2025年8月

天然ガス・LNG価格動向

直近の値動き

アジア

  • 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKMは、供給が十分な中での需要低迷と中国での高在庫を背景に、8月1日の12ドル前半から、8月中旬には11ドル前半まで下落。その後8月後半にはロシア・ウクライナ間の停戦交渉における不透明感の高まりや、日本の調達活動活発化の可能性から、11ドル後半まで反発した。
  • 財務省貿易統計速報に基づくと、2025年7月の日本平均LNG輸入価格は100万Btuあたり11.27ドル、円建てでは1トンあたり85,051円となった。前者のドル建て価格は、2025年4月の全日本平均原油輸入CIF価格が2025年3月より下落したため、前月比0.18ドル下落した。供給地域別では、米国産は11.83ドル、ASEAN地域産が11.19ドル、中東産が11.22ドル、ロシア産が11.59ドルであった。また、7月の北東アジア各国の平均輸入価格は、中国10.22ドル、韓国10.64ドル、台湾10.12ドルであった。全日本平均原油輸入CIF価格(JCC: Japan crude cocktail)は2025年7月には1バレル当たり71.28ドル、円建てでは1キロリットル当たり65,296円となった。
  • 7月の日本のLNG輸入量は、527万トンと前年同月比で6.3%減少した。7月の中国のLNG輸入量は544万トンと前年同月比で6.7%減少、韓国のLNG輸入量は363万トンと前年同月比で19.3%増加、台湾のLNG輸入量は207万トンと前年同月比7.0%増加となった。

米国

  • 米国スポットガス価格HHは、穏やかな天候で冷房需要が低下した一方、LNG向け需要増加と8月中旬以降の暑さ予想が支えとなり、8月中旬までは3ドル前後で推移した。その後は供給の堅調さや米東部の涼しい天候を背景に2ドル後半で小幅な動きが続き、8月後半にはLNGターミナル一時停止や涼しい天候により2.7ドルまで下落した。在庫は一貫して増加基調にあり、5年平均を上回る水準で推移した。

欧州

  • 欧州ガススポット価格TTFは、月初めにはトランプ大統領による対露制裁関連の関税強化発言を受け一時上昇したものの、ノルウェーからの供給安定により下落基調となり、8月1日の11.4ドルから8日には11.1ドルまで下落した。その後は一時的に気温上昇予想で持ち直したものの、ウクライナ・ロシア間の停戦交渉への期待や熱波の緩和見通しを背景に8月中旬には10.6ドルまで下落。その後8月後半には英国からの輸送量減少やノルウェーの夏季メンテナンスなど供給減を背景に11.4ドルへ反発した。

天然ガス・LNG価格推移(直近2年)

中長期の値動き

2024年

  • 2024年1月にはJKMは概ね100万Btuあたり9ドルで推移した。2月に入り北東アジア地域での旧正月後には下落基調は更に拍車がかかり8ドルを割ったが、3月には短期的な需要が発生したことなどから一時10ドルに近づいた。4月半ばには中東情勢激化への懸念等もあり中旬に11ドル前半まで急騰するも、下旬には緊張緩和により10ドル前半で推移。5月は夏季に向けた需要増を背景に、下旬には11ドル後半から12ドル台前半を推移。6月も夏場の需要増等を背景に一時13ドル半ばまで上昇。7月は需要が低調ながら価格下落による短期的な購入意欲の高まりもあり11ドル後半から12ドル前半を推移。8月中旬には地政学的な不透明さを背景に14ドル半ばを付け2024年中の最高値を更新した。9・10月は低需要を背景に軟化し13ドル付近を推移。11月には気温低下と地政学的緊張の高まりにより15ドル台を付け、2024年中の最高値を更新している。その後上昇は一時一服するも翌年のロシア産ガスフローの不透明感を受け再び上昇基調に転じた。

2025年

  • 2025年1月のJKMは欧州ガス価格に連動する形で主に100万Btuあたり13-14ドル台を推移。2月には一時2023年11月以来の17ドルを付けるもほどなく下落に転じた。3月は北東アジアでの低需要を背景に、一時12ドル前半まで下落したものの、その後地政学的リスクの高まりにより13ドル後半まで上昇した。4月は米国の関税政策発表による世界的な景気後退の懸念から11ドル前半まで急落したが、その後反発し12ドル前半で推移。5月は市場動向が夏季需要に本格的にシフトしたことや、ウクライナ-ロシア間の和平交渉に進展がみられなかったことから、中旬に12ドル後半まで上昇し、その後は12ドル半ばで推移した。6月にはイスラエルとイランの衝突による地政学的緊張の高まりを受けて、一時14ドル後半まで上昇したが、その後の停戦を受けて12ドル前半まで下落。7月は北東アジアでの気温情報による需要増加から8月分カーゴが不足、13ドル付近まで値を上げたが、9月配送分に切り替わったことで11ドル半ばまで下落した。8月は充分な供給と低調な需要を背景に、中旬には11ドル前半まで下落したものの、その後ウクライナ・ロシア間の停戦交渉を巡る不透明感の高まりから、11ドル後半まで上昇。

天然ガス・LNG価格推移(直近10年)

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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Endex, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2025 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
JOGMECスポットLNG価格:JOGMEC「日本着スポットLNG月次価格」、2021年3月までは経済産業省「スポットLNG価格調査」を出典とする
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成
EUA(EU ETS): ICE Endex, Intercontinental Exchange

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天然ガス・LNG在庫動向

日本

  • 2025年3月末の国内LNG在庫量は436万トンで、前月比7.9%、37.5万トンの減少、前年同月比では10.6%増加し、過去5年平均値を9.9万トン下回った。
  • 2025年4月末の国内LNG在庫量は470万トンで、前月比7.8%、33.9万トンの増加、前年同月比では0.1%減少し、過去5年平均値を3.4万トン上回った。
  • 4月末のガス事業用LNG在庫量は226万トンで、前月比18.6%増、前年同月比では7.2%増となった。4月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比3%減の206万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比24.6%増の225万トンだった。
  • 5月末のガス事業用LNG在庫量は254万トンで、前月比12.5%増、前年同月比では4.0%増となった。5月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比6.5%減の186万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比2.9%減の200万トンだった。
  • 3月末の発電燃料用LNG在庫量は246万トンで前月比3.5%減、前年同月比37.8%の増加となった。3月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で、13.8%減の309万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で3.4%増の348万トンであった。
  • 4月末の発電燃料用LNG在庫量は244万トンで前月比0.6%減、前年同月比6.0%の減少となった。4月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で、2.6%増の245万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で22.2%減の277万トンであった。
  • 2025年8月20日に経済産業省が発表した「発電用LNGの在庫状況」によると、大手電力事業者の8月17日時点のLNG在庫は201万トンであった。昨年同月末比では41万トン上回り、過去5年間の8月末平均を3万トン下回っている。

国内LNG月末在庫量(直近2年)

国内LNG月末在庫(直近10年)

(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。


米国

  • 2025年8月8日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫(ワーキングガス)は、米国エネルギー情報局(EIA)のデータによると、3.2Tcfで前月比4.4%増となった。在庫量は昨年同時期と比較すると2.4%低く、過去5年平均値を196Bcf上回っている。

米国天然ガス地下貯蔵量(直近2年)

米国天然ガス地下貯蔵量(直近10年)

(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成


欧州

  • 2025年8月18日現在のAggregated Gas Storage Inventory(AGSI+)加盟各社中、EU加盟国各社が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は843.4TWh(LNG換算5,579万トン相当)であった。これは前年同期より17.4%、178.18TWh(LNG換算1,179万トン相当)下回るものだった。貯蔵容量に対する充填率は74.21%であり、前年同期の89.71%を下回り、過去5年間平均値の81.83%を下回った。貯蔵容量の大きなドイツ、イタリア、オランダの充填率はそれぞれ67.11%、86.05%、62.32%であった。

欧州天然ガス地下貯蔵量(直近2年)

欧州天然ガス地下貯蔵量(直近10年)

(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。

 

  • 2025年8月18日現在のAggregated LNG Storage Inventory(ALSI)加盟各社が有する欧州LNG在庫量は463万m3で、前月比9.0%減少、前年同日比3.6%減少、過去5年平均値を0.7%下回っている。貯蔵容量に対する充填率は49.5%であり、前年同期の55.1%を下回っている。

欧州LNG在庫量(直近2年)

欧州LNG在庫量(直近10年)

(出典)
Aggregated LNG Storage Inventory(ALSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2012年1月以降のものであるため、グラフ中の過去10年平均及び過去10年平均幅の値については、5年未満の値が含まれる。


天然ガス・LNGプロジェクト動向

ハイライト

7月末、米国でVenture Global CP2 LNGプロジェクトのFIDが発表された。2025年に世界で発表されたLNG生産部門のFID容量は、4000万トンとなり、この内3400万トン分が米国でのプロジェクトからのものとなる。

 

アジア・オセアニア地域

  • Woodside Energyは2025年7月23日、North West Shelf(NWS)プロジェクトの第2系列の撤去を完了し、KGP(Karratha Gas Plant)の年間液化容量が年間1690万トンから1430万トンに減少したと発表。
  • PTTEPは、2025年7月25日、マレーシア・タイ共同操業水域(MTJDA)第A-18鉱区の50%の参画を発表した。子会社PTTEP Joint Developmentが、同鉱区の50%の権益を保有するHess International Oilの発行済み株式100%買い取り契約を締結。
  • Boskalis、Allseasのコンソーシアムは2025年7月29日、台湾CPCより、台湾南西部永安LNG基地から北西部通霄ステーションへの232 km区間を既存YT1パイプラインと並走する第2沖合天然ガスパイプライン(YT2)の設計、建設、設置、試運転準備に係る契約を受注した。
  • Woodside Energyは2025年7月29日、ExxonMobil Australiaとの間で、Bass Straitガス田のオペレーターシップを引き受けることに合意。取引完了は2026年を目標としている。Bass Straitガス田の天然ガス生産は豪州東部ガス需要の40%に供給している。
  • 川崎重工は2025年8月1日、CTCIとのコンソーシアムにより、台湾雲林県麥寮の台塑麥寮工業地区で計画する「麥寮LNG受入基地 LNGタンクEPC業務」を受注したことを発表した。2029年半頃の完成を予定している。
  • INPEXは2025年8月4 - 6日、同社がオペレーターを担うインドネシアのアバディLNGプロジェクトについて、FEEDを開始することを発表した。同プロジェクトにおけるガス田の生産・処理施設や液化プラント等の具体的な仕様等を検討する。なお、洋上生産出荷施設(FPSO)、LNGプラントについてはFEED作業を2つの企業連合が並行して実施する「デュアルFEED」方式を採用している。
  • Trafiguraは2025年8月7日、インドIndian Oil Corporation Limited(IOC)と5年間のLNG供給契約(250万トン)を締結した。
  • 千代田化工建設は2025年8月8日、西部ガスひびきLNG基地能力増強に係るプラント設備EPC業務を受注したことを発表した。
  • Venice Energyは2025年8月12日、サウスオーストラリア州アデレード港湾Outer Harbor LNG基地プロジェクトについて、AG&P LNGへの売却に合意。
  • Woodside Energyは2025年8月19日、North West Shelf(NWS)プロジェクトの2025年上半期の自社生産分が、埋蔵量の減退、施設の計画メンテナンス、及びサイクロンの影響で、前年同期比23.0%減少したと発表。
  • Woodside Energyは2025年8月19日、Wheatstone LNGプロジェクトの2025年上半期の自社生産分は、前年同期比8.6%増加となったと発表。

 

北米地域

  • FERCは2025年7月17日、Freeport LNGの第4系列プロジェクトについて、建設完了・運転開始までの期限を2031年12月1日まで追加延長する同社の2申請を承認する書簡を発行。
  • Hanwha Oceanの米子会社Hanwha Shippingは2025年7月23日、自社関係会社Hanwha Philly ShipyardにLNGタンカー 1隻を発注したことを発表した。これは約50年振りの、米国で建造されるLNGタンカーとなる。
  • Woodside Energyは2025年7月23日、オクラホマ州で計画していたH2OKプロジェクトに関して、コスト上昇や低い水素需要等を背景に撤退する旨を発表。
  • 米国政府は、2025年7月23日、「米日戦略的通商・投資協定」に関する「ファクトシート」を公表した。「日本は米国の指示により、米国のコア産業再建・拡張のため5500億米ドルを投資する」「エネルギーインフラストラクチャー・生産、これにはLNG、先進型燃料、送電網近代化を含む」としている。その中では、「エネルギーに関して、日本向け米国エネルギー輸出を大幅に増加する。米国・日本はアラスカ産LNG新規引き取り契約を検討する」とする文言もある。
  • Venture Globalは2025年7月28日、CP2 LNGプロジェクト第1段階とこれに関するパイプラインについて、FID、さらにこれらに関わる151億米ドルのプロジェクトファイナンシング締結を発表した。
  • 韓国通商産業資源部(MOTIE)は2025年7月31日、米国との通商合意の一環で、韓国が米国造船所の買い取りのため1500億米ドルの造船協力基金を設定したと発表。
  • SempraとJERAは2025年7月31日、Port Arthur LNGのフェーズ2からのLNG供給に関する20年間のSPAを発表。FOB条件にて年間100万トンが供給される。
  • NextDecadeは2025年8月1日、Bechtel との間でRio Grande LNGの第4系列・関連インフラストラクチャーのLSTK(一括請負・引き渡し方式)EPC契約を締結したと発表。
  • Fluorは2025年8月1日、同社の日揮グローバル株式会社とのジョイントベンチャーが、LNG Canada第2段階拡張計画に関してFEED更新契約を受注したことを発表。
  • DOEは2025年8月4日、Venture Globalが計画する Calcasieu Passプロジェクトからの非FTA諸国向け追加LNG輸出について、最終承認を発表。この承認により、追加年間20 bcf、およそ5カーゴに相当する量が追加で輸出できることとなる。
  • Commonwealth LNGは2025年8月4日、同LNGプロジェクトのEPC業務について、Technip Energiesと契約したことを発表。
  • LNG Canadaは2025年8月6日、連邦エネルギー規制機関(CER)に対して、12ヶ月期間の輸出許可数量を、従来の38.056 bcm(2800万トン)から、40.485 bcm (3000万トン)に修正する申請を実施。
  • NextDecadeは2025年8月7日、TotalEnergies、及びGIP(Global Infrastructure Partners)との間で、Rio Grande LNG第4系列プロジェクトの 開発に関わる合弁へ、各々が10%、50%出資することと引き換えに、資金調達へのコミットメントに係る契約を締結したことを明らかにした。
  • Kimmeridgeは2025年8月7日、Mubadala Energyからの出資が完了したことを発表。
  • Sempraは2025年8月7日、メキシコ バハカリフォルニア州のEnergía Costa Azul(ECA)LNGについて、2026年春にカーゴ出荷を開始する可能性が高いと言及。
  • CheniereとJERAは2025年8月8日、LNG SPAを締結したことを発表。JERAは、Corpus Christi、およびSabine Pass LNGプロジェクトより2029年からの22年間、FOB条件にて年間100万トン購入することとなる。契約価格はヘンリーハブリンクとなる。
  • メキシコで計画されているAMIGO LNGは2025年8月8日、海洋設備のEPC契約について、メキシコのConstructora Manzanillo(COMSA Marine)社への発注の決定を発表した。
  • Venture Globalは2025年8月12日、同社とShellの間で発生していた、Calcasieu Pass LNGからの出荷に係る契約違反の是非をめぐる裁判について、仲裁機関は同社に有利な判断を下したと発表。
  • Commonwealth LNGは2025年8月13日、同LNGプロジェクトに関して、初期的な用地準備作業以降への承認を求める申請をFERCに提出。
  • Centricaは2025年8月15日、同社のトレーディング子会社Centrica EnergyとDevon Energyの間で天然ガスに係るSPAを締結したことを発表。Devon Energyは2028年から10年間、LNG換算年間5カーゴ分に相当する天然ガスを供給することとなる。契約価格はTTFリンクとのこと。
  • Coastal Bend LNGは2025年8月18日、Solvanicとの間で、Coastal Bend LNG設備での電気化学アミン方式(EMAR)による炭素回収に関するFEEDスタディを開始したことを発表。
  • Woodside Energyは2025年8月19日、Commonwealth LNGと2022年9月に締結したSPAsについて、Commonwealth LNG側が期限内にFID含む規定項目を実現しなかったことから、2025年上半期に本契約が解消されたと発表。
  • AMIGO LNGは2025年8月19日、Gunvor Singaporeとの長期SPA締結を発表した。Gunvorは年間85万トンのLNGを20年間購入する。
  • 米国政府と欧州連合は、2025年8月21日、貿易協定枠組協定に合意したことを発表。発表によると、欧州連合は2028年まで7500億米ドル相当の米国産LNG、石油類、原子力エネルギー製品を調達する意図である。
  • Corpus Christi LNGは、同LNGプロジェクトの拡張計画(Stage Ⅳ)について、国家環境政策法(NEPA)上の事前審査手続きを開始することをFERCに申請。建設開始は2027年第3四半期に計画している。
  • SempraとConocoPhillipsは2025年8月21日、Port Arthur LNGのフェーズ2より、LNG供給に関する20年間のSPAを締結したことを発表。年間400万トンの引き取りとされる。

 

欧州および周辺地域

  • 欧州連合理事会は、2025年7月18日、ガス貯蔵規制について、冬季前に十分なガス在庫を維持する加盟諸国義務を2年間延長する改正を採択した。既存の拘束力ある90%目標は維持されるが、到達時期を10月1日から12月1日のいずれかの時点とする柔軟性を織り込む。
  • ポーランドGAZ-SYSTEMは2025年7月29日、同国初のFSRU基地設に向け、予定地のグダンスク湾の浚渫作業を開始したことを発表。当該基地は、年間6 bcmの容量を持ち、新規基地の稼働開始は2027年末・2028年始を計画している。
  • SaipemとSubsea7は2025年7月24日、同年2月23日MOU締結の際に発表された両者の合併契約について、これを締結したことを発表。発表によると、統合後の企業名はSaipem7とするとのこと。
  • ConocoPhillipsは2025年8月7日、フランスDunkerque基地でLNGの契約を締結、2028年に開始する見込みと述発表。

 

その他地域

  • カタール海運Nakilatは2025年7月25日、韓国輸出入銀行と、Nakilat所有・運航となる25隻の在来型韓国建造のLNGタンカーに向けたの第1弾のファイナンシングパッケージに合意した旨を発表。
  • Rystad Energyの2025年7月29日付研究報告によると、世界のFLNG 容量は2030年までに3倍に増加するとのこと。2024年の年間1410万トンから、2030年4200万トン、2035年までに5500万トンを見込んでいる。
  • アラブ首長国連邦(UAE)のADNOC Gasは2025年8月4日、インドHindustan Petroleum(HPCL)と、10年間のLNG供給契約に関するHoA締結を発表。本件は、年間50万トンのLNGをADNOC GasのDas Island LNGより供給する内容。
  • Golar LNGは2025年8月6日、アルゼンチンのSouthern Energy S.A.(SESA)がGolar社の FLNG船の傭船について、FIDに達したことを発表。契約開始は2028年を見込んでいるとのこと。
  • サウジアラムコは2025年8月15日、Jafurahガス処理諸設備に関してのリース・リースバック契約を国際投資コンソーシアムとの間で締結したことを発表。Jafurahはサウジアラビア最大の非随伴ガス開発案件であり、本件は2021年から2030年にガス生産容量を60%増加するサウジアラムコの計画の一環。

 

(注: bcm: 10億m3、CCS: 炭素回収・貯蔵、DES: 持ち届け ex-ship、DOE: 米連邦エネルギー省、EPC: エンジニアリング・調達・建設、EPCI: エンジニアリング・調達・建設・設置、 EPCm: エンジニアリング・調達・建設管理、FEED: 基本設計、FERC: 米連邦エネルギー規制委員会、FID: 最終投資決定、FLNG: 浮体液化設備、FOB: 本船渡し、FSRU: 浮体貯蔵・気化設備、FSU: 浮体貯蔵化設備、HOA: 基本合意、MOU: 覚書、SPA: LNG売買契約)

 

 

作成協力 一般財団法人日本エネルギー経済研究所

 

添付ファイル