2020年9月

天然ガス・LNG価格動向

直近の値動き

  • 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKM(期近分)は、8月下旬にUSD 4台まで回復し、その後もUSD 4.5周辺で推移したがその後上昇し、9月28日時点ではUSD5.074(11月引き渡し分)と2020年1月ぶりにUSD 5台を付けた。COVID-19の影響による世界経済の回復の見通しはまだ明らかとはいえないが、アジアでは追加的なスポットカーゴを求める動きも出てきている。また、Gorgon LNGのメンテナンス延長、米国ハリケーンによる設備停止等供給側の影響もあり、価格は堅調に推移した。一方、価格が上昇すれば、価格に敏感なインドやパイプライン輸入との競合がある中国ではスポットLNG購入を減らすことも考えられ、価格上昇を抑える要因となりうる。なお、2020年8月のMETIスポットLNG価格はUSD 2.6 (7月比 USD 1.5下落) となった。
  • HHは2020年9月28日時点でUSD 2.14となった。1月20日以降、5月2日のUSD 2.13を除き、USD 2を下回っていたが、8月に入りUSD 2を上回り、8月末には昨年11月ぶりにUSD 2.5を超えた。9月中旬には一部の生産設備停止の影響設けてUSD 1.8へ一時的に下落したものの、その後USD 2 台に回復している。今後は、季節的な電力需要増のピークを過ぎて国内需要低下は見込まれるものの、LNGを含めた輸出の増加、またハリケーンによるメキシコ湾岸ガス生産設備の稼働停止等の可能性もあり、冬期に向けて価格は若干の上昇が予想される。
  • TTFも8月に入りUSD 2を上回り、8月後半にはUSD 3、9月に入りUSD 4を超え、2020年9月28日時点でUSD 4.2となった。今夏は暑い夏期となり電力需要は増加、ノルウェーからのパイプラインのメンテナンスや米国産LNG輸入の減少等もあり価格は上昇した。今後は冬期に向けて暖房需要の増加が見込まれ、若干の価格の上昇が予想されるが、HHとの価格差が大きくなれば米国からのLNG輸出増加が見込まれ、パイプラインガス供給能力にも余裕があり、かつ地下貯蔵レベルも既に90%を超えている。これらは需要見通しが不透明な点と合わせて引き続き大きな価格上昇を抑える要因となる。
  • 2020年8月の日本平均LNG輸入価格はUSD 5.94であった。財務省貿易統計によれば、供給地域別では、ASEAN産LNGがUSD 5.09、中東産がUSD 4.86、ロシア産LNGがUSD 5.00と、日本平均LNG輸入価格を下回った。一方、米国産LNGがUSD 9.37と、日本平均LNG輸入価格を大きく上回った。また、8月の日本平均LNG輸入価格USD 5.94は、JKMの8月引き渡し分平均USD 2.16に対して2.75倍と、7月の3.53倍よりは格差は縮まったものの、依然として格差は大きいものとなっている。日本が長期契約で購入する米国産を除くLNGの大部分は、原油価格に連動した価格指標を採用しているため、原油価格の下落の影響により、8月の平均LNG輸入価格は2016年6月以来のUSD 5台となった。9月も同程度の価格が予想される。なお、8月の日本のLNG輸入量は584.0万トンと前年同月比4.3%減となった。

天然ガス・LNG価格推移(直近1年)

中長期の値動き

  • 日本平均LNG輸入価格は、直近10年間では2012年のUSD 18台をピークに下落し、2020年8月にはUSD 5.94となった。これは基本的に長期契約のLNG価格が連動している原油価格の下落基調によるものとみられる。2020年3月以降の原油価格下落の影響は3ヶ月程度の時差を経て反映されることから、8月の日本平均LNG輸入価格はUSD 5台まで下落、9月については8月と同程度の水準が予測される。10月以降の日本平均LNG輸入価格は、7月以降の原油価格を反映して若干持ち直すと思われる。
  • JKMは、2019年11月 - 2020年1月引き渡し分は、いずれも一時的にUSD 6前後の水準にあったが、その後下落を続け、2020年6月引き渡し分については、2020年4月末にUSD 2未満に下落した。これは下落率、そして到達水準ともに歴史的に顕著なものとなっている。JKMは、近年欧州スポットガス価格水準を下限、原油等価水準を上限とするレンジの中で変動してきたが、2019年から終始その下端近くに留まり続けている。
  • 2020年5 - 7月の日本平均LNG輸入価格は、JKM当該月引き渡し分期近平均を大きく上回る。これは2011年の東日本大震災以降の傾向である。特に最近その傾向が強まっている理由として、米国等からの供給拡大に対し日本及び韓国等の需要がCOVID-19により減少し、在庫が積み上がってスポットLNGの引き取り意欲が弱いことにあるとみられる。また長期契約における価格形成の時間差(過去3ヶ月程度の油価反映)も影響しているとみられる。2020年1 - 8月の日本、韓国、台湾合計のLNG輸入量は、前年同期比で180万トン、2.1%減、2018年の同時期と比較しても、3カ国合計のLNG輸入量は924万トン、9.7%減となっており、低調に推移している。

天然ガス・LNG価格推移(直近10年)

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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
英国NBP(National Balancing Point)価格: ICE Futures Europe, Intercontinental Exchange
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Futures Europe, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2020 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
METIスポットLNG価格: 経済産業省「スポットLNG価格調査」
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成

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天然ガス・LNG在庫動向

日本

  • 2020年5月末の国内LNG在庫は510万tで、前月比7.5%の増加、前年同月比13.6%の増加となった。これは過去5年平均値を89万t上回り、2008年の統計開始以来、5月の在庫量としては過去最大、かつ1年通しての在庫量としても2019年11月に次いで2番目の多さであった。このうち、ガス事業用在庫は231万tで、前月比3.9%増、前年同月比では2.6%の増加となった。
  • 2020年5月の都市ガス用LNG消費量が前年同月比17.5%減の176万t、都市ガス用LNG受入量も前年同月比20.8%減の185万tと大きく絞ったものの、消費量の落ち込みが大きく、前月より在庫が増加する要因となった。都市ガス需要、特に商業用や工業用については、緊急事態宣言が発令された直後の4月よりも5月の方が落ち込みが大きかった。
  • 5月のガス発電燃料用LNG在庫量は278万tで前月比10.8%増、前年同月比24.7%の増加となった。ガス火力発電所の発電量が前年同月比18.7%減と前月に引き続き大きく減少したことが、在庫量の増加につながった。緊急事態宣言中のテレワークによる家庭での電力消費増加も予想されたが、影響は限定的であった。

国内LNG月末在庫量(直近1年)

国内LNG月末在庫(直近10年)

(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。


米国

  • 2020年9月18日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫は、米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータによると、3,680Bcf で前月比 7.6%の増加となった。在庫量は2019年の同時期と比較すると14.8%、475 Bcf 高く、過去5年平均値の3,273 Bcf を407 Bcf 上回っている。在庫量は過去5年レンジを上回り、9月としては過去10年で最高水準となった。
  • 2020年9月17日のEIA天然ガス週間報告(Natural Gas Weekly Update)によると、9月11日までの週間の天然ガス在庫への純注入量は89 Bcfで、過去5年間(2015年から2019年)の純平均注入量77 Bcfや、昨年の同じ週の純注入量82 Bcfと比較すると多かった。在庫への平均注入量はこれまでの在庫シーズン(4~10月)の5年平均よりも7%高くなっている。この注入量が残りの在庫シーズンの5年平均である10.6 Bcf/d と一致した場合、10月末の在庫は4,144 Bcfになると予想される。
  • EIAが2020年9月上旬に発表した短期エネルギー展望(Short-Term Energy Outlook)の報告によると、天然ガスの在庫は2019年4月以降、常に前年同月比で増加している。 ただし、EIAは、2021年3月まで天然ガスの生産量が減少し、2020年12月には天然ガスの在庫が前年同月比で減少すると予測している。また、在庫の減少はヘンリーハブ・スポットの価格上昇に寄与すると予想している。
  • 米国の過去10年間の天然ガス有効稼働ガス在庫の最大値はほぼ 4 Tcfで推移している。しかし、EIAのデータベースによると、2017年から2019年で米国の天然ガス生産量は20%以上、消費量は14%以上増加、また天然ガスの輸出量は45%以上も増加しており、天然ガスの需給にかかわる環境は大きく変わりつつある。EIAによれば、2019年8月に電力部門の天然ガスの単月消費量が最大値を更新し、2019年の電力部門の天然ガス消費量と天然ガス総消費量がともに年間で過去最高水準に達しており、天然ガス貯蔵容量のさらなる拡張が奨励されるとしている。またメキシコへのパイプラインガス輸出増加および湾岸地域からのLNG輸出増加に伴ってメキシコ湾岸地域で天然ガス貯蔵容量を増加する必要性が高まると見込まれる。

米国天然ガス地下貯蔵量(直近1年)

米国天然ガス地下貯蔵量(直近10年)

(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成


欧州

  • 2020年9月27日現在のAggregated Gas Storage Inventory (AGSI)加盟各社(欧州連合(EU)加盟国各社、非EU (セルビア、ウクライナ) ) が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は1,054 TWhであった。在庫量は前月比4.3 %増、前年同期比では0.1 %減少し、同時期の過去5年平均よりも121 TWh高い。9月に入り、過去1年間で初めて前年同月の在庫量を下回るようになった。さらに貯蔵容量に対する充填率は、2020年9月27日時点で95%と、過去5年間の同時期の充填率レンジ78% - 95%の範囲内に入っている。在庫量は昨年同時期と比べてほぼ同等だったのに対し、貯蔵容量は約20 TWh増加したことから、貯蔵率に対する充填率は前年同月比で微減となった。11月以降のガス需要期における在庫量については、2つの要素に左右される。一つは冬期の気温である。昨年は欧州、アジアとも暖冬の影響で天然ガス供給が過剰になり、在庫ガスが行き場を失った。今年はそれに加えて、covid-19の再流行により景気回復が妨げられ、ガス需要の低迷が続けば、今年の春と同等に充填率が50%を下回らない可能性もある。

欧州天然ガス貯蔵量(直近1年)

欧州天然ガス貯蔵量(直近10年)

(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。


天然ガス・LNGプロジェクト動向

ハイライト

  • 米国ではファーストウェーブのLNG輸出設備が2020年8月時点でいずれも商業稼働に至っているが、Freeport第4系列液化設備及びMagnolia LNG プロジェクトの完成期限延長にかかる報道から、セカンドウェーブのプロジェクトについては立ち上げの遅延が見込まれている。8月末のハリケーン以降停止している Cameron LNG 液化設備は、9月末から10月にかけ順次再稼働見通しで、またGorgon LNG 第2系列液化設備は修繕作業後に10月から生産を再開する見通しとされている。

 

アジア・オセアニア地域

  • 東京ガスは、ティージーグローバルトレーディング株式会社(TGT)を設立したことを2020年9月1日に明らかにした。東京ガスグループは、経営ビジョン "Compass 2030" で2030年における天然ガス取扱量2000万トン、うちLNGトレーディング取扱量500万トンを掲げている。
  • 川崎汽船、JERA、豊田通商、日本郵船は、セントラルLNGシッピング株式会社が発注し、川崎重工業株式会社坂出工場(香川県)において建造中の、国内で初めて稼働する船舶向けLNG燃料を供給するためのLNGバンカリング船の命名式を行ったと9月18日に発表した。「かぐや」は、JERAの川越火力発電所を拠点とし、船舶向けLNG燃料供給事業を2020年10月以降開始する予定。
  • 中国の上海石油天然气交易中心(SHPGX)は、2020年8月28日に国際LNGトレーディングのオンラインプラットフォームのトライアル運用を開始した。中国石油化工(Sinopec)、中国海洋石油(CNOOC)は各々、これを通じて外国の相手方とLNG購入取引を行い、総トレーディング数量は13万トンだった。
  • マレーシア PETRONAS は、ジョホール州Pengerang受入基地からパイプラインで接続していない顧客にトラックでLNGを引き渡すバーチャルパイプライン方式を開始したことを2020年9月8日に発表した。
  • Singapore LNG (SLNG)、 Total Solar Distributed Generation (DG)は、シンガポール・ジュロン島 Singapore LNG 基地で太陽光発電を実施する契約を締結したことを2020年9月16日に発表した。 DG がピーク600 kW 屋根据付太陽光発電システムについて資金を出し、建設・操業する。同基地複数の建物屋根に設置する。本件はSLNGのグリーン戦略の一環で、2020年第4四半期に完成する見込み。年間800 MWhを発電、二酸化炭素排出300トンの削減ポテンシャルがある。
  • スリランカ投資公社(BOI)は、 Pearl Energy (Pvt) Ltd. との間で、地域内でのLNGトレーディングを主目的としたハンバントータ港湾での浮体貯蔵LNGトレーディング設備となる 'Hambantota LNG Hub' 設置に向けた契約を締結したことを2020年8月24日に発表した。 Pearl Energy は、当初容量年間100万トンの浮体貯蔵機器(FSU)を6ヶ月以内に運用開始する。同社はインド南部、モルジブにLNGを供給するため、小規模LNG輸送船舶を用いる。
  • Chevron Australia は2020年9月3日、 Gorgon 設備LNG第2系列のプロパン熱交換器修繕期間を延長することを明らかにした。7月の定期メンテナンス時に溶接の問題が発見された熱交換器の修繕は10月に完了し生産再開となる見込み、と述べた。

 

北米地域

  • 住友商事は、2020年9月4日、米国ペンシルバニア州マーセラス・シェールガス開発プロジェクトの全資産の売却を完了したことを明らかにした。
  • 米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、2020年9月10日、 Freeport LNG からの第4系列液化設備について2026年5月までの3年間の完成延期を承認した。
  • Kinder Morgan ・ EIG Global Energy Partners (EIG)間の合弁事業であるElba Liquefaction Company は、Elba Liquefaction プロジェクト中、10件の可動式モジュラー液化設備のうち最後となる第7系列の商業稼働開始を2020年8月27日に発表した。 Elba Island Liquefaction 液化設備は年間250万トンの容量を有する。
  • Glenfarne Group は、Magnolia LNG プロジェクト完成期限の延長を、2020年9月11日にFERCに申請した。同社は2021年にFID、2026年4月を稼働開始目標としている。同プロジェクトが2016年FERCに承認された際には2021年4月までに稼働開始することを指示されていた。
  • 2020年8月20日、米連邦エネルギー省(DOE)は、アラスカ州 Alaska LNG プロジェクトについて、米国が自由貿易協定(FTA)を有さない国へのLNG輸出を承認した。液化設備・パイプライン建設・操業についてのFERC承認に続くものである。同パイプラインは、 North Slope で生産される天然ガスを同プロジェクトに供給することとなる。輸出設備はケナイ半島 Nikiski 地域に計画されている。DOE承認は最大日量2.55Bcf(年間1937万トン相当)のLNG輸出を認める。 Alaska LNG は最終長期DOE輸出許可を確保した20件目の大規模輸出設備となる。7月のオレゴン州 Jordan Cove プロジェクト承認に続き西海岸では2件目である。

 

欧州・ロシア地域

  • ノルウェー Equinor は、 "Snøhvit Future" プロジェクト関連で Hammerfest LNG 設備改造の基本設計(FEED)契約をAibel に決定したことを2020年9月2日に発表した。FEED対象範囲は、 Snøhvit Futureにかかる2プロジェクトで、陸上圧送設備、 Hammerfest LNG 電化からなる。陸上圧送ステーションは、 Snøhvit ガス田回収係数の増加に役立つことが期待され、現在のガスタービンを陸上からの電力で代替することにより、CO2排出をほぼゼロに減らす可能性がある。 Equinor、パートナー企業は、電化仕様を2020年末までに選定する計画である。これら2件の最終投資決定(FIDs)を2021年後半に実施すべく準備を進めている。
  • ギリシャ Gastrade は、ブルガリア BULGARTRANSGAZ EAD (BTG) が自社株式20%取得の契約を締結したことを発表した。 Gastrade は Alexandroupolis 沖でLNG浮体貯蔵・気化機器(FSRU)を開発している。本件は欧州共通の利益プロジェクト(PCI)のひとつで、Bulgartransgaz 親会社 Bulgarian Energy Holding ・DEPAが参加している。同LNG基地からブルガリア、さらに南東欧州他市場に天然ガスを供給するギリシャ・ブルガリア相互接続導管(IGB)を支える案件となり、2023年初稼働開始見込み。
  • MVM (ハンガリー電力公社)ガス子会社は、年間250 Mcm (18万トン)のLNGをクロアチア Krk LNG基地で2021年1月から2027年10月1日まで購入する契約を Shell と締結した、とハンガリーの外務・通商相が2020年9月4日に述べた。MVMのクロアチア子会社 MFGK Croatia は最近、同基地でほぼ7年、年間1 Bcm気化容量を予約する契約を締結していた。同基地は2021年1月稼働開始予定である。
  • ロシア Gazprom は、2020年上半期の暫定財務業績を明らかにした。欧州その他諸国向けガス販売の売り上げは、前年同期比6773.12億ロシアルーブル・47%減の7562.79億ルーブルとなった。主因は平均価格がルーブル建38%、米ドル建42%低下、ガス販売量が17%・19.7 Bcm減、前年同期の117.9 Bcmから98.2Bcmとなったことによる。
  • ロシア国有開発銀行 VEB.RF は、 Gazprom ・ RusGazDobycha 間の合弁事業 RusKhimAlyans に、レニングラード地方 Ust-Luga 近くのガス処理・液化プロジェクト向けに550億ルーブル(7.41億米ドル)の融資を行うことを2020年8月24日(月)明らかにした。ガス処理設備は容量年間45 Bcm、液化設備は年間1300万トンで計画されている。LNG出荷開始は2023年第4四半期、第2系列はその1年後に計画されている。

 


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