ページ番号1006000 更新日 平成30年3月5日

中国:「西気東輸」プロジェクトは R/D Shell に軍配か?

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レポートID 1006000
作成日 2002-03-30 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガスレビュー
分野 天然ガス・LNG企業
著者 竹原 美佳
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年度 2002
Vol 35
No 2
ページ数
抽出データ (パキスタン,近隣諸国からのガス輸入の選択肢)るとの期待も出ている。一方,カタールとはNorth Fieldガス田からパキスタンへのパイプラインに関し建設推進に向けた共同組織を設立することを1月に合意,かつて検討されながらも大幅に延期されていた総延長1,600km,輸送能力1.6bcf/dのGulf-SouthAsia(GUSA)パイプライン建設の検討を継続することを合意している。パキスタンは国内のガスパイプライン網が充実しており,同国はパイプラインによるガスの輸入を志向している。そしてパイプラインによってガスを輸入する場合,パイプラインをインドまで延長することも希望している。最近のインド?パキスタン間の政治的緊張関係を考慮すれば実現の可能性は低いと考えざるを得ないが,パキスタンはインドへのパイプライン延長シナリオも諦めてはいない模様である。(担当 長谷川)中国:「西気東輸」プロジェクトはR/DShellに軍配か?PetroChinaとR/DShell/Gazpromグループは12月末に「西気東輸」ガスPL建設に係る仮契約に調印した。また,今回の調印はあくまで仮のものであり,プロジェクトの環境保全問題について,両者は合意に至っていない模様。しかし,契約にはパイプライン建設の他に上流ガス田の開発が含まれることやPetroChinaの権益は55%,R/DShell及びGazprom等外国企業側の権益は45%であることが明らかにされている。外国企業側の権益比率配分は不明(R/DShellはHongkong &China Gasと,GazpromはStroitransgazとコンソーシアムを組んでいる)。今般,ExxonMobilは仮契約から除外された。これにより,急成長が見込まれる中国のエネルギー市場におけるプレゼンス拡大という意味でExxonMobilは,R/DShellより一歩後退した観がある。「西気東輸」ガスPL建設に係る入札は2001―113―石油/天然ガス レビュー ’02・3N7月に4グループがショートリストされていた。9月にBPグループが撤退し,入札はExxonMobil ,R/DShell,Gazpromの3グループで争われることになったが,それぞれコンソーシアムの形で入札していたR/DShellとGazpromが途中から提携し,コンソーシアムを結成することで合意した。この提携により,R/DShell/Gazpromグループの落札は関係者から有力と見なされる様になった。12月中旬の時点では,PetroChina関係者はメディアに「西気東輸」PL入札はR/DShell/Gazpromグループ及びExxonMobilグループの双方と実施する予定と語っていた。今般ExxonMobilが仮調印から外れた理由は,交渉をリードしているR/DShellが,ExxonMobil側の出したファイナンス条件が弱いため,同社を排除したためと一部で報道されている。もっとも,ExxonMobilが今後参加する可能性はゼロでは無い。ExxonMobilは現在PetroChinaの許可を得て,R/DShellと参加交渉を行っている。2.外国企業の目論見 R/DShell,ExxonMobil ,Gazprom等の外国企業にとって「西気東輸」プロジェクトは単なる収益事業では無かった。(1)GazpromGazpromは「西気東輸」プロジェクトへの参画をポテンシャルの高い中国の天然ガス市場への足がかり,そして保有資源の供給先と見なしている。同社は西シベリアで生産した天然ガスを「西気東輸」にリンクさせ,中国国内に供給することを計画しており,また現在FSが実施されている東シベリア・コヴィクタプロジェクトにも参画する。(2)R/DShellR/DShellは,需要の伸びが期待されるアジア諸国の中で中国を電力や民生用需要の伸びが最も期待できると高く評価している。R/DShellはGazpromと異なり,天然ガス市場だけではなく,WTO加盟後,外資参入規制の完全撤廃に先駆けて中国のエネルギー市場へ如何に深く食い込んでおくかという目的もある。同社は「西気東輸」の他にもCNOOCと総投資額42億USドルに及ぶ南海(広東・恵州)石化プラントのJVやSinopecと湖南省岳陽の石炭ガス化プロジェクトなど様々な形で中国の石油企業と提携関係を構築しており,現在,中国の石油産業にとり最大の外資パートナーと言える。(3)ExxonMobilExxonMobilの目論見はR/DShell同様,中国のエネルギー市場参入への足がかりにある。もう一つの目的は「西気東輸」の供給源とされているタリム盆地天然ガス田の開発事業に参加することであった。(ExxonMobilはR/DShellと共にPetroChinaから委託され,「西気東輸」の供給源とされているタリム盆地克拉(Kela)-2ガス田の評価を行っている。)ExxonMobilは下流事業については,R/DShell同様Sinopec及びSaudi Aramcoと総投資額21億USドルに及ぶ福建石化プラントのJVを行うなど積極的な進出を行っているが,現在上流における進行中のプロジェクトは1件も無い。元々ExxonMobilは西部地域の上流探鉱に関心を抱いており,過去CNPCに対し西部全体の開放を迫った経緯がある。1993年及び1995年に実施されたタリム盆地の国際入札で同社は計3鉱区を取得している。3.ExxonMobil参加の可能性今般の仮契約にはパイプライン建設の他,新彊の天然ガス田の共同探鉱・開発も含まれている。PetroChinaがExxonMobilの参加について含みを残した発言を行っているのは,この上流事業についてPetroChina,ExxonMobil,R/DShellの水面下の交渉が続いているためではないかと推察される。事実,仮契約調印後,1月に入り,ExxonMobilとPetroChinaの交渉は尚も継続中であり,本契約にはExxonMobilが参加する可能性が高いとの報道がなされている。R/DShellは中国市場を独占したいものの,本プロジェクトは資金面などで不安が残るため,ExxonMobilを巻き込まざるを得なかったのではないか。本調印は中国の旧正月前後に持ち越される見込みである。(担当 佐藤)石油/天然ガス レビュー ’02・3―114―
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2002/03/30 [ 2002年03月号 ] 竹原 美佳
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