ページ番号1009949 更新日 令和6年10月17日

ロシア、カザフスタン、ウズベキスタンの天然ガス分野での協力

レポート属性
レポートID 1009949
作成日 2023-11-29 00:00:00 +0900
更新日 2024-10-17 13:07:04 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG基礎情報
著者 四津 啓
著者直接入力
年度 2023
Vol
No
ページ数 16
抽出データ
地域1 旧ソ連
国1 ウズベキスタン
地域2 旧ソ連
国2 カザフスタン
地域3 旧ソ連
国3 ロシア
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ウズベキスタン旧ソ連,カザフスタン旧ソ連,ロシア
2023/11/29 四津 啓
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概要

  • 2022年11月末、カザフスタンのトカエフ大統領がロシアのプーチン大統領との会談した際、ロシア側からロシア、カザフスタン、ウズベキスタンの3か国が天然ガス供給で協力する「3か国ガス同盟」の提案があり、それ以降3か国の協力に関する議論が活発化している。2023年1月にはGazpromがカザフスタン、ウズベキスタンとそれぞれ天然ガス分野における協力に関するロードマップを締結し、さらに6月にはウズベキスタンがGazpromからの天然ガス輸入を第4四半期に開始することで合意して、10月初旬にロシアからウズベキスタンへの供給が開始された。
  • 欧州向けの天然ガス輸出が縮小し代替となる輸出先を探すロシアと、国内需要の拡大で天然ガス生産に余裕がないカザフスタン、ウズベキスタンの連携は、各国のニーズが合致した形だ。しかし中央アジアのガス販売価格は低く、ロシアからウズベキスタンへの輸出は開始されたが、カザフスタンへの輸出開始についてはまだ合意が見られない。また、ロシアは中央アジア経由での第三国への輸出も追求している。念頭にあるのは中国への輸出だが、中長期的に中国側にロシア産に対する需要があるのかははっきりせず、既存のインフラを利用して早期に輸出を実現しようとするなら、天然ガス輸出量と輸出先拡大を同じく志向するトルクメニスタンの存在を無視できないだろう。

 

1. 「3か国ガス同盟」の提案とその後の経緯

(1) 「3か国ガス同盟」の発端

「3か国ガス同盟(trilateral gas union; тройственный / трехсторонний газовый союз)」というアイデアが初めて表に出たのは2022年11月28日にモスクワで行われたカザフスタンのトカエフ大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談だった。会談後にトカエフ大統領は、ロシア、カザフスタン、ウズベキスタンのガス分野の課題を解決するための「3か国同盟」」を設立しようという提案がプーチン大統領からあり、自分はその提案を支持する、専門家が内容をよく検討し適切な合意を作る必要がある、と述べた[1]。その後ロシアの大統領府も、ガスの域内輸送、域外輸出のためのメカニズムとインフラの開発を念頭にプーチン大統領がそのような提案を行ったことを認め、適切な事業者によってそのアイデアが具体的に検討されることになるとコメントした[2]。但しカザフスタン外務省は「トカエフ大統領はよく検討すると述べたまでで、ガス同盟の要件等を議論するのは時期尚早であり、現時点ではまだアイデアの段階に過ぎない。対露制裁がカザフスタンに悪影響を及ぼすことを防ぐこと、カザフスタンが制裁の回避手段となることを防ぐことは我々の使命であり、その姿勢はいかなる新たなアイデアを評価するときも変わらない」として、提案の既成事実化を牽制した[3]。また12月にはウズベキスタンエネルギー省が「ウズベキスタンは周辺諸国からのガスや電力の輸入について、商業的な契約に基づく検討を行うのであり、何某かの同盟や連合を介して検討するのではない」と発言し[4]、ロイター通信はこの発言を、「ガス同盟」というロシアの政治的な提案に対するウズベキスタンからの冷や水と報道した[5]。これに対しロシア大統領府は、ロイター通信の記事はウズベキスタンの態度を誤解したものであり、ガス同盟という提案に政治的な意図はなく、全ての国が商業的条件に基づいてエネルギーの売買を行うのは当然だと反応した[6]。その後、カザフスタンエネルギー省からも、3か国間で議論すべき問題はいくつかあるが、だからといって共同体を創設しなければいけないわけではないという発言が出る[7]など、「ガス同盟」という言葉の使用が控えられる雰囲気が出てきた。

 

(2) Gazpromと2か国のロードマップ

年が明けて2023年1月18日、前週にロシアのノバク副首相との会談を行ったカザフスタンのスクリャル第一副首相が、GazpromのミレルCEOと会談し、ガス分野におけるGazpromとカザフスタンの協力に関するロードマップに署名した[8]。さらに翌週1月24日にはウズベキスタンエネルギー省のミルザマフムドフ大臣もミレルCEOとの会議後にGazpromとの協力に関するロードマップに署名した[9]

ロードマップの具体的な内容は公表されていないが、両国はそれぞれ専門家によるワーキンググループを設置してロシアからのガス輸入拡大について技術的な検討を行うこととなった。

(表1)Gazpromがガス分野における協力について2023年1月に締結したロードマップの主な内容
対カザフスタン
2023年1月17日
  • カザフスタンへロシアからガス供給
  • カザフスタン東部、北部へのガスの普及
  • カザフスタン経由でロシアから第三国へのガス供給
対ウズベキスタン
2023年1月24日
  • ウズベキタンへロシアからガス供給
  • 国内ガス関連インフラの整備

 

ウズベキスタンについては一時、ロシアから天然ガスの輸入を3月1日に開始する予定との言及もあったが[10]、3月に供給は開始されず、6月のサンクトペテルブルグ経済フォーラムの中でGazpromがウズベキスタン向けのガス供給を10月に開始する契約を締結した[11](3.(1)で後述)。

当初、カザフスタン、ウズベキスタンでは、ロシアからまず自国への天然ガス供給に焦点を置いた発言が主に出ていたが、中国への輸送ルートを整備する動きも見られている。カザフスタンでは東部地方を経由してロシアから中国へガスを輸送する新しいパイプラインルートの検討が行われている[12] [13]

上記のように「3か国ガス同盟」という提案があったことは事実だが、政治的なニュアンスが想起される「同盟(soyuz; union)」という呼び方はその後公式的にはほぼ使用されず、形態も表面的には3か国というより、ロシアとカザフスタン、ロシアとウズベキスタンという2か国間の協力となっている。本稿では、ロシアを中心にカザフスタン、ウズベキスタンが関係する、特に2023年以降のガス分野に関する協力、ガス売買の動きを、括弧書きで「ガス同盟」と表記する。

 

2. 「ガス同盟」提案に関する3か国の背景

(1) ロシア

ロシアが中央アジアとその先の中国への天然ガス供給を推進しようとする背景は、対露制裁、欧州のロシア離れにより減少した西向きの流れの振替え先を探す動きに他ならない。2022年のロシアから欧州への天然ガス輸出量は2021年の半分以下に落ち込み、2023年にはさらに減少する見込みである(図1)。その結果、西向け輸出ガスの供給源である西シベリアのガス田の生産能力に余剰が発生している。西シベリアから東向け輸出パイプラインPower of Siberiaへは接続がない(図2)。西シベリアを中国につなげるPower of Siberia 2は計画段階でまだ実現の見通しがはっきりしない。そこで西シベリアの南に位置する中央アジアに天然ガスを流すという発想が生まれる。

カザフスタン、ウズベキスタンへの天然ガス供給には、CAC(中央アジア-中央)パイプラインが使用される。CACパイプラインは、トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタンからロシアへの天然ガス輸送のためにソ連時代の1960年代に敷設されたパイプラインで、老朽化と中央アジア各国の需要増加により稼働率が20~30%まで落ちている。これを逆方向に運転することで、大規模なインフラ投資を伴わずにロシアからの天然ガス輸送が可能となる。

さらに、ウズベキスタン、カザフスタンへのガス供給ができれば、これら2か国が中国へのガス輸出に使用している、トルクメニスタンを起点とするトルクメニスタン-中国パイプラインを通じて、ロシアからも中央アジア経由で中国向けにガスを送ることが視野に入る。ロシアの中央アジアへのアプローチが、その先の中国市場への供給を期待していることは想像しやすい。

(図1)ロシアの天然ガス輸出量推移(単位:BCM)
(図1)ロシアの天然ガス輸出量推移(単位:BCM)
(データ出典:2017-2022年はEnergy Institute Statistical Review of World Energy 2023(以下、EIS2023)、2023年はイメージ)
(図2)ロシアのパイプラインガス供給源と中央アジアの既存パイプラインイメージ
(図2)ロシアのパイプラインガス供給源と中央アジアの既存パイプラインイメージ
CACガスパイプライン(中央アジア・中央パイプライン。Central Asia-Centre Gas Pipeline)

ソ連時代の1960年代から1980年代にかけて建設されたガスパイプライン。5本のラインで中央アジアとロシアをつなぐ。ライン1、2、4、5はトルクメニスタンからウズベキスタン、カザフスタン経由。最も古いライン1は老朽化により使用されていない。ライン3はトルクメニスタンのカスピ海沿岸からカザフスタンを経由する。従来、中央アジアの天然ガスをロシア、西側へ輸送するために使用されていた。輸送能力は合計年間50BCM程度あるとされるが、老朽化と中央アジア各国の国内需要の増加により近年は稼働率が2割程度まで低下している。

 

(2) カザフスタン

カザフスタンの電力供給は約7割を石炭火力に依存している。近年の脱炭素の流れでこのエネルギー構成が見直され、石炭を天然ガスに置き換える動きが推進されているため、天然ガスの国内需要が拡大している。Energy Instituteのデータによると、国内の天然ガス生産量は2018年まで概ね増加傾向だったが2019年以降は減少が見られ、その一方で消費量は年5%程度の拡大が続いている。この拡大する国内消費に充てるために輸出量は2020年以降急激に減少し、数年内には輸出を停止する必要があるとの見方も出ている(図3~6)。

そこでカザフスタンがロシアから天然ガスを輸入して国内供給に充て、輸出を維持することや、あるいはカザフスタンが輸出義務を果たせなくなった天然ガスを代わりにロシアが供給する、ということが考えられる。

1月に締結されたカザフスタンとGazpromのロードマップでは、カザフスタン東部と北部の天然ガス供給の推進という内容がある。これ自体は新しいものではなく、以前からカザフスタンとロシアは、ガスインフラが不足しているカザフスタンの北と東にガス使用を普及(ガス化)させるため協力を行う前提で協議を行っていた。カザフスタンの石油、天然ガスの生産地はカスピ海寄りの西部に集中していて、輸送インフラも西部は発達しているが東部、北部は整備が遅れている。幹線ガスパイプラインSaryalkaパイプラインが首都のアスタナまで開通したのも2019年で、現在は容量の拡張と、アスタナからさらに先の北部ペトロパヴロフスクまでの延伸が計画されている。東部へのガス供給については、2021年頃は、ロシアのアルタイ地方から天然ガスを引き込み、カザフスタン東部に新設するパイプラインで主要都市に輸送するという計画が検討されていた。

また、ロシアからカザフスタンを経由して中国向けに天然ガスを輸出する新しいパイプラインの検討も行われている。2月にはカザフスタン側からロシア側に対してルートを提案したとされ[14]、5月には両国で候補のルートを確定させ、敷設のための条件が協議されているとされる[15]。このルートの詳細は不明ながら、カザフスタンのコスタナイ、アスタナ、パヴロダール、セメイ、オスケメンを通ると見られる(図7)。カザフスタンは2020年に、当時確定していなかったPower of Siberia 2(シベリアの力2)を、カザフスタン東部を経由するルートにするようロシア側に提案していたが、その提案が再浮上する形となっている。

但し、パイプラインの新設には多額の投資と数年単位の時間がかかることが想定される。カザフスタンがロシアから天然ガス供給を受けるには、既存のインフラの整備・改良が即効性のある現実的な選択肢といえる。

(図3)カザフスタンの一次エネルギー内訳2022年
(図3)カザフスタンの一次エネルギー内訳2022年
(データ出典 EIS2023)
(図4)カザフスタンの電源構成(左軸単位:MWh)と人口(右軸単位:百万人)推移
(図4)カザフスタンの電源構成(左軸単位:MWh)と人口(右軸単位:百万人)推移
(データ出典 IEA)
(図5)カザフスタンの天然ガス消費、生産、輸出量推移(単位:BCM)
(図5)カザフスタンの天然ガス消費、生産、輸出量推移(単位:BCM)
(データ出典 EIS2023)
(図6)天然ガス輸出先(単位:BCM)
(図6)天然ガス輸出先(単位:BCM)
(データ出典 EIS2023)
(図7)カザフスタンの主要なガスパイプラインと北部、東部(赤破線部)のパイプライン構想イメージ (西部の橙色円はカザフスタン3大石油天然ガス田)
(図7)カザフスタンの主要なガスパイプラインと北部、東部(赤破線部)のパイプライン構想イメージ(西部の橙色円はカザフスタン3大石油天然ガス田)
(各種資料によりJOGMEC作成)

(3) ウズベキスタン

ウズベキスタンは中央アジア最大の人口(約3,500万人)を抱え、国内で生産される石油、天然ガスはほぼ全量が国内で消費されている。石油は消費量が生産量を上回っているため、主にカザフスタンから輸入している。エネルギー消費は強くガスに依存し、電源構成の約9割が天然ガス火力である。人口増加とともに電力消費量も拡大しており、増加率は年約3%で推移している(図8、9参照)。その一方で、天然ガス生産量は徐々に減少している(図10)。これは、安価な国内市場に生産物が回され輸出の余地がない(二重内陸国であり、そもそも輸出のハードルが高い)ことが一因となって上流案件への新規投資が乏しく、生産案件の施設更新が滞り、生産量の減退が続いていることが原因となっている。

(図8)ウズベキスタンの一次エネルギー内訳2022年
(図8)ウズベキスタンの一次エネルギー内訳2022年
(データ出典 EIS2023)
(図9)ウズベキスタンの電源構成(左軸単位:MWh)と人口(右軸単位:百万人)推移
(図9)ウズベキスタンの電源構成(左軸単位:MWh)と人口(右軸単位:百万人)推移
(データ出典 IEA)

2012年からはトルクメニスタン-中国パイプラインを通して中国への輸出が始まり、2018年まで輸出量は増加傾向にあった。しかし国内需要の拡大に対処するため2020年から輸出が大幅に削られ、2023年には中国向けを含む全ての輸出がほとんど停止する見込み(図11)。

さらに、2022年から2023年にかけての冬には、暖房期の需要増に対応するためトルクメニスタンからの輸入を1.5BCM追加する契約を2022年12月に急遽締結したが、その直後の1月中旬に、トルクメニスタンのガルキニシュを含むガス田で寒波の影響によってウズベキスタン向けのガス輸送が停止するというトラブルが発生した。ウズベキスタンではガス不足による計画停電が実施され、また市民生活に支障が出ないように工業用のガスや電力の使用が制限され、石炭の追加供給などが行われる事態となった。

ウズベキスタンの天然ガス輸入元は主にトルクメニスタンのみだったが、その供給が滞った場合の影響が大きい。今後さらにガス需要の拡大が見込まれる中で、ウズベキスタンとしては別のガスの供給源を確保する必要があり、それは既存インフラで対応できるロシアが有力な選択肢になっている。

(図10)ウズベキスタンの天然ガス消費、生産、輸出量推移(単位:BCM)
(図10)ウズベキスタンの天然ガス消費、生産、輸出量推移(単位:BCM)
(データ出典 EIS2023)
(図11)ウズベキスタン天然ガス輸出先(単位:BCM)
(図11)ウズベキスタン天然ガス輸出先(単位:BCM)
(データ出典 EIS2023)

3. 「ガス同盟」の具体的な進展

(1) ウズベキスタンへロシアからの天然ガス供給開始

6月のサンクトペテルブルグ経済フォーラムの中でGazpromがウズベキスタン向けの天然ガス供給を10月に開始する契約を締結した。契約期間は2年間で、量は年間2.8BCM(2023年中に約0.8BCM、2024年に2.8BCM、2025年に約2.0BCM)とされる。この合意に合わせて、CACパイプラインによるウズベキスタン向けの天然ガス輸送のために、経由国となるカザフスタンを含む3か国でパイプラインシステムの再整備が求められ、ウズベキスタンでは3か所のポンプ設備の交換、11か所のポンプステーションの改良またはオーバーホール、一部パイプラインの新設と修繕が必要とされた[16]。これらの作業は3か月半の間に実行され、10月7日にモスクワで3か国首脳が集まり、ロシアからウズベキスタンへの天然ガス輸出開始記念式典が行われた。

式典では、ソ連時代に建設されたCACパイプラインを逆送モードで運転するために3.5か月という短期間で3か国がそれぞれ必要な作業を完了させたことに各首脳から言及があり、3か国の連携の強固さとこれからの発展への期待が強調された。

年間2.8BCMという規模は、ロシアが失った西向け輸出量の規模から見れば決して大きくないが、「ガス同盟」提案後の具体的な協力の実現であり、特筆すべき進捗と言える。

 

(2) カザフスタン

ウズベキスタンへのロシアからの天然ガス供給開始にあたり、カザフスタンは経由地としてGazpromとトランジット契約を締結し、またCACパイプラインのカザフスタン区間の再整備を実施した。しかしロシアからカザフスタン国内への天然ガス供給は今のところ実現しておらず、売買契約も締結されていない。

カザフスタンへの天然ガス供給を検討する上で障壁となっている要因として、価格設定の問題があると見られる。カザフスタン国内では天然ガス売買価格が国の価格制限措置により低く抑えられている。これは、もともと天然ガスが石油生産の随伴物として扱われ、価値を認められてこなかったことによる。1000立方メートルあたりの価格を比較すると、ロシアからベラルーシへの供給価格が128ドル、ロシアからアゼルバイジャンへの供給価格が180ドル程度なのに対して、カザフスタン国内では50ドル前後で取引されている。ロシア国内の供給価格と比較しても、例えばカザフスタンの北東に位置するノボシビルスクでの供給価格は90ドル程度であり、カザフスタンの国内価格は非常に低い。したがって、従来の低価格の国内市場にロシア産の天然ガスを数倍の価格で受け入れることはできず、ロシア側もカザフスタンの価格水準に合わせて輸出すれば実入りがなくなるため、交渉が長引いていると考えられる。

カザフスタンの天然ガス価格の低さは以前からガス分野への投資の妨げにもなっていると指摘され、最近は見直しの動きが見られる。2023年5月には国営ガス会社QazaqGazが、国内のガス生産者から天然ガスを引き取る際の価格をこれまでの2倍に引き上げると発表した。またガスの卸売価格も、7月から2028年まで5年間かけて、年間最大15%ずつ徐々に引き上げていくことが決まっている。但し2022年の1月にアルマトイを中心に起きた大規模な暴動の発端が燃料価格の引き上げだったとされていることから、カザフスタン政府は価格の引き上げに依然として慎重であり、ロシアからの天然ガス受入れのために価格条件で簡単には妥協せず、それ以外の条件も考慮した複雑な交渉が続くと予想される。

なお、ロシアからウズベキスタンへの天然ガス供給価格は明らかになっておらず、ウズベキスタンエネルギー省は「契約価格は地域の市場価格、ウズベキスタンの現在のガス価格と今後計画される市場価格改革に基づく」としている[17]が、ウズベキスタンの国内価格もロシア国内より低い水準にあり(ロシアは従来、安い中央アジア産の天然ガスを輸入してロシア国内に供給し、その分の自国産天然ガスを西向けに輸出する構造を作っていた)、供給開始にあたって双方に妥協が必要だったと考えられる。また2022年時点でウズベキスタン国内の天然ガス需給の逼迫状況は限界に近く(図10)、早期に輸入を開始することが優先されたと推察できる。

 

4. 今後の見通し

(1) キルギスへのガス供給

カザフスタンへの供給が確定しない中、Gazpromは11月に開催されたサンクトペテルブルク国際ガスフォーラムで、カザフスタンと戦略的協力に関する合意書を締結した[18]。この中では、Gazpromがカザフスタンと天然ガスの供給、輸送、処理、探査、生産分野における協力を強化することとされ、供給や輸送に限らずより広い範囲での協力が追求されている。Gazpromは同フォーラム内でさらにキルギスともガスと電力分野での協力に関する合意書を締結していて[19]、ミレルCEOは、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスと連携を強化し、2024年には15年間のガス供給契約を締結する可能性があると発言した[20]。1月に締結されたロードマップの中には、ロシアからの天然ガスの第三国への輸送という内容が含まれるとされるが(表1参照)、中国以外の第三国としてまずキルギスが想定されていることが窺える。

なお、キルギスはウズベキスタンから少量の天然ガスを輸入していて、Gazpromがパイプラインを操業している。但しキルギスの電源構成はほとんど水力発電であり、天然ガスの需要は小さい。キルギスとGazpromが合意したという電力分野での協力とは、既存の石炭火力のガスへの転換が考えられるが、ロシアにとって量的にはやはり限定的である。

 

(2) 中国へのガス供給

ロシアから中央アジアを経由した中国への天然ガス輸出についても、まだ具体的な進展は見えてきていない。中国への輸出を短期的に実現する方法として、カザフスタン、ウズベキスタンがそれぞれ国内消費に対応するため中国に輸出できなくなった分をロシアが間接的に輸送することが考えられ、また中長期的な方法としては、ロシアからカザフスタンを経由して中国に接続するようなパイプラインの新設が考えられる。

前者について、カザフスタン、ウズベキスタンは中国向けにそれぞれ年間最大10BCM程度輸出する契約を締結している。ウズベキスタンはロシアからの天然ガス輸入を開始したことで中国向け輸出を継続するかもしれないが、当面はごく少量に限られると見られる。カザフスタンは、2023年で期間満了を迎え延長が危ぶまれていた中国向け供給を、2026年までの契約で10月に新たに締結したと発表している[21]。(量は不明ながら年間最大5BCM程度との情報もある。)この契約による中国への輸出量の確保と国内向けの供給を両立させるための手段として、生産量増加とガス処理施設の新設を促進しつつ、上述のミレルCEOの発言も踏まえると、2024年にはカザフスタンもロシアからの輸入を開始することが想定される。

後者については、2.(2)に記載のとおり、カザフスタンがロシア側に提案したルートから5月に候補が確定した後、敷設のための条件交渉や実現性調査が実施されているとされるが、その後の情報は出てきていない。特にカザフスタン東部は山岳地帯を含み、ルートによっては決定からパイプラインの建設完了、運転開始まで3年程度を要すると予想される。

また中国側にロシア産に対する追加の需要があるのかもはっきりしていない。既存のロシアから中国への天然ガスパイプラインはシベリアの力があり、2019年に運転を開始した後、輸送量は年間20BCM程度となっている。他にサハリンを供給源とする極東のSKV(Sakhalin-Khabarovsk-Vladivostok)パイプラインからの供給契約が2022年2月に締結されているものの、中国支線の開通時期が未定である。西シベリアを供給源とするシベリアの力2の建設構想は、モンゴル経由のルートで計画されているが、中国側が態度を明らかにしない状態が続いていて、計画段階から動きが見られない(図12)。中国のガス需要は今後も伸びる見込みだが、2030年頃までの調達は契約が積み上がっていて、ロシアが最大のガス供給国となる可能性がある。さらに今の国際社会における資源供給国としてのロシアの不安定性と、天然ガス、石炭を含む中国国内での資源生産の伸びを踏まえると、中国はロシアからの天然ガス調達を追求することよりも、供給源の分散と自国産のエネルギー活用を志向しているとの見方もある[22]

(図12)ロシアから中国への天然ガスパイプライン

パイプライン 年間輸送能力 現在の輸出量 輸送余力 備考
シベリアの力 38BCM 16BCM 22BCM 2019年末に運開、現在ランプアップ中。
シベリアの力2 50BCM 2024年建設開始、2027年運開の可能性も、スケジュール未定。
SKV 中国支線 10BCM 2022年2月ガス供給契約締結。建設スケジュール未定。

(図12)ロシアから中国への天然ガスパイプライン

 

(3) トルクメニスタンとの関係

ロシアとのガス分野での協力という話題の中では登場していないが、もう一つ重要な要素と考えられるのがトルクメニスタンである。トルクメニスタンは世界で4番目の規模の天然ガス埋蔵量を抱え、中央アジアで天然ガスの生産ポテンシャルが最もあり、中国の主要な天然ガス供給国である。カザフスタン、ウズベキスタンから中国への天然ガス輸出のルートであるパイプラインの起点はトルクメニスタンにある。

トルクメニスタンの最大の天然ガス輸出先は中国で、輸出量は2010年以降拡大し、2022年は43.2BCMだった。この量はトルクメニスタン-中国パイプラインの年間輸送容量55BCMの約8割にあたり、同パイプラインの容量を共有するカザフスタン、ウズベキスタンの中国向け輸出が細る中でトルクメニスタンが輸出量を増加させている。時期は未定ながら、トルクメニスタンは将来的に中国向け天然ガス輸出量を100BCMまで拡大するという野心的な目標を掲げ、主力であるガルキニシュガス田の追加開発と中国へのパイプラインの増設を計画している。ロシアが中央アジアへの天然ガス供給を始め、さらに中央アジアを経由して中国への輸出を目指し、その手っ取り早い手段として既存のインフラ(トルクメニスタン-中国パイプライン)を利用しようとする場合、トルクメニスタンに対しても何らかのアプローチが必要になる。

その動きの一端として、2023年1月、Gazpromがカザフスタン、ウズベキスタンとのロードマップを締結するのとほぼ同じタイミングで、ロシア外務省の第2局長を団長とする代表団がアフガニスタンを訪問した際、およびロシアエネルギー省のシュルギノフ大臣がパキスタンを訪問した際に、トルクメニスタンが推進するTAPIパイプライン計画へのロシアの関与の可能性に言及するということがあった[23]。TAPI(Turkmenistan-Afghanistan-Pakistan-India)パイプラインとは、輸出先が中国に集中しているトルクメニスタンが輸出ルートの分散を目指す中で、南東方向に、アフガニスタン、パキスタンを経由して最終的にインド北部にトルクメニスタンから天然ガスを輸送するパイプライン計画である。関係国それぞれに需要が見込まれ、一部区間の建設は既に行われていているものの、アフガニスタンの政情不安を主な原因として資金調達、建設業者が確定せず完成の見通しが立たない状況が続いている。これまでロシアがTAPIパイプライン計画に協力する動きはなく、ロシアの関与の可能性に言及した1月の発言は異例だった。Gazpromとトルクメニスタンの協力ロードマップは締結されていないが、ロシアとしてはカザフスタン、ウズベキスタンとのガス分野での協力を進めるにあたり、トルクメニスタンに対しても協力の可能性があることを示してバランスを取ろうとしたと見られる。

ロシアによるTAPIプロジェクトへの関与についてトルクメニスタンからの反応は特に出ていない。他方、ロシアがカザフスタン、ウズベキスタンと協力して中国向けの天然ガス輸出を目指そうという動きに対しては、牽制する姿勢が見られる。8月にトルクメニスタン外務省は、国営ガス企業Turkmengaz幹部の発言として、「トルクメニスタン-中国パイプラインによる中国への天然ガス供給体制に新しい天然ガスの供給源や参加者を加えることは想定されず、その計画もない。もし供給量やスキームに変更を加える場合は必ず全関係者の事前承認が必要であり、そのような提案も受けていない。」とする声明を公表している[24]

TAPIパイプラインプロジェクトを含め、ロシアがトルクメニスタンに対する具体的な協力を行うのか、中央アジアの既存インフラを利用してロシアから中国への天然ガス輸出を実現するために、トルクメニスタンを巻き込む動きが出てくるのか、それともロシアはトルクメニスタンとは距離を置いて、当面カザフスタン、ウズベキスタンを中核とする協力にとどまり、中国への新たなパイプラインルート建設を追求するのか、進展を注視したい。

(表2)トルクメニスタンの輸出ルート分散構想
TAPITurkmenistan-Afghanistan-Pakistan-India)パイプライン
トルクメニスタンの巨大ガス田Galkynyshを起点に、名称のとおり4か国を通る総延長1,800kmのガスパイプライン。輸送量年間33BCM。アフガニスタンの情勢不安で長年停滞。
TCPTrans-Caspian Pipeline
トルクメニスタンからカスピ海を横断してアゼルバイジャンに接続し、「南ガス回廊」で欧州へつなげるパイプライン構想。想定輸送量年間32BCM。
イランスワップ
トルクメニスタンからイラン北東部にガスを輸送し、イランが同量を第三国に輸送する。
  • 2022年1月にアゼルバイジャン向け輸送開始。合意済み取引量は年間2-4BCM(拡大の可能性あり)。
  • 2023年6月、イラク向け輸送について初期的合意。11月、年間9BCMで2024年から5年間輸送する計画との情報。

 

5. 中央アジアに対する働きかけの活発化

最後に、活発化している世界各地域からの中央アジアに向けた働きかけについて触れる。

まず本稿でこれまで見てきたように、ロシアは激減した欧州向け天然ガス輸出の代替先を探す中で、中央アジアとの協力を進めようとしている。そもそも地理的・歴史的に関係が強い地域であり、2か国間会議の他、ユーラシア経済連合、CIS等既存の枠組みの中で頻繁に交流し、結束維持を図っている。

中国も、一帯一路構想の中で西隣に直結している中央アジアへの経済面での影響力を拡大している。2023年5月には、初めてとなる中国・中央アジアサミットを西安で開催した。広島で開催されたG7サミットと時期が重なったことから、世界の多極化を象徴し注目を集めた。このサミットは今後2年毎に開催される予定で、サミットの中で中国は中央アジア諸国と交通、セキュリティ、貿易、エネルギー等多岐にわたる分野での協力拡大を目指し、260億元(5000億円超)の資金援助を提供することが発表されている[25]

米国も9月に、中央アジア5か国と合同で首脳会議を行った。中央アジア5か国と米国の「C5+1」という枠組み行以前からあったものの、首脳レベルでの会合は初めてとなった。この中では、特に中央アジアのエネルギー、鉱物資源に焦点がおかれ、重要鉱物(critical minerals)の開発と安全保障のために新たに会議の枠組みを設置することで合意したとされる[26]

日本にも、「中央アジア+日本」という協力の枠組みが2004年からあり、これに新たに加えられた「経済エネルギー対話」の最初の閣僚級会議が9月26日に開催されている。これによって中央アジアと日本で気候変動への対応で協力し、エネルギートランジション関連のプロジェクトで協力していく方針である[27]。また、「中央アジア+日本」の枠組み設立20年となる2024年には、初めてとなる首脳会議を開催しそれを定期化しようという調整も始まっている。

さらに欧州ではドイツが9月末に中央アジア5か国の首脳を招いて会議を行った。中央アジア5か国+ドイツの首脳会合は初めてとなった。その中では、エネルギーを含む多数の分野で協力を強化していくことが協議され、ロシアを通らずに中央アジアとカスピ海を横断するユーラシア大陸の東西横断貿易ルート「中央回廊(Middle Corridor)」の開発への意欲が確認された[28]

エネルギー分野では、最近特に中東から中央アジアの再生可能エネルギープロジェクトへの投資が目立っている。サウジアラビアのACWA Power、UAEのMasdarなどが、カザフスタン、ウズベキスタンで大規模な風力発電、太陽光発電事業に投資を検討している。

中央アジア諸国にとってこうして多方面からの関心が高まることは歓迎されると言えるだろう。ロシアの「ガス同盟」は国内の需給が逼迫するカザフスタン、ウズベキスタンにとって合理的な提案に見える。政治的な動機の他に中央アジア側の利益になる要素がなければ新しい動きには発展しにくい。多方面からの働きかけが活発化する中で、中央アジアの天然ガス・石油産業に今後どのように影響していくかが注目される。

 

 

[1] “Kazakh president backs trilateral union with Russia, Uzbekistan,” Interfax, 28 Nov 2022, https://interfax.com/newsroom/top-stories/85459/

[2] “Kazakh and Russian leaders discussed creation of three-party gas union with Uzbekistan at Moscow talks - Kazakh leader's press secretary,” Interfax, 29 Nov 2022, https://interfax.com/newsroom/top-stories/85465/

[3] “Idea of gas union with Russia, Uzbekistan needs close analysis - Kazakh Foreign Ministry,” Interfax, 30 Nov 2022, https://interfax.com/newsroom/top-stories/85515/

[4] “Uzbekistan holding talks on gas import from neighboring countries under commercial contracts - Uzbek energy minister,” Interfax, 7 Dec 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/85830/

[5] “Uzbekistan takes cool line on Russian 'gas union' plan,” Reuters, 7 Dec 2022, https://www.reuters.com/article/uzbekistan-gas-idUKL1N32X172

[6] “Песков назвал неверной трактовку Reuters позиции Узбекистана по газовому союзу,” Interfax, 8 Dec 2022, https://www.interfax.ru/russia/875943

[7] “Kazakhstan's Energy Ministry: no talk of creating gas union, discussions are concerning technical capabilities of gas transport systems of Kazakhstan, Russia, and Uzbekistan,” Interfax, 12 Dec 2022, https://interfax.com/newsroom/top-stories/85968/

[8] “Gazprom signs roadmap for cooperation with Kazakhstan in gas sector,” Interfax, 18 Jan 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/87035/

[9] “Gazprom signs roadmap on gas sector cooperation with Uzbekistan,” Interfax, 24 Jan 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/87219/

[10] “Uzbekistan plans to start importing Russian gas as of March 1 - republic's energy ministry,” Interfax, 26 Jan 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/87295/

[11] “Uzbekistan to receive 2.8 bcm of gas from Russia annually under two-year deal,” Interfax, 19 Jun 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/91572/

[12] “«Газпром» пойдет в Китай степями,” Kommersant, 1 Feb 2023, https://www.kommersant.ru/doc/5798463

[13] “QazaqGaz, Gazprom discussing establishment of transit route via East Kazakhstan to China,” Interfax, 27 Feb 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/88255/

[14] 同上

[15] “Kazakhstan, Russia map out gas pipeline to China,” Reuters, 16 May 2023, https://www.reuters.com/markets/commodities/kazakhstan-russia-map-out-gas-pipeline-china-2023-05-16/

[16] “Uzbekistan to receive 2.8 bcm of gas from Russia annually under two-year deal,” Interfax, 19 Jun 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/91572/

[17] 11に同じ

[18] “Russia's Gazprom, Kazakhstan to cooperate on gas supplies, transportation, processing, exploration, production,” Interfax, 1 Nov 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/96072/

[19] “Gazprom, Kyrgyz govt to study potential for cooperation in power generation, gas sector,” Interfax, 1 Nov 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/96073/

[20] “Russia, Uzbekistan, Kazakhstan, Kyrgyzstan may conclude 15-year gas agreement in 2024,” Tass, 1 Nov 2023, https://tass.com/economy/1700341

[21] “QazaqGaz and PetroChina International signed new gas export deal for 2023-2026,” QazaqGaz, 17 Oct 2023, https://qazaqgaz.kz/en/novosti-kompanii/qazaqgaz-zhne-petrochina-international-kompaniyalary-gaz-eksporty-bojynsha-2023-2026-zhyldar-arnal-zha-kelisimshart-ol-ojdy

[22] 竹原美佳、「中国のエネルギー需給・調達の現状と今後の方向性 ―「保供」(供給確保)政策のもと、石炭とクリーンエネルギーを増強、不足は「長期契約」で確保し、「自立自強」へ邁進―」『JOGMEC石油・天然ガス資源情報』、2023年3月14日、https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009585/1009665.html

[23] “Russia might be interested in participating in TAPI gas pipeline - Energy Minister,” Interfax, 20 Jan 2023, https://interfax.com/newsroom/top-stories/87088/

[24] “Statement for media,” Ministry of Foreign Affairs of Turkmenistan, 12 Aug 2023, https://mfa.gov.tm/en/news/3990

[25] "Xi Focus: Xi chairs milestone summit, hails new era of China-Central Asia ties," Xinhua, 19 May 2023, https://english.news.cn/20230519/fb584c6a794c45e880402122a5bbecbc/c.html

[26] C5+1 Leaders’ Joint Statement, The White House, 21 Sep 2023, https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2023/09/21/c51-leaders-joint-statement/

[27]「「中央アジア+日本」対話・経済エネルギー対話を設立し、第1回対話を開催しました」、経済産業省、2023年9月26日、https://www.meti.go.jp/press/2023/09/20230926002/20230926002.html

[28] “Germany and Central Asian states voice support for closer cooperation via 'Middle Corridor',” euronews, 30 Sep 2023, https://www.euronews.com/2023/09/30/germany-and-central-asian-states-voice-support-for-closer-cooperation-via-middle-corridor
and “Joint Declaration by Heads of State of Central Asia and the Federal Chancellor of Germany,” Die Bundesregierung, 29 Sep 2023, https://www.bundesregierung.de/resource/blob/998352/2226656/45f64011ff425e6db0dab0c60ff50310/2023-09-29-z5-erklaerung-en-data.pdf?download=1

以上

(この報告は2023年11月29日時点のものです)

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