2022年12月
天然ガス・LNG価格動向
直近の値動き
アジア
- 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKM(期近分)は、12月1日に寒波の影響により100万Btu当たり38米ドルに上昇した。その後JKMは、北東アジアでの高いLNG在庫と流動性の低下を背景に取引が停滞するなか、概ね30米ドル後半で推移した。また、中国がゼロコロナ政策の緩和を発表すると需要増加への期待から8日に40米ドルを付けるなど一時強含みで推移した。月後半に入り年末の調達が一服すると商いは更に鈍化し、価格は下落基調を辿り30米ドル前後で推移している。
- JOGMECは11月の日本着スポットLNG月次価格(速報)について、同月以降に契約がなされて日本に入着するスポットLNG取引の平均価格(契約ベース)を、22.9米ドルと公表した。また、同月中に日本に入着したスポットLNG取引の平均価格(入着ベース)は、18.4ドルと発表した。
- 財務省貿易統計速報に基づくと、2022年11月の日本平均LNG輸入価格は100 万Btu当たり17.86米ドル、円建てでは円安の影響もあって1トン当たり135,434円となり、いずれも前月より下がったものの、高水準を維持している。供給地域別では、米国産は26.53米ドル、ASEAN地域産が17.02米ドル、中東産が16.44米ドル、ロシア産が15.78米ドルであった。また、11月のアジア各国の平均輸入価格は、中国16.61米ドル、韓国24.27米ドル、台湾17.90米ドルであった。全日本平均原油輸入CIF価格(JCC: Japan crude cocktail)は2022年11月には1バレル当たり100.38米ドルとなった。また、円建てでは1キロリットル当たり92,345円となり、引き続き高価格を維持している。原油価格リンクの長期契約が7,8割を占める日本平均LNG輸入価格は、引き続き足元の原油価格の影響を受けることが想定される。
- 11月の日本のLNG輸入量は、555万トンと前年同月比で5%減少、1月から11月までのLNG輸入量合計は6,594万トンと前年同期比で2%減少した。中国のLNG輸入量は642万トンと前年同月比で5%減少、1月から11月までのLNG輸入量合計は、5,688万トンと前年同期比で20%減少した。11月分では、韓国は380万トンと前年同月比で1%減少、台湾は160万トンと前年同月比10%減少となった。これら4市場合計のLNG輸入量は、11月までの累計で1億7,704万トンと前年同期比11%減少となった。
米国
- 米国スポットガス価格HHは、12月1日の6.7米ドルから6日には5.5米ドルまで下落したが、月後半に極寒との気象予報がなされるなか、7日には5.7米ドルと反転し、12月13日の6.9米ドルまで続伸した。15日には7.0米ドルを付けた。翌週、厳冬の予報が若干緩和されたことを受け、下落基調に転じ12月19日の5.9米ドルから12月22日には5.0米ドルまで続落した。12月23日、Freeport LNGが当初生産の再開時期を12月末から2023年1月後半へと延期すると市場はわずかに反応し、HHは5.8米ドルに反発した。
- 米国エネルギー情報局(EIA)の12月6日発表の短期エネルギー見通しによると2023年第1四半期の天然ガススポット価格の平均値の見通しは6.0米ドルとなっている。EIAは、2023年1月以降、天然ガス生産量の増加により在庫が過去5年平均値へと近づくためHHが下落すると予測している。
欧州
- 欧州ガススポット価格TTFは、冬季暖房需要の増加により天然ガス地下貯蔵からの引き出しが進み、洋上LNG在庫も減少するなか、年末に向けて取引が活発化し、40米ドル台の高値で推移した。6日にはスペインの原子力発電所の停止などを受けて46.1米ドルを付けた。12月15日、16日、独Uniperと独Deutsche ReGasは、FSRU到着を相次いで発表するなど欧州でのFSRU導入に進展が見られ、TTFは35.9米ドルに下落した。19日、欧州エネルギー閣僚会議でいわゆる天然ガス価格の上限設定案が合意されるなか、TTFは更に下落し33.7米ドルとなった。TTFは年末の取引が一服し、好調な風力発電も手伝って下落基調となり、23日は25.8米ドルとなった。
中長期の値動き
- JKMは、2020年1月以降、供給拡大と需要増加ペースの失速により下落基調となり、2020年4月末には史上最安値の1.83米ドルを記録した。5月以降2米ドル台が続いたが、8月に入り複数の生産設備での供給障害により上昇基調に転じ、12月には10米ドル台を超え、2021年1月には寒波の影響で需要が急増したことにより、32.5米ドルの史上最高値を付けた。その後、価格は急落して2月下旬にかけて5米ドル台まで下落、3月に入り上昇基調に転じて以降は、高値で推移する欧州ガス市場にも牽引され、10月に一時56米ドルまで上昇し、11月は30米ドル半ば、12月には40米ドルに達した。2022年1月と2月は20米ドル台で推移し、3月にはロシア産パイプラインガス供給中断の懸念に伴って一時急騰し80米ドルを上回ったが、その後30米ドル台で推移した。4月以降取引は低調であり、JKMは36米ドルから22米ドルまで減少し、5月から6月前半にかけて20米ドル前半で推移した。しかし6月後半以降天然ガス・LNGの供給不安の高まりを背景に40米ドルに到達、7月も同様の水準で推移し、8月には概ね50米ドルで推移しつつ、一時、60米ドル、70米ドルを超える状況となった。9月、JKMは減少傾向を示し30米ドル後半まで下落し、10月~11月にかけて概ね20米ドル後半で推移したが、月末には30米ドル付近にある。
- 日本平均LNG輸入価格は、2020年3月以降の原油価格急落の影響により、8月から10月にかけて2005年1月以来の低水準となる5米ドル台まで下落、その後原油価格上昇に伴い、12月には7米ドル台に上昇した。堅調な原油価格の値動きに応じて、2021年2月には9米ドル半ばまで上昇後、3月は7米ドル半ばまで下落した。その後は、原油価格の上昇に伴って、2022年2月には15米ドル後半に上昇したが、3月に14米ドル半ばに下落した。4、5月に15米ドル後半まで上昇し、6月に14米ドル後半に下落、7月から9月にかけて17ドル後半から20米ドル後半へと上昇した後、10月、11月には20米ドル後半から17米ドル後半へと下落している。
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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Endex, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2022 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
JOGMECスポットLNG価格:JOGMEC「日本着スポットLNG月次価格」、2021年3月までは経済産業省「スポットLNG価格調査」を出典とする
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成
EUA(EU ETS): ICE Endex, Intercontinental Exchange
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天然ガス・LNG在庫動向
日本
- 2022年8月末の国内LNG在庫量は590万トンで、前月比11.7%、61.9万トンの増加、前年同月比では17.6%増加し、過去5年平均値を165.4万トン上回った。
- 8月末のガス事業用LNG在庫量は254万トンで、前月比1.1%増、前年同月比では28.7%増となった。8月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比6.5%減の231万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比14.0%減の233万トンだった。
- 8月末の発電燃料用LNG在庫量は336万トンで前月比21.4%増、前年同月比10.4%の増加となった。8月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で2.9%減の354万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で10.1%増の454万トンであった。
- 2022年12月21日に経済産業省が発表した「発電用LNGの在庫状況」によると、大手電力事業者の12月18日時点のLNG在庫は約244万トンであった。2021年12月末比では約10万トン、過去5年間の12月末平均を60万トン上回っている。
(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。
米国
- 2022年12月16日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫(ワーキングガス)は、米国エネルギー情報局(EIA)のデータによると、3.33 Tcfで前月比6.7%減となった。在庫量は2021年の同時期と比較すると1.1%低く、過去5年平均値を22 Bcf上回っており、2020年11月以降は過去5年のレンジに入っている。
(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成
欧州
- 2022年12月24日現在のAggregated Gas Storage Inventory(AGSI+)加盟各社中、EU加盟国各社が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は928.7 TWh(LNG換算6,143万トン相当)であった。これは前年同期より52.9%、321.3 TWh(LNG換算2,126万トン相当)上回るものだった。貯蔵容量に対する充填率は83.0%であり、前年同期の54.7%、過去5年間平均値の76.0%を上回った。貯蔵容量の大きなドイツ、オランダの充填率はそれぞれ87.8%、77.6%であった。
(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。
- 2022年12月24日現在のAggregated LNG Storage Inventory(ALSI)加盟各社(11か国、18社)が有する欧州LNG在庫量は496万m3で、前月比4.2%減少、前年同日比47.4%増加、過去5年平均値を6.5%上回っている。
(出典)
Aggregated LNG Storage Inventory(ALSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2012年1月以降のものであるため、グラフ中の過去10年平均及び過去10年平均幅の値については、5年未満の値が含まれる。
天然ガス・LNGプロジェクト動向
ハイライト
- ドイツでは初となるLNG輸入のため2件のFSRUプロジェクト向けにそれぞれLNGカーゴがスペイン、エジプトから到着した。また長期SPA/HOAの締結が発表され、2022年に締結されたSPA/HOA年間7,000万トンのうち、6,200万トンが北米からの販売となった。
アジア・オセアニア地域
- bp China は2022年11月24日、中国深圳の Shenzhen Energy がbpと長期LNG SPAを締結したことを発表した。
- Petronet LNG は2022年12月15日、Gopalpur Ports Ltd(港湾運営会社)との間で、オリッサ州ゴパルプルでの容量年間400万トンの浮体式LNG受入基地に関する協定を締結したと発表した。
- 豪 Woodside Energy は2022年11月28日、豪州 North West Shelf からLNGカーゴを欧州向けに出荷し、Uniper Global Commodities SEに引き渡したことを発表した。カーゴは、27日にオランダ Gate 基地に引き渡された。
- 豪 Woodside は2022年12月2日、 Greater Sunrise ガス田群に関して、ティモールレステ陸上LNG輸出設備による開発可能性を再度検討していると述べた。
- 豪 Santos は2022年12月2日、 Barossa ガスプロジェクトに関して、掘削開発計画の NOPSEMA(連邦海洋石油類安全・環境規制機関)承認を無効とする連邦裁判所の判断に関わらず、コスト・日程に重大な影響なく、2025年前半のガス生産開始は予定通りであると述べた。
- 豪州のエネルギーインフラストラクチャー企業 Jemena は2022年12月14日、Port Kembla における自国最初のLNG輸入基地と Eastern Gas Pipelineガスパイプライン網との接続に関してエンジニアリング・建設企業 Zinfra、Nacap、Wasco と提携することを発表した。
- 豪 Woodside Energyは2022年12月20日、 Woodside Burrup社とNorth West Shelf プロジェクト参加企業が、2027年以降 Equus ガス年間200 - 300万トンの処理に向け、Western Gas との間でそれぞれ基本合意を締結したことを発表した。 Equus ガスは、浮体生産・貯蔵・積み出し(FPSO)設備で生産され、200 kmのパイプラインで Pluto LNG 設備に輸送されることが提案されている。処理・LNG生産開始は2027年、生産量はLNG年間200-300万トン、国内市場向けガス日量50-75 TJ (年間33.5-50万トン)を目標としている。
北米地域
- 三菱商事、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスは2022年11月22日、米ルイジアナ州 Cameron LNG 設備で、メタネーションによる「e-methane(イーメタン)」の製造と日本への輸入プロジェクト事業化を準備中と発表、4社はFS調査の契約を締結した。
- New Fortress Energyは2022年11月22日、メキシコPemexとの間で、同国南東ベラクルス州沖での統合型上流・ガス液化プロジェクトの開発・操業に関して契約を締結したことを発表した。New Fortress Energyは同ガス田に年間140万トンFLNGを配置する。
- Sempra は2022年12月1日、INEOSとの間でSPAを締結したことを発表した。INEOSは、 Sempra のPort Arthur LNG プロジェクト第1段階より、FOB条件で、年間140万トンのLNGを20年間購入することに合意した。同第2段階からさらに年間20万トンをINEOSが購入する可能性に関しても非拘束のHOAを両社は締結した。Sempra は第1段階FIDを2023年第1四半期に計画しており、2027年引き渡し開始を期待している。
- Sempra は2022年12月6日、 ENGIE S.A. との間で、 Port Arthur LNG プロジェクト第1段階からのLNGについてSPAを締結したことを発表した。発表によれば、 ENGIE は年間87.5万トンを15年間、FOB条件、ESGパフォーマンス基準に従い独立第三者認証を受けたガスの生産者から調達したものを購入することに合意している。
- 米連邦エネルギー省は(DOE)は2022年12月20日、Sempra に対してメキシコCosta AzulとVista Pacifico LNGプロジェクトからの再輸出用として天然ガスを送ることを承認した。
- 米Energy Transferは2022年12月15日、自社子会社 Gulf Run Transmission LLC 社が、FERC(米連邦エネルギー規制委員会)より、メキシコ湾岸・国際市場の需要に対応するため天然ガスを輸送する Gulf Run パイプライン稼働開始承認を受けたことを発表した。
- 米 NextDecade Corporation は2022年12月20日、 Galp Trading S.A. と、前者のRio Grande LNG (RGLNG) 輸出プロジェクトから長期LNG供給に関して、20年間のSPAを締結したことを発表した。 Galp は年間100万トンのLNGを、FOB条件で、ヘンリーハブ連動価格で購入することとなる。
- カナダ連邦エネルギー規制機関(CER)は2022年12月14日、年間1,200万トンのKsi Lisims LNG液化・出荷設備プロジェクトに40年間の輸出ライセンスを発行した。稼働開始は2027年末または2028年として計画されている。
欧州および周辺地域
- EUエネルギー規制機関協力機関(ACER)は2022年12月1日、LNG価格アセスメント・指標の専門家部会の設置計画を発表した。閣僚理事会でのガス購入・越境ガス取引・価格指標の調整改善による連帯強化への新たな規制案では、日々の全ての取引に関するリアルタイム情報を収集し、LNG価格アセスメント手法を開発することがACERに課せられている。
- 英首相と米大統領は2022年12月7日、新たな「英米エネルギーセキュリティ・適切水準確保へのパートナーシップ」を発表した。米国は今後1年間に、英国向けに2021年の倍以上となる9 - 10 bcm (735万トン)以上のLNG輸出を目指すとしている。
- オランダ Gasunie は2022年12月12日、自国のLNG輸入容量をさらに暫定的拡張し、新たにFSRUを配置する選択肢を検討していることを発表した。
- オランダVTTIは2022年12月12日、浮体LNG設備開発を検討していると述べた。同社は将来そのインフラストラクチャーを水素等グリーンエネルギーキャリアの輸入に使う計画である。VTTIは2024年初の稼働開始を目指している。
- ドイツEnBWは2022年12月8日、シュターデ Hanseatic Energy HubでLNG容量年間3 bcmを予約したことを発表した。EnBWは将来、水素に基づくエネルギー源としてのアンモニアに移行するオプション権を持つ。
- Höegh LNG Holdings Ltd. 社は2022年12月15日、ドイツ連邦経済・気候行動省との間で、10年間の定期傭船契約を締結したことを発表した。Höegh Esperanza はウィルヘルムスハーフェン港湾に配置され、Uniper が傭船者を代行して操業する。Uniper は12月17日、自国初のFSRUがウィルヘルムスハーフェンで稼働開始したことを発表した。
- ドイツ Deutsche ReGas は2022年12月16日、自国初・現時点で唯一の民間資金によるFSRUがルブミン港湾に到着したことを発表した。
- フィンランド Gasgrid Finland は2022年12月20日、Inkoo 港湾でFSRU向けの港湾設備建設が完了したことを発表した。
- Equinor は2022年12月20日、Snøhvit ガス田参加企業が、Hammerfest LNG設備増強のために132億ノルウェークローネ投資することを発表した。同プロジェクトは、ガスの陸上での圧送・電化を含み、Hammerfest LNGの将来を確実なものとするとしている。
その他地域
- カタール QatarEnergy は2022年11月29日、ドイツ向け最大年間200万トンの15年にわたる SPA2件をQatarEnergyとConocoPhillips 子会社との間で締結したと発表した。引き渡しは2026年開始見込みでDES条件となる。
- Chevron は2022年12月8日、イスラエル沖 Tamar ガス田拡張のFIDを行ったことを発表した。Chevron Mediterranean は同プロジェクトの25%権益を持つ。第1段階としてTamarガス田から Tamar プラットフォームへの3本目となる150 kmのパイプラインを建設し、天然ガス日量1.2Bcfを輸送することができるように増強するもので、Chevron はこの作業を2025年初までに完了する見通し。
(注: CCS: 炭素回収・貯蔵、EPC: エンジニアリング・調達・建設、FEED: 基本設計、FID: 最終投資決定、FLNG: 浮体液化設備、FOB: 本船渡し、FSRU: 浮体貯蔵・気化設備、HOA: 基本合意、SPA: LNG売買契約)
作成協力 一般財団法人日本エネルギー経済研究所
添付ファイル
- 日本のLNG在庫量(27.1KB) (2022/12/26更新)
- 米国天然ガス地下貯蔵量(54.0KB) (2022/12/26更新)
- 欧州天然ガス地下貯蔵量(372.9KB) (2022/12/26更新)
- 欧州LNG在庫量(214.7KB) (2022/12/26更新)