ページ番号1006148 更新日 平成30年2月16日

ミャンマー:韓国企業による天然ガス発見および事業化の見通し

レポート属性
レポートID 1006148
作成日 2005-01-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガスレビュー
分野 探鉱開発企業
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2005
Vol 39
No 1
ページ数
抽出データ 1. 天然ガス発見とコンソーシアム? 天然ガス発見 ベンガル湾の原鉱区A-1は、2000年8月に韓国の企業グループ、大宇(Daewoo International)に付与された(同社の石油・天然ガス部門は、ミャンマーの他にペルー、ベトナム等で上流事業実施中)。オペレーターの大宇は、2000年10月から探鉱活動を開始し、既存の震探データ再処理によって鉱区内にガスプロスペクトを抽出した。2004年初めに試掘井Shwe-1にて天然ガスを発見し、引き続き評価作業を実施している。ガス発見にかかわる詳細データは公表されていないが、埋蔵量は4?6Tcf程度とみられ、今後の評価作業の結果によっては、埋蔵量がさらに増加するものと考えられている。 大宇にとって、このShweガス田はオペレーターとして初めての発見であり、今後同社が上流事業のプレーヤーとしての地位を確立するための試金石でもある。また経済低迷に苦しむミャンマーにとっては、本発見が事業化すれば、既存のYadanaおよびYetagun事業に続く外貨収入源になるため、期待が大きい。? コンソーシアム 大宇は、2001年12月にKogas(韓国ガス公社)にA-1鉱区権益の10%をファームアウトし、さらに翌2002年1月に、インドのONGC Videsh(国有上流企業ミャンマー:韓国企業による天然ガス発見および事業化の見通しONGCの海外事業子会社)およびGAIL(Gas Authority of India、インドガス公社)にそれぞれ20%および10%の権益をファームアウトした。 インドの国有上流企業は、特に2000年末以降、積極的に海外の探鉱鉱区権益および生産資産の取得を行っている。? 隣接するA-3鉱区 大宇は、A-1鉱区で天然ガスを発見した直後の2004年2月、同鉱区の南側に隣接するA-3鉱区の権益を取得した。同社は次いで2004年10月に、ONGC VideshおよびGAILとの間で、それぞれ20%および10%の権益をファームアウトする覚書を締結した。コンソーシアムは、ガス発見地域の周辺を含めて、着々と開発移行への体制を整えつつある。2. 天然ガス販路とガス田開発の見通し 本ガス発見が事業化されれば、ともにパイプラインでタイPTTに天然ガスを販売しているYadanaおよびYetagun事業に続く本格的なガス輸出事業になるため、国際的な政治的孤立の中で厳しい経済運営を強いられているミャンマー軍事政権にとって、好報である。 しかしながら、事業化には、採算性の87石油・天然ガスレビュー ミャンマーのベンガル湾海上A-1鉱区において、2004年1月にオペレーターの大宇(韓国)によって、天然ガスが発見された(#Shwe-1)。同鉱区パートナーには、インドのONGC VideshおよびGAILがファームインにより事業参加している。コンソーシアムは現在、発見エリアの評価作業中であるが、埋蔵量は4?6tcf程度とみられており、事業化に成功すれば、ミャンマーではYadana、Yetagunに次ぐ天然ガス事業となるため、期待を集めている。生産物の販売方法としては、インドへのパイプラインガス販売またはLNG事業が検討されている。しかし、事業化に至るまでには、埋蔵量の確保、採算の取れる販売方法の確定、設備投資の資金調達など、解決すべき問題が多い。確保を含めてさまざまな問題がある。ラインを敷設(500km)? インドへのパイプライン・ガス販売計画 天然ガスの潜在需要が大きいインドへの販売は、事業化に対する有力なオプションのひとつである。コンソーシアム内のインド国有企業2社(ONGC VideshおよびGAIL)がその推進役となっており、大宇およびGAIL間にてインドへのガス販売にかかわる覚書が締結されている。現在、パイプラインのプレFSを実施中であり、最終パイプライン・ルート候補を選定した後に、詳細FSを実施する予定といわれる。検討されているパイプライン・ルートは、次の通りである。① インド東海岸、西ベンガル州カルカッタに向けて、ベンガル湾に海底パイプ② A-1鉱区からミャンマー国内を北上し、バングラデシュを迂回してインド北東部から需要地に至る(1,450km)③ バングラデシュを経由する陸上パイプラインを敷設(800km)④LNG事業化、インドへ輸出? インドへの販売の問題点 採算性の確保、および潜在的な宗教対立を抱えるインドとバングラデシュ間の外交問題が考えられる。 インドの天然ガス販売は完全には自由化されておらず、補助金付きでの販売がなされているため、採算性の取れる売価を獲得できるかどうかが問題となる。大宇は、販売契約交渉を含めて、オペレーターとしての経験に乏しいため、インドNDIACHINABANGLADESHMYANMARA-1A-3SHWEMYANMARINDIAYADANAYANGONTHAILANDBANGKOKYETAGUN図1ガス発見エリア;Shwe(A-1鉱区)位置図でのマーケティングに関しては全面的にパートナーのインド企業に頼らざるを得ない。価格競争力を持つと考えれられる中東のLNG事業と競合できるかどうかがポイントとなる。そのためには、パイプライン・ルート建設コストおよびバングラデシュへのタリフ等が課題である。 ミャンマーからインドに天然ガスを輸出する場合、コスト的には、両国の中間に位置するバングラデシュを経由するルートが有力である。しかし、潜在的な宗教問題を抱える両国関係は決して良好とは言えず、過去においてもバングラデシュの天然ガスのインドへの輸出が検討されたが、実現するに至っていない。政治問題の展開は予測が難しいものの、現在、カシミール領有問題を抱えてさらに対立が深刻なインド/パキスタン間の外交関係が改善される機運にあることから、これがインドの対バングラデシュ関係良化へのきっかけとなることも期待される。? LNG事業計画開発計画 LNG事業化には、まず十分な埋蔵量確保が問題となる。現在確認されている埋蔵量は4?6Tcf程度といわれるが、これはLNG事業化には不十分である。現在実施中の評価作業において、さらに埋蔵量の積み増しが必要である。 さらにLNG設備建設の資金調達にあたっては、ミャンマー国営石油ガス公社(MOGE)は国際的な信用力が低く、またオペレーターの大宇他パートナーは資金調達を含めた事業経験に乏しいため、紆余曲折もありうる。 総じて、埋蔵量確保、関係国間の外交関係の安定、適切な事業運営が求められるなど、課題は多いものの、アジア地域におけるまとまった量の天然ガス発見に対して、速やかな事業化が期待される。(担当:坂本 茂樹)石油・天然ガスレビュー88
地域1 アジア
国1 ミャンマー
地域2 アジア
国2 韓国
地域3
国3
地域4
国4
地域5
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地域6
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地域7
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地域8
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国10
国・地域 アジア,ミャンマーアジア,韓国
2005/01/20 [ 2005年01月号 ] 坂本 茂樹
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