2025年6月
天然ガス・LNG価格動向
直近の値動き
アジア
- 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKMは、6月の頭には12ドル前半を付けていたが、夏季需要の増加見込みやエジプトによるスポットカーゴ購入を受けて上昇基調にあった。中旬にイスラエルによるイランへの攻撃が発生、地政学的緊張の高まりを受けて12ドル後半から下旬にかけて14ドル後半まで上昇し、2月中旬振りの価格水準となったが、その後停戦の発表を受けて下落に転じた。
- 財務省貿易統計速報に基づくと、2025年5月の日本平均LNG輸入価格は100万Btu当たり11.61ドル、円建てでは1トン当たり86,666円となった。前者のドル建て価格は、2025年2月の全日本平均原油輸入CIF価格が2025年1月より上昇したため、前月比0.02ドル上昇した。供給地域別では、米国産は12.68ドル、ASEAN地域産が10.66ドル、中東産が10.78ドル、ロシア産が11.75ドルであった。また、5月の北東アジア各国の平均輸入価格は、中国9.91ドル、韓国10.77ドル、台湾10.19ドルであった。全日本平均原油輸入CIF価格(JCC: Japan crude cocktail)は2025年5月には1バレル当たり75.23ドル、円建てでは1キロリットル当たり68,164円となった。
- 5月の日本のLNG輸入量は、466万トンと前年同月比で4.3%減少した。5月の中国のLNG輸入量は484万トンと前年同月比で25.6%減少、韓国のLNG輸入量は401万トンと前年同月比で11.8%増加、台湾のLNG輸入量は194万トンと前年同月比15.9%増加となった。
米国
- 米国スポットガス価格HHは、6月前半は3ドル半ばから後半の間で穏やかな天候もあり下落基調となっていたところ、地政学的緊張の高まりや6月下旬の高温予報を受けて中旬には一時4ドル台となった。しかしながら停戦の発表もあり、下落基調となっている。
欧州
- 欧州ガススポット価格TTFは、ノルウェーからの供給量や再生可能エネルギー発電量の増減を背景に6月中旬まで11ドル後半から12ドル前半を推移していた。地政学的緊張が高まって以降は、ファンダメンタルズは弱いながらも地政学的リスクが価格を支える構図が続いた。
中長期の値動き
2024年
- 2024年1月にはJKMは概ね9ドルで推移した。2月に入り北東アジア地域での旧正月後には下落基調は更に拍車がかかり8ドルを割ったが、3月には短期的な需要が発生したことなどから一時10ドルに近づいた。4月半ばには中東情勢激化への懸念等もあり中旬に11ドル前半まで急騰するも、下旬には緊張緩和により10ドル前半で推移。5月は夏季に向けた需要増を背景に、下旬には11ドル後半から12ドル台前半を推移。6月も夏場の需要増等を背景に一時13ドル半ばまで上昇。7月は需要が低調ながら価格下落による短期的な購入意欲の高まりもあり11ドル後半から12ドル前半を推移。8月中旬には地政学的な不透明さを背景に14ドル半ばを付け2024年中の最高値を更新した。9・10月は低需要を背景に軟化し13ドル付近を推移。11月には気温低下と地政学的緊張の高まりにより15ドル台を付け、2024年中の最高値を更新している。その後上昇は一時一服するも翌年のロシア産ガスフローの不透明感を受け再び上昇基調に転じた。
2025年
- 2025年1月のJKMは欧州ガス価格に連動する形で主に13-14ドル台を推移。2月には一時2023年11月以来の17ドルを付けるもほどなく下落に転じた。3月は北東アジアでの低需要を背景に、一時12ドル前半まで下落したものの、その後地政学的リスクの高まりにより13ドル後半まで上昇した。4月は米国の関税政策発表による世界的な景気後退の懸念から11ドル前半まで急落したが、その後反発し12ドル前半で推移。5月は市場動向が夏季需要に本格的にシフトしたことや、ウクライナ-ロシア間の和平交渉に進展がみられなかったことから、中旬に12ドル後半まで上昇し、その後は12ドル半ばで推移した。6月にはイスラエルとイランの衝突による地政学的緊張の高まりを受けて、一時14ドル後半まで上昇。
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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Endex, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2025 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
JOGMECスポットLNG価格:JOGMEC「日本着スポットLNG月次価格」、2021年3月までは経済産業省「スポットLNG価格調査」を出典とする
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成
EUA(EU ETS): ICE Endex, Intercontinental Exchange
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天然ガス・LNG在庫動向
日本
- 2025年1月末の国内LNG在庫量は496万トンで、前月比0.6%、3.11万トンの減少、前年同月比では0.4%増加し、過去5年平均値を61.7万トン上回った。
- 2025年2月末の国内LNG在庫量は474万トンで、前月比4.5%、22.4万トンの減少、前年同月比では2.9%増加し、過去5年平均値を32.9万トン上回った。
- 2月末のガス事業用LNG在庫量は219万トンで、前月比2.7%減、前年同月比では2.4%増となった。2月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比4.8%減の286万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比3.1%増の271万トンだった。
- 3月末のガス事業用LNG在庫量は191万トンで、前月比13.0%減、前年同月比では11.9%減となった。3月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比7.1%減の258万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比14.5%減の214万トンだった。
- 1月末の発電燃料用LNG在庫量は271万トンで前月比6.8%増、前年同月比2.4%の増加となった。1月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で4.6%減の355万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で12.6%増の424万トンであった。
- 2月末の発電燃料用LNG在庫量は255万トンで前月比6.0%減、前年同月比3.4%の増加となった。2月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で、2.3%増の346万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で2.3%増の384万トンであった。
- 2025年6月18日に経済産業省が発表した「発電用LNGの在庫状況」によると、大手電力事業者の6月15日時点のLNG在庫は214万トンであった。2024年6月末比では1万トン上回り、過去5年間の6月末平均を4万トン上回っている。
(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。
米国
- 2025年6月13日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫(ワーキングガス)は、米国エネルギー情報局(EIA)のデータによると、2.8Tcfで前月比18.0%増となった。在庫量は2024年の同時期と比較すると8.0%低く、過去5年平均値を162Bcf上回っている。
(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成
欧州
- 2025年6月20日現在のAggregated Gas Storage Inventory(AGSI+)加盟各社中、EU加盟国各社が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は628.2TWh(LNG換算4,156万トン相当)であった。これは前年同期より25.7%、217.74TWh(LNG換算1,440万トン相当)下回るものだった。貯蔵容量に対する充填率は55.40%であり、前年同期の74.56%を下回り、過去5年間平均値の65.44%を下回った。貯蔵容量の大きなドイツ、イタリア、オランダの充填率はそれぞれ47.22%、67.62%、44.09%であった。
(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。
- 2025年6月20日現在のAggregated LNG Storage Inventory(ALSI)加盟各社が有する欧州LNG在庫量は472万m3で、前月比6.4%減少、前年同日比8.4%増加、過去5年平均値を6.5%上回っている。貯蔵容量に対する充填率は50.5%であり、前年同期の49.9%を上回っている。
(出典)
Aggregated LNG Storage Inventory(ALSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2012年1月以降のものであるため、グラフ中の過去10年平均及び過去10年平均幅の値については、5年未満の値が含まれる。
天然ガス・LNGプロジェクト動向
ハイライト
米国で5月19日に発表されたDOEによる2024年LNG輸出スタディ・コメント手続き完了後初めて、米国と自由貿易協定(FTA)を持たない諸国へのLNG輸出について、「条件付き」ではない承認が発行された。米国の複数のLNG生産プロジェクトで、日本の発電企業向けのLNG販売20年契約が発表された。日本は、2025年1 - 5月、2771万トンのLNGを輸入し、前年同期比0.5%減少となった。中国の同じ5ヶ月間でのLNG輸入は、前年同期比23.2%減少して2486万トンであった。
アジア・オセアニア地域
- インドTorrent Powerは2025年6月2日、bp Singaporeと、LNG年間41万トン・2027年から2036年の長期SPAを締結したことを明らかにした。Torrent Powerはインドにおける2,730 MW分のコンバインドサイクルガス火力発電設備に利用する。また同社グループ傘下の都市ガス事業Torrent GasもこのLNGを活用する。
- JERAは2025年6月12日、米国より新たに年間最大550万トンのLNGを調達することを決定したことを発表した。NextDecadeおよびCommonwealth LNGとの間でLNG SPAを、Sempra InfrastructureおよびCheniere Marketingとの間でLNG売買に関するHOAを締結したとしている。
- 豪Santosは2025年6月16日、アブダビADNOC社子会社XRG社主導のコンソーシアムから、同社の発行済み普通株式全ての買収に関する非拘束の取引提案を受領したことを発表した。同社取締役会は、交渉が合意に達した場合同社株主に対して本取引に賛成することを推奨する意図を確認した。
- JERAは2025年6月17日、マレーシアPetronasとの間で、LNGバリューチェーン協業の強化に関する覚書を、同16日に締結したことを発表した。
北米地域
- Sempra Infrastructureは2025年5月29日、DOEが Port Arthur LNG 第2段階開発プロジェクトに、米国と自由貿易協定(FTA)を持たない諸国向けに最大年間1,350万トンまでのLNGを輸出することを認める許可を発行したことを発表した。Sempra発表によると、今回の非FTA許可はDOEの2024年LNG輸出スタディ完了後発行される初の許可である。同第2段階プロジェクトはPort Arthur LNG設備の液化容量を年間2,600万トンに倍増する。第1・2系列は各々2027年、2028年の商業生産を開始する見込み。指令によると、DOEは今回申請された非FTA諸国への輸出を、2050年12月31日まで認める。
- 米NextDecadeは2025年5月29日、JERAとの間でRio Grande LNG設備第5系列から引き取りに関しての20年間LNG SPAを締結したことを発表した。JERAは年間200万トンのLNGを20年間、FOB条件・ヘンリーハブ指標連動で、第5系列推進FIDを条件として、購入することとなる。
- 九州電力は2025年5月29日、米Energy TransferとLNG SPAを締結することを決定したことを発表した。Energy Transferは、ルイジアナ州Lake Charles LNGプロジェクトから20年間、年間最大100万トンを九州電力に供給する。受渡条件は、仕向地制限のないFOBである。
- Alaska LNGの筆頭開発推進者企業であるGlenfarne Alaska LNGは、2025年6月3日、第1次戦略的パートナー選定プロセスを完了、米国、日本、韓国、台湾、タイ、インド、欧州連合から50社以上が参加したことを発表した。今回の発表によると、これらの潜在パートナーは、同プロジェクトとの資機材供給、サービス、投資、買主契約等様々なパートナーシップで契約総額1,150億米ドルを超える関心を公式に表明しているとのこと。Alaska LNGパイプラインは、ともに個別で経済的に成り立つ2フェーズで建設される。第1はNorth Slopeからアンカレッジ地域への765マイル(1,231km)、第2はAlaska LNG輸出設備までの42マイル(68km)である。Glenfarneは国内区間のFIDを2025年Q4末に見込んでいる。
- Sabine Pass Liquefactionが2025年6月6日、FERCに提出した承認申請修正を提出し、それによると、Sabine Pass 5拡張プロジェクトは、各最大年間300bcf生産容量を持つ天然ガス液化系列3本、年間50bcfのボイルオフガス再液化装置にて、合計年間950Bcf、1,900万トンとなることが分かった。この拡張により、Sabine Pass LNG設備合計の容量は年間5,204万トンとなる。
- Venture Global Delta LNGが2025年6月10日付でFERCに提出した文書によると、同社がDelta LNGに係るプロジェクト申請を撤回するの意思を表したことがわかった。
- DOEは2025年6月11日、エネルギー長官、内務長官がJERA・米国LNG生産企業間の20年間の契約類発表に立ち会ったことを発表した。
- Sempra Infrastructureは2025年6月11日、Port Arthur LNG第2段階開発プロジェクトから、FOB条件でLNG年間150万トンの引き取りの20年間SPAに向けたJERAとのHOAを発表した。
- Commonwealth LNGは2025年6月11日、JERAと、LNG年間100万トン・20年間、Commonwealthのルイジアナ州キャメロン郡で開発中の設備からJERAが購入するSPAを締結したことを発表した。
- NextDecadeは2025年6月12日、関係会社がBechtel Energyとの間で、Rio Grande LNG設備第4系列・関連インフラストラクチャー建設への一括請負EPC契約の価格更新を最終合意をし、Bechtel Energyとの間で同第5系列・関連インフラストラクチャー建設への一括請負EPC契約を締結したことを発表した。第4系列EPC契約価格有効期間は2025年9月15日までである。第5系列EPC契約価格有効期間は2025年9月15日までである。NextDecadeは第4系列へのFIDを同系列EPC契約有効期間末までに見込んでいる。第5系列について同系列EPC契約価格有効期間末までにFIDを目標としている。
- FERCの2025年6月12日付書簡によると、Driftwood LNG・Driftwood Pipelineは、Woodside Louisiana LNG・Driftwood Pipelineプロジェクトの完成・稼働開始準備完了期限を2029年12月31日まで延長する許可を受けた。これ以前は2024年2月15日にFERCは、当初許可の2026年4月18日から2029年4月18日まで延長することを承認していた。
- マレーシアPETRONAS、Commonwealth LNGは2025年6月17日、PETRONAS LNGとCommonwealth LNGがLNG SPAを締結したことを発表した。PETRONAS はCommonwealth LNGから、そのルイジアナ州キャメロンで開発中の年間950万トンの設備から20年間、年間100万トンのLNGを購入することとなる。
- 豪Woodside Energyは2025年6月18日、マレーシアPETRONAS LNGと、マレーシア向け2028年から15年間、年間100万トンのLNG供給に関する非拘束HOAを締結したことを発表した。このLNGは、米Louisiana LNGプロジェクトを含めWoodsideのグローバルポートフォリオより供給されることとなる。
- Commonwealth LNGは2025年6月18日、FERCによる自社年間950万トンLNG輸出プロジェクト承認の最終指令を受けたことを発表した。またこれよりも先のDOEからの非自由貿易協定諸国向け輸出の条件付承認の受領を織り込み、2025年第3四半期FID、2029年LNG生産開始を見込んでいる。
欧州および周辺地域
- 欧州理事会は、2025年5月20日、商船三井のLNG輸送船舶3隻を標的に含む、対ロシア制裁第17パッケージを採択した。
- ドイツのDeutsche Energy Terminal(DET)は2025年5月26日同社3件目となる浮体式LNG輸入基地の、ヴィルヘルムハーフェン第2LNG基地の稼働開始を発表した。
- 欧州委員会は2025年6月17日、2027年末までの段階的なEUへのロシア産ガス・石油の輸入を停止する案を公表した。同提案によると、まず2026年1月1日までに新規契約のロシア産ガスの輸入が禁止され、次いで2026年6月17日までに既存短期契約の輸入停止が適用される。そして最終的に、2027年までに内陸国向け引き渡し、および長期契約に係る輸入の停止が適用されるとしている。
その他地域
- トリニダードトバゴのエネルギー業界団体が2025年6月3日、Shell Trinidad and Tobagoが同国東部沖海洋地域(ECMA)Aphroditeガス田開発のFIDを行ったことを伝えた。今回のガス田は、Atlantic LNG設備への補完供給源となる。引き続き規制承認が条件となるが、承認されれば2027年生産開始が見込まれる。ピーク生産は原油換算日量18,400バレル相当、ガス換算日量1.07億立方フィートと見込まれている。
- アブダビADNOC Gasは2025年6月10日、Rich Gas Development(RGD)(ガス増強プロジェクト)第1段階のFIDを発表した。Asab、Buhasa、Habshan陸上ガス設備、Das Island液化設備(洋上)における主要な処理設備拡張が含まれる。
(注: bcm: 10億m3、CCS: 炭素回収・貯蔵、DES: 持ち届け ex-ship、DOE: 米連邦エネルギー省、EPC: エンジニアリング・調達・建設、EPCI: エンジニアリング・調達・建設・設置、 EPCm: エンジニアリング・調達・建設管理、FEED: 基本設計、FERC: 米連邦エネルギー規制委員会、FID: 最終投資決定、FLNG: 浮体液化設備、FOB: 本船渡し、FSRU: 浮体貯蔵・気化設備、FSU: 浮体貯蔵化設備、HOA: 基本合意、MOU: 覚書、SPA: LNG売買契約)
作成協力 一般財団法人日本エネルギー経済研究所
添付ファイル
- 日本のLNG在庫量(29.4KB) (2025/6/26更新)
- 米国天然ガス地下貯蔵量(62.7KB) (2025/6/26更新)
- 欧州天然ガス地下貯蔵量(469.4KB) (2025/6/26更新)
- 欧州LNG在庫量(284.1KB) (2025/6/26更新)