2020年10月

天然ガス・LNG価格動向

直近の値動き

  • 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKM(期近分)は、9月下旬にUSD 5台まで回復、その後も上昇し、10月27日時点で12月受渡し価格USD 7.37となり、これは2019年1月以来の水準となった。Gorgon LNGのメンテナンス延長、年内はないとされたPrelude FLNG再稼働の遅れ、米国ハリケーンや稼働抑制の影響もあり、価格は堅調に推移した。
  • COVID-19の影響による世界経済の回復の見通しはまだ明らかとはいえないが、ラニーニャ現象により北東アジアの厳冬が予測され、アジアでは追加的なスポットカーゴを求める動きも出てきている。一方、価格が上昇すれば、価格に敏感なインドやパイプライン輸入との競合がある中国では、スポットLNG購入を減らすことも考えられる。一部停止・減産していた米国LNG生産設備は生産を再開、稼働率も上昇しており、価格上昇は緩和される可能性がある。なお、2020年9月のMETIスポットLNG価格はUSD 3.4 (8月比 USD 1.2上昇) となった。
  • HHは2020年10月27日時点でUSD 3.02となった。8月に入りUSD 2を上回り、9月中旬には一部の液化設備停止の影響設けてUSD 1.8へ一時的に下落したものの、それ以外はUSD 2 台で推移した。10月に入りさらに価格は上昇し、USD 2.5を超えたレベルで推移し、下旬にかけてUSD 3を上回った。冬期に向けた需要増加と比較的低いレベルの生産量に加え、ハリケーンの影響を受け、生産を一時停止していたCameron LNGが復旧し、定期修繕から生産を再開したCove Point等のLNG輸出の増加により価格は上昇した。北米も含め、2020/2021年の冬期気温は昨年より低いと予想されており、暖房需要等の高まりから今後も価格は堅調に推移すると予想される。
  • TTFも8月に入りUSD 2を上回り、8月後半にはUSD 3、9月に入りUSD 4を超え、2020年10月27日時点でUSD 5.15となった。ノルウェーHammerfest LNG設備が火災により生産を停止しており、また10月5日にノルウェーの油ガス田生産設備でストライキにより6箇所の設備で生産が停止、深刻化する懸念もあり価格は上昇した。10月9日にストライキは収束している。今後も冬期に向けた暖房需要の増加に向けて価格は上昇するものと予想される。なお、一部地域ではCOVID-19の再拡大が発生しており、需要見通しは依然として不透明な状況となっている。
  • 財務省貿易統計速報に基づくと、2020年9月の日本平均LNG輸入価格はUSD 5.51であった。供給地域別では、ASEAN産LNGがUSD 4.88、中東産がUSD 5.11、ロシア産LNGがUSD 5.48と、日本平均LNG輸入価格を下回った。一方、米国産LNGがUSD 8.08と、日本平均LNG輸入価格を大きく上回った。また、9月の日本平均LNG輸入価格USD 5.51は、JKMの9月引き渡し分平均USD 2.90に対して1.9倍と、8月の2.75倍から縮まったものの依然として格差は大きいものとなっている。
  • 日本が長期契約で購入する米国産を除くLNGの大部分は、原油価格に連動した価格指標を採用しているため、原油価格の下落の影響により、9月の平均LNG輸入価格は8月に続きUSD 5台となった。10月は若干の上昇が予想される。なお、9月の日本のLNG輸入量は650.4万トンと前年同月比1.0%増となった。

天然ガス・LNG価格推移(直近1年)

中長期の値動き

  • 日本平均LNG輸入価格は、直近10年間では2012年のUSD 18台をピークに下落し、2020年9月には、USD 5.51と、2005年1月以来の低水準なった。これは基本的に長期契約のLNG価格が連動している原油価格の下落基調によるものとみられる。
  • 2020年3月以降の原油価格下落の影響は3ヶ月程度の時差を経て反映されることから、8月、9月の日本平均LNG輸入価格はUSD 5台まで下落した。10月以降の日本平均LNG輸入価格は、7月以降の原油価格の上昇を反映して若干持ち直すと思われる。
  • JKMは、2019年11月 - 2020年1月引き渡し分はUSD 6前後の水準にあったが、その後下落を続け、2020年6月引き渡し分については、2020年4月末にUSD 2未満に下落した。これは下落率、そして到達水準ともに歴史的に顕著なものとなっている。JKMは、近年欧州スポットガス価格水準を下限、原油等価水準を上限とするレンジの中で変動してきたが、2019年から終始その下端近くに留まり続けている。2020年8月以降は、欧州ガス価格と共に急上昇している。
  • 日本平均LNG輸入価格は、JKM当該月引き渡し分期近平均を大きく上回る。特に最近その傾向が強まっている理由として、米国を中心とした世界的な供給拡大に対し日本及び韓国等の需要がCOVID-19により減少し、在庫が積み上がってスポットLNGの引き取り意欲が弱いことにあるとみられる。油価下落の影響により、8-9月の平均輸入価格が低下したことで価格差は縮まり、今後はJKMの上昇により差の拡大は限定的になると予想される。2020年1 - 9月の日本、韓国、台湾合計のLNG輸入量は、前年同期比で254万トン、2.6%減、2018年の同時期と比較しても、3カ国合計のLNG輸入量は1042万トン、9.7%減となっており、低調に推移している。景気回復が緩慢なため、大幅なLNG需要増加は見込まれていない。なお、中国の9月のLNG輸入量は573万トン(前年同月比13.3%増)、1-9月の輸入量は4790万トン(前年同期比10.6%増)となった。

天然ガス・LNG価格推移(直近10年)

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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
英国NBP(National Balancing Point)価格: ICE Futures Europe, Intercontinental Exchange
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Futures Europe, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2020 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
METIスポットLNG価格: 経済産業省「スポットLNG価格調査」
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成

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天然ガス・LNG在庫動向

日本

  • 2020年6月末の国内LNG在庫は490万tで、前月比3.8%の減少、前年同月比19.4%の増加となった。これは過去5年平均値を82万t上回り、2008年の統計開始以来、6月の在庫量としては過去最大であった。
  • このうち、ガス事業用在庫は218万tで、前月比5.9%減、前年同月比では5.8%の増加となった。2020年6月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比4.6%減の216万t、都市ガス用LNG受入量は前年同月比2.1%減の202万tだった。これは、商業用や工業用の都市ガス需要の低迷が続いていることによるもので、5月と比較して、消費量、受入量とも前年水準に近づいたが、6月は消費量が受入量を若干上回ったため、ガス事業用在庫は前月から若干減少した。
  • 6月のガス発電燃料用LNG在庫量は273万tで前月比2.0%減、前年同月比33.1%の増加となった。ガス火力発電所の発電量が前年同月比4.6%減と前月に引き続き減少したことに加え、受入量が増加したことが在庫量の増加につながった。
  • 10月時点の気象庁の予報では今後もラニーニャ現象が継続する可能性が高く、12月~2月の平均気温は東北地方以南で平年並みか、やや低めとなっている。昨年は全国的に暖冬で都市ガス消費、発電用LNG消費とも低迷した結果、LNG在庫は高い水準が続いた。今後も予報が変わらなければ、今冬はガスの消費が増加し、LNG在庫は前年同期を下回る可能性がある。

国内LNG月末在庫量(直近1年)

国内LNG月末在庫(直近10年)

(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。


米国

  • 2020年10月16日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫は、米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータによると、3,926Bcf で前月比 6,7%の増加となった。在庫量は2019年の同時期と比較すると8,9%、320 Bcf 高く、過去5年平均値の3,599 Bcf を327 Bcf 上回っている。在庫量は過去5年レンジを上回り、10月としては過去10年で最高値となった。
  • EIAが2020年10月に発表した月例の短期エネルギー展望(Short-Term Energy Outlook)によると、9月の天然ガスの在庫は3.8 Tcfを超え、5年間の平均より12%増加したと推定した。ただし、今年の天然ガス生産量は、昨年より少なくなると予想されるため、EIAは在庫の引き出しが5年平均を上回り、2021年3月末の在庫量は1.7 Tcfになると予測している。これは、2016〜20年の平均よりも6%低くなる。
  • 米国の過去10年間の天然ガス有効稼働ガス在庫の最大値はほぼ4 Tcfで推移している。しかし、EIAのデータベースによると、2017年から2019年で米国の天然ガス生産量は20%以上、消費量は14%以上増加、また天然ガスの輸出量は45%以上も増加しており、天然ガスの需給にかかわる環境は大きく変わりつつある。EIAによれば、2019年8月に電力部門の天然ガスの単月消費量が最大値を更新し、2019年の電力部門の天然ガス消費量と天然ガス総消費量がともに年間で過去最高水準に達しており、天然ガス貯蔵容量のさらなる拡張が奨励されるとしている。またメキシコへのパイプラインガス輸出増加および湾岸地域からのLNG輸出増加に伴ってメキシコ湾岸地域で天然ガス貯蔵容量を増加させる必要性が高まると見込まれる。

米国天然ガス地下貯蔵量(直近1年)

米国天然ガス地下貯蔵量(直近10年)

(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成


欧州

  • 2020年10月21日現在のAggregated Gas Storage Inventory (AGSI+)加盟各社(欧州連合(EU)加盟国各社、非EU (セルビア、ウクライナ) ) が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は1,055 TWhであった。在庫量は前月比0.8 %増、前年同期比では2.4 %減少し、同時期の過去5年平均よりも88 TWh高い。9月に引き続き、10月も前年同時期の在庫量を下回っている。貯蔵容量に対する充填率は、2020年10月21日時点で95%と、過去5年間の同時期の充填率レンジ84% - 97%の範囲内に入っている。
  • 11月以降のガス需要期における在庫量については、2つの要素に左右される。一つは冬期の気温である。昨年は欧州、アジアとも暖冬の影響で天然ガス供給が過剰になり、在庫ガスが行き場を失った。今年は日本ではラニャーニャ現象で昨年よりも気温が低くなり、暖房需要が高まる可能性がある。一方、韓国では原子力発電所の利用可能性が高まり、LNG輸入が減少する可能性がある。また、COVID-19の再流行により景気回復が妨げられ、ガス需要の低迷が続けば、今年の春と同等に充填率が50%を下回らず高水準となる可能性もある。

欧州天然ガス貯蔵量(直近1年)

欧州天然ガス貯蔵量(直近10年)

(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。


天然ガス・LNGプロジェクト動向

ハイライト

  • 2020年はこれまでのところ、LNG液化設備への最終投資決定(FID)は発表されていないが、いくつかのLNGプロジェクトでは、より環境に配慮したLNG開発を進める姿勢を明らかにしている。カタールのエネルギー大臣は、2020年10月のLNG産消会議で、メガトレイン拡張プロジェクトにおいて、CCS、太陽光発電を基本設計に織り込む計画であることを明らかにした。

 

アジア・オセアニア地域

  • 英Centrica は2020年9月30日、中国の Shenergy (申能(集团)有限公司)向けに年間50万トンのLNGを供給する15年間の売買契約(SPA)を締結したことを発表した。納入開始は2024年を予定している。今回のSPAは、2020年1月に締結した基本合意(HOA)を受けてのものであり、 Centrica による中国向け初の長期供給契約となる。
  • PipeChina(国家石油天然ガスパイプラインネットワークグループ)は2020年10月10日、パイプライン網とLNG基地に関して、第三者利用が可能な容量と料金を公表した。PipeChinaは、6つのLNG基地(北海、天津、深圳迭福、防城港、粤东、海南洋浦基地)において11月に68.9万トン、12月に56.8万トンの気化能力を提供する。
  • フィリピンFirst Genの子会社であるFGEN LNGは、2020年9月25日、バタンガス州バタンガス市に暫定的な洋上LNGターミナルを建設するためのエネルギー省(DoE)の承認を確保したと発表した。同社は9月23日付で建設・拡張・再建・変更許可(PCERM)を取得した。FGEN LNGは設計・調達・建設(EPC)請負業者として、豪州McConnell Dowell社と契約した。東京ガスは2020年10月6日、First Genとの間で共同協力協定(JCA)を締結した。両社は、浮体式貯蔵再ガス化装置(FSRU)プロジェクトを開発し、早ければ2022年後半のフィリピンへのLNG導入を目指す。
  • New Fortress Energyは2020年10月15日、フィリピン国営石油会社(PNOC)との間で、フィリピンへの電力・LNGインフラ開発に向けた覚書(MOU)を締結したと発表した。
  • シンガポールPavilion EnergyとフィンランドGasumは、シンガポールとアムステルダム、ロッテルダム、アントワープを含む北部欧州地域の顧客向けにグローバルなLNGバンカー供給ネットワークを構築するための覚書に調印したと発表した。
  • マレーシアGodell Gas International(GGI)は2020年10月14日、Petronas Dagangan Bhd(PDB)と2件のLNG供給契約を締結したことを明らかにした。1件目は、Petronasはジョホール州Pengerang受入基地を経由してGGIにLNGを供給するもので、GGIは、マレーシア全土の顧客に仮想パイプラインシステム(VPS)を介して、顧客の事業所にGGIが出資して建設・運営する貯蔵施設や気化設備にLNGを供給する。2件目は、GGIはPetronasのバンカリングのパートナーとして、マレーシア海域でLNGを燃料とする船舶にSTS(Ship-to-Ship)バンカリングによりLNG を供給する。GGIは、マレーシア国旗船としては初となる12,000立方メートルのLNG燃料船を建造、所有、運航する計画で、3隻中、第1船は2022年後半に引き渡される予定である。
  • Rolls-Royce は、2020年10月6日、インド Dhamra LNG Terminal (DLTPL)と、同国東部オディッシャ州LNG基地向けに29 MWガス火力発電設備の納入契約を締結したことを明らかにした。DLTPLは、 Adani、 Total 間の合弁事業である。2021年末に稼働を開始する予定で、同基地は Rolls-Royce Bergen 中速エンジンを設置したインド第2のLNG基地となる。
  • 豪Warrego Energyは2020年9月28日、Alcoaとの間で、West Erregullaガス田から合計155PJ(285万トン)の天然ガスを長期的に供給する拘束力のあるガス販売契約(GSA)を締結したと発表した。GSAは2024年1月1日から履行予定で、2021年上半期に予定されているWarrego社によるFIDを前提としている。
  • Shell は、 Prelude FLNG 設備から生産の本格再開が年末までに見込んでいないことを、2020年10月15日に明らかにした。

 

北米地域

  • Blackstone は、 Blackstone Energy Partners が管理するプライベート・エクイティ・ファンドが保有する Cheniere Energy Partners, L.P. の株式約42%をBrookfield Infrastructure とBlackstone Infrastructure Partners が管理する複数のファンドに売却したことを明らかにした。2012年、 Blackstone Energy Partners および関係会社は、 Cheniere Energy Partners に、ルイジアナ州 Sabine Pass LNG 設備に最初の液化設備2系列を建設するため、15億米ドルを投資していた。
  • Cameron LNG は、ハリケーン・デルタによる被害はなかったことを2020年10月12日明らかにした。
  • NextDecadeは2020年10月6日、 Rio Grande LNG 設備での二酸化炭素換算(CO2e)排出量を約90%削減するために、実証済み技術を用いての独自プロセスを開発したことを発表した。同社はさらに、同プロジェクトが炭素中立を実現できるよう、残りの排出量に対処するためのオプションも検討している、と述べた。 NextDecade は2021年のFIDに向けて必要な商業契約を獲得するべく活動を続けている。
  • 米 Delfin Midstream は2020年10月11日、 Delfin LNG プロジェクト向けに、サムスン重工業(SHI)、 Black & Veatch と共同で、年間350万トン容量の新造FLNG船舶のFEEDを完了したと発表した。同社によると、年間トン当たり550米ドルの資本コストで実施できるという。同社はまた、Delfinの新造船 FLNG設計には、最新のガスタービン技術、Black & Veatch の特許PRICO® 液化技術、直接空冷方式、廃熱回収を採用し、最大の燃料効率と最小GHG排出量を実現するとしている。また大型外航船舶だけでなく、LNGバンカリングや小型船舶にも対応できるよう、2基の荷揚げ設備が装備される予定で、最終的には4隻のFLNG船が稼働し、4件の桟橋が設置され、容量は年間1,300万トンとなる。
  • Chevron は2020年10月5日、 Noble Energyの株主総会の承認に得て、Noble Energyの買収が完了したことを発表した。
  • カナダ Pieridae Energy は2020年9月29日、 Bechtel との間で、 Pieridae のGoldboro LNG 設備関連で委託契約を締結したことを発表した。 Bechtel は2021年3月までに Goldboro LNG 設備の範囲と設計の詳細なレビューを実施し、包括的エンジニアリング・調達・建設・試運転(EPCC)実施計画を策定し、2021年5月までに最終的な一括請負EPCC契約見積を提出し、ノヴァスコーシア州 Mi'kmaq 先住民族の建設への参加を含む実質計画を作成することとなる。

 

欧州・ロシア地域

  • 英 National Grid の Grain LNGとカタール Qatar Petroleum子会社 Qatar Terminal Limitedは2020年10月13日、2025年半ばから Grain LNG 基地の貯蔵・再配送能力を提供する25年間の契約を発表した。本契約は、2019年11月に開始した Grain LNG の競売型オープンシーズン手続きの結果である。
  • C4T Europe 社は2020年10月1日、ユーロトンネルに近いフランス・カレーに、新規LNG-CNG供給拠点を開業した。これは、 HAM Group が設計・建造した移動式ステーションで、固定式ガソリンスタンドが建設されるまでの間、設置される。
  • フィンランドWärtsiläは2020年10月8日、グリッドからのガスを液化してカーボンニュートラルなLNGを生産するプラントの建設を受注したと発表した。生産能力は年間約10万トンで、ドイツのケルンに建設予定。バイオLNGの原料は、液肥や食品廃棄物などの生物学的廃棄物をベースにしている。バイオガスを生成し、バイオメタンに変換して天然ガス網に注入する。このプラントは2022年秋までに稼働する予定である。
  • ノルウェー Equinorによると、2020年9月28日15時30分頃、 Melkøya 島の Hammerfest LNG 設備のタービンで火災の通報を受け、緊急時の手順に従いHammerfest LNG は停止した。同社によると21時31分に火災は消火され、これによる負傷者、行方不明者は発生しなかったという。同LNGプラントは2021年1月1日に生産を再開する予定であると、同社は2020年10月12日の規制当局の声明で述べた。

 

その他地域

  • Baker Hughesは2020年9月29日、Qatargasが実施するQatar Petroleumのノースフィールドイースト(NFE)プロジェクト向けに、Qatar Petroleumとの間で複数の主冷媒コンプレッサ(MRC)の供給を受注したと発表した。今回の受注は、年間3,300万トンの生産能力を持つ4つのLNG「メガトレイン」の一部となる。各MRC系列は、フレーム9E DLN超低NOxガスタービン3基と遠心圧縮機6基で構成され、合計12基のガスタービンと24基の遠心圧縮機で構成される。
  • bpは2020年10月12日、オマーン Ghazeer ガス田生産を、予定よりも先行して開始したと発表した。生産井試験期間中にフレアリング低減技術が排出の抑制に役立ったとしている。
  • Golar LNG Limitedは2020年10月1日、子会社であるGimi MS Corporationが、BP Mauritania Investments Limitedとの間で、Greater Tortue Ahmeyimプロジェクトのスケジュール変更について合意したと発表した。今回のスケジュール変更により、2022年に予定されていた改造浮体式LNG船「Gimi」の目標接続日が11ヶ月延長される。
  • 南アDNG Energy は2020年10月12日、南アの東ケープ州Coega 港でLNGバンカリングを提供するための最終認可をTransnet国立港湾局(TNPA)から取得したと発表した。 DNG Energy は早ければ2021年にもAlgoa湾にそのターミナルとなる浮体貯蔵設備(FSU)を持つことを認可されている。
  • Golar LNG Limitedは2020年10月12日、HygoとNorsk Hydroが、ブラジルのAlunorteアルミナ製油所にLNGを供給するための2020年7月22日付けの既存のMOUを終了することで合意したと発表した。なお、Hygoは、Barcarena受入基地へのコミットメントを維持しており、HydroとのMOUの終了によって計画が影響を受けることはないと述べた。建設はまもなく開始され、2022年前半の操業開始が予定されている。

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