2023年4月
天然ガス・LNG価格動向
直近の値動き
アジア
- 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKM(期近分)は、欧州ガス価格の上昇に伴い4月3日に100万Btu当たり13米ドル台に達した後、堅調な在庫水準と低需要のなか下落し、4月11日に11米ドル後半まで下げるなど22カ月ぶりの安値となった。4月12日、JKM先物価格の値動きからコンタンゴがより強固になるとの期待感からJKMは上昇し12米ドル台に達したが、翌日には下げ、更に4月14日には12米ドルを割った。翌週、インドやタイにおける熱波、中国南部・東部の渇水による需要拡大期待からJKMは上昇し4月17日に12米ドル後半に達して以降12米ドル台で推移したが、高在庫、需要低迷の状況は変わらずJKMは再び下落し、月末にかけて11米ドル前半で推移している。
- JOGMECは3月の日本着スポットLNG月次価格(速報)について、同月以降に契約がなされて日本に入着するスポットLNG取引の平均価格(契約ベース)を、非公表とした。また、同月中に日本に入着したスポットLNG取引の平均価格(入着ベース)を非公表とした。
- 財務省貿易統計速報に基づくと、2023年3月の日本平均LNG輸入価格は100 万Btu当たり14.90米ドル、円建てでは円安の影響もあって1トン当たり104,218円となり、いずれも前月より下がったものの、高水準を維持している。供給地域別では、米国産は11.98米ドル、ASEAN地域産が13.94米ドル、中東産が14.97米ドル、ロシア産が14.66米ドルであった。また、3月の北東アジア各国の平均輸入価格は、中国11.98米ドル、韓国17.67米ドル、台湾14.24米ドルであった。なお、2022年度の日本平均LNG輸入価格は、100万Btu当たり17.97米ドルと前年度比で50%上昇、円建てでは、1トン当たり126,050円と前年度比で80%の上昇となった。全日本平均原油輸入CIF価格(JCC: Japan crude cocktail)は2023年3月には1バレル当たり85.35米ドルと9カ月連続の下落となった。しかしながら、為替レートの影響により、円建てでは前月比で上昇し、1キロリットル当たり72,421円となった。原油価格リンクの長期契約が7,8割を占める日本平均LNG輸入価格は、引き続き足元の原油価格及び最近の軟調なスポットLNG価格の影響を受けることが想定される。
- 3月の日本のLNG輸入量は、572万トンと前年同月比で12%減少、1月から3月までのLNG輸入量合計は1,894万トンと前年同期比で7%減少した。中国は536万トンと前年同月比で17%増加、1月から3月までのLNG輸入量合計は、1,643万トンと前年同期比で5%減少した。韓国は407万トンと前年同月比で17%減少、台湾は169万トンと前年同月比19%減少となった。これら4市場合計のLNG輸入量は、3月までの累計で5,438万トンと前年同期比3%減少となった。なお、2022年度の日本のLNG輸入量は、7,055万トンと前年度比で1.3%減少となった。
米国
- 米国スポットガス価格HHは、穏やかな気候と在庫高のなか需要の低迷を受け、2米ドル前半で推移した。気温の低下による需要増加への期待から4月18日に2.3米ドルに上昇したが、その後大きく振れることはなく月末にかけて2米ドル前半で推移している。
- 米国エネルギー情報局(EIA)は、4月11日発表の短期エネルギー見通しにて2023年第2四半期の天然ガススポット価格の平均値を在庫が増加し始めるとして2.65米ドルと予測し、2023年通年においては、ガス在庫が過去5年平均を上回ることから3.00米ドルを割り、昨年から50%以上の下げ幅となると予測している。
欧州
- 欧州ガススポット価格TTFは、気温低下により需要が増加し4月3日に16.4米ドルに上昇したが、市場の動きは鈍くTTFは下落基調に転じ4月6日には13.8米ドルとなった。翌週はイースター休暇を挟み引き続き市場の動きは鈍く、TTFは4月14日には13.3米ドルまで下げた。4月18日、前週から続くオランダEemshaven LNGターミナルの操業停止に加えて、ノルウェーのNjordガス田が計画外停止したことでTTFは13.7米ドルに達したが、春の気温上昇により需要が減少したため、翌日には12.9米ドルに下落した。その後ノルウェーのガス田やガス処理施設での計画外修繕に反応しTTFは4月20日に13.0米ドルに上昇したが、取引は低調であり、月末にかけてTTFは12米ドル台で推移している。
中長期の値動き
- JKMは、2020年1月以降、供給拡大と需要増加ペースの失速により下落基調となり、2020年4月末には史上最安値の1.83米ドルを記録した。5月以降2米ドル台が続いたが、8月に入り複数の生産設備での供給障害により上昇基調に転じ、12月には10米ドル台を超え、2021年1月には寒波の影響で需要が急増したことにより、32.5米ドルの史上最高値を付けた。その後、価格は急落して2月下旬にかけて5米ドル台まで下落、3月に入り上昇基調に転じて以降は、高値で推移する欧州ガス市場にも牽引され、10月に一時56米ドルまで上昇し、11月は30米ドル半ば、12月には40米ドルに達した。2022年1月と2月は20米ドル台で推移し、3月にはロシア産パイプラインガス供給中断の懸念に伴って一時急騰し80米ドルを上回ったが、その後30米ドル台で推移した。4月以降取引は低調であり、JKMは36米ドルから22米ドルまで減少し、5月から6月前半にかけて20米ドル前半で推移した。しかし6月後半以降天然ガス・LNGの供給不安の高まりを背景に40米ドルに到達、7月も同様の水準で推移し、8月には概ね50米ドルで推移しつつ、一時、60米ドル、70米ドルを超える状況となった。9月、JKMはTTFの下落に伴い下落傾向を示し30米ドル後半まで下落し、10月~11月にかけて概ね20米ドル後半で推移した。12月には市場は年末商戦で活況となり30米ドル台で推移した。2023年1月、取引が再開するも低調であり、20米ドル付近から下落基調にあり、4月は11米ドル台まで落ち込んでいる。
- 日本平均LNG輸入価格は、2020年3月以降の原油価格急落の影響により、8月から10月にかけて2005年1月以来の低水準となる5米ドル台まで下落、その後原油価格上昇に伴い、12月には7米ドル台に上昇した。堅調な原油価格の値動きに応じて、2021年2月には9米ドル半ばまで上昇後、3月は7米ドル半ばまで下落した。その後は、原油価格の上昇に伴って、2022年9月には過去最高の22.73米ドルを記録した。その後、2023年3月に14.90米ドルに下落している。
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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Endex, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2023 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
JOGMECスポットLNG価格:JOGMEC「日本着スポットLNG月次価格」、2021年3月までは経済産業省「スポットLNG価格調査」を出典とする
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成
EUA(EU ETS): ICE Endex, Intercontinental Exchange
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天然ガス・LNG在庫動向
日本
- 2022年12月末の国内LNG在庫量は554万トンで、前月比8.8%、53.4万トンの減少、前年同月比では11.0%増加し、過去5年平均値を131.6万トン上回った。
- 12月末のガス事業用LNG在庫量は270万トンで、前月比4.1%減、前年同月比では20.8%増となった。12月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比0.7%増の314万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比1.2%減の297万トンだった。
- 12月末の発電燃料用LNG在庫量は284万トンで前月比12.9%減、前年同月比3.1%の増加となった。12月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で3.1%減の380万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で13.1%減の390万トンであった。
- 2023年4月19日に経済産業省が発表した「発電用LNGの在庫状況」によると、大手電力事業者の4月16日時点のLNG在庫は約242万トンであった。2022年4月末比では約46万トン、過去5年間の4月末平均を47万トン上回っている。
(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。
米国
- 2023年4月14日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫(ワーキングガス)は、米国エネルギー情報局(EIA)のデータによると、1.93Tcfで前月比1.6%増となった。在庫量は2022年の同時期と比較すると33.1%高く、過去5年平均値を329Bcf上回っており、2020年11月以降は過去5年のレンジに入っている。
(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成
欧州
- 2023年4月23日現在のAggregated Gas Storage Inventory(AGSI+)加盟各社中、EU加盟国各社が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は653.5TWh(LNG換算4,323万トン相当)であった。これは前年同期より190.2%、309.9TWh(LNG換算2,050万トン相当)上回るものだった。貯蔵容量に対する充填率は57.9%であり、前年同期の31.0%、過去5年間平均値の37.3%を上回った。貯蔵容量の大きなドイツ、オランダの充填率はそれぞれ65.4%、60.7%であった。
(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。
- 2023年4月23日現在のAggregated LNG Storage Inventory(ALSI)加盟各社(11か国、18社)が有する欧州LNG在庫量は535万m3で、前月比21.0%増加、前年同日比32.9%増加、過去5年平均値を31.2%上回っている。
(出典)
Aggregated LNG Storage Inventory(ALSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2012年1月以降のものであるため、グラフ中の過去10年平均及び過去10年平均幅の値については、5年未満の値が含まれる。
天然ガス・LNGプロジェクト動向
ハイライト
- 2023年第1四半期の世界のLNG貿易量は、前年同期比ほぼ横ばいながら、四半期単位では過去最高水準の1億トン強となった。この中で、アジア太平洋地域の輸入量は前年同期比微減となったが、一方で新たなLNG消費市場は拡大しており、フィリピンが4月中旬に初のLNGカーゴを輸入し、香港がまもなくLNG輸入を開始しようとしている。
アジア・オセアニア地域
- JERAは2023年4月10日、韓国KOGASとLNGビジネスに関するMOUを締結したことを発表した。
- 中国上海取引所(SHPGX)は2023年3月28日、CNOOCとTotalEnergiesが同取引所を通じて中国人民元建てLNG取引を完了したことを発表した。このLNGはUAEから輸入された。
- 香港 CLP Holdingsは2023年4月13日、FSRUが、香港の停泊地点に到着したことを発表した。同基地はCLP PowerとHongkong Electricが開発し2023年半ばに稼働開始する予定で、全長345m、LNG貯蔵容量263,000 m3と世界最大である。
- JFEエンジニアリングは2023年3月28日、台湾CPCより、桃園市に建設中の第3 LNG受入基地プロセス配管設備建設工事の設計・調達・建設・試運転助勢(EPCC)を受注したことを発表した。海岸から沖合1.2 kmに建設する。
- AG&Pは2023年4月10日、フィリピン Batangas Bay の同国最初のLNG輸入基地用のコミッショニングカーゴの到着を発表した。
- INPEXは2023年4月4日、インドネシア Abadi LNGプロジェクトにて、CCSを追加する開発計画の改訂版を政府当局へ提出したと発表した。2020年代後半にFID、2030年代初頭での生産開始を目標としてプロジェクトを進める。
- TotalEnergies は2023年4月17日、インド東海岸オリッサ州 Dhamra LNG 基地への最初のLNGカーゴ引き渡しを発表した。同基地は TotalEnergiesとAdaniとの50-50合弁事業であるAdani Total Private Limited(ATPL)が所有・運営している。
- ConocoPhillips は2023年3月27日、EIGによる Origin Energy との株式移転取引完結後にAustralia Pacific LNG (APLNG) 上流部門のオペレーターとなる計画を発表した。この発表と関連して、ConocoPhillips は現在APLNG の47.5%株式を所有しているが、株式最大2.49%を買い取ることにも合意している。
北米地域
- Cheniere Energy は2023年3月30日、 Corpus Christi 液化設備に中規模設備2系列合計年間328万トン分の拡張承認を連邦エネルギー規制委員会(FERC)に申請した。同申請によると、これら2系列は2031年までに稼働開始見込みで、Corpus Christi 用地の総容量は、現在の年間1,500万トンから、2025年頃完成予定の現在の拡張プログラム分も含めて2,830万トンに拡大する。
- Baker Hughes は2023年3月27日、 Sempra InfrastructureのPort Arthur LNG 第1段階プロジェクト主冷媒コンプレッサー(MRCs) 2基を供給する契約を受注したことを発表した。タービン/コンプレッサー系列のパッケージング、コンプレッサーの製造、系列の試験は、 Baker Hughes のイタリアの設備で実施される。 Port Arthur LNG 第1段階第1系列は2027年、第2系列は2028年稼働開始見込み。
- Venture Global LNGによる2023年3月28日付FERCへの提出文書によると、同社はCalcasieu Pass LNG プロジェクトの技術的な諸問題について、定常的な試験の間に、電力供給・熱蒸気回収発電設備に不具合が見つかり、さらに試験を行った結果、この熱システムの諸問題は溶接の漏れに起因するものであることが判明した。
- FERCは2023年4月21日、 Rio Grande LNGプロジェクトとRio Bravo パイプライン、 Texas LNG輸出プロジェクトの2019年の承認について、公共利益に適うものと再確認する指令を発行した。コロンビア特別区巡回連邦控訴審が、これらのプロジェクトの承認を見直すことをFERCに18ヶ月前に命じた。
- 米連邦エネルギー省は2023年4月13日、アラスカ州の計画中LNGプロジェクトから、非自由貿易(non-FTA)諸国に30年間LNG輸出を認める文書を公表した。必要な許可が全て認められれば、2030年稼働開始となる。
- Shell Eastern TradingとMexico Pacific子会社は2023年3月27日、 Shell 向けに Mexico Pacific のメキシコのソノラ州に位置する Saguaro Energía LNG輸出設備第3系列から20年間にわたりFOB条件でLNG年間110万トンを引き取る追加のSPAを締結したことを発表した。同設備第1段階は完全稼働開始後、3系列で年間1,410万トンの容量を持つこととなる。
欧州および周辺地域
- 欧州委員会は2023年4月18日、ガス共同購入のための EUエネルギープラットフォームが、 AggregateEUサービスを通じて、第1回目のガスを購入する需要募集を4月25日に開始すると発表した。これには、EU加盟国、 Energy Community (南東欧地域エネルギー共同体)締約国(アルバニア、ボスニアヘルツェゴビナ、コソボ、北マケドニア、ジョージア、モルドバ、モンテネグロ、セルビア、ウクライナ)が、4月20日までに、サービス提供者 PRISMA への登録とAggregateEUサービスの申込みを完了する必要がある。提出された需要は集約され入札を通じて売主の申し込みとマッチングされる。入札は今後12ヶ月間に2月毎になされ、入札期間は2週間程度となる。
- 欧州連合エネルギー規制機関連合会(ACER)は欧州受渡LNGアセスメント価格とICEの翌月渡しTTF先物価格とのスプレッドであるLNGベンチマークを日次で公表を開始したことを4月3日発表した。
- TotalEnergies LNG Services France は2023年3月28日、 Le Havre LNG 基地の長期容量を販売する拘束力あるオープンシーズンを実施すると発表した。年間23 TWh (152万トン)、5年分(2023 - 2028年)が提示されている。
- ドイツ Hanseatic Energy Hubは、2023年4月18日、 Stade の陸上基地計画について、EPC業務を、スペイン Técnicas Reunidas を中心とする企業連合に委託したことを発表した。HEHは、FIDは2023年夏の見込みとなる、と述べた。今回の発表によると、 Hanseatic Energy Hub はエネルギートランジッションに向けた将来柔軟型のモジュラーシステムとなる。LNG、およびバイオLNG、合成天然ガス(SNG)は、2027年から輸入可能で、計画されている気化容量は年間13.3 Bcm となる。同基地・接続するインフラストラクチャーは、水素に基づくエネルギー源としてのアンモニアへの転換がモジュラー方式で可能となるように設計されている。
- ポーランド GAZ-SYSTEM は2023年4月6日、グダニスク湾(Gdańsk)FSRU基地の追加気化容量への需要を確認する3月6日から20日の期間の非公式手続きを完了したことを発表した。拘束力あるオープンシーズンにおいてオファーされた年間6.1 Bcm に上乗せとなる。
- Vitol は2023年4月3日、フィンランドの新規 Inkoo 基地に初カーゴを引き渡したことを発表した。同カーゴは米国Calcasieu Pass 設備から輸送された。
- ロシア NOVATEK は2023年4月13日、既に Yamal LNG プロジェクト第4系列で実用した自社特許の Arctic Cascade プロセスに基づく自社固有の天然ガス液化技術 Arctic Cascade Modified (ACM) に、自国特許を取得したことを発表した。ACM液化プロセスを、北極圏の年間300万トン容量の大規模LNGプロジェクト向けとする意図である。
- ロシア首相は、サハリンエナジー社株式27.49999998621683%を Novatek に売却する決定を承認する指令を発行した。
その他地域
- QatarEnergy は2023年4月12日、Sinopec との North Field East (NFE)拡張プロジェクトのパートナーシップ契約を発表した。QatarEnergy は、NFEの容量年間800万トン液化系列1本の5%相当をSinopecに譲渡する。
- Baker Hughes は2023年4月3日、QatarEnergy との間での、 North Field South (NFS) プロジェクトの主冷媒コンプレッサー(MRCs)2基の同年第1四半期の受注を発表した。
- TotalEnergies は2023年4月5日、自社とイラク政府が、ガス活用統合プロジェクト(GGIP)推進のための必要な条件と相互保険に関して取り決めたことを発表した。両者はGGIPにおいて、30%を Basrah Oil Company (BOC)に配分することに合意した。 TotalEnergies は、QatarEnergy にGGIPの25%取得を招請しており、出資構成は TotalEnergies (45%)、 BOC (30%)、 QatarEnergy (25%)となる。TotalEnergies は3つの油田でフレアされているガスを回収し、複数の発電設備にガスを供給する。
- Marathon Oil Corporation (MRO)は、2023年3月30日、子会社 Marathon E.G. Holding Limited を通じて、赤道ギニア共和国(E.G.)、 Chevron 子会社 Noble Energy E.G. Ltd と、赤道ギニア地域ガスメガハブ(GMH)開発の次の段階(II、III)進展に向けた基本合意(HOA)を締結したことを発表した。第II段階は、 Alba Unit ガス田(MRO 64%出資)ガスを、従来のヘンリーハブ連動 Alba ガス売買契約2023年末満了後の2024年1月から新契約条件で処理することとなる。
- Wison Offshore & Marine社によると、2023年3月31日、中国 Nantong ヤードにて、Eniによるコンゴ沖合向け2隻目のFLNG設備向けの船殻鋼材切断式が実施された。
(注: CCS: 炭素回収・貯蔵、EPC: エンジニアリング・調達・建設、FEED: 基本設計、FID: 最終投資決定、FLNG: 浮体液化設備、FOB: 本船渡し、FSRU: 浮体貯蔵・気化設備、HOA: 基本合意、SPA: LNG売買契約)
作成協力 一般財団法人日本エネルギー経済研究所
添付ファイル
- 日本のLNG在庫量(27.4KB) (2023/4/25更新)
- 米国天然ガス地下貯蔵量(55.6KB) (2023/4/25更新)
- 欧州天然ガス地下貯蔵量(385.8KB) (2023/4/25更新)
- 欧州LNG在庫量(227.0KB) (2023/4/25更新)