ページ番号1006019 更新日 平成30年2月16日

アンゴラ:期待された超大水深 3 鉱区のワイルドキャットはドライ ―政府の段階的開発承認の方針と超大水深鉱区の結果により、メジャー各社はアンゴラでの活動を見直しか―

レポート属性
レポートID 1006019
作成日 2002-07-30 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガスレビュー
分野 探鉱開発
著者
著者直接入力 長田 順子
年度 2002
Vol 35
No 4
ページ数
抽出データ アルジェリア:EUとの天然ガス売買契約交渉で妥協案が浮上か?EUが進めるガス自由化政策の影響で,アルジェリアなどの産ガス国と欧州の需要家によるガス売買契約の交渉が契約条項を巡り難航しているが,Pet ostrategies(April 22, 2002)によれば,アルジェリアとEU側は,交渉決着に向けて浮上した以下の内容の案を検討している。①「仕向地条項(destination clause)」は撤廃する。②需要家側がガスを転売する場合,転売利益を産ガス国がshareできるようにする,あるいは共同販売会社を設立する。仕向地条項は,アルジェリア,ロシア,ノルウェーなどの産ガス国が欧州の需要家と結んでいる大半のガス売買契約に含まれるガス転売防止条項であり,ガス供給を受けるガス需要家や事業者はガスの転売や自社供給地域以外への販売が禁止されている。この仕向地条項が,EUのガス自由化策で禁止されている「ガス供給の競争を妨げる行為」に該当するとして,EU側は同条項の撤廃を産ガス国に求めているが,産ガス国は,本来生産者が享受すべき販売利益を需要家側が不当に得ることになるとして,撤廃に強く反対している。このため,欧州委員会(European Commission,EC)が,産ガス国からの意見聴取を交えながら,この問題の解決へ向けて調整を続けている。今回明らかになった案は,両者がぎりぎりで妥協し得る案としてECが提案したものであり,アルジェリア側も前向きに検討しているといわれる。アルジェリアにとって本案は,ガス転売時にも一定の利益が確保できる(配分比率等は不明)という点で,受け入れ可能な案とみられる。本案による交渉決着は,アルジェリアにとって,新規ガスパイプライン構想(アルジェリア・イタリア間及びアルジェリア・スペイン間の2ライン)やLNG増強などの開発投資促進のための条件整備が進むことを意味する。また,アルジェリアは,仕向地条項が撤廃されれば,需要家が要求すると予想される契約期間の短縮やテイクオアペイ条項の見直しは回避できるとみている。3月にSonatrachとスペインの電力会社Iberdrolaが,15年間,10億m3/y(約70万t/y)のLNG供給契約に合意したが,これに上述の「転売利益share」条項が含まれているとの見方もある。(担当 猪原)アンゴラ:期待された超大水深3鉱区のワイルドキャットはドライ?政府の段階的開発承認の方針と超大水深鉱区の結果により,メジャー各社はアンゴラでの活動を見直しか?1.超大水深鉱区Block31,33及び34BP,TotalFinaElf及びExxonMobilの3社は,1999年5月,超大水深鉱区Block31?33のオペレーターシップを取得,Sonangol(アンゴラ国営石油会社)とPS契約を調印した。これら3鉱区は,数多くの油田が発見されている大水深―59―石油/天然ガス レビュー ’02・7z区Block14?18に隣接していることから,当初から60億bblの高いポテンシャルを持つ有望鉱区として期待されており,Block14?18のオペレーターであった,Chevron,Exxon,TotalFinaElf,BP等が競い合って鉱区を取得した。Block31?33合計のサインボーナスは,約US$10億にものぼった。しかし,これらの期待とは裏腹に,2001年末にBlock31(掘削深度:1800m超)及びBlock33(同:1814m),2002年3月にSonangolがオペレーターのBlock34(同:1731m)で掘削されたワイルドキャットは,3本ともドライであった。なお,TotalFinaElfのBlock32は,2002年央?年末に1本目の試掘井を,また,BPは,Block31で2002年5月末?6月に2本目の試掘井を,掘削する予定と報じられている。2.各社の対応?ExxonMobilはBlock32の権益のファームアウトを計画中Reutersは,今後もメジャー各社は超大水深鉱区での試掘を推進していく方針を発表したと報じているが,各社は,このエリアでの探鉱計画の見直しをする必要があるともコメントしている。なお,既にExxonMobilは2002年1月,Block32の権益のファームアウトを計画中であると伝えられている。Block32自体は未掘削であるが,2001年末のBlock31がドライであったことを受けての判断だと見られている。今回の試掘結果を,「アンゴラで近年続いていたBlock14?18での異常なまでの油田発見率が,普通の発見率に戻ったことの証」とする見方もあるが,大水深鉱区Block14?18に続く高いポテンシャルが期待されていた鉱区だけに,連続3本のドライ井という結果は,大油田発見に熱くなっていたアンゴラでの探鉱・開発に多少なりとも水を差すことになったのではと見られている。3.アンゴラの今後?政府の段階的開発方針との約半分を生産しているカビンタ地域での生産量が,2002年?2003年に生産量のピークを迎え,その後は減少していくものと予測されている。一方,1996年?2000年にかけて,約20もの油田が発見された大水深鉱区Block14,15,17,18では,発見された油田のほとんどが,2003年?2010年の生産開始を予定しており,その結果,アンゴラ全体の石油生産量は,2000年の740千b/dから,2008年には約2百万b/dと,3倍弱になるものと予測されている。発見された油田の中には,2001年末に石油生産を開始したBlock17のGirassol油田や2005年生産開始予定のDalia油田,2004年?05年に生産開始予定のBlock15のKizombaA/B油田等の大型油田が含まれている。しかし,一昨年,アンゴラ政府は,沖合大規模油田の開発承認を段階的に与える方針を発表,沖合地域からの生産が限定的になる可能性があり,同国の開発状況や生産量等が,政府の対応で大きく左右されることになる。(1)アンゴラ政府の方針政府は2000年11月,油田の生産期間の長期化を計るため,大水深地域の開発に関して,開発許可を段階的に与える方針を発表した。これは,同時期にいくつものプロジェクトが開発移行することで,同国の全体生産量が今後10年間で伸び続け,その後急激に生産量が落ち込むというシナリオを避けたい政府が,開発許可を段階的に与える,もしくは,許可手続きを遅らせることにより,各プロジェクトの生産量を制限し,油田の生産期間の長期化を図るという意向である。政府は現在,タスクフォースを結成し,今後30年間の生産プロファイルを策定中である。*一部報道によると,アンゴラ石油相JoseBothelo Vasconcelosは最近になって,「今後,既存の沖合鉱区に対し何らかの規則を課すことは一切しない。その代わりに,2002年中の沖合鉱区の公開入札は行わない」とコメントしているとのこと。超大水深鉱区での失敗の影響(2)各社の反応アンゴラでは今後,現在アンゴラ全体生産量当然のことながら,大水深地域で積極的に探鉱活動を進めてきた主要メジャー4社石油/天然ガス レビュー ’02・7―60―iChevron Texaco,ExxonMobil,BP,TotalFinaElf)は,この政府の方針には不満を持っている。4社は,投資の回収を最大限にするために,油層が持つ最大限の能力で油田の生産を行う“フル生産”を希望しているが,政府の方針如何によっては,“フル生産”どころか,開発遅延,もしくは期待収益が達成できない事態に陥る可能性もある。アンゴラ政府は,上述の方針の他にも,メジャー各社に対し,総投資額の10%分を国内企業から供給すること,全てにおいて政府の許可を得ること等を要求しており,プロジェクトを進めるにあたっての障害となっている。これらに加え,有望視されていた今回の超大水深鉱区での結果は,今まで,同国の超大水深/大水深鉱区での探鉱投資を拡大してきたメジャー各社にとっては,同国における探鉱/開発計画の見直し,投資縮小の機会となるのではとみられている。サブサハラにおいてナイジェリアに次ぐ埋蔵量と生産量を誇る同国において,政府の生産プロファイルによる限定的生産の方針が明確化されれば,同国の生産量が今後大きく変化してくることは必須である。また,超大水深鉱区における,TotalFinaElfのBlock32や,他のBlockでの2本目以降の試掘結果によっても,状況が大きく変わることも考えられる。(担当 長田)中国:中国と台湾が初の石油共同探鉱開発契約締結1.中国国有石油会社CNOOCと台湾国営石油会社CPC,石油探鉱開発契約を締結CNOOCと台湾の国営石油会社中国石油公司(CPC)は,5月16日に台湾海峡・潮仙Chaoxian鉱区(面積15,400Km2)における石油・天然ガス資源の共同探鉱契約に調印した。同鉱区は広東省・汕頭(Shantou)市南方,台湾・高雄(Gaoxiong)市西方に位置し,1996年にCNOOCとCPC子会社OverseasPetroleum Investment Co.(OPIC)が共同スタディを行うことについて合意し,1998年から2000年にかけて作業が実施され,7つの有望な油ガス構造が確認されている。スタディ契約の時点では,中国側と台湾側がそれぞれ鉱区を設定し,中国側鉱区はCNOOCが過半出資(51%),台湾側鉱区はOPICが過半出資(51%)としていたが,今般,両スタディ鉱区を合体させ,一つの鉱区とした。CNOOCLtd.のプレスリリースによると,本契約は今後両国政府の承認を得るとしているが,両国政府の承認無しに契約の締結が行われることは考えにくく,基本的な承認はすでに得られていると思われる(政府の公式発表は無いが,報道によると中国政府の承認は2001年9月時点に得られており,台湾行政院の承認は2001年4月に得られている)。中国と台湾が共同探鉱開発契約を正式に締結するのは今回が初めてであり,両社は歴史的な意義のある契約と語っている。CPCは台湾最大の上下流一貫型の国営石油会社であり,CNOOCは豊富な資本と海洋における探鉱開発のノウハウを有している。CNOOCのCEO衛留成氏は両社の事業提携は技術,経営並びに資本の分野において相互に補完し合い,利益をもたらすものとなると発言している。2002年2月にはCNPCがCPCに原油60万bblの精製を委託しており,精油所を持たないCNOOCがCPCとの間で同様の事業提携を行う可能性もある。2.事業形態及び作業内容両社は対等なパートナーとして事業を実施する。25百万USドルを折半で出資して,共同操業委員会を組織する。油田が発見された場合は権益を折半する(中国側の権益は全てCNOOCの上場子会社CNOOCLtd.が保有する)。税制―61―石油/天然ガス レビュー ’02・7
地域1 アフリカ
国1 アンゴラ
地域2
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地域7
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地域8
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地域9
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地域10
国10
国・地域 アフリカ,アンゴラ
2002/07/30 [ 2002年07月号 ] 長田 順子
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