ページ番号1010455 更新日 令和7年3月31日

原油生産増が続くガイアナStabroek鉱区、2030年までに生産能力日量170万バレルに ガス開発計画も拡張されLNG輸出が視野に入る

レポート属性
レポートID 1010455
作成日 2025-03-31 00:00:00 +0900
更新日 2025-03-31 10:08:07 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガス資源情報
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者 舩木 弥和子
著者直接入力
年度 2024
Vol
No
ページ数 7
抽出データ
地域1 中南米
国1 ガイアナ
地域2 中南米
国2 ベネズエラ
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中南米,ガイアナ中南米,ベネズエラ
2025/03/31 舩木 弥和子
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概要

  • 2019年12月に原油生産を開始したガイアナStabroek鉱区の探鉱・開発は順調に進み、現在、日量66万バレル強の原油が安定的に生産されている。オペレーターのExxonMobilによれば、同鉱区の生産能力は、2027年までに日量140万バレルを上回り、2030年までに日量170万バレルに達する計画である。
  • Stabroek鉱区の探鉱ライセンスの期限が2027年10月まであることから、ExxonMobilは同鉱区の探鉱にも力を注いでいる。近年の油田発見により、同鉱区の可採埋蔵量は2020年発表の110億バレルから116億バレルに増加した。
  • 2022年12月開始の同国初の沖合鉱区入札の結果、2025年中に4件の生産物分与契約が締結される予定である。政府は、2025年11月以降に2回目の沖合鉱区入札を実施する計画だ。
  • Stabroek鉱区から陸上までパイプラインを敷設し、これを用いて日量5,000万立方フィートのガスを陸上のガスタービン・コンバインドサイクル発電所や天然ガス分離プラントに供給するGas-to-Energyプロジェクトは、2025年11月1日に操業が開始される予定。ExxonMobilはGas-to-Energyプロジェクト向けのガス供給量を増加させることが可能としており、LNG輸出を含め、Gas-to-Energyプロジェクトの進展が期待される。
  • 2025年3月2日、武装したベネズエラ海軍艦艇がStabroek鉱区内のFPSO Prosperityを含む施設に接近した。ガイアナ沖合の探鉱・開発への影響はなかったが、ベネズエラは、2025年5月25日に係争地域Esequibo州の選挙を実施する予定で、引き続き動向を注視していく必要があろう。
  • ChevronによるHessの買収にExxonMobilとCNOOCが異議を唱えている件は、2025年9月に国際商業会議所(ICC)の判断が下ると見られている。ExxonMobilとHessの対立は、操業レベル、営業レベルで影響はなく、両社の協力関係も機能しており、ガイアナの原油生産への影響はない。

 

2019年12月に原油生産を開始した新興産油国ガイアナの探鉱・開発は、その後も順調に進み、現在、Stabroek鉱区の3プロジェクトから原油、日量66万バレル強が安定的に生産されている。2027年までには、すでに最終投資決定済みのプロジェクト3件が生産を開始し、同鉱区の生産能力は日量140万バレルを上回る見通しだ。そして、2030年までには、さらに2プロジェクトが加わる見通しで、オペレーターのExxonMobilは、同鉱区の生産能力は日量170万バレルに達するとしている。本稿では、ベネズエラとの領域問題やChevronとExxonMobil/CNOOCによるStabroek鉱区の権益をめぐる争いの状況を含め、ガイアナの探鉱・開発・生産の状況を概説する。

 

順調に進むStabroek鉱区の開発、生産能力は2030年までに日量170万バレルに達する見込み

ガイアナでは、ExxonMobil(権益保有比率45%)/Hess(同30%)/CNOOC(同25%)のコンソーシアムが、Stabroek鉱区南東部を中⼼に同国で唯一の開発・生産を行っている。現在、Lizaフェーズ1とLizaフェーズ2、Payaraの3プロジェクトが生産中である。これらのプロジェクトの浮体式生産貯蔵積出設備(floating production, storage and offloading:FPSO)の生産能力は、最適化プロセスにより、Lizaフェーズ1が当初計画の日量12万バレルから日量15.5万バレルへ、Lizaフェーズ2が当初計画の日量22万バレルから日量26万バレルへ、Payaraが当初計画の日量22万バレルから日量25万バレルへと引き上げられた。

オペレーターのExxonMobilは、後述するGas-to-Energyプロジェクトにガスパイプラインを接続するため、2024年7月2日から7月15日までLizaフェーズ2のFPSO Liza Unityの生産を、7月19日から8月4日までLizaフェーズ1のFPSO Liza Destinyの生産を一時的に停止した。しかし、その後、原油生産量は急速に回復し、8月末には3プロジェクト合計で日量66万バレルを上回る水準となり、それ以降、安定的に生産が続けられている。

Stabroek鉱区4番目のプロジェクトとなるYellowtail油田は、2025年下半期に生産を開始する予定となっている。同油田の開発に用いられるFPSO ONE GUYANAはSBM Offshoreが建造、FPSOとして最大の生産能力、日量25万バレルを誇る。FPSO ONE GUYANAは2025年2月にシンガポールを出発し、ガイアナ沖に向かっており、Stabroek鉱区内の水深約1,800メートルの海域に係留される。

Stabroek鉱区の5番目、6番目のプロジェクトとなるUaru油田とWhiptail油田の開発には、それぞれ127億ドルと過去最高の開発コストが投じられる。それぞれにYellowtail油田と同規模の生産能力、日量25万バレルのFPSOが設置される計画だが、ExxonMobilによる最適化とコスト管理の取り組みにより、実際の生産量はこれよりも多くなる可能性が高いという。両プロジェクトは、2023年4月と2024年4月に最終投資決定が行われ、2026年と2027年末に生産が開始される予定となっている。

ExxonMobilは、Yellowtail、Uaru、Whiptail各油田の開発に伴い、2025年中にStabroek鉱区で開発井30坑を掘削するとしている。

ExxonMobilはStabroek鉱区の7番目のプロジェクトHammerhead油田に関する環境影響評価を2025年2月に環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)に提出した。Hammerhead油田では14〜30坑の生産井と圧入井が掘削され、生産能力、日量12万~18万バレル、貯蔵能力140万~200万バレルのFPSOが設置される計画である。また、Gas-to-Energyプロジェクトにガスを供給する可能性もあるとされている。最終投資決定は2025年とされているが、生産開始については、2028年、あるいは、2029年となる見通しだ。Stabroek鉱区内の他の油田ではAPI比重30度前後の原油が生産されているが、Hammerhead油田ではそれよりも重質のAPI比重20~25度程度の原油が生産される。

ExxonMobilは2025年3月、Stabroek鉱区8番目のプロジェクトLongtailガス田の開発について、Tripletailガス田とTurbotガス田も併せて開発を行うと発表した。Stabroek鉱区内の他のプロジェクトが原油の開発を中心としていたのに対し、このプロジェクトはガスとコンデンセートの開発が主とされる。24〜60坑の生産井および注入井を掘削し、水深1,600〜2,000メートルの海域にFPSOを設置して、日量10億〜15億立方フィートのガスと日量20万〜29万バレルのコンデンセートの生産を目指すという。ExxonMobilは2024年12月には、Longtailガス田開発の最終投資決定を2027年に下すことを期待しているとしていたが、2025年2月には、当初の予想よりも早く同プロジェクトの最終投資決定を行う可能性があるとしており、2025年または2026年に最終投資決定が行われる模様だ。生産開始についても、2029年または2030年と報道されている。

ExxonMobilは、このように2030年までに合計8基のFPSOをガイアナ沖に配備することで、将来、タイバックの可能性が増加すると見ているという。

Stabroek鉱区全体の生産量について、ExxonMobilは2024年12月に、生産能力は2030年までに日量170万バレルに達するが、初期に生産を開始した油田の一部で生産量が自然減退するため、実際の生産量は日量130万バレル程度になると発表した。これに対して、Hessは2025年1月に、Stabroek鉱区の生産量はExxonMobilの想定よりもかなり多く、2030年には日量170万バレル近くになり、2030年以降はこれを上回る可能性があるとした。なお、石油関連情報誌OilNOWはガス開発が具体化したことを受け、2025年3月に、Stabroek鉱区の生産量は2030年までに原油が日量162万バレル、コンデンセートが日量29万バレル、ガスが日量16億立法フィート、合計で石油換算、日量220万バレルに達する見通しであると発表した。

表1 Stabroek鉱区開発計画
表1 Stabroek鉱区開発計画
各種資料を基にJOGMEC作成
(生産中のプロジェクトをオレンジで、最終投資決定済みのプロジェクトを黄色で示した)
図1 ガイアナ、スリナム鉱区図
図1 ガイアナ、スリナム鉱区図
各種資料を基にJOGMEC作成

ExxonMobilはStabroek鉱区の探鉱にも注力、同鉱区の可採埋蔵量は116億バレルに

Stabroek鉱区の探鉱ライセンスは2027年10月まで有効である。これを受け、ExxonMobilは開発とともに引き続き同鉱区での探鉱と評価にも力を注いでいる。2024年4月時点でExxonMobilは同鉱区内で6基のリグを稼働しており、そのうち3基は探鉱と評価に充てられていたという。

ExxonMobilはStabroek鉱区で、2022年には9つの油田を、2023年にはFangtooth SE油田とLancetfish油田を、2024年にはBluefin油田(可採埋蔵量5億バレル)を発見した。2025年には、同鉱区内で最も深い坑井であるRanger1号井の掘削を再開する予定だ。

Vickram Bharrat天然資源大臣は2024年8月に、近年の油田発見を受けて、Stabroek鉱区の可採埋蔵量が2020年発表の110億バレルから116億バレルに増加したと発表した。

 

2025年に4件の生産物分与契約締結予定、2025年11月以降に2回目の沖合鉱区入札実施か

ガイアナは、2022年12月9日に沖合14鉱区を対象とした同国初の鉱区入札を実施した。対象とされた14鉱区中、11鉱区(S1~S11)は、Oreo地区と呼ばれる浅海に位置している。残りの3鉱区(D1~D3)は、北東部のスリナムとの国境に接した、もともとBlockCと名付けられていた深海鉱区を3分割した鉱区である。入札提出期限である2023年9月12日の翌日の9月13日、ガイアナ政府は、対象14鉱区中8鉱区に、6コンソーシアムが応札したことを明らかにした。しかし、どのコンソーシアムがどの鉱区に応札したかは明らかにされなかった。Jagdeo副大統領は、2023年10月初旬に入札の評価を終え、2023年中に契約を締結する予定であるとしていた。

しかし、サインボーナス(深海鉱区2,000万ドル、浅海鉱区1,000万ドル)、ロイヤリティ(10%)、法人税(10%)、コスト回収上限(65%)を含む生産物分与契約の条件に関する落札企業と政府の協議が長期化し、そのために、契約締結は当初計画よりも遅れている。

2024年5月になってようやく、政府はTotalEnergies/QatarEnergy/Petronasから成るコンソーシアムにS4鉱区を付与することを承認し、また、ExxonMobil/Hess/CNOOCから成るコンソーシアムがS8鉱区について天然資源省と協議を行っていることを明らかにした。

さらに、2025年2月に、政府は、TotalEnergies/QatarEnergy/PetronasのコンソーシアムがS4鉱区、ガイアナ企業International Group InvestmentがS5鉱区とS10鉱区、ガーナ企業Cybele EnergyがS7鉱区を落札し、少なくともこれら4鉱区について生産物分与契約を2025年中に締結予定であると発表した。

政府は、現在、もとBlockCであった深海域を中心に2回目の沖合鉱区入札を実施することを計画している。自ら費用を負担してBlockCの3D地震探鉱を実施することを申し出る企業があるなど、鉱区入札に対する石油会社の関心が高まっているという。Jagdeo副大統領は、この鉱区入札は、2025年11月に同国で行われる総選挙後に実施される可能性が高いとしている。

 

Gas-to-Energyプロジェクトは2025年11月稼働、ExxonMobilは同プロジェクトへのガス供給増加へ

現在、Stabroek鉱区で生産されるガス、日量8億立方フィートは、全量再圧入されている。

政府とExxonMobilは、Stabroek鉱区Lizaフェーズ1及びLizaフェーズ2プロジェクトから陸上まで全長200キロメートルのパイプラインを敷設し、これを用いて日量5,000万立方フィートのガスを陸上に建設されるガスタービン・コンバインドサイクル発電所(発電容量300メガワット)や天然ガス分離回収プラントに供給するGas-to-Energyプロジェクトを推進している。ExxonMobilは2024年7月には、Stabroek鉱区と陸上を結ぶパイプラインを完成させ、Stabroek鉱区のFPSO2基にパイプラインを繋ぎこんだ。ところが、政府が担当する陸上部分の建設が遅れ、Gas-to-Energyプロジェクトは当初予定の2024年中に操業を開始することができなかった。2024年12月に、米国輸出入銀行(EXIM)が、このGas-to-Energyプロジェクトを支援するために、ガイアナ財務省に5億2,700万ドルを拠出することを承認したこともあり、現時点では、2025年11月1日にGas-to-Energyプロジェクトの操業が開始される予定である。

ExxonMobilは2025年2月、Longtailガス田とHaimaraガス田を中心にStabroek鉱区の南東部において追加のガス資源を確認、政府からの要望を受け、Gas-to-Energyプロジェクト向けのガス供給量を日量5,000万立方フィートから日量1億2,000万立方フィートへ増加させることが可能であると発表した(Wales Gas Vision)。Stabroek鉱区と陸上を繋ぐパイプラインは日量1億2,500万~1億5,000立方フィートのガスを輸送できるように設計されているため、ExxonMobil発表のこのWales Gas Visionにより供給量が増加しても問題なく対応が可能で、LNG輸出とともに、国内の石油化学産業やIrfaan Ali大統領が提案している2件目の発電プロジェクトにもガスを供給できるという。LNG輸出については、ExxonMobilの元幹部であるJesus Bronchalo氏が2023年に設立したFulcrum LNGが沖合の液化施設を建造する予定とされている。

Ali大統領は2025年3月、石油収入に大きく依存しているガイアナ経済の多様化を目指すために、スリナムとのパートナーシップにより、南アメリカの北部海岸にガスを利用した産業ハブを開発することを計画していると発表した。ガイアナ東部Berbice地域に提案されているハブは、両国の沖合の油・ガス田で生産される天然ガスを利用して、発電を行い、肥料、アルミニウムを生産するとともに、ガイアナとスリナムにサービスを提供、両国に経済的な波及効果と機会を創出するとしている。

 

Essequibo地域をめぐるベネズエラとの係争激化?

Ali大統領は2025年3月2日、ExxonMobilが開発中のガイアナとベネズエラとの係争海域へ武装したベネズエラ海軍艦艇が侵入したと非難した。ベネズエラ海軍艦艇はStabroek鉱区内のFPSO Prosperityを含む施設に接近したという。ガイアナは米国を含むすべての同盟国に通知し、首都ジョージタウンのベネズエラ大使を召喚して正式な抗議を提出した。一方、ベネズエラのMaduro大統領は、ベネズエラが「国際的な境界画定が保留中」と主張する海域におけるガイアナの「違法行為」に対処するために、政府が決定的な措置を講じると警告を発した。

ガイアナのEssequibo川よりも西側のほぼ密林に覆われた面積16万平方キロメートルのエリア、Essequibo地域をめぐり、ベネズエラとガイアナは19世紀初頭から争いを続いている。ベネズエラは、ガイアナが英国領となる前のオランダ支配下の時代に、Essequibo地域はスペイン統治下のベネズエラに属していたとしている。1899年にはパリ仲裁裁定が、Essequibo地域を当時英国領であったガイアナ(英領ギアナ)の領土と認め、ベネズエラはいったんこれを受け入れた。1966年2月17日に英国、ベネズエラ、英領ギアナが、Essequibo地域に関してベネズエラとガイアナの双方が互いの主張を認め、平和的で満足のいく解決に向けて取り組むことで合意し、ジュネーブ協定を結んだ。その後、ガイアナは1899年の仲裁裁定によって定められた国境を最終的に決定されたものとして遵守しているが、ベネズエラはこの裁定を無効とみなし、ジュネーブ協定のみを有効と認めている。ベネズエラは2023年12月3日にEssequibo地域をベネズエラの一部として併合するか否かの国民投票を実施、投票の95%以上が賛成したとして、同地域を併合し、ベネズエラの新たな州を創設するとし、軍事的なプレゼンスを強めていた。また、ベネズエラは、2025年5月25日に州知事選を含む同地域の州選挙を実施する予定で、ガイアナは同年1月に、ベネズエラのこの計画を阻止するために、国際司法裁判所(ICJ)に介入を求めていた。

ベネズエラは、過去にも報道されているだけで2度、ガイアナが領有権を主張する海域に侵入し、探鉱に影響を及ぼしている。1度目は2013年、AnadarkoがRoraima鉱区で2D地震探査を開始したところ、ベネズエラにより船舶を押収された。2度目は2019年、ExxonMobilがStabroek鉱区の北西部で3D地震探鉱を実施したところをベネズエラ海軍艦艇に停止させられた。このように、これまでベネズエラ艦艇の侵入は主に探鉱・開発・生産が行われているStabroek鉱区の南東部から離れたエリアだったが、今回は生産エリアの周辺までガイアナの艦艇が迫ってきた。Stabroek鉱区を含め、ガイアナ沖合の探鉱・開発・生産への影響はなかったが、引き続き動向を注視していく必要があろう。

図2 ガイアナおよび周辺国の地図
図2 ガイアナおよび周辺国の地図
各種資料を基にJOGMEC作成

Stabroek鉱区の権益をめぐるExxonMobil/CNOOCとChevron/Hessの対立、操業には影響なし

Chevronは2023年10月に、Stabroek鉱区の権益30%を所有するHessの全株式を530億ドルで買収し、同社を合併することで合意したと発表した。ところが、ExxonMobilとCNOOCがStabroek鉱区の権益の先買権を主張し、この取引に異議を唱えた。一方、ChevronとHessは、企業合併のケースでは、先買権が適用されないと反論している。ExxonMobilが国際商業会議所(ICC)にChevronとの係争について仲裁を申し立てており、仲裁パネルは2025年5月に事情を聴取し、同年9月に判断を下すと見られている。

ExxonMobilとHessの対立は、操業レベル、営業レベルでは全く影響はなく、両社の協力関係も機能しているとのことで、ガイアナの原油生産及び開発への影響はないと考えられる。

 

以上

(この報告は2025年3月26日時点のものです)

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