2025年11月

天然ガス・LNG価格動向

直近の値動き

アジア

  • 北東アジアのアセスメントされたスポットLNG価格JKMは、11月前半から半ばにかけては、北東アジアでの需要低迷を受けて10ドル後半まで下落。後半になり1月受渡に切り替わると、米国のLNG生産量増加による船舶不足を背景とした傭船費の上昇を主要因として11ドル半ばに上昇した。
  • 財務省貿易統計速報に基づくと、2025年10月の日本平均LNG輸入価格は100万Btuあたり10.55ドル、円建てでは1トンあたり81,786円となった。前者のドル建て価格は、2025年7月の全日本平均原油輸入CIF価格が2025年6月より上昇したものの、前月比0.22ドル下落した。供給地域別では、米国産は10.53ドル、ASEAN地域産が10.33ドル、中東産が10.92ドル、ロシア産が10.55ドルであった。また、10月の北東アジア各国の平均輸入価格は、中国9.27ドル、韓国9.92ドル、台湾9.78ドルであった。全日本平均原油輸入CIF価格(JCC: Japan crude cocktail)は2025年10月には1バレル当たり74.28ドル、円建てでは1キロリットル当たり69,886円となった。
  • 10月の日本のLNG輸入量は、585万トンと前年同月比で10.5%増加した。10月の中国のLNG輸入量は576万トンと前年同月比で10.8%減少、韓国のLNG輸入量は332万トンと前年同月比で24.7%減少、台湾のLNG輸入量は225万トンと前年同月比24.8%増加となった。

米国

  • 米国スポットガス価格HHは、月初は冬季需要となる12月限月のスタートに伴い4ドルを超えて推移。その後米国全域で気温低下の予報が続いたこと、LNGフィードガス需要の高まり、並びに在庫の引出しが増えたことで月全体を通して4ドル半ば付近の価格を維持した。11月後半に入ってからは一度北西部や南部での気温上昇予報を受けて下落する動きも見られたが、その後の市場の予測より高い在庫引出しを受けて再度上昇し、4.6ドルとなった。

欧州

  • 欧州ガススポット価格TTFは、月初は10ドル半ばからスタートし、11月前半には北西欧州の風力発電出力低下の予測を受け、一時11ドルを超えたが、温暖な気温予測と潤沢な供給により、11月中旬には再び10ドル半ばまで下落した。その後は気温の大幅な低下予測を背景に10ドル後半まで緩やかに上昇したものの、潤沢な供給を背景に11月後半には10ドル前半まで下落した。

天然ガス・LNG価格推移(直近2年)

中長期の値動き

2024年

  • 2024年1月にはJKMは概ね100万Btuあたり9ドルで推移した。2月に入り北東アジア地域での旧正月後には下落基調は更に拍車がかかり8ドルを割ったが、3月には短期的な需要が発生したことなどから一時10ドルに近づいた。4月半ばには中東情勢激化への懸念等もあり中旬に11ドル前半まで急騰するも、下旬には緊張緩和により10ドル前半で推移。5月は夏季に向けた需要増を背景に、下旬には11ドル後半から12ドル台前半を推移。6月も夏場の需要増等を背景に一時13ドル半ばまで上昇。7月は需要が低調ながら価格下落による短期的な購入意欲の高まりもあり11ドル後半から12ドル前半を推移。8月中旬には地政学的な不透明さを背景に14ドル半ばを付け2024年中の最高値を更新した。9・10月は低需要を背景に軟化し13ドル付近を推移。11月には気温低下と地政学的緊張の高まりにより15ドル台を付け、2024年中の最高値を更新している。その後上昇は一時一服するも翌年のロシア産ガスフローの不透明感を受け再び上昇基調に転じた。

2025年

  • 2025年1月のJKMは欧州ガス価格に連動する形で主に100万Btuあたり13-14ドル台を推移。2月には一時2023年11月以来の17ドルを付けるもほどなく下落に転じた。3月は北東アジアでの低需要を背景に、一時12ドル前半まで下落したものの、その後地政学的リスクの高まりにより13ドル後半まで上昇した。4月は米国の関税政策発表による世界的な景気後退の懸念から11ドル前半まで急落したが、その後反発し12ドル前半で推移。5月は市場動向が夏季需要に本格的にシフトしたことや、ウクライナ-ロシア間の和平交渉に進展がみられなかったことから、中旬に12ドル後半まで上昇し、その後は12ドル半ばで推移した。6月にはイスラエルとイランの衝突による地政学的緊張の高まりを受けて、一時14ドル後半まで上昇したが、その後の停戦を受けて12ドル前半まで下落。7月は北東アジアでの気温情報による需要増加から8月分カーゴが不足、13ドル付近まで値を上げたが、9月配送分に切り替わったことで11ドル半ばまで下落した。8月は充分な供給と低調な需要を背景に、中旬には11ドル前半まで下落したものの、その後ウクライナ・ロシア間の停戦交渉を巡る不透明感の高まりから、11ドル後半まで上昇。9月も引き続き概ね11ドル台で推移。10月は需要が低調であったことから10ドル半ばまで値を下げたが、冬季シーズンとなる12月配送分に切り替わった後に、11ドル台まで再度上昇。11月は需要低迷が続く中で前半は10ドル後半まで下落したものの、後半は米国のLNG生産量増加による船舶不足を背景とした傭船費の上昇を主要因として11ドル半ばに上昇した。

天然ガス・LNG価格推移(直近10年)

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(出典)
米国HH(Henry Hub)価格: NYMEX Futures and Options, CME Group
蘭TTF(Title Transfer Facility)価格:ICE Endex, Intercontinental Exchange
JKM: LNG Japan/Korea Marker© 2025 by S&P Global Platts, a division of S&P Global Inc.
JOGMECスポットLNG価格:JOGMEC「日本着スポットLNG月次価格」、2021年3月までは経済産業省「スポットLNG価格調査」を出典とする
日本平均LNG輸入価格: 財務省貿易統計をもとに作成
EUA(EU ETS): ICE Endex, Intercontinental Exchange

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天然ガス・LNG在庫動向

日本

  • 2025年6月末の国内LNG在庫量は511万トンで、前月比4.6%、24.9万トンの減少、前年同月比では1.1%減少し、過去5年平均値を10万トン下回った。
  • 2025年7月末の国内LNG在庫量は443万トンで、前月比13.3%、68.2万トンの減少、前年同月比では5.9%減少し、過去5年平均値を41万トン下回った。
  • 7月末のガス事業用LNG在庫量は222万トンで、前月比12.0%減、前年同月比では7.8%減となった。7月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比10.8%減の218万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比5.6%減の194万トンだった。
  • 8月末のガス事業用LNG在庫量は194万トンで、前月比12.3%減、前年同月比では15.5%減となった。8月の都市ガス用LNG消費量は前年同月比12.5%減の199万トン、都市ガス用LNG受入量は前年同月比14.2%減の173万トンだった。
  • 6月末の発電燃料用LNG在庫量は259万トンで前月比8%減、前年同月比0.9%の増加となった。6月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で、2.2%増の261万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で3.7%減の276万トンであった。
  • 7月末の発電燃料用LNG在庫量は221万トンで前月比14.6%減、前年同月比3.8%の減少となった。7月の発電燃料用LNG消費量は、前年同月比で、2.2%減の343万トン、発電燃料用LNG受入量は、前年同月比で4.6%減の348万トンであった。
  • 2025年11月19日に経済産業省が発表した「発電用LNGの在庫状況」によると、大手電力事業者の11月16日時点のLNG在庫は223万トンであった。昨年同月末比では51万トン上回り、過去5年間の11月末平均を18万トン上回っている。

国内LNG月末在庫量(直近2年)

国内LNG月末在庫(直近10年)

(出典)
経済産業省「ガス事業主生産動態統計」及び「電力調査統計・火力発電燃料実績」をもとに作成したもので、これら月末在庫を合算した値を国内在庫としてみなしたもの。なお、利用可能なデータは2008年1月以降のものであるため、過去5年平均は2013年1月分から計算している。


米国

  • 2025年11月14日の米国天然ガス地下貯蔵有効稼働ガス在庫(ワーキングガス)は、米国エネルギー情報局(EIA)のデータによると、3.9 Tcfで前月比3.6%増となった。在庫量は昨年同時期と比較すると0.6%低く、過去5年平均値を146 Bcf上回っている。

米国天然ガス地下貯蔵量(直近2年)

米国天然ガス地下貯蔵量(直近10年)

(出典)
米国エネルギー情報局(U.S. Energy Information Administration, EIA)のデータをもとに作成


欧州

  • 2025年11月19日現在のAggregated Gas Storage Inventory(AGSI+)加盟各社中、EU加盟国各社が有する欧州天然ガス地下貯蔵在庫は921.6 TWh(LNG換算6,097万トン相当)であった。これは前年同期より10.6%、109.7 TWh (LNG換算726万トン相当)下回るものだった。貯蔵容量に対する充填率は80.71%であり、前年同期の89.41%を下回り、過去5年間平均値の89.87%を下回った。貯蔵容量の大きなドイツ、イタリア、オランダの充填率はそれぞれ73.16%、91.16%、70.58%であった。

欧州天然ガス地下貯蔵量(直近2年)

欧州天然ガス地下貯蔵量(直近10年)

(出典)
Aggregated Gas Storage Inventory(AGSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2011年1月以降のものであるため、過去5年平均は2016年1月分から計算している。

 

  • 2025年11月19日現在のAggregated LNG Storage Inventory(ALSI)加盟各社が有する欧州LNG在庫量は577万m3で、前月比16.5%増加、前年同日比22.5%増加、過去5年平均値を12.0%上回っている。貯蔵容量に対する充填率は61.0%であり、前年同期の52.2%を上回っている。

欧州LNG在庫量(直近2年)

欧州LNG在庫量(直近10年)

(出典)
Aggregated LNG Storage Inventory(ALSI), Gas Infrastructure Europeのデータをもとに作成。なお、利用可能なデータは2012年1月以降のものであるため、グラフ中の過去10年平均及び過去10年平均幅の値については、5年未満の値が含まれる。


天然ガス・LNGプロジェクト動向

ハイライト

  • 米国、カタールのLNGプロジェクト開発者とアジアと欧州の買主との複数の長期LNG SPA締結への動きが顕著である。SempraのPort Arthur LNG、NextDecadeのRio Grande LNGの大型LNGインフラストラクチャープロジェクトの進展、ブルネイ、アラブ首長国連邦での拡張、開発活動がみられた。上流資産を統合し、新しいサプライチェーンを開発するための戦略的合弁事業、パートナーシップが、LNG生産・輸入設備拡大に向けた世界的な投資を促進している。

 

アジア・オセアニア地域

  • Shanghai Petroleum and Natural Gas Exchangeへの2025年10月29日付公表資料によると、北京燃气(Beijing Gas)が自社天津南港基地から、2025年11月1日から2026年4月1日の払い出し予定で5,000トンのLNGをオークションした。
  • インドPetronet LNGは2025年11月10日、Dahej基地で進行中の拡張により、2026年3月までに年間500万トンの容量が追加となる、と述べた。
  • カタールQatarEnergyは2025年10月29日、インドGujarat State Petroleum Corporation(GSPC)との間で、インド向け最大年間100万トンのLNG供給に関しての17年間のSPAを締結したことを発表した。このLNGは、2026年からインド国内の諸基地にDES条件で引き渡されることとなる。QatarEnergy・GSPC間の今回のSPAは、2019年に締結された最初の長期LNG供給契約に続くものとなる。
  • インドTHINK Gasは2025年11月18日長期ガスSPAをShell Energy Indiaと締結したことを発表した。ShellはHazira LNG基地で自社ポートフォリオを通じて天然ガスをTHINK Gasに供給することとなる。
  • フィリピンPrime Infrastructure Capital(Prime Infra)は2025年11月17日、First Genのバタンガスシティでのガス資産を買い取る取引が完了したことを発表した。Prime Infraは、ガス火力発電設備・LNG輸入基地の60%支配権付持分を有することとなる。発電設備についてFirst Genは40%所有権を維持する。LNG基地について、各20%をFirst Gen、東京ガスが持つ。
  • 三菱商事は2025年11月7日、自社が100%を出資するDiamond Energy Exploration & Production(Brunei Deepwater)B.V.(DEEP)を通じて参画しているブルネイ沖天然ガス鉱区CA2プロジェクト(DEEP社出資比率18.75%)にFIDを行ったことを明らかにした。同鉱区の商業生産開始は2030年頃を予定し、安定生産期に年間290万トンの天然ガスを生産する見込みで、Brunei LNG Sdn. Bhd.に販売される。
  • JERAは2025年10月27日、インドネシアPT PLN Energi Primer Indonesia(PLN EPI)と同国におけるLNGバリューチェーン構築等に向けた共同調査の初回調査結果を取りまとめたことを発表した。両社は2025年6月17日に共同開発調査契約を締結し、調査を進めている。
  • マレーシアPETRONASは2025年11月4日、子会社Vestigo Petroleum Sdn Bhdを通じて、インドネシアPT Pertamina Hulu Energi(PHE)と、北スマトラ沖 (NSO) 開発機会に関する主要条件合意(KPA)を締結したことを発表した。今回の合意は、2025年3月の上流石油・ガス部門でのパートナーシップ機会を検討するMOUに基づくものとしている。
  • マレーシアPETRONAS、イタリアEniは2025年11月3日、地域内での上流合弁事業設立のための投資契約を発表した。この合弁事業は、マレーシア、インドネシアの主要炭化水素地域における重要上流資産を統合する。新合弁事業は2026年設立を見込んでいる。
  • 豪州の労働組合のアンブレラ組織Offshore Allianceが2025年11月20日に明らかにしたところによると、Woodside EnergyのPluto 2プロジェクトで働く各組合が、豪州公正労働委員会(FWC)への申請で争議許可を求めている。建設企業Bechtel が同拡張プロジェクト建設を担当する請負会社である。「Offshore Allianceは、BechtelがPluto 2において標準を下回るオファーを出したことに対抗して、EWCに争議是非の投票を実施する申請を行う現場権を行使した」とした。

 

北米地域

  • ホワイトハウスは2025年10月29日、 "Fact Sheet: President Donald J. Trump Brings Home More Billion Dollar Deals During State Visit to the Republic of Korea" を発表した。この中で、韓国ガス公社が、年間330万トンの米国産LNGを、Trafigura、TotalEnergyを含む売主との長期ベースで、それら売主のポートフォリオおよびCheniereのような米国LNG生産者とのオフテイク契約を通じて、購入する契約を締結した、と述べた。
  • EPA(米連邦環境保護庁)が2025年9月16日に開始し、同11月3日に締め切られた温室効果ガス報告プログラム(GHGRP)に関するコメント期間中、米商工会議所、および米LNG協会(LNG Allies)含む業界団体は、GHGRP継続を支持した。
  • Cheniere Energyの2025年10月30日報告によると、2026年は初めて5,000万トンを超えるLNGを生産することを期待している。長期契約量は2025年の4,300万トンから2026年は4,700万トンに増加、300 - 500万トンがスポット市場向けになると見込んでいる。
  • Corpus Christi Liquefaction(CCL)、CCL Midscale 8-9("CCL Midscale" そしてCCLと合わせて "CCL Entities")は2025年11月14日、FERCにCCL Entitiesが予定しているその設備のLNG生産容量拡大の限定的修正申請が、FERCが義務付けるプレファイリング(事前審査)手続きの対象とならないことに関して判断を要請した。2025年3月10日、FERCはCCL Entitiesに、最大LNG生産容量年間170 bcfのミッドスケール第8・9系列・随伴諸設備で構成される "Trains 8 & 9 Project" の立地、建設、操業を承認した。CCL Entitiesはミッドスケール第1 - 9系列のLNG生産容量を現在の承認済み年間 752.14 bcf(1,565万トン)
  • から1,003.14 bcf(2,087万トン)に、251 bcf分増強する("CCL Midscale Uprate")のFERC承認を求めている。ステージ3プロジェクト最終設計・建設期間中になされた調整改善、コミッショニング期間中に収集された生産データに基づき、CCL Entitiesミッドスケール系列の生産容量に関して、より正確な知識を蓄積している。これらの調整・最適化は既存諸設備の大幅改造、新規諸設備の建設も追加環境影響ももたらさないとのこと。CCL EntitiesはCCL Midscale Uprateの申請提出を2025年12月5日までに行う見込みとしている。これによりCCL Entitiesはプレファイリング適用除外判断を11月21日までに発行することをFERCに求めている。
  • FERCは2025年10月28日、Cameron LNG拡張プロジェクトについて、同月21日に同社が天然ガス液化・輸出設備の建設・業務開始期限を、2027年11月17日から、2033年3月16日まで延長することの承認をFERCに申請したことを明らかにした。
  • Sempraの2025年11月5日報告によると、Port Arthur LNG第1段階プロジェクトは引き続き前進しており、第1系列は2027年COD(コマーシャル稼働開始)見込みである。引き続き予定通り、予算内である。第3四半期中に、SempraはPort Arthur第2段階FIDに達し、Bechtelとの固定価格EPC契約下で公式推進通知を発した。
  • ConocoPhillipsは2025年11月6日、Port Arthur第1段階からの最初の年間500万トン分を、欧州、アジアの気化・販売契約に全て割り当て済み、と述べた。同社は最近、Port Arthur第2段階から年間400万トン、Rio Grande LNGから年間100万トンの引き取りに合意し、ConocoPhillipsの引き取りのポートフォリオを、年間1,000万トンへと引き上げた。これは自社目標として公表している年間1,000 – 1,500万トンの下限に相当する。
  • ExxonMobilは2025年10月31日、Golden Pass LNGプロジェクトが引き続き年末頃に稼働開始する予定を維持していることを再確認した。Golden Pass LNG Terminal はFERCからの2025年11月12日付書簡により、第1系列への燃料ガス導入の許可を得た。
  • 千代田化工建設は2025年11月18日、Chiyoda International Corporation(CIC)・McDermottが、Golden Pass LNGプロジェクトに関して推進主体Golden Pass LNG Terminal(GPX)と、本プロジェクト全体の完工までの遂行に関する改定EPC契約を同13日に締結したことを発表した。
  • 米Venture Global、スペインNaturgyは2025年11月10日、2030年から20年間、Venture Globalから年間100万トンのLNGについて新規長期SPA締結を発表した。2018年Venture Globalによる最初の契約以来のスペインでの長期契約となる。これまでにVenture Globalはスペイン向けに35カーゴをCalcasieu Pass、 Plaquemines設備から供給した。
  • 米Venture Globalは2025年11月11日、三井物産との新規長期LNG SPA締結を発表した。三井物産は年間100万トンのLNGを、2029年から20年間、Venture Globalから購入する。Venture Globalにとり日本企業と3件目の長期契約であり、2025年これまでにVenture Globalが締結した長期契約は、年間675万トン分に及ぶ。
  • Venture Globalは2025年11月17日、Plaquemines LNG拡張プロジェクト許可承認をFERCに申請した。この拡張に伴う輸出承認をDOEに申請済みである。Venture Globalは同プロジェクト見込み生産量を、液化系列の最適化継続と強力な市場の需要により、従来発表していた計画よりも40%近く増加している。この拡張は、3段階で建設され、32モジュラー液化系列で構成、ピーク生産容量年間3,000万トンを追加することとなる。Plaquemines設備全体の生産容量を年間5,800万トン強に増加することとなる。
  • NextDecadeは2025年10月30日、開発活動の最新状況を報告した。Bechtelとの複数のEPC契約下で、2025年9月時点でRio Grande LNG設備第1・2系列、共通諸設備のプロジェクト完成割合は55.9%だった。第3系列は33.4%だった。NextDecadeは第6から8系列を開発している。稼働すればNextDecade総液化容量を合計年間1,800万トン分増加することが見込まれる。第6系列はRio Grande LNG設備既存の敷地壁内・第1 - 5系列隣接で開発されている。NextDecadeは第6系列のFERCへのプレファイル (事前審査申請) を2025年内、公式申請を2026年内に見込んでいる。第7・8系列開発について、敷地内の複数の位置を検討している。
  • Baker Hughesは2025年11月6日、NextDecadeのRio Grande LNG設備第5系列向け主液化機器を供給することについてBechtel Energyからの受注を発表した。この受注は、第4 - 8系列向け Baker Hughes 機器・随伴業務を対象とする既に締結済みの包括契約の一環として、第4系列に関しての受注に次ぐものである。
  • NextDecade主導のRio Grande LNGは2025年11月14日付FERC宛書簡によると、自社テキサス州ブラウンズヴィル港で建設中のプロジェクトの許可液化容量を増量することを計画している。Rio Grande LNGは1系列当たりの生産容量を年間540万トンから603万トン、総量ベースで2,700万トンから3,015万トンに拡大する計画である。LNG輸送船舶の寄港数は312隻から355隻に増加することが含まれる。Rio Grande LNGはこの増量がプレファイリング(事前審査)手続きに関して適用除外とする判断を11月21日までに行うことをFERCに要請した。
  • FERCは2025年10月28日、Commonwealth LNG宛に、プロジェクトの建設完了・営業運転開始期限を、2027年11月から2031年12月31日まで延長する同社による2025年10月2日付の申請を承認する指令書簡を発行した。
  • Energy Transferは2025年11月5日、Mid Ocean Energyと、後者によるLake Charles LNG 30%出資参加・これに応じた割合のLNG引き取りに関して話し合っていることを明らかにした。Energy Transferは自社出資を20%に引き下げるために売却を意図している残り出資分について複数の他企業と話し合っているとのこと。 Energy Transferはまた、FIDに必要な残り引き取り量に関して、複数の引き取り顧客と、非拘束HOAsを、拘束力ある契約に切り替えるべく話し合いを進めているとのこと。
  • Aramcoは2025年11月19日、米国の主要企業各社と、17本のMoUs、契約を発表した。MidOcean EnergyによるLake Charles LNGプロジェクトへの投資可能性に関わるMOU、Aramco TradingによるCommonwealth LNGプロジェクトでのLNG・ガス購入検討文書が含まれる。
  • Vitolの2025年11月5日の発表によると、ePointZero子会社International Resources Holding (IRH) が、Delfin LNG・Vitolと、Delfinの米国の輸出設備からのLNG年間100万トンの購入・販売についての20年間HOAを締結した。Delfin LNG はLNGをFOB条件でVitolに供給し、VitolがIRH Global Trading (IRHGT) 向けにこれを引き渡す。
  • 米Argent LNGは2025年10月31日、年間2,500万トンPort Fourchon LNG輸出プロジェクトの開発に関わるリソースレポート1・10を、FERCに提出したことを明らかにした。
  • カナダTourmaline Oilは2025年11月5日、日量50,000百万btuの天然ガス (LNG年間5カーゴ相当) をCentrica Energyに引き渡す長期契約を締結したことを明らかにした。2028年4月開始の10年間で、TTF価格連動から差し引きで価格設定する。Tourmalineは短期LNGネットバック供給契約をEDF Trading North Americaと締結した。日量50,000百万btu の天然ガスを、米ガルフ地域に2027年4月から19ヶ月間供給する。価格はTTF連動から差し引きで設定する。Tourmalineは短期LNGネットバック供給契約をHartree Partnersと締結した。日量30,000百万btu の天然ガスを2026年4月から1年間供給し、TTF連動から差し引きで設定する価格を受け取る。今回の発表によると、Tourmalineは2026年平均日量213,000百万btu分を国際価格方式 (TTF/JKM) で有することとなる。これが2027年末253,000、2028年末333,000百万btuに増加する。
  • Western States and Tribal Nations (WSTN = 米西部諸州・民族連合) エネルギーイニシアティブは2025年10月21日、 "Rocky Mountain Gas Roadmap & Implementation Playbook" を公表した。このスタディは、ロッキー山脈地域のガスを市場に結び付けるために太平洋北西部、南西部の2経路を特定している。このスタディによると、ロッキー山脈地域のガス生産者は、メタン排出削減、フレアリング最小化、認証済みガスプログラムで米国でも最先端にある。WSTNは、州、自治体、主権民族の諸政府のイニシアティブである。ニューメキシコ州知事によると、ロッキー山脈地域のガスは、損益分岐コスト100万Btu当たり3.10 - 3.90米ドルのコスト効率的な生産、大幅なメタン排出削減を実現した生産者からの低カーボン認証済ガス、277兆立方フィートの技術的に回収可能な埋蔵量といった競争上の強みを持つという。同知事によると、南西経路は、パナマ運河経由のガルフ経路に比してアジアへの海上輸送期間を約50%短縮するとのこと。
  • 東京ガスは2025年11月17日、東京ガスアメリカ社が出資する米テキサス州のガス開発・生産事業会社TG Natural Resources (TGNR) が、その子会社TGNR TVL (TVL) の全持分をGrayrock Energy IVへ譲渡することを同14日に決定したことを発表した。資産効率向上を目的とした資産ポートフォリオ見直しの一環としている。
  • Glenfarne Alaska LNGが多数を所有し開発するAlaska LNG、エネルギーテクノロジー企業Baker Hughesは2025年11月11日、Alaska LNG推進のための戦略提携を発表した。Glenfarneは、Baker Hughesを、LNG設備向けの主冷凍圧縮設備、North Slopeガス処理設備の発電機器の供給者として選定している。Baker HughesはAlaska LNGを支えるため戦略投資にもコミットしている。Glenfarneは、Alaska LNGを、その実行を加速するため経済的に独立した2段階で開発している。第1段階は、アラスカ州内のエネルギー需要対応のためNorth Slopeから天然ガスを輸送する807マイル (1,299 km) ・42インチ径パイプラインで構成される。Worleyはプロジェクトのこの段階についてのFIDにつながるこのパイプラインの最終的なエンジニアリング・コスト分析を12月に完了する見込み。第2段階は、LNG輸出能力年間2,000万トンを可能とするべくLNG設備・関連インフラストラクチャーを加え、2026年末FIDを宣言することが見込まれる。Glenfarneは2025年3月、Alaska LNGを主導する開発者となった。それ以降Glenfarneは、日本、韓国、台湾、タイの主要LNG買主からFID到達に必要な数量の60%以上となる年間1100万トン分について初期的なコマーシャルコミットメントを確保している。この中には東京ガス、JERA、POSCO Internationalとの最近の合意が含まれる。
  • Harvest Midstreamは2025年11月11日、米アラスカ州ニキスキのKenai LNG設備買い取りの取引を完了したことを発表した。既存LNGインフラストラクチャーの再開発計画を進めている。買い取りには、100エーカー (404,680 m2) の沿岸工業用地、LNG貯蔵107,000 m3、138,000 m3までのLNG輸送船舶に対応可能な桟橋インフラストラクチャーが含まれる。この設備はアラスカ州南中部の短期的なエネルギー需要にLNG輸入により対応しつつ、世界のエネルギー市場へのアクセス拡大により、将来の輸出ポテンシャルを維持する戦略的なプラットフォームとなる。Harvestは輸入容量を増強するため既存のFERC承認の修正を求めており、世界のLNG供給者、潜在的な引き取り顧客と話し合いを進めている。Harvestは、2026年第2四半期のFID、2028年前半のLNG輸入を目指している。
  • カナダLNG Canadaは2025年11月6日、2系列中の2系列目よりLNG生産を開始したことを発表した。
  • カナダPembina Pipeline、マレーシアPETRONASは2025年11月5日、PembinaのCedar LNG設備における液化容量年間100万トン分について、両社子会社による20年間契約の締結を発表した。Pembinaは輸送・液化容量をPETRONAS LNGに20年間提供する。Pembinaはこれまでに、年間150万トンのLNGの20年間のテイクオアペイ型液化加工委託契約を締結し、Cedar LNGに関する2024年6月のFIDを支え、最終的には主要なプロジェクトのタイミング・経済上のパラメーターを維持するため、この容量を後段で再販売することを見込んでいた。今回のPETRONASとの契約は、Pembinaによる再販売活動の最初のステップである。Pembinaは残り年間50万トン分の容量に関して、2025年末までに公式契約に至ることを期している。Cedar LNGプロジェクトは、2028年末稼働開始を見込み、予定通り、予算内で進行している。
  • カナダWoodfibre LNGは2025年11月6日、プロジェクト建設活動を支えるため2隻目の労働力居住用船舶 (floatel) について、ブリティッシュコロンビア州・カナダ連邦環境監督当局、スクワミッシュネイションから、規制承認を受けたことを発表した。1隻目のfloatelであるMV Isabelle Xは2024年6月より現場で使用中。1隻目同様、ヴァンクーヴァーの企業Bridgemansが2隻目を提供、運用管理する。
  • カナダ政府メジャー・プロジェクト・オフィス(MPO)は2025年11月14日、国家重要プロジェクト第2陣を発表した。Ksi Lisims LNG、同プロジェクトや重要鉱物開発等の産業プロジェクトを支えるNorth Coast Transmission Line(NCTL)が含まれる。Ksi Lisims LNGは、天然ガス合計年間22.4 bcm(1,650万トン)を輸出するFLNG2基の建造・操業を計画している。
  • Sempraは2025年11月5日、ECA LNG(Energía Costa Azul)第1段階プロジェクトは95%以上が完成し、プレコミッショニング作業が進行中であると述べた。引き続き2026年春のLNG生産開始、その後の最初の複数のカーゴを見込んでいる。

 

欧州および周辺地域

  • TotalEnergiesは2025年11月17日、Energetický a průmyslový holding(EPH)との間での、西欧(イタリア、英国、アイルランド、オランダ、フランス)におけるフレキシブル発電(ガス火力、バイオマス発電、バッテリー)の50%買い取り契約締結を発表した。両社50/50合弁事業体が、これらの資産の管理運営、事業開発を担当し、両社それぞれ同合弁事業との委託加工契約に基づき自社分電力を販売する。この取引は、稼働中・建設中のフレキシブル発電資産総容量14 GW以上を対象範囲とする。取引完了は2026年半ばの見込み。
  • ドイツDeutsche Energy Terminal(DET)は2025年11月19日、FSRU Höegh Gannetがデンマークの船舶ヤードで改善を施されBrunsbüttelに戻ることを発表した。
  • INEOS Groupは2025年11月6日、INEOS EnergyがKinetik Holdings社と、2027年からの欧州向け天然ガス供給のため長期取引を締結したことを発表した。最大年間50万トンを供給する。TTFネットバック方式の価格設定を用いる。
  • イタリアOLT Offshore LNG Toscana基地運営会社は2025年11月3日、新規の小規模LNG (SSLNG) サービスの容量配分の最初のオークションについて、7,500 m3の12スロットに関して、2025年11月から2026年11月まで1ヶ月毎に配分する形で完了したことを発表した。
  • スペインEnagásは2025年11月4日、Enagás(75%)・Reganosa(25%)が所有するGijónのLNG基地Musel Energy Hubが船舶、タンカーへの燃料積み込みのためのバイオLNG供給サービスを開始することを発表した。このサービスは相互接続しているインフラストラクチャーを利用して、ガス網に注入されるバイオメタンをバイオLNGと認識して同基地経由で供給できるものとしている。
  • ポーランドORLENは2025年11月7日、ウクライナNaftogazと、将来のガス供給契約の枠組を設定する合意を締結したことを発表した。2026年第1四半期に米国から3件のLNGカーゴを引き渡すこととなる。これらのカーゴはORLENが容量を予約している2基地中の一方で輸入し、気化、パイプラインでウクライナに輸送されることとなる。両社は直ちに最終的なコマーシャル条件に合意し、公式契約を締結することとしている。今回の合意により、Naftogazとの全契約により供給されるガスの総量は1 bcm近くなる。
  • Daphne Technology、AngelicoussisグループMaran Gasは2025年10月30日、LNG輸送船舶Maran Gas Chios搭載でSlipPureTM Plasma-Catalytic Methane Slip Aftertreatmentシステムの初めての配備となった共同でのパイロットプロジェクトの完了を発表した。このトライアルでDaphne Technologyはメタンスリップ4 ± 2 g/kWhの削減を実現した。SlipPure™ Plasma - Catalyticシステムは、Daphne Technologyの実用化済みPureMetrics™排出監視プラットフォームとともに、陸上用途、海上用途両方での実用化を目指して開発されることとなる。
  • Venture Globalは2025年11月7日、ギリシャATLANTIC - SEE LNG TRADEと、前者より2030年開始・20年間、年間50万トンのLNG供給について新規SPAを締結したことを発表した。Atlantic-See LNGはギリシャAKTOR・DEPA間の新たな合弁事業である。
  • ウクライナNaftogazは2025年11月7日、ギリシャATLANTIC-SEE LNG TRADEと覚書を締結したことを発表した。両社はギリシャの複数のLNG基地・垂直回廊を通じて、米国から欧州・ウクライナ向けのLNG供給をもたらすことに合意した。
  • ギリシャDEPA、ウクライナNaftogazは2025年11月16日、12月から2026年3月までウクライナに天然ガスを供給するためLOI(覚書)を締結したことを発表した。米国起源のLNG気化ガスが、ギリシャ(DESFA)、ブルガリア(Bulgartransgaz)、ルーマニア(Transgaz)、モルドバ(VestMoldTransgaz)、ウクライナ(GTSOU)の地域のガス輸送網企業(TSOs)が共同でオファーする 「ルート1」により輸送されることとなる。
  • ウクライナDTEKは2025年11月18日、トレーディング子会社D.TRADINGが初の米国起源のLNGカーゴをリトアニアKlaipėda基地経由で引き渡したことを発表した。ルイジアナ州Plaquemines設備でGaslog Houstonに積み込まれ、DTEKとしてFOB条件で初めて購入された。
  • 英国外務省は2025年11月12日、ロシア産LNGに関する海洋航行関連サービスの禁止を導入する意図を発表した。この禁止は2026年中に段階的に実施される。

 

その他地域

  • Technip Energiesは2025年10月30日、モザンビークCoral Norte FLNG設備の初期作業を遂行する契約を受注したと述べた。Technip Energiesの2025年第3四半期の主要業績としては、カタールQatarEnergy North Field拡張第8系列プレコミッショニング・スティーム製造の開始、QatarEnergy North Field Southにおける基盤への機械装置の設置開始、鐵鋼構造の立ち上げ開始、オマーンMarsa LNGにおける処理系列・サブステーション建屋の土木作業開始等が含まれた。
  • アブダビADNOCは2025年11月4日、Shell International Trading Middle Eastと最大年間100万トンのLNG引き渡しの15年間のSPAを発表した。ADNOCにとって Shell とは初の長期LNG販売契約、 Ruwais LNG プロジェクトの8件目の長期引き取り契約である。今回の契約により、2024年7月のFIDの16ヶ月後、同プロジェクトの計画されている年間960万トン容量中、800万トン以上がアジア・欧州の買主達と長期取引を確保した。Shellは子会社を通じて同プロジェクトに10%出資を有している。
  • UAE(アラブ首長国連邦)アブダビAD Portsは2025年11月4日、AD Ports・Nimex Terminalsが、Khalifa港湾を、低カーボンエネルギー・石油化学ロジスティックスのトレーディングハブとすべく、2件の長期契約を締結したことを発表した。これら契約は、UAE初の民間部門でのLNG・LPG基地ハブの開発を含む。2028年半ばに稼働開始を期待、定常運転はLNG基地に関して2031年、LPG基地は2033年を期待している。
  • UAE(アラブ首長国連邦)アブダビAD Ports海洋・海上輸送部門Noatum Maritimeは2025年11月5日、バーレーンBapco Upstreamより、Khalifa Bin Salman港湾の洋上LNG基地Bahrain LNG Import Terminal(BLNG)向けの海洋周り業務の5年契約を受注したことを発表した。Noatum Maritimeは、LNG輸送船舶、FSUsの曳船・着離桟、24/7緊急時対応・スタンバイ業務を行うこととなるとしている。
  • オマーン外務省は2025年11月4日、スペインとの間で、両国実業界の通商・投資関係の発展に向け、グリーンメタノール、LNG、上下水道管理、経済協力の4件のMoUを締結したことを発表した。Oman LNG・スペインNaturgyが締結した3件目は、2030年から10年間、年間100万トンの供給可能性に向けた長期LNG SPAを検討するものとなる。
  • Excelerate Energyは2025年10月28日、イラクの電力省の子会社との間でKhor Al Zubair港湾での同国初のLNG輸入基地開発について正式契約を締結したことを発表した。この統合型プロジェクトは、気化業務・LNG供給に関して延長オプション権付の5年契約で契約上の最小引取量を日量0.25 bcf(年間190万トン)としている。Excelerateは保証気化容量日量0.5 bcfに対応するよう設計された浮体LNG輸入基地を建設する。Excelerateは自社最新のFSRU Hull 3407を配備、桟橋でのFSRU操業を可能とする上部構造・バース改造を実施する。コマーシャル稼働は最終承認、建設日程、その他最終諸条件次第ながら、2026年開始が見込まれる。Hull 3407は韓国現代重工業で建造中、2026年引き渡し予定である。
  • イタリアEniは2025年10月24日、コンゴ共和国沖Marine XII鉱区のCongo LNGプロジェクト第2段階の一環としてLNG生産増強のためNguya FLNG生産設備が8月に現地に向け出港した、と述べた。今回の発表によると、当該FLNGは契約決定から出港まで僅か33ヶ月間で設計・建造された。Congo LNGプロジェクトは生産容量を年間60万トンから300万トンに拡大する。
  • ExxonMobilは2025年11月20日、モザンビークRovuma LNGプロジェクトのフォースマジュールを解消したことを明らかにした。同プロジェクトは、FID 2026年、LNG生産開始2030年を見込んでいる。
  • イタリアEniは2025年10月24日、同月アルゼンチンYPFと、同国Vaca Muerta地域ガスを商業化する年間1,200万トン上流・中流統合型Argentina LNG(ARGLNG)プロジェクトのFIDに向け、最終テクニカルプロジェクト仕様合意書 (FTPD)を締結した、と述べた。長期的には段階的アプローチにより同プロジェクトは年間3000万トンまで増強する可能性が高い、とEniは述べた。
  • 2025年11月4日の発表によると、イタリアEni、アルゼンチンYPFは、アブダビADNOC傘下のXRGと、統合型上流・中流Argentina LNG(ARGLNG)プロジェクトにおける年間1,200万トンのLNG段階へのXRGの参加可能性に関して非拘束合意を締結した。ARGLNGは大規模・統合型上流・中流ガス開発プロジェクトで、陸上 "Vaca Muerta" ガス田資源を開発し、2030年までの複数の段階でLNG年間3000万トンまで輸出する構想である。Eni・YPFが10月10日に締結した最終テクニカルプロジェクト仕様書に規定する通り、同プロジェクトはガス生産、処理、輸送、容量各年間600万トンの2隻のFLNG船舶による輸出のための液化、随伴液体成分の輸出を含む。

 

(注:  bcm: 10億m3、CCS: 炭素回収・貯蔵、DES: 持ち届け ex-ship、DOE: 米連邦エネルギー省、EPC: エンジニアリング・調達・建設、EPCI: エンジニアリング・調達・建設・設置、 EPCm: エンジニアリング・調達・建設管理、FEED: 基本設計、FERC: 米連邦エネルギー規制委員会、FID: 最終投資決定、FLNG: 浮体液化設備、FOB: 本船渡し、FSRU: 浮体貯蔵・気化設備、FSU: 浮体貯蔵化設備、HOA: 基本合意、MOU: 覚書、SPA: LNG売買契約)

 

 

作成協力 一般財団法人日本エネルギー経済研究所

 

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