ページ番号1010009 更新日 令和6年1月16日

(短報)ロシア政府がサハリン2プロジェクトを対象とする大統領令第416号を改定

レポート属性
レポートID 1010009
作成日 2024-01-16 00:00:00 +0900
更新日 2024-01-16 16:39:39 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG基礎情報
著者 原田 大輔
著者直接入力
年度 2023
Vol
No
ページ数 7
抽出データ
地域1 旧ソ連
国1 ロシア
地域2 欧州
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ロシア欧州
2024/01/16 原田 大輔
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概要

  • 2024年1月3日、ロシア政府はサハリン2プロジェクトに関して2022年6月30日に発出された大統領令第416号を改定する新たな大統領令第2号を発表。
  • 内容は2つの柱から成る。
  1. 撤退方針を堅持するシェルの後継として想定されるNOVATEKについて、その権益対価の支払いについて免税することを規定。
  2. 第416号ではサハリン2プロジェクト参画外資がもたらしたとされる損失をロシア政府が査定し、損害賠償義務を負うものを決定の上、支払いを強制する内容だった。今回の改正では、新たに2022年3月31日付の大統領令第172号「ロシアの天然ガス供給者に対する外国バイヤーによる義務履行のための特別手続きについて」に定められた規定を引き出し、欧州におけるロシア産ガスの需要家としてのシェルの立場も巻き込み、シェルにロシア産パイプラインガスを供給してきたGazpromがシェルとの間で合意された天然ガスの規定量の売買に関する契約義務について、シェルによる不履行によって被った損失を査定し、損害賠償請求を行うことを新たに規定。その支払い原資は、サハリン2プロジェクトに関して開設された会社名義の「C(エス)」口座から引き落とされることとなる。
  • サハリン2プロジェクトを巡っては、大統領令第416号を受け、新たなロシア法人への権利・義務の移管が決定され、既存外資であるシェル及び日本企業(三井・三菱)は新会社への移管申請を求められた。日本企業は新会社への移管に合意する一方、シェルは撤退する姿勢を崩さず、NOVATEKが同社権益に相当する新ロシア法人の株式27.5%マイナス一株をロシア政府から買取り、ファームインする予定となっている。NOVATEKが支払う参入対価は、ロシア政府が設定した「C」口座へ振り込まれることになる。他方、シェルは権益対価(シェアだけでなく、年間100万トンのLNGオフテイク権も有する。後者については本件当初から話題には上っていない)が得られない場合には国際司法に訴える可能性を排除していない。これに対し、NOVATEKはシェアイン後に国際係争に巻き込まれるのを避けるべく、2023年3月にはプーチン大統領に売却代金をシェルに送金することを要請したと言われている[1]
  • また、大統領令第416号では、サハリン2プロジェクトにおけるシェルの権益対価の算定とともに、参画外資がもたらしたとされる損失をロシア政府が査定することになっていたが、前者は2022年12月14日に948億ルーブル(約15億ドル)を承認する政府命令書が発表されたものの[2]、後者についてはロシア政府が損害を査定し、その義務を負うものについて明らかにするには至っていない。そのような損害額の認定はシェルの権利を侵害し、結果、国際係争に持ち込まれることによって、最終的に同プロジェクトへのNOVATEKへの参画が滞り、プロジェクトが係争案件化することで、プロジェクトの進捗への障害が生まれることやロシアにとっての「友好国」に当該権益をファームアウトしようとしてもできない状況に陥ることに対するロシア政府の懸念があるのではないかと考えられる。
  • 今次大統領令が出されるまで同プロジェクトについて新たな動きは見られてこなかった。動きが停滞しているのは次の点が想定される。まず、シェルの撤退の意思が変わらない今、実際にはロシア政府やシェル、プロジェクト関係者はシェル権益の売却を急いでいない。プロジェクト運営にも現時点では問題は起きておらず、NOVATEKの火急的な参入が必要な状況でもない。また、可能性として、オペレータであるGazprom自身がNOVATEKの参入に意味を見出しておらず、ロシア政府内でも意見が割れているという可能性もある。
  • このような状況で出された今回の大統領令は、内容としては2022年6月の第416号で規定されたシェル(外国株主)に認めた権利(売却益)を縮小し、それを引き受けるロシア企業(NOVATEK)にその益を割り当てるものとも読むことができる。このタイミングで出された理由として推察されるのは、依然推測の域を出ないが、NOVATEKが政府に対して制裁下で自ら負う「ネガティブな影響」に対する対価を要請したということが考えられる。具体的には、北極LNG-2事業会社に対する米国制裁(2023年11月2日)[3]によってNOVATEKが単独で同プロジェクトに対する資金を調達せざるを得ない状況に追い込まれている。ロシア政府としても対露制裁無効化のシンボルとしてどうしても進めたいのが、北極LNG-2プロジェクトであり、その支援としてサハリン2プロジェクトへのNOVATEKの参入条件を改善したということが考えられる。また、シェルとの交渉(国際司法に持ち込ませないような条件協議)が進んだ結果、ロシア政府として「取れるもの」が確定し、その内容を具現化するためのステップとして大統領令が出された、又は逆にシェルとの交渉は停滞したままで、シェルの姿勢を正すべく条件を締め付けるアクションが採られた可能性も考えられる。
  • 他方で、今回の改正の中では、サハリン2プロジェクトとは関係のない、ロシア産パイプラインガスを購入してきた欧州の需要家としてのシェルについて、その義務不履行に対する損害賠償を、サハリン2プロジェクトのシェル名義の「C」口座から補填するという越権行為とも見做される内容が盛り込まれていることは今後、問題の焦点となっていくだろう。
  • 今回の改正もまたWintershall及びOMVの上流資産接収に続く、これまでの欧州制裁に対する対抗措置の一環とも見える。今後、シェルが本大統領令を受けて、どのようなアクションを採るのか否か、その内容が注目される。

 

<参考1>大統領令(第2号)[4]抄訳

2023年6月30日付大統領令第416号『複数の外国及び国際組織の非友好的な行動に関わる燃料エネルギー分野における特別経済措置の適用について』の改正について

(注)文章内の注釈、太線は筆者加筆。

  1. 2023年6月30日付大統領令第416号「複数の外国及び国際組織の非友好的な行動に関わる燃料エネルギー分野における特別経済措置の適用について」の第1項に、以下の変更を加える:
    1. (エ)を下記の内容とする:
      (エ)会社の定款資本金における持分シェアは、次の者に帰属する。
      • Gazprom Sakhalin Holdingに、同社がCompany(注:Sakhalin Energy Investment Companyのこと)に保有しているシェア配分(注:50%+1株)で移譲。
      • Companyのその他株主の持分シェア配分は会社(注:ロシア政府が設立した有限責任会社「サハリンスカヤ・エネルギヤ」)に移譲。1998年2月8日付連邦法第14-FZ号「有限責任会社について」第24条第2項の規定(注1)は、当該株式には適用されない。これらのシェアは、本大統領令で規定される複数法人へ引き渡されることになる。移譲までは、本大統領令に基づき、ロシア政府あるいはその権限を与えられた連邦行政機関がそのシェアの管理を行う。
    2. (ク)を下記の内容とする:

      (ク)上記(オ)(カ)に従ってCompany株主に移管されなかった会社のシェアは、ロシア政府により査定・売却される。当該シェアの売却は、ロシア政府によって定められた手続きに従って、この手続きによって定義された基準を満たすロシアの法人に売却されるものとする。この売却は、税金、徴収金、その他の強制的な支払いを課すことなく行われるものとする

    3. (コ)を下記の内容とする。

      (コ)ロシア政府は、Agreement(注:サハリン2の生産物分与契約<PSA>)遂行に関する、外国法人(支店)及び(あるいは)個人の活動について、財務・環境・技術その他の監査及び債務(Company株主及び(あるいは)関連する外国法人(支店)の、2022年3月31日付ロシア連邦大統領令第172号「ロシアの天然ガス供給者に対する外国バイヤーによる義務履行のための特別手続きについて」の第1項a号(注2)に定義されるロシアの供給者(以下「ロシアの供給者」という)に対する義務の不履行)の監査を実施する。Agreement遂行に関わる活動の監査及びロシア供給者に対する債務の監査対象となる者のリストは、ロシア政府が承認する。本大統領令の適用のためのCompany株主のステータスは、Companyの設立日時点で定められるものとする。

    4. (サ)を下記の内容とする。

      (サ)上記(コ)に従って行われた監査の結果、ロシア政府は、与えられた損失の金額、及び(あるいは)ロシアの供給者に対する債務額を設定し、そのような損失及び(あるいは)債務がある場合には、損失の補償及び(あるいは)債務の支払いの義務が課される者を決定する

    5. (シ)を下記の内容とする。

      (シ)本項(サ)に従って発行されたロシア連邦政府の指示に基づき、損失額及び(あるいは)債務額と同等の金額が、該当するCompany株主名義の「C(エス)」型口座から、Company株主の指示なしに、「C」口座が開設された銀行により、Companyの利益のために(損失補償に関して)、及び(あるいは)該当するロシアの供給者のために(ロシアの供給者に対する債務支払いに関して)、引き落とされる。資金が引き落とされたロシアの供給業者は、当該取引に必要な情報を当該銀行に提出する義務を負うものとする。

  2. 本大統領令はその公布日から発効する。

ロシア連邦大統領 V.プーチン

モスクワ、クレムリン
2024年1月3日
第2号

―――

注1:1998年2月8日付連邦法第14-FZ号「有限責任会社について」第24条第2項

会社の授権資本における株式または株式の一部が会社に譲渡された日から1年以内に、会社の株主総会の決定により、会社の授権資本における株式に比例して、会社の全株主の間で分配されるか、会社の全株主または一部の株主、および(または)会社の定款で禁止されていない場合は、第三者が購入できるよう提供されなければならない。

(出所:https://www.consultant.ru/document/cons_doc_LAW_17819/(外部リンク)新しいウィンドウで開きます

注2:2022年3月31日付ロシア連邦大統領令第172号「ロシアの天然ガス供給者に対する外国バイヤーによる義務履行のための特別手続きについて」の第1項a号

対外貿易活動の参加者であり、2006年7月18日付連邦法第117-FZ号「ガス輸出について」に従い、気体の天然ガスを輸出する排他的権利を有する居住者(以下、「ロシアの供給者」という/注:Gazpromのことを指す)が、2022年4月1日以降に行う気体の天然ガス(以下、「天然ガス」という)の次の供給に対する支払いは、ルーブルで行われるものとする:

外国人との間で締結された天然ガスの供給に関する外国貿易契約(以下、「天然ガス供給契約」)による、天然ガスがロシア連邦、ロシア法人及び個人に対して非友好的な行為を行う外国に供給される場合;

ロシア連邦、ロシア法人及び個人に対して非友好的な行為を行っている外国を登録地とする外国人との間で締結された天然ガス供給契約による;

(出所:https://www.consultant.ru/document/cons_doc_LAW_413296/(外部リンク)新しいウィンドウで開きます

―――

<参考2>大統領令(第416号)抄訳[5]

今次大統領令第2号等を反映した見え消し

(筆者注:なお第416号は2022年12月30日付大統領令第982号でも改定されており、下記内容はその内容も含む)

「複数の外国及び国際組織の非友好的な行動に関わる燃料エネルギー分野における特別経済措置の適用について」

(注)太字は筆者加筆。見え消しの消し部分は《》で囲っている。

 

アメリカ合衆国並びにこれに加わった外国国家及び国際機関がロシア連邦市民及びロシア法人に対する制限措置を発動するために行った非友好的で国際法に反する行動に関連して、ロシア連邦の国益の保護を目的として、連邦法2006年12月30日付第281-FZ号「特別経済措置及び強制措置について」、同2010年12月28日付第390-FZ号「安全について」及び同2018年6月4日付第127-FZ号「アメリカ合衆国及びその他の外国国家の非友好的行動への対応措置」に従い、以下を決定する。

  1. 1994年6月22日締結のPiltun-Axtokhskoe及びLunskoe石油ガス鉱床(注:サハリン2プロジェクトの鉱床)の生産物分与契約の遂行に係る義務について複数の外国法人・個人が違反した結果生じた、ロシア連邦の自然・技術関連の緊急事態、人々の生活や安全の脅威、国益や経済安全の脅威に関連して、これらの外国法人・個人、及びそれらの管理下にある法人・個人に対して、次の特別経済措置を適用する。

(ア)ロシア政府はロシア法人(有限責任会社)を設立し、本大統領令に基づき、その法人に対してSakhalin Energy Investment Company(以下、Company)の全ての権利及び義務を移管する。当該法人(以下、会社)は、ロシア政府が定める手順で設立され、Agreement(注:サハリン2の生産物分与契約<PSA>)に従って活動を実施する。ロシア政府は、当該法人の設立者(出資者)ではない。

(イ)Agreementの枠内で形成されたCompanyの資産は速やかにロシア連邦に引き渡され(ロシア連邦がその形成のための資金調達の義務をしかるべく履行していることを踏まえて)、同時にAgreementの定める期間、これを無償で利用する権利が会社に引き渡される。

(ウ)Companyの上記(イ)に規定されない資産は、速やかに会社の所有に移管される。

(エ)会社の定款資本金における持分シェアは、次の者に帰属する。

  • Gazprom Sakhalin Holdingに、同社がCompanyに保有しているシェア配分(注:50%+1株)で移譲。
  • Companyのその他株主の持分シェア配分は会社に移譲。1998年2月8日付連邦法第14-FZ号「有限責任会社について」第24条第2項の規定は、当該株式には適用されない。これらのシェアは、本大統領令で規定される複数法人へ引き渡されることになる。移譲までは、本大統領令に基づき、ロシア政府あるいはその権限を与えられた連邦行政機関がそのシェアの管理を行う。

(オ)会社設立から1カ月以内に、(エ)の第3項に示されるCompanyの株主(=Gazprom以外の株主)は、ロシア政府に対して、Companyにおける持分シェア配分で、会社のシェアを自身の所有として受け入れることに対する同意を通知しなければならない。その通知には、提出者の、Companyにおける相応するシェアに対する権利を証明する書類を添付するものとする。

(カ)上記(オ)に示される通知を接到する毎に、ロシア政府は3日以内に、

  • 提出書類をチェックする。
  • Companyの定款資本金の中でその者に帰属する株式の数に比例して、会社の定款資本金中の持分を当該のCompanyの株主に引き渡す。または、そのような持分の引渡しを拒否する旨の決定を下す。

(キ)ロシア政府が引き渡すことを決めたシ持分シェアは、(カ)第3項に従って、移管決定がなされた該当者に迅速に移管され、ロシア政府による管理は終了する。

(ク)上記(オ)(カ)に従ってCompany株主に移管されなかった会社のシェアは、ロシア政府により査定・売却される《が査定し、ロシア政府により定められる手順で、ロシア法人に売却される。その査定及び》当該シェアの売却は、ロシア政府によって定められた手続きに従って、この手続きによって定義された基準を満たすロシアの法人に売却されるものとする。《、(カ)に従ってシェアの移管拒否の決定がなされた後、4カ月以内に行われる。あるいは、((エ)に従って通知が提出されない、あるいは通知手順に違反があった場合を含め)移管拒否の決定がなされていない場合、(エ)に規定される期間終了後4カ月以内に行われる。》この売却は、税金、徴収金、その他の強制的な支払いを課すことなく行われるものとする。

(ケ)会社のシェアが、Companyに移管されず売却されることで得られた資金は、2022年3月5日付ロシア連邦大統領令第95号「特定の外国債権者に対する債務の暫定的な履行手順について」に従って、会社が当該のCompany株主を名義人として開設した「C(エス)」型口座に対して、当該持分の買手が払い込む。Companyの株主は、本項(コ)~(シ)号が定める手続きが完了するまで当該の金銭を処分することはできない。

(コ)ロシア政府は、Agreement遂行に関する、外国法人(子会社)及び(あるいは)個人の活動について、財務・環境・技術その他の監査、及び債務(Company株主及び(あるいは)関連する外国法人(支店)の、2022年3月31日付ロシア連邦大統領令第172号「ロシアの天然ガス供給者に対する外国バイヤーによる義務履行のための特別手続きについて」の第1項a号に定義されるロシアの供給者(以下「ロシアの供給者」という)に対する義務の不履行)の監査を実施する。Agreement遂行にかかわる活動の監査、及びロシア供給者に対する債務の監査対象となる者のリストは、ロシア政府が承認する。本大統領令の適用のためのCompany株主のステータスは、Companyの設立日時点で定められるものとする。

(サ)上記(コ)に従って行われた監査の結果、ロシア政府は、与えられた損失、及び(あるいは)ロシアの供給者に対する債務額の金額を設定し、そのような損失及び(あるいは)債務がある場合には、損失の補償及び(あるいは)債務の支払いの《その補償》義務が課される者を決定する。

(シ)本項(サ)に従って発行されたロシア連邦政府の指示に基づき、損失額及び(あるいは)債務額と同等の金額が、該当するCompany株主名義の「C」型口座から、Company株主の指示なしに、「C」口座が開設された銀行により、Companyの利益のために(損失補償に関して)及び(あるいは)該当するロシアの供給者の利益のために(ロシアの供給者に対する債務支払いに関して)引き落とされる。《差し引かれる。》引き落とし資金を受けるロシアの供給者は、その銀行に対して、そのようなオペレーション実施に必要な情報を提供する義務を負う。

  1. ロシア政府は、Companyのロシア支店の現在あるいは今後任命される代表者を、会社の設立日から会社の単独執行機関の選出日まで、会社の単独執行機関の機能を果たす管理者として任命する。そのCompany支社長が会社の管理者としての任命に同意しない場合、ロシア政府は別の者を会社の管理者として任命する。会社が所有するすべてのシェアの所有権が本大統領令に従って定められた者に移管された日から10日以内に、株主総会によって、が会社の単独執行機関が選出される。会社の営業活動は、Agreementの条項に従って実施される。
  2. 会社の管理者は、Companyの全従業員(ロシア支店及び駐在員事務所)を会社に異動させる義務を負う。
  3. ロシア政府は会社の設立に当たってその定款を承認する。当該の定款は会社の出資者が会社の新たな定款を承認する日まで効力を有する。会社の出資者は、会社に帰属する全ての持分シェアの所有権が本令の定めるところの者に移行してから1カ月以内に、会社設立協定書の締結及び新たな会社定款の承認を行う。会社設立協定書及び会社定款は、会社のすべての出資者に、Company株主が持っていた権利義務を与えるものとする。
  4. Agreement遂行にかかわる法的関係には、ロシア法が適用される。
  5. Agreement遂行に関する法的関係から生じる係争は、モスクワ市仲裁裁判所の審議に委ねられる。
  6. 下記に対して、公式見解を出す権利を与える

(ア)ロシア連邦中央銀行     ・・・本大統領令適用における「C」型口座運用に関する点について。

(イ)ロシア政府                 ・・・本大統領令適用に関わるその他の点について。

  1. 本大統領令はその公布日から発効する。

ロシア連邦大統領 V.プーチン

モスクワ、クレムリン
2022年6月30日
第416号

 

[1] 拙稿「(短報)NOVATEKがサハリン2・シェルの権益に関する入札書類をロシア政府に提出」(2023年4月7日)も参照されたい。https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009585/1009690.html

[2] 拙稿「(短報)サハリン2・シェルの権益に対する査定額をロシア政府が発表」(2022年12月20日)にて詳述。https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009226/1009576.html

[3] 米国国務省プレスリリース:https://www.state.gov/taking-additional-sweeping-measures-against-russia/(外部リンク)新しいウィンドウで開きます

[4] ロシア大統領令第2号:http://publication.pravo.gov.ru/document/0001202401030008(外部リンク)新しいウィンドウで開きます

[5] 拙稿「サハリン2プロジェクトを対象にロシア法人への移管を求める大統領令を発出」(2022年7月6日)にて詳述。https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009226/1009403.html

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