ページ番号1010673 更新日 令和8年1月5日
Africa Energy Week 2025参加報告 ―サブサハラアフリカにおける最新E&P動向と資源の自国利用拡大の動き―
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概要
- アフリカは世界の石油・天然ガス資源のフロンティアとして存在感を一段と強めている。2024年の世界の新規油ガス資源発見の35%が大陸内で発見されるなど、アフリカの未探査資源が将来の供給の重要な源泉となりつつある。その一方で、爆発的な人口増加と経済発展によりエネルギー需要地としても大きなポテンシャルが見込まれており、アフリカ各国では資源の自国利用拡大に向けた動きが進もうとしている。
- 石油・ガス探鉱開発(E&P)はアフリカ全域で盛り上がりを見せているが、その中でもアフリカ西部の大水深油ガス田ポテンシャルが近年注目を集めており、欧米メジャー企業を中心に参入を進めている。各国政府も外資を呼び込むべく、投資環境の改善を図っている。
- 西アフリカにおける大水深油ガス田開発のきっかけともなったナミビアでは、その有望鉱区であるオレンジ堆積盆において現在まで数多くの探査活動が実施され、早ければ2026年にもFIDを視野に入れているプロジェクトもある。他方で多量の随伴ガスに対する処理問題や、ナミビア政府の政策予見性の低下などの問題も浮き彫りになり始めている。
- コートジボワールでも2020年代に入り大規模な発見が相次ぎ、Eniを筆頭に探査活動が進む。さらに大水深油ガス田の開発実績が豊富なPetrobrasやbpも参入を検討しており、同国の炭化水素ポテンシャルへの期待が急速に高まっている。
- ギニア湾に浮かぶ島嶼国サントメ・プリンシペもそのポテンシャルが注目されている。2022年に同国史上2番目となる探査井が掘削され、有望な結果が得られたとされており注目されている。2025年11月現在、Shell、Petrobras、Galp Energiaが参画する鉱区において3番目の探査井が掘削中であり、評価結果が待たれる。
- アンゴラ、コンゴ共和国及びガボンなど従来の産油国でも、生産量の減退を食い止めるべく規制改革や税制優遇を通じて外資を積極的に誘致する動きがあり、沖合既存油ガス田のタイ・イン(減退する油ガス田のインフラを活用し、周辺油ガス田からの繋ぎ込みを志向するガボンでのHylia South WestやTotalによるアンゴラでのBegonia、CLOV Phase 3など)案件の生産開始や、新規の探鉱に向けたメジャー企業の参画が相次ぐ。
- ナイジェリアも生産量減退を食い止めるべく、現政権の下で包括的な改革が遂行されている。その中での大水深油ガス田の位置づけは、長期的に生産を拡大していくためのものであり、それをリードするべく、欧米メジャーはじめ諸外国からの投資を得るための施策が実施されている。例えば、2023年に2007年以来約15年ぶりの鉱区入札の実施などが挙げられる。
- 一方で、ナイジェリアでは欧米メジャー撤退後の成熟油ガス田をOando・Seplat等の地元資本が引き継ぐことで生産の回復を目指す動きもある。このような欧米メジャーから地元資本への権益移行は、生産縮小に直面する他の西アフリカ諸国にも共通して見られており、大水深油ガス田開発におけるE&Pの裏で起きているもう一つのムーブメントと言えるだろう。
- これらの地元資本への権益移行の動きは、彼らの資金・技術面での能力不足といったリスクを孕む一方、小回りの利く投資判断や遊休資産の再活性化を通じ、相対的に少ないコストでの生産拡大を実現し得る可能性を持つ他、ローカルコンテンツの活用機会が拡大し、“資源の自国利用”を進めるアフリカ諸国にとっても自国裨益が拡大することで良い影響をもたらすかもしれない。
- ローカルコンテンツ政策はアフリカ全域で制度化が急速に進む。地元調達比率の義務化や人材育成を通じて、外資依存から産業基盤強化へと政策の軸足を移す動きが顕著になっている。例えば、ナイジェリアのNOGICD法改正案(2023年提出)は、ローカルコンテンツ適用対象を中流・下流へ拡大するとともに、技術移転・R&D基金創設を明確化し、バリューチェーン全体での国内参加拡大を図る転換点となっている。アンゴラでは大統領令271/20および8/24が改革の要となり、現地企業への優先発注、JV義務化、税制優遇による成熟油田への再投資促進など、上流とサービス産業の連動強化が戦略的に進められている。ナミビアも2025年に国家上流ローカルコンテンツ政策草案を公表し、深海油田発見を契機に雇用・供給網・企業能力強化を包括的に制度化することで、国内付加価値最大化を長期戦略の中心に据えている。
- さらに資源の自国内利用(Value Addition)を重視する政策が各国で進み、精製・ガス火力・石化・肥料など下流分野への投資が加速し、“輸出国から資源活用国へ”の転換が本格化している。
- OPECはAEW2025で“公正で包摂的なエネルギー移行”を強調し、アフリカの開発権とエネルギーアクセス拡大を中心に据えた現実的アプローチを支持、IEAの見解との接近も見られた。ESGの見直しとエネルギーアクセス重視が新潮流となり、特にLPGによるクリーンクッキング普及は最も即効性のある対策として位置づけられ、社会的便益を重視する“実効的ESG”への転換が議論されていることは近年の新たな事象と言えるだろう。
1. はじめに ―Africa Energy Week 2025への参加―
2025年9月29日から10月3日にかけて南アフリカ共和国、ケープタウンにおいて開催されたAfrica Energy Week 2025(以下、本会議、またはAEW2025)に参加する機会を得た。2025年で5回目となる本会議は、アフリカ各地のエネルギー業界関係者が参加する、アフリカ最大級のエネルギー関係のカンファレンスであり、石油・天然ガスの探鉱開発に関係する企業(国営含む)を中心に、政府、コンサル、金融機関、果てはロシアのロスアトムのような原子力産業の関係者まで、多種多様なバックグラウンドを持つ参加者がみられた。
アフリカでは未開発資源のポテンシャルが極めて大きく供給地としての潜在性をもつ一方、将来的な人口増加と経済発展の見込みから、エネルギー需要地としても極めて大きなポテンシャルを持っており、需給両側面で今後の開発が期待されるフロンティアであると言える。
特にエネルギーを中心議題とした本会議においては、石油と天然ガスが最も主要なテーマであった。本会議に参加したハイサム・アル・ガイスOPEC事務局長も冒頭、OPEC加盟国の半数を占めるアフリカは、約1,200億バレル(世界の8%)の原油と約17兆立方メートル超(同8%)の天然ガスという豊富な埋蔵量があると同時に、原油消費量は2024年の日量180万バレルから2050年には同450万バレルに増加すると、石油ガスの需給両面でのアフリカの重要性を強調していた。
本稿ではそのようなエネルギーのフロンティアであるアフリカを取り巻く動向について、AEW2025に参加して聴取した議論や情報を基に、供給・需要の両サイドから深堀を行う。
供給サイドの動向としては、主に最近注目を集める西部サブサハラアフリカにおける石油・天然ガスのE&P動向を、そして需要サイドの動向としては、サブサハラアフリカの資源国(及び近年資源の発見が相次ぐ国)における資源を通じた自国裨益拡大を目指す動きの概観の解説を試みる。
2. サブサハラアフリカのE&Pを巡る動き
現在、アフリカ各地で新規の石油・天然ガス開発や生産量拡大に向けた動きが進んでいる。北アフリカではリビアやアルジェリア等の伝統的産油ガス国がさらなる生産量の拡大に向けて探鉱を加速している他、近年深刻なガス不足に直面し始めたエジプトでも、追加のガス田開発が急がれている。東アフリカでも、新規のLNGプロジェクトの立上げが進むモザンビークを筆頭に、タンザニアやウガンダ等新規の油ガス田開発に向けた動きがみられる。そして西アフリカでは、近年の相次ぐ新規油ガス田の発見を受け、大西洋沖合の大水深油ガス田を中心とした探鉱開発が熱を帯びている。とりわけこのエリアでは、原油価格が比較的低い水準で推移している近年でさえ、メジャー各社が探鉱投資を拡大しており、現在世界で最も注目を集めているエリアの一つとなっている。
係る状況下、2024年に新規発見された世界の石油・天然ガス資源量のうち、約35%がアフリカでの発見となった他[1]、同年アフリカで掘削された探査井のうち約60%が従来未探査であったエリアや地質にあり[2]、今まさに石油・天然ガス資源のフロンティアとして、探鉱開発が拡大している状況にある。
本稿ではアフリカの中でも、主として西アフリカ諸国の動向にフォーカスを当てていく。このエリアはここ数年間でメジャー企業の新規参入やM&Aがとりわけ頻繁に行われている地域である。なお、AEW2025においても西アフリカのE&Pにフォーカスしたセッションが大半を占め、最も注目を集めている印象だった。
西アフリカにおけるこのトレンドの背景には、大きく分けて次の2つのポイントがあると考えられる。
一つは、本章冒頭で言及した通り周辺地域で連続的に重要な発見があったことがある。2020年代に入り、ナミビアやコートジボワールの沖合で大規模な発見が複数為されたことに加え、これらのエリアと地質的な連続性があるとされる南米大陸沿岸においても、ガイアナ・スリナム沖合での大規模な発見があったことから、その高いポテンシャルが注目されている。これらの発見を受け、メジャー企業等がこのエリアの探鉱に関心を示している他、今まで産油国ではなかったギニア・ビサウやシエラレオネ等の国々も、この「探鉱の波」に乗り自国の資源ポテンシャルを解放すべく、石油ガス上流分野への外資の導入に敏感になってきている。
そしてもう一つのポイントは、ナイジェリアやガボン、アンゴラといった西アフリカの伝統的産油国の多くが現在長期的な生産量減少に直面しており、政府が本腰を入れて生産量の維持・増加のための取り組みを開始していることである。政府がこのような問題意識を持つ一方、前述の通りメジャー企業がこのエリアへの関心を高めていることから、この動きを取り込むべく多くの産油国で彼らによる投資促進のための改革が進んでいる状況にある。
これらの背景から西アフリカでのE&Pが活況を呈している訳だが、その動きの大枠は大きく分けて、メインストリームである大西洋沖合での大水深油ガス田のE&Pと、伝統的産油国を中心にした動きである陸上・浅海域の成熟油ガス田の資産買収の2つに整理することが出来る。
大水深油ガス田の開発は一回の掘削に莫大なコストがかかる上、そのリスクを可能な限り低減するために事前の入念な震探データの分析を要し、開発移行するにも相当な技術力と実績、資本を要することから、極度に資本・技術集約的なものとなる。そのためこの分野ではメジャー企業や大水深の探鉱を専門とする欧米企業が主なプレイヤーとなっており、アフリカ各国では彼らの呼び込みを図るべく、押しなべて投資環境の改革が進められている。
一方、陸上・浅海域における成熟油ガス田における動きは、主に従来からの産油国であるナイジェリアやアンゴラ、ガボンなどを中心とした動きである。上述の通り生産量低下に直面しているこれらの国では、従来それらの成熟アセットを運営していた欧米メジャー企業が撤退を進め、彼らから資産を引き継いだ地元資本が中心となり牽引している動きとなっている。
2.1 メジャーが牽引する大水深油ガス田のE&P
大水深油ガス田のE&Pのトレンドは、とりわけギニア湾周辺諸国やナミビアがホットスポットになっている一方、探鉱を進めていく動き自体はモロッコから南アフリカまでアフリカ大西洋岸ほぼ全体でみられる。
先述の通り、周辺エリアでの重要な発見を受けてメジャー各社もこの分野には注目をしており、鉱区買収や権益取得を進める。特にTotalはナイジェリア、コンゴ共和国、リベリア等で規模の大きな鉱区買収を進めており、アフリカの大水深油ガス田の探鉱開発をリードしている。
以下、特に動きのあるいくつかの国について状況を紹介する。
(1) ナミビア
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
ナミビアでは、南部沖合に位置するオレンジ堆積盆のポテンシャルがここ数年で注目を集めている。2022年にTotalがVenus油ガス田を、ShellがGraff油ガス田を発見し、これらの発表受けて外資の参入が相次いだ。[3]現在に至るまで探査井の掘削が盛んに実施されている。
同エリアでは、とりわけTotalのVenus油田、及びポルトガルのGalp Energiaが保有するMopane油田が最も開発が進んでおり、それぞれ2026年、2028年のFIDを目指し評価作業が進んでいる。そのうちMopane油田では現在開発移行に向けGalpがファームアウトの交渉を続けており、Total、Chevron、Petrobras、Qatar EnergyなどいくつかのIOC及びNOCが既に関心を表明している。
探査井の掘削も依然として勢いがあり、2025年だけでも11月現在まで計5つの掘削が完了しており(表1)、2026年にも掘削が予定されているものがある。
また、オレンジ堆積盆以外の沖合でも動きがあり、2025年2月にはChevronがナミビア中北部沖合のWalvis堆積盆鉱区において80%の権益を取得し、2026年にも探査井の試掘が計画されているという。
他方、ここにきて期待の高まりが一定の落ち着きを見せてきている他、開発に向けた課題もいくつか浮き彫りになってきている。
探鉱ではここ最近で期待を下回る結果も多々報告されるようになり、2025年1月にはShellが同国における探鉱で約4億ドルの評価損を計上した他、Totalや同じくオレンジ堆積盆で探鉱を行う独立系のRhino Resourcesも2025年に入ってから当初の期待を下回る評価結果や、複雑な地下構造に起因する開発上の課題に直面している。
開発に向けた課題としては、まず同エリアの深い水深と高いガス含有率がある。例えば上述のVenus油田は水深3,000メートル級で、その他の有望な油ガス田も軒並み2,000~3,000メートル級の水深に位置している。このクラスの水深の開発実績は世界的に見ても難易度の高い部類に属すると言える。
高いガス含有率については、ナミビアの石油法(Petroleum (Exploration and Production) Act,1991)[4]ではテスト時などの例外を除き、フレアリングや貯留層への再圧入による随伴ガスの処分が禁じられている(環境面で問題のあるフレアリングや経済性を損なう再圧入を禁止し、収益化を求める措置)。そのため、大量の随伴ガスはパイプラインで陸上に送ガスの上消費する案や、FLNGを導入しLNGとして輸出する案が検討されているものの、大水深プロジェクトでこれらを導入することは技術的にもコスト的にも大きな課題となり得る。
この随伴ガスの問題に関しては、ナミビア政府も課題を認識し、ガスマスタープランを策定の上随伴ガスの利用と収益化に向けた議論を始めるとしているが、2025年9月時点で関係する作業はまだ始まっていないという。[5]
加えて、最近は政府による政策の見通しの悪さが顕著になってきており、これも開発に向けた懸案事項の一つになっている。ナミビアでは、2025年3月に就任したNdaitwah新大統領の下、石油・ガス開発への大統領の関与を増大させる動きを見せている。しかしその一方で、2025年11月末に地方・地域評議会選挙を控えていた中、政権の関心が目下この選挙に集中していたこともあったからなのか[6][7]、中央集権化の動きに関しては半端に進められつつも進捗や情報が少なく、事業者は現在も依然として身動きがとりづらい状況にあるものと思われる。
具体的な動きとしては、新大統領が就任直後に石油省を廃止、新たに大統領府に直接石油・ガス部門を監督する部門(UPU/Upstream Petroleum Unit)を設立した他、現在審議中の上記石油法の改正案でもUPUにさらなる監督機能を集中させるなど、大統領の関与強化の動きが進んでいる。また、与党SWAPO党は自国裨益拡大の方針も掲げており、2026年4月までに石油ライセンスにおけるナミビア政府の参画比率を現状の10%から30%への引き上げを公約に掲げている。また、Local contentsの新規制の導入を目指し、それを監督する新たな規制当局(PRA/Petroleum Regulatory Authority)も4月に設立するとしているが、その後音沙汰はないという。
(2) コートジボワール
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
コートジボワールでは、同国からガーナの沿岸にかけて広がるTano堆積盆と呼ばれるエリアで近年発見が相次ぎ、注目が集まる。Eniが2021年にBaleine油田を、2024年にはCalao油田を発見し、前者は早くも2023年から生産を開始している。これらの発見により、同国の新規発見資源量は2020年から2024年にかけて6倍近くまで増加した他、隣国ガーナで2007年に発見されたJubilee油田との地質的な連続性も実証され(両者とも中部白亜系の地層)、この辺り一帯の非常に大きなポテンシャルを示すこととなった。
同国の鉱区付与面積は2022年以降急拡大しており、とりわけEniとヒューストンに拠点を置くMurphy Oil、そして、英国に拠点を置くTullow Oilが同国における主要なプレイヤーとなっている。
Murphy oilは2026年までに計3本の試掘井の掘削を計画しており、直近では2025年内までを目標に、上述のCalao油田の北方に位置するCI-502鉱区においてCivette-1井の掘削開始に向けた準備を進めている。また、他の2鉱区(CI-102、709)においても掘削に向けた震探データの分析を続けている。これら3坑井で掘削する構造の推定資源量は、最大で石油換算26億バレル以上と試算されており、結果次第では同国のポテンシャルはさらに強化されることになる。
また、コートジボワールに於ける大水深油ガス田のポテンシャルの火付け役となったEni自身もさらに同国における探鉱を進めていく方向にある。2024年には計4鉱区(CI-504, 526, 706, 708)を、2025年には1鉱区(CI-707)を追加取得し、探鉱を拡大する姿勢を示している。
他にもPetrobrasやbp、Vitolといった企業も同国に関心を示している。大水深油ガス田の開発実績が豊富なPetrobrasは、計9鉱区の探鉱参入に向け2025年から独占交渉を進めている。
約10年前に同国から撤退していたbpも2025年3月に同国の探鉱に再度参入する意向を示し、事前評価のための予備データを取得することを発表している。
(3) サントメ・プリンシペ
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
赤道ギニアとガボン沖合に位置する、人口23.6万人(おおよそ北海道函館市と同規模)、GDP世界186位の小さな島国、サントメ・プリンシペも、最近になってその炭化水素資源のポテンシャルの大きさが注目され始めており、今後経済躍進を遂げる可能性を秘めている。
同国沖合は最近まで、地質的不確実性の大きさと、平均水深が2,200メートルを超える深海エリアであったことから、長らく注目されてこなかったが、近年相次ぐ周辺諸国での発見に加え、2022年に約32年ぶりに同国で掘削されたJaca-1井(Galp EnergiaとShellによる掘削)において有望な結果が得られたことがきっかけで石油会社・政府関係者の関心を集めている。
2024年にはPetrobras、Total、Shellが相次いで同国への新規参入し、権益も拡大しており、大水深の開発実績が豊富なこれら企業の参入により技術基盤がますます強化され、大規模な発見があれば、開発に移行される現実味を帯び始めている。
Shellは2024年初頭にBlock 4における権益の85%を取得し、その後25年初頭にはPetrobrasとGalp Energiaがそれぞれ27.5%ずつファームインしている。
Petrobrasは2024年2月に計3鉱区(Block10、13の45%と、Block11の25%)の権益を取得し、同国に新規参入を果たした。
TotalはBlock1とBlock2の権益を保有している。現在、Block1では3D震探データを取得し、2026年の掘削の有無を判断するとされている。
とりわけShell・Petrobrasが参画するBlock10においては、2025年11月現在Falcao-1井が掘削中であり、年内にも掘削が完了する予定である。こちらは掘削前の推定埋蔵量は石油換算15億バレルにもなるとされている。
(4) アンゴラ
元OPEC加盟国でもあったアンゴラ(2007年加盟/2024年脱退)もまた、生産量の落ち込みに直面しているアフリカの伝統的産油国の一つである。図5に示した通り、2015年には日量約178万バレルを記録していた原油生産量は、探鉱投資不足や成熟油ガス田からの自然減退のため、2024年には日量約113万バレルまで下落している。
政府は歳入の拡大と国家債務の返済のため、生産量減少に歯止めをかけるべく、石油・ガス分野への投資・探鉱活動の促進を図っている。
具体的には、2027年までの日量110万バレルの生産目標や、2030年までに石油・ガス分野への600億米ドルの投資目標を設定し、それに向け鉱区ライセンス付与のタイムラインを1年から30日以下に短縮を図ることや、査証の要件緩和などの改革を進め、海外企業による探鉱活動を促進したい考えだ。これらの動きもあり、アンゴラでは最近メジャー企業の探鉱活動が再開されつつある。
現在は同国で生産中のアセットも多く持つAzule Energy(bpとEniの合弁)による探鉱が先行している。2025年7月にはBlock1/14に位置するGajajeira-1試掘井において、ガスが最大で1兆立方フィート、液分が最大で1億バレルと比較的規模の大きい構造を発見している他、2025年10月にはBlock47においてQuitexe-1試掘井の掘削を開始している。
その他Exxon MobilやTotalが同国での探鉱に参入しており、2024年12月にはShellがBlock33の探鉱に関する覚書に締結し、約20年ぶりに同国への復帰を果たし、その後2025年には同社やChevronは探鉱に係る契約に署名し、活動を拡大している。この動きは、アンゴラ沖の大水深油ガス田のポテンシャルの高さの他、石油・ガス分野への対外投資の改善を目指すアンゴラの改革の成果を示すものとなっている。
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
また探鉱の他に、同国では近年新たに開発・生産に移行した案件も複数ある。Azule Energyはアンゴラ初の非随伴ガスによるプロジェクトであるQuiluma、MaboqueiroのFIDを2022年に実施し、2025年末までの生産開始を予定している他、2025年7月にはBlock 15/06において新しくAgogo FPSOが生産開始をしている。
同社はまた、2030年までにアンゴラで最大50億ドルの投資を行い、今後4~5年間で計18の坑井掘削の計画があると発表している。
出所:OPECのデータを基にJOGMEC作成
(5) コンゴ共和国
アフリカの伝統的な産油国コンゴ共和国も生産量の縮小に直面しており、生産の維持が同国政府にとって未探査エリアの探鉱を後押ししたい原動力となっており、政府も2030年までに石油換算日量50万バレルの炭化水素の生産を達成する目標を掲げ、取り組みを進めている。
コンゴ沖合は、コンゴ共和国-コンゴ民主共和国-アンゴラの三か国にまたがるCongo-Brazzaville堆積盆と呼ばれる伝統的な産油・ガス地帯に位置しており、このエリアでの探鉱活動が進む。
直近の動きとしては、2024年に鉱区入札を実施しており、Eni、コンゴ国営石油会社(SNPC)、Total、Exxon Mobil等が鉱区を落札している。中でもTotalはコンゴにおいて6億ドル規模の投資を表明しており、2025年9月には同国から撤退したChevronからNzombo鉱区の50%の権益を取得し、SNPCやQatar Energyと組んでオペレータ―として参画した。同社の公式発表[8]によると、早くも2025年内には1本目の試掘井を掘削する計画がある。Nzombo鉱区は既存の生産インフラと近接しているため、十分な発見がなされればスピーディーに開発・生産に移行できる可能性が高く、同国の生産目標達成のための期待の高いプロジェクトとなっている。
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
(6) ナイジェリア
アフリカ最大の産油国であるナイジェリアも、やはり生産量の減少に直面しており、近年の生産拡大を目指す取り組みの中で、大水深油ガス田の開発もその戦略の一つの柱として重視されている。ナイジェリアの大水深油ガス田は既発見未開発のものが多く、51億3,000万バレル以上の石油と、13兆5,300億立方フィート以上のガスが手つかずの状態にあるという。そのため、最近はこれらの開発移行にフォーカスした動きが多い。
同国の原油生産量は2014年に日量約181万バレルだったものが、2022年には日量約114万バレルにまで減少している(図7)。特に陸上・浅海鉱区の油ガス田では2.2章で述べている通り、油ガス田の成熟、パイプライン破壊、原油盗難などの要因が生産量縮小に拍車をかけている。
このような背景から、2023年に就任したBora Tinubu大統領の下、石油・ガスの生産拡大に向けた政策を数多く打ち出しており、そのうちの短期的な施策が奏功しているのか、2023年以降は徐々に回復傾向にある。
一方、長期的な生産拡大に向けた施策としての上流投資の呼び込みは一つの焦点になっており、そのためにPIA(石油法/Petroleum Industry Act)の改正による外資の参入障壁低下や鉱区入札の実施等を進めている。鉱区入札に関しては、ナイジェリアでは2007年以来15年にわたって1度も実施されていなかったが、これも2023年に再開され、2024年以降は毎年実施していくとも発言があるなど、本腰が入れられ始めている。
沖合の大水深油ガス田に関してもこのモメンタムの下で開発を後押ししたい考えにあり、2.2章で後述するように、Tinubu権の下でメジャー企業の参画に進展がみられる。足元では既発見未開発案件の開発を促進する動きにあり、2025年12月に開始予定の鉱区入札も、これらを主な対象としているとのことである。
2024年度の鉱区入札ではTotalが大水深鉱区のPPL2000とPPL2001のPSCを契約し、ナイジェリアにおいて鉱区入札を通じて探鉱ライセンスを付与された外国企業としては初めての事例となった[9]。本PSCは石油・ガスの両方を対象としたもので、とりわけガスに関しては非随伴ガス開発に対する税額控除が盛り込まれるなど、ガスにも力を入れた内容となっている。
他には、Exxon Mobilは2024年、同社が持つ陸上資産を現地企業に売却し、同国での事業を縮小した一方、今後は同国の大水深油ガス田の開発に約100億ドルを投資していくことを発表している。また、Shellも2025年3月に同社が保有する陸上資産のすべてを現地のコンソーシアムに売却した一方、同国における大水深油ガス田の開発にはコミットしており、時系列は前後するものの、2024年12月にはBonga North大水深油田をFID、さらに翌年5月には同油田を含む鉱区OML-118の権益に関して、Totalから権益を買収し、持分を55%から67.5%に拡大した。
出所:OPECのデータを基にJOGMEC作成
(7) その他西アフリカ諸国における動向
上記で詳しく述べた国の他の西アフリカ諸国においても、近年は表2で示すような動きがみられ、こういった大水深油ガス田のE&P拡大の動きは、まさにアフリカ西部全体に広がっているトレンドであると言える。
出所:公表情報を基にJOGMEC作成
出所:公表情報を基にJOGMEC作成 (注)権益取得前の段階の企業は記載なし。
2.2 地元資本を中心とした浅海・陸上の成熟油ガス田の資産買収・追加開発
ナイジェリアやアンゴラ、ガボンなどの従来からの産油ガス国では、長年生産を続け成熟した油ガス田の生産維持・拡大も重要な柱として位置づけられている。本章では、この動きがとりわけ目立つ近年のナイジェリアの動向を中心に見ていく。
ナイジェリアの成熟油ガス田に関しては、長年オペレータ―としてそれらのアセットを保有していた欧米メジャーが最近になって撤退の動きが進み、これらを引き継いだ現地資本を中心とした動きになる。
これらアセットでは、油ガス田そのものの減退や設備の老朽化、地域によっては多発する盗難・破壊活動によって、資産価値が往時より大幅に縮小しており、メジャーとしては2010年代からこれらを手放すことで、新規探鉱やより収益性の高い事業によりフォーカスしていきたいと考えていた。
この動き自体は、価値の低い資産を小規模な地元資本に押し付けるような形で、能力(会社全体の資金力や技術力と言った意味で)のあるメジャー企業が撤退していくようにも見えることから、産油国側にとってはマイナスな意味の方が多いと見られることも多い。
しかし、これらの中には適切な投資が行われて来ずに遊休資産として放置されているものも多い上、周辺には未だポテンシャルを残す未開発の油ガス田が存在している場合もあり、適切な投資が実施されれば、少ないコストで生産量をさらに回復出来る可能性もあり、むしろ現地にとっては機会であるともいえる。
(1) ナイジリア・ニジェールデルタにおけるメジャー企業の撤退の動き
ナイジェリアはニジェールデルタの浅海・陸上鉱区が伝統的な産油・ガス地帯であり、従来Shell、Total、Exxon Mobil、Chevron、Equinorなどの欧米メジャー企業が生産の中核を担っていた。とりわけShell(30%、2025年3月に全量売却済み)、NNPCL(55%)、Total(30%)、Eni(5%)が所有していたコンソーシアムであるSPDCは、2023年時点でナイジェリアにおける生産量の10%を占めていた。
これらのメジャー企業は、長年にわたって現地の過激派グループからの破壊活動、原油の流出による環境破壊に直面し、さらにはその汚染の責任を巡り地元グループからの訴訟に直面してきていた。このような状況にあり、2010年代の終わりごろ年からこれらの浅海・陸上鉱区からの完全撤退を画策していたが、上述の訴訟問題や、売却先となる現地企業の運営能力が疑問視され、長らく政府からの売却に係る許認可が下りず、交渉は停滞していた。
その折、石油・ガスの生産拡大を公約に掲げるTinubu大統領の新政権が2023年に始まると、大水深油ガス田の開発もプッシュされるようになる。資本・技術集約的なその開発を進めていくには欧米メジャー企業の参画が不可欠になり、彼らをナイジェリアに留めておきたい同国政府との利害が重なるようになったこともあってか、ようやくメジャー企業の陸上・浅海鉱区からの撤退の動きが加速していった。
特に2024年の夏から2025年の春にかけては連続的に撤退が行われており、2024年8月にはEni、11月にはEquinor、12月にExxon Mobil、そして2025年3月にはShellが自社資産の売却を完了している。これを経て、2025年11月現在もナイジェリアの浅海・陸上鉱区に上流資産を持つ欧米メジャーはChevron、Eni(同社がSPDCに持つ5%の権益については未売却)、Total(同社がSPDCにもつ10%の権益については現在も売却交渉中)となっている。
(2) 希望と課題
この地元資本への権益移行を通じた生産拡大の動きについては、それぞれ希望的な点と課題となる点が存在する。
希望的な点に関しては、まず投資判断において小回りの利く地元資本は積極的な投資実行が可能であり、成熟油ガス田からも容易に生産量を回復できる可能性があるという点が挙げられる。
先述の通り、メジャー撤退後の資産には、ポテンシャルを残しつつ閉鎖されている生産井などの遊休資産も多く、比較的容易に生産を拡大できる余地が残っていると考えられる。
メジャーの場合は、自社内でも劣後していたのであろうこれらの成熟アセットに対して、今まで積極的な投資を行うことが出来なかったと考えられるが、地元資本が積極的な投資を実施し、生産井の復活と設備更新を適切に実施することが出来れば、依然として生産量を伸ばせる余地がある可能性が高い。
例えばナイジェリアの場合、Eniから資産を引き継いだナイジェリア地元資本のOandoも引き継ぎ資産からの生産量増加に取り組んでおり、買収後2か月でそれらの資産からの生産量を10%近く拡大したと伝える情報もある。また、Exxon Mobilから資産を引き継いだSeplatにおいても、現在閉鎖されている400もの生産井の再開計画を発表しており、これらを通じて今後大きく生産量を回復させていく可能性がある。
ナイジェリア全体で見ても、石油(原油+コンデンセート)生産量は、2023年4月には月平均日量130万バレルであったのが、2025年7月には月平均日量180万バレルにまで拡大している。これにはパイプライン破壊の取り締まり強化による影響が大きいと思われるものの、成熟油田からの生産量増加も一定程度寄与しているものと考えられる。
また、ローカルコンテンツの活用拡大に資するという意味も、この動きがもつ希望的な点であると言える。3章にて触れている通り、アフリカではローカルコンテンツの活用拡大の動きが相次いでおり、ナイジェリアでも御多分に漏れず関係する法規制の改革が進められている。これまで欧米メジャーが担っていた上流部分における現地資本の拡大についても、まさにローカルコンテンツの活用拡大と軌を一にする動きである。
AEW2025の中でも、地元企業が上流資産を引き継ぐことの利点として、地元住民との距離の近さや地域に根差した経営からくるローカルコンテンツ活用の拡大という点に多く言及がなされていた。各社の具体的なローカルコンテンツ活用の方針や取組は見えない点も多いが、上述の地域コミュニティとの近さや、3章で述べているNOGICD法の改正を通じ、今後石油産業がナイジェリアに還元する富はさらに多くなっていく地合いにある可能性が高い。
他方、地元資本が直面する課題として、最も顕著なものとして資金調達の難しさが挙げられる。地元資本にとり比較的アクセスが容易な自国の資本市場は規模が限定的である一方、外国の資本市場へはアクセス障壁が高く、欧米メジャーと比べて資金調達における難易度が高いという点が課題となる。とりわけ近年は先進諸国を中心に炭化水素部門への融資に対する姿勢が厳しくなっている上、とりわけ生産施設・インフラの老朽化や破壊活動に直面しているナイジェリアのような国では、先進諸国の民間金融機関が設定するESG基準を達成することが極めて困難になってきている。こういったことが、地元資本が外国金融市場へアクセスする上での主な障壁となっている。
他方で、こうした問題意識からアフリカ内でも現地資本の資本市場へのアクセシビリティの改善を目指す動きも進んでおり、その最たる例が2025年に設立されたばかりのアフリカエネルギー銀行(AEB)である。同行はアフリカ石油生産者機構(APPO)とアフリカ輸出入銀行(Afreximbank)が共同設立した、アフリカにおける石油・ガス、その他エネルギー部門への資金提供を目的とした銀行で、ゆくゆくは50億ドルの資本金を運用し、アフリカのエネルギー開発の促進を目指している。しかし、現状は立上げの遅れに直面しており、当初は2025年半ばに運用を開始する予定であったところが、最初の資本金5億ドルの拠出が遅れており、依然としてスタートを待っている状況にある。
3. サブサハラアフリカにおけるエネルギー資源を通じた自国裨益の拡大を目指す動き
需要のフロンティアという点では、とりわけサブサハラアフリカでは爆発的な人口増加と経済発展が予想されており、これらを支えるためにも既に確立したエネルギー源である石油・天然ガスの重要性が認識されている。
そんな将来のエネルギー需要の爆増を控えつつ、自国周辺で石油・天然ガスの新規開発・生産拡大の流れが生じているサブサハラアフリカでは、現在自分たちが持つエネルギー資源による自国裨益の最大化を目指す議論が広く展開されている。
とりわけ中心となっている議題としては、資源の開発・生産におけるローカルコンテンツの活用拡大と、資源の自国利用の拡大がある。本章では、これら2つの議題について、サブサハラアフリカにおける動きの概観を紹介する。
3.1 ローカルコンテンツの活用
ここ数年、サブサハラアフリカの産油国では、資源開発の経済波及効果を最大化するため、ローカルコンテンツ政策の法制化・運用強化が相次いでいる。各国政府は、外資による開発案件に対し、地元企業の参画や現地人材の雇用・技能移転を義務づけ、産業基盤の強化と雇用創出の両立を目指している。
(1) ナイジェリア
ナイジェリアでは、2010年制定のNigerian Oil and Gas Industry Content Development Act(NOGICD法)の改正機運が高まり、2023年に下院へNOGICD Bill 2023が提出された[10]。契約審査や現地比率の定義明確化など、運用の透明化と遵守強化を目的とした改正案が審議中である。ナイジェリア・コンテンツ開発監督庁(NCDMB)は同法(および改正後の規程)の実施責任を担い、外国企業の撤退懸念を抑えつつ、地域雇用・調達の実績を毎年公表し、制度の実効性を高めている。
改正案(NOGICD Bill 2023)が掲げる柱は、1)国内企業・人材の技術力向上と参画率拡大、2)中流・下流部門までの制度適用範囲の拡大、3)NCDMBの権限強化と迅速な意思決定である。現行NOGICDの対象は上流(E&P)に限定されてきたが、改正案では精製・輸送・LNG・サービス供給などバリューチェーン全体へ拡大する。また「ナイジェリア企業(Indigenous Nigerian Company)」の定義を明確化し、完全ナイジェリア資本またはナイジェリア人過半出資+技術提携を含むとした。さらに「ナイジェリア・コンテンツ課徴金(Levy)」の課税範囲を拡大し、支払対象を上流企業のみならず関連事業者へ広げる。
外国資本と現地の比率については、外資企業が主要契約を獲得する場合、少なくとも40%をナイジェリア企業に再下請する義務を導入。ナイジェリア人雇用比率・トレーニング義務も職種別・プロジェクト規模別に細分化され、特に就労許可(Expatriate Quota)の発給には現地人材の代替計画および教育プログラム提出を求める。
また研究開発基金の創設が盛り込まれ、企業は課税所得の0.5%を拠出。国内R&Dで技術改善や工程革新を達成した場合、法人税15%控除が適用される。基金の管理と成果評価はNCDMBが担う。
監督体制・行政権限の強化に関しては、NCDMB理事会に新たに4部局を設置し、人材開発、認証・許認可、プロジェクト承認などの機能を拡充。National Vendor Portalを整備して入札・認証の一元管理を進める。NCDMBは罰則・監督権限も有し、業務停止・免許取消、虚偽申告への刑事罰(6か月~2年)、不履行契約への商業金利による遅延利息などを科すことが可能。
各プロジェクトの契約者(E&P企業、サービス会社、JV事業体など)は、四半期ごとに契約実績・下請構成・支出額・現地雇用率をNCDMBへ報告する義務を負う。新規プロジェクトを実施する事業者は、NCDMB発行の「ローカルコンテンツ遵守証明(Certificate of Nigerian Content Compliance:CNC)」を取得しなければ契約署名や操業開始が不可となるなど、ローカルコンテンツが実施の前提条件化している。
(2) アンゴラ
アンゴラでは、2020年10月公布の「Local Content Regulations(大統領令271/20)」[11]により、油ガス産業全体における現地企業・人材の参画を制度的に義務化する枠組みが導入された。[12]これは、上流に限定されていた義務を調達・サービス・資機材供給などサプライチェーン全体へ拡大し、外国資本依存から地場産業育成へ政策の重心を移す転換点となった。
同令は「アンゴラ企業(Angolan Company)」の定義を明確化し、アンゴラ人またはアンゴラ資本が完全所有する企業に優先的地位を付与。油ガス関連契約にはローカルコンテンツ条項の組込みを義務化し、事業者は現地調達比率・人材雇用計画を事前承認プロセスで提示する必要がある。外国企業の参画には現地パートナーとのJV構成が求められ、サービス契約・物品調達の相当部分をアンゴラ企業へ発注することを義務づける。
石油・ガス監督庁(ANPG)は、National Supplier Databaseを通じて国内企業の資格認定・入札参加の一元管理を行う。事業者は四半期ごとの実績・雇用統計・現地調達比率を報告し、違反時は契約停止・罰金などの制裁対象となる。[13]
2024年11月の大統領令8/24(Incremental Production Decree)[14]は、成熟鉱区への再投資・油田寿命延長を促す新税制を導入。石油所得税・ロイヤルティの軽減等により追加開発を促し、現地サプライチェーン活性化を狙う。特に地元EPC・サービス中小企業に新たな機会を提供し、ローカルコンテンツ×産業多角化の一体推進として位置づけられる。
アンゴラのローカルコンテンツ政策は、1)現地企業・労働力の参画率拡大、2)サービス・供給部門への裾野拡大、3)ANPGによる統合的管理強化を三本柱とする。Sonangol改革と並行して投資環境の透明化・規制迅速化を進め、「ローカルコンテンツ遵守証明(Local Content Compliance Certificate)」の取得をプロジェクト実施の前提とする運用が進展している。これらにより中小企業育成・産業サービス化が進み、大統領令8/24以降は現地参画比率・サービス契約シェアが上昇傾向にある。
(3) ナミビア
ナミビアでは、オレンジ堆積盆地のVenus・Graff各油田をはじめとする深海油田探鉱の進展を受け、2024年に内閣が上流部門のローカルコンテンツ方針を承認、2025年3月に「国家上流石油ローカルコンテンツ政策(最終草案)」[15]を公表した。政策は上流からミッドストリームまでの価値連鎖全体でナミビア人・国内企業の参画を義務化・優先化し、国内付加価値(in-country value)の最大化を狙う。
最終草案は、政策目的・指針・実施体制(モニタリング・評価を含む)を体系化し、人材開発、供給網の現地化、技術移転、企業能力強化を中核に据える。2025年以降の全国的パブリック・コンサルテーションを通じ、産業界・市民社会との対話で制度細目を詰め、将来の法令化・ガイドライン整備で手続の明確化と遵守の実効性を高める方針である。[16]
制度骨子は、1)国内企業の優先調達、2)ナミビア人雇用・訓練計画の義務化(専門職含む)、3)サプライヤー登録・認証による参入促進、4)モニタリング・報告義務と遵守評価である。大型発見の商業化を見据えた「域内人材・企業の戦略的動員」を狙い、資源開発を産業・技術政策と一体運用する姿勢が鮮明である。
こうしたローカルコンテンツの制度化は、大型発見の商業化(Venus・Graff)を見据えた「域内人材・企業の戦略的動員」を狙うもので、資源開発を産業政策・技術政策と一体運用する姿勢が鮮明である。ナミビア政府は、海外依存の縮減と国内雇用・技術基盤の強化を同時に追求し、上流に偏らないバリューチェーン全体での国内参加を政策の標準とする考えを示している。[17][18][19][20][21]
このように各国はローカルコンテンツを通じ、外資依存型開発からの脱却を図り、資源を「産業発展・人材育成の基盤」として再定義しているといえる。
3.2 資源国の自国利用
近年、アフリカの主要産油・産ガス国では、資源を単なる輸出財としてではなく、国内経済発展の触媒(catalyst)として活用する動きが顕著になっている。燃料輸入削減、補助金負担の軽減、エネルギーアクセスの拡大、そして国内雇用・技術移転の促進を目的として、各国が精製、ガス火力、LNG、石油化学、肥料、輸送燃料 などの下流産業整備を国家戦略に位置づけている。
国際エネルギー機関(IEA)の「World Energy Outlook 2025[22]」によれば、アフリカの最終エネルギー消費量は2050年までに2024年比で約74%上昇する見通しであり、OPEC「World Oil Outlook 2025[23]」もまた、地域経済成長を支える要素として「自国内エネルギー利用と付加価値化の拡大」を強調している。
こうした潮流のもと、アフリカ各国では「資源輸出国から資源活用国へ」という政策転換が進行している。
(1) アンゴラ
アンゴラは長年、原油輸出国でありながら、燃料精製品の約70%を輸入に依存してきた。この構造を是正すべく、政府および国営石油会社Sonangolは、国内精製能力の強化と燃料自給化 を政策目標に掲げている。カビンダ州に建設中の Cabinda Refinery(処理能力日量3万バレル)は、2025年末の商業運転開始が予定されており、同国の燃料輸入削減と補助金支出の抑制を狙うものとされる。[24][25]
さらに、ルアンダ製油所の近代化、ロビト新製油所計画、ソヨでの小規模製油所構想など、複数の下流投資プロジェクトが進行中である。加えて、2024年11月に公布された 大統領令8/24(Incremental Production Decree)は、成熟鉱区への再投資を促す税制優遇措置を導入し、上流投資と下流供給を政策的に接続させる役割を果たしている。アンゴラはこうして、外貨流出抑制と国内産業育成の両立を目指している。
(2) セネガル
セネガルでは、Grand Tortue Ahmeyim(GTA)および Yakaar-Teranga両ガス田の開発進展を背景に、政府が「2026年までにLNG輸入を停止し、自国産ガスによる電力・産業供給に移行する」[26]方針を明示している。本「Gas-to-Power政策」は、1)燃料輸入コストの削減(年間約140億CFAフラン=約2.3億米ドル相当)、2)国内発電容量3GWの確保、3)再エネとの補完による安定供給の実現を柱としている。
同国では、天然ガスを再生可能エネルギーと並ぶ産業用ベースロード燃料として活用し、低所得層の電力アクセス拡大と電力コストの安定化を両立することが狙いである。ただし、Resource Governance Institute(2024)は、「ガス供給の確実性や電力料金構造の設計が課題」と指摘しており、制度面の整備と技術インフラの同期が政策実現の鍵とされている。
(3) モザンビーク
モザンビークは、2022年にCoral Sul FLNGが稼働したのに続き、2025年9月にCoral Norte FLNG(年間3.6Mt)のFIDが実施され[27]、2028年の稼働を見込んでいる。本プロジェクトは輸出志向でありながら、契約条件に国内企業参画、人材育成、技術移転が盛り込まれており、外貨獲得と国内産業波及を両立する「ハイブリッド型モデル」 として位置づけられている。オンショアLNG開発が治安問題で停滞していた中、オフショアFLNGは安全性と機動性を兼ね備えた現実的選択肢として注目を集めている。
(4) ガーナ
西アフリカにおいても、ガーナ政府は燃料輸入依存の削減と国内供給安定を目的に、モジュール型精製所建設 を支援している。Tema Oil Refinery(TOR)の再稼働・近代化計画に加え、民間主導で小型精製設備を整備する動きが広がっている。
国家石油庁(NPA)は、燃料輸入の段階的縮小を掲げ、国内精製・流通を通じたエネルギー主権の確立を目指している。また、政府は燃料価格安定化基金(Price Stabilization and Recovery Levy)を活用し、国内製品供給の拡大と価格リスクの低減を両立する仕組みを導入している。
(5) ウガンダ
ウガンダでは、Lake Albert盆地のKingfisherおよびTilenga油田開発と並行して、ウガンダ政府と民間コンソーシアムのAGRCによるPPP事業として設計されているHoima製油所プロジェクト(初期6万b/d、将来12万b/d規模)が国家戦略として推進されている。政府は、原油をそのまま輸出するのではなく、国内で精製し、近隣国へ製品を供給する地域燃料ハブ構想を打ち出している。このプロジェクトは、EACOP(東アフリカ原油パイプライン)と連携し、原油の一部を自国内精製に回すことで、雇用創出・税収拡大・燃料安定供給を実現する方針である。2028年の稼働を目指し、インフラ整備と資金調達が進められている。[28]
(6) アルジェリア
北アフリカのアルジェリアも、国家石油会社Sonatrachが主導し、国内精製能力拡大と石油化学産業の多角化を進めている。Skikda、Algiers、およびHassi Messaoudの製油所改修、新石化複合体の建設、ガス液化・肥料・潤滑油生産の拡大が進行中である。同国の政策は、輸出依存から国内付加価値創出・雇用拡大へと重心を移し、北アフリカ地域のエネルギー自立モデルとして位置づけられている。[29][30]
4. アフリカにおけるESGとエネルギーアクセス
AEW2025は、「公正で包摂的なエネルギー移行(Just and Inclusive Transition)」が中心テーマとして掲げられ、アフリカのエネルギーアクセスとESGの実装をめぐる議論が活発に行われた。特にOPEC事務局長ハイサム・アル・ガイス氏による基調講演とOPECセッションは、現実的なエネルギー移行の必要性と、アフリカの開発権を尊重する視点から注目を集めた。
ガイス事務局長は、OPEC加盟国の半数がアフリカに所在し、同大陸が世界人口の約20%を占めながら温室効果ガス排出はわずか3%にとどまることを指摘した上で、「アフリカは気候変動の被害を最も受ける一方で、最もエネルギーを必要としている」と述べた。現在、約5億6,500万人が電力にアクセスできず、特に農村部では電化率が2割未満の国も存在する。この現状を踏まえ、同氏は「脱炭素化の速度と工業化・エネルギーアクセス拡大のバランスを取ることこそが公正な移行である」と強調した。
AEW2025時点でのOPECの最新見通しによれば、アフリカの原油消費は2024年の日量180万バレルから2050年に450万バレルへ増加する一方、輸出量は減少に転じる見通しであり、今後アフリカは「生産地であると同時に主要な需要地」へと変化するとされる。OPECはアフリカ全体で原油埋蔵量1,200億バレル、天然ガス17兆立方メートル超を確認しており、今後の世界エネルギー供給における重要性は一層高まるとした。
他方で、ガイス氏は「最大の障壁は投資不足である」と繰り返し警鐘を鳴らした。近年、国際的な脱炭素圧力を受けて主要石油会社(IOC)の上流投資が抑制され、資金が再エネなど他部門に逸走した結果、世界的な供給力低下と価格変動が顕在化した。OPECは、加盟国間およびアフリカ域内諸国との「協力憲章(Charter of Cooperation)」を通じて、南北・南南協力に基づく資金ギャップの解消を訴えた。また、南アフリカがG20議長国を務める2025年は、OPECとしても電化・調理用LPG・水素・再エネコスト削減などの研究成果を共有し、協働枠組みを強化する方針を示した。
OPECセッションでは、2021年に公表されたIEA「ネットゼロ・シナリオ」が「唯一の道筋」と誤って解釈され、上流投資の縮小が供給能力を著しく制約したことが問題視された。複数の登壇者は「上流開発には5〜7年のリードタイムを要するため、今日の投資が明日の安定供給を支える」と強調。IEA自身も2025年報告で年5400億米ドル規模の石油・ガス投資を呼びかけており、OPECとIEAの見解が一部収斂しつつある点も注目された。
需給面では、アフリカを含む新興国の都市化・人口増を背景に、2030年までに世界最終エネルギー需要が2割超増加する見込みが共有された。OPECは「石油・ガス・再エネのいずれも必要であり、いずれかを急停止すればマクロ経済の不均衡を招く」とし、全方位型のエネルギーポートフォリオを提唱した。価格安定を最優先するOPECの政策姿勢は、依然として「市場のファンダメンタルズに基づく安定供給」に重きを置いている。
アフリカ特有の課題として、ESG評価基準が投資判断の足かせとなってきた点が挙げられた。多くの投資家が「化石資源=ESG非適格」と短絡的にみなす傾向に対し、OPECおよびアフリカ各国閣僚は、「ESGは排除の指標ではなく、社会的・環境的便益を評価する包括的枠組みとして再定義すべき」と主張。ESGの“E”のみを切り取った規制的アプローチでは、アフリカの電化・工業化が阻害されるとの懸念を表明した。代わりに、クリーンクッキングや教育・雇用創出など“社会的S”を伴うESG投資を推進すべきとの認識が共有された。
特にエネルギーアクセスの文脈では、LPGを活用したクリーンクッキングが最も即効性の高い手段として強調された。OPECは、LPGが従来の薪・炭利用に比べて室内汚染を約50%削減し、WHO推計で年間数百万人規模の早死を防ぐ可能性があると指摘。実現のためには、OPEC Fund(旧OFID)を中心とした開発金融を動員し、シリンダー配布・充填網整備・安全規制の確立・価格補助・マイクロファイナンス制度などを包括的に整備する必要があるとした。
総括としてOPECは、アフリカのエネルギー安定と持続的成長に向けて次の四点を提示した。
1)上流投資の確実な回復(長期的シグナルと政策予見性の確保)、2)中流・下流インフラの同時強化(パイプライン・貯蔵・港湾・流通網整備)、3)LPGやCCUSを含む実装可能な低排出ソリューションの拡大、4)市場安定と排出削減を両立する全方位型エネルギー戦略の採用である。
アフリカが「気候正義」と「経済発展」を両立させるためには、脱炭素の理念だけでなく、現実的な投資・制度・金融の三位一体改革が必要である。OPECは、その実現に向けた協調と多様性を尊重するプラットフォームとしての役割を再定義しており、今後もアフリカの声を国際エネルギー対話の中心に据える意向を示した。
5. まとめ
本稿では、フロンティア探鉱が活況を迎えるアフリカ大西洋岸諸国でのE&P動向と、サブサハラアフリカの資源国における、自国裨益拡大を目指す動きについて概観した。AEW2025でも繰り返し強調されていたように、アフリカは近年の世界の新規資源発見の中でも存在感を急速に高めつつある“フロンティア”であり、欧米メジャーを中心とする国際石油会社の関心は一段と強まっている。また、このような外部投資の高い関心を追い風に、石油・ガス生産の維持・拡大を図りたい現地政府も外資誘致を図るべく積極的な制度・税制改革を進めており、地域が有する潜在力を開発に結び付ける方向へと趨勢が収斂しつつある。
他方、現地社会においては、今後の人口増加と経済成長を見据えた国内需要への充足や、資源を活用した自国裨益の拡大といった内向きのベクトルを持つ議論が盛り上がりを見せている点も、会議全体を通じて印象的であった。とりわけローカルコンテンツに対する要請は、成熟油ガス田を中心に進む欧米メジャーから地元資本への権益移譲の流れを背景に、以前にもまして高まりを見せていた。資源開発をどのように「自国利用」へとつなげ、産業基盤や人材育成と結び付けていくかは、サブサハラアフリカの資源国に共通する主要政策課題となっており、AEW2025においても注目度の高い論点であった。
もっとも、一部諸国では政策予見性の低下、規制の不透明性、投資環境の脆弱性といった課題も依然として残存する。しかし、アフリカが供給・需要の両面で大きな成長余地を持つこと、そしてフロンティア探鉱が今後も継続的に進展することを踏まえれば、同地域におけるビジネス機会は極めて大きい。今後は、E&P動向、資源の自国利用政策、ローカルコンテンツの運用状況を丁寧に見極めながら、日本企業の参画可能性について引き続き慎重かつ継続的に注視していきたい。
参考文献
[1] S&P Globall, High Impact Wells 2025
[2] S&P Globall, High Impact Wells 2025
[3] 野口洋祐, 新たな資源大国ナミビア ―メジャーズによる油田発見と再エネ・水素ポテンシャル―, 2023年4月
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[6] Rafiq Latta, Namibia Struggles to Develop New Oil Governance Structure, Energy Intelligence, September 2025, https://www.energyintel.com/00000199-3933-d716-a3bd-7fbf00990000
[7] 政権与党のSWAPOは2020年のナミビア地方・地方評議会選挙で大きく議席を減らしている。なお、同国の下院に相当する国民評議会の議員は、各地方評議会議員から選出されるため、本選挙も国政にも大きく影響を与える。
[8] Total Energies, Republic of the Congo: TotalEnergies is Awarded a New Exploration Permit, September 2025
[9] 従来の鉱区付与は、主に政府当局との直接交渉を通じてなされていた。
[10] KPMG Nigeria, Commentary on the Nigerian Oil and Gas Industry Content Development (NOGICD) Bill 2023, December 2024.
[11] UNCTAD Investment Policy Monitor, “Angola: New Regulations on Local Content in the Oil Sector (Presidential Decree No. 271/20)”, October 2020.
[12] Miranda Law Firm, “New Legal Framework on Local Content in the Oil Sector Approved”, October 2020.
[13] Agência Nacional de Petróleo, Gás e Biocombustíveis (ANPG), National Supplier Database Guidelines, updated 2023.
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[17] UNCTAD Investment Policy Monitor, “Namibia: Policy Developments on Local Content in the Petroleum Sector”, December 2024.
[18] Commonwealth Chamber of Commerce, “Namibia’s Draft Local Content Policy Targets Inclusive Energy Growth”, December 2024.
[19] FurtherAfrica, “Namibia’s Cabinet Approves National Local Content Policy for the Petroleum Sector”, December 2024.
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[22] IEA, World Energy Outlook 2025; World Energy Investment 2025.
[23] OPEC, World Oil Outlook 2025.
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[28] TotalEnergies, “East Africa Oil and Refining Update”, 2025.
[29] S&P Global, “Africa’s Refining Resurgence on Course Despite Margin Risk”, November 2024.
[30] The Guardian Nigeria, “Africa’s Refining Ambition Between Sovereignty and Looming Risks”, June 2024.
以上
(この報告は2025年12月9日時点のものです)


