原油価格の終値はWTIで1バレル当たり68.58ドルと前日終値比で3.04ドル上昇している。

(6)今後は、米国の原油価格上昇沈静化への圧力等から、サウジアラビア等が増産する結果、足元の石油需給の緩和感が市場で醸成されることから、原油相場に下方圧力を加える場面が見られる可能性は否定できない。

(7)しかしながら、サウジアラビア等が増産した場合には現在日量342万バレル存在する余剰生産能力が減少することになる(イランは米国制裁により減産せざるを得なくなる結果、その分だけ余剰生産能力が増加するであろうが、削減されたイランの原油供給が短期的に再び世界石油市場に出回ることはほぼ不可能であることから利用可能な余剰生産能力としては取り扱うことはできない)。

(8)中期的(概ね半年~9ヶ月間程度を想定)には、米国が「史上最高レベルの制裁を科する」旨表明しているイランが前回の米国等による制裁実施時と同様規模の日量80~100万バレル程度の減産、国内経済が混乱するベネズエラが日量50万バレル程度の減産となることが、それぞれ予想されるが、そのような減産に対し、サウジアラビア等が増産で対応した場合には、その分だけOPEC産油国で利用可能な余剰生産能力が低下することになる。

(9)ロシアに日量30万バレルほど増産余地(減産相当分)があることを差し引いても、実質的に利用可能なOPEC産油国余剰生産能力が日量100~120万バレル減少する結果、残存余剰生産能力は日量220~240万バレル程度となり、当該余剰生産能力の世界石油需要に占める割合は、2.2~2.4%程度となると見込まれる。

(10)原油価格は2008年前半に1バレル当たり150ドル近くまで上昇したが、その際のOPEC産油国余剰生産能力の世界石油需要に占める割合は2.6~2.7%程度であったが、この先OPEC産油国余剰生産能力が原油価格史上最高水準時を下回るといった展開となることも排除できない。

(11)産油国の中には、イランやベネズエラのみならず、リビアやナイジェリアといった政情が不安定であるが故に市場での石油供給途絶懸念が発生しやすい地域がなお存在することからすると、余剰生産力の減少は、世界の石油供給余力の低下(もしくは石油供給不足の可能性)に対する不安感を市場で増大させる結果、原油相場に上方圧力を加えやすい。

(12)他方、米国では、シェールオイルを含む原油は増産しつつあるものの、特に最近の増産中心地であるテキサス州等のパーミアン盆地では、原油生産の増加にメキシコ湾岸(そして海外)に向けた原油輸送インフラが追い付いていないことから、この面で原油生産増加ペースが鈍化する可能性が指摘される他、さらなる原油生産増加の上振れには、坑井掘削、水圧破砕、生産関連装置の据え付け、周辺のパイプラインへの繋ぎ込み等の作業が必要となるため、実際に増産が上振れするまでには概ね半年かそれ以上の期間を要することになることから、米国のシェールオイル等原油生産増産ペースの上振れは、イラン等の減産、そしてその相殺のための他のOPEC産油国等による増産に伴う余剰生産能力の低減に対する市場の石油需給引き締まり感を低減するには時間が足りないのではないかとの懸念が市場で発生しやいと考えられる。

(13)このようなことから、夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期による季節的な石油需給の引き締まり感が7月前半頃にかけ市場で続く中、原油相場は少なくとも当面上振れしやすいものと考えられる。

 

(参考1:6月22日開催OPEC通常総会時声明)

OPEC 174th Meeting concludes

No 13/2018
Vienna, Austria
22 Jun 2018

The 174th Meeting of the Conference of the Organization of the Petroleum Exporting Countries (OPEC) was held in Vienna, Austria, on Friday, 22 June 2018, under the Chairmanship of its President, HE Suhail Mohamed Al Mazrouei, Minister of Energy & Industry of the United Arab Emirates and Head of its Delegation.

The Conference offered its congratulations to the OPEC Secretariat for the success of the 7th OPEC International Seminar.  It also offered thanks to OPEC Member Countries, as well as to all the speakers, sponsors and delegates, that had made the Seminar such a seminal event.  It noted that the Seminar has become a truly global platform for discussing the challenges, as well as opportunities, facing the oil and energy industries.

The Conference considered Congo’s request to join the Organization and decided to approve its admission with immediate effect.

The Conference considered the Secretary General’s report, the report and recommendations made by the Joint Ministerial Monitoring Committee (JMMC), supported by the Joint Technical Committee (JTC), which was set-up to monitor conformity to the voluntary production adjustments made by 24 OPEC and non-OPEC producing nations through the ‘Declaration of Cooperation’, as well as the report of the Economic Commission Board and various administrative matters.

The Conference analyzed oil market developments since it last met in Vienna at the end of November and reviewed the oil market outlook for the remainder of 2018.  The Conference noted that the oil market situation has further improved over the past six months, with the global economy remaining strong, oil demand relatively robust, albeit with some uncertainties, and with the market rebalancing evidently continuing. Moreover, the return of more stability and more optimism to the industry has been welcomed by all stakeholders.

Reaffirming OPEC’s continued commitment to stable markets, the mutual interest of producing nations, the efficient, economic, and secure supply to consumers, and a fair return on invested capital, and noting the overall improvement in market conditions and sentiment and the return of confidence and investment to the oil industry.

Recalling the 171st OPEC Conference resolution reached on 30 November 2016 for a production adjustment of 1.2 mb/d.

Noting that OPEC Member Countries have exceeded the required level of conformity that had reached 152% in May 2018.

Accordingly, the Conference hereby decided that countries will strive to adhere to the overall conformity level of OPEC-12, down to 100%, as of 1 July 2018 for the remaining duration of the above mentioned resolution and for the JMMC to monitor and report back to the President of the Conference.

The Conference thanked all OPEC Member Countries, as well as participating non-OPEC countries in the historic ‘Declaration of Cooperation’, for their dedication to the voluntary production adjustments, which can be viewed in the continued high-level of conformity levels so far this year.

The Conference extended its deep appreciation to the JMMC, the JTC and the OPEC Secretariat for their valuable engagement in providing the transparency required for implementing the voluntary production decisions in a timely and equitable manner.

It also noted the important work that has been undertaken by these committees to review alternative and/or adjusted metrics to measure the impact of the Declaration of Cooperation. The Conference supported the findings that a single metric is not sufficient in terms of measuring market stability and therefore a more comprehensive and forward looking set of metrics is recommended to enhance the analytical depth and understanding of the complex global oil demand and supply dynamics beyond the short-term.

The Conference also acknowledged the crucial role played by participating non-OPEC nations in the ‘Declaration of Cooperation’, and stressed the importance of the 4th OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting that would take place tomorrow (23 June 2018) at the OPEC Secretariat.

The Conference welcomed the positive dialogue and technical expert interactions that have evolved among all Parties of the ‘Declaration of Cooperation’. This includes the most recent 3rd Technical Meeting of OPEC and non-OPEC Producing Countries on 19 June, which focused on oil market fundamentals and medium-term prospects.

The Conference decided that its next Ordinary Meeting will convene in Vienna, Austria, on 3 December 2018.

Finally, the Conference expressed its continued sincere gratitude to the Government and to the people of the Republic of Austria, as well as the authorities of the City of Vienna, for their warm hospitality and excellent arrangements made for the Conference Meeting.

 

(参考2:6月23日開催OPEC及び非OPEC産油国閣僚級会合時声明)

The 4th OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting concludes

No 14/2018
Vienna, Austria
23 Jun 2018

The 4th OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting was held in Vienna, Austria, on Saturday, 23 June 2018, under the Co-Chairmanship of OPEC’s President, HE Suhail Mohamed Al Mazrouei, Minister of Energy & Industry of the United Arab Emirates and Head of its Delegation, and His Excellency Alexander Novak, Minister of Energy of the Russian Federation.

The Meeting recalled the rights of peoples and nations to permanent sovereignty over their natural wealth and resources.

Reaffirming the continued commitment of the participating producing countries in the ‘Declaration of Cooperation’ (DOC) to a stable market, the mutual interest of producing nations, the efficient, economic, and secure supply to consumers, and a fair return on invested capital, and noting the overall improvement in market conditions and sentiment, and the return of confidence and investment to the oil industry.

Recalling the 171st OPEC Conference Resolution reached on 30 November 2016 for a production adjustment of 1.2 million barrels a day (mb/d) for OPEC Member Countries, with the understanding reached with key non-OPEC participating countries, including The Russian Federation, to contribute a production adjustment of 0.6 mb/d.

Recalling the DOC reached on 10 December 2016; and noting that countries participating in the DOC have exceeded the required level of conformity that had reached 147% in May 2018.

Accordingly, the 4th OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting hereby decided that countries will strive to adhere to the overall conformity level, voluntarily adjusted to 100%, as of 1 July 2018 for the remaining duration of the DOC and for the JMMC to monitor the overall conformity level and report back to the OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting.

The Meeting extended its deep appreciation to the JMMC, the Joint Technical Committee (JTC) and the OPEC Secretariat for their constructive and effective engagement in providing the openness required in ensuring that the voluntary productions decisions were implemented in a timely and equitable manner.

The Meeting decided that the next OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting will convene in Vienna, Austria, on 04 December 2018.

The Meeting expressed its sincere gratitude to the Government and to the people of the Republic of Austria, as well as the authorities of the City of Vienna, for their warm hospitality and excellent arrangements made for the meeting.

以上

(この報告は2018年6月25日時点のものです)

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