ページ番号1009708 更新日 令和5年4月27日
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概要
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)では、海外のエネルギー関連国際会議に参加し展示会へ出展をしています。IPTC(International Petroleum Technology Conference)は石油技術者協会(SPE:Society of Petroleum Engineers等)が主催者となっている展示会で、ここ数年は中東と東南アジアで交互に開催されています。JOGMECはIPTCに毎年出展しており、2023年3月1~3日に開催されたIPTC2023も出展しましたのでご紹介します。
1. 海外展示会出展の目的
JOGMECは国際会議に参加し現地での情報収集やセッションでの発表を行うとともに、主要国との資源外交も積極的に展開することとしています。また、国際会議に併催される展示会でJOGMECの技術や取組みを紹介し、我が国企業の技術力のアピールと、プレゼンス向上を目指しています。
2. JOGMECのブース概要
IPTC2023はバンコク(タイ王国)の中心街サイアムエリアにあるCentara Grand & Bangkok Convention Centre at CentralWorldで行われました。今回、JOGMECはホスト国であるタイ石油公社(PTT)傘下のPTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション(PTTEP)の近くにブースを確保しました。JOGMECブースは、満開の桜を咲かせた大樹をイメージした色彩豊かなデザインとし、来場者に日本らしいブースをアピールしました。

写真2(右):Linda Stalker氏(CSIRO(オーストラリア連邦科学業研究機構))【写真左】とエネルギー事業本部山本副本部長【写真右】
(出所:JOGMEC事務局による)
3. 出展コンテンツ
今回JOGMECがパネルで紹介した内容は、(1)機構紹介と研修事業、(2)カーボンニュートラルイニシアティブの紹介、(3)CCSへの取組み、(4)セラミック膜随伴水処理技術、(5)ゼオライト膜を用いたCO2分離技術、(6)デジタル技術です。加えて、非在来型油ガス田開発・アンモニア生成動画やカーボンニュートラルへの取り組みについての動画をモニターで放映し、JOGMECの取組みを効果的に発信しました。なお、セラミック膜随伴水処理技術については、実験模型による来訪者への実演を行い、PTTEP関係者や現地の学生等、来訪者の関心を集めました。
また、来訪者向けイベントとして日本の伝承文化である「かたぬき」を実施しました。来訪者の中には器用にかたぬきを成功させる人もいる等、イベントは盛況となりました。

(出所:JOGMEC事務局による)
4. 他国ブース
IPTC2023では世界56カ国からブースの出展がありました。大画面モニターを使用し、近未来的にアピールしている企業や、ブース内でプレゼンやゲームを実施する企業もあり、各国が集客のために工夫を凝らしていました。

(出所:JOGMEC事務局による)
5. 会議参加
JOGMECの出張者はIPTC会議における登壇・講演を通じて日本及びJOGMECのプレゼンス拡大を図りました。エネルギー事業本部副本部長の山本がパネルセッション「CCUS:Prospects and technologies」に登壇。各国企業のCCUSに係る事例の紹介、ネットゼロに向けた課題と対応策を議論しました。
テクニカルセッションでは、蛯谷デジタル推進グループデジタル企画チーム員が「Innovation and Machine Learning II: Automatic Lithology Classification of Cuttings with Deep Learning」へ登壇し、ディープラーニングを用いたAI技術による岩相解析について発表しました。発表後に複数の質問を受ける等、活発な議論が行われました。
また、若手技術者のためのワークショップ「Emerging Readers Workshop」で鈴木CCS・水素事業部施設技術課員がメンターを担当し、複数のグループのディスカッションを先導しました。

写真9(下):ワークショップに参加する鈴木課員
(出所:JOGMEC事務局による)
6. 現地のコロナ対策
2022年6月からタイ政府はマスクの着用義務を任意としました。ただし、密集・密接・密閉された空間では感染予防の観点から、マスクの着用を推奨しています。展示会場に直結しているショッピングモールの入口やIPTCの会場内でもマスクの着用を推奨する表示がありました。消毒液の設置も各所にあり、コロナ対策がなされていました。

(出所:JOGMEC事務局による)
7. おわりに
新型コロナウイルスの影響で、海外とのミーティングもオンラインで行うことが多くなりましたが、各国との対面でのビジネスが戻りつつある状況になってきています。今回のIPTCは久しぶりのバンコク開催ということで、東南アジアならではの熱気と活況を肌で感じ、来訪者との直接の会話でJOGMECの取組みの説明をすることでプレゼンスをより高められたと考えます。今回の報告が海外展示会やイベントを検討される際に少しでも参考になれば幸いです。

(出所:JOGMEC事務局による)
以上
(この報告は2023年4月27日時点のものです)