ページ番号1006408 更新日 平成30年2月16日

米国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待も ー AAPG 2010ニューオーリンズに参加して ー

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レポートID 1006408
作成日 2010-07-20 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 石油・天然ガスレビュー
分野 技術探鉱開発
著者
著者直接入力 中水 勝
年度 2010
Vol 44
No 4
ページ数
抽出データ  エッセーJOGMEC ヒューストン事務所中水 勝米国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待もー AAPG 2010ニューオーリンズに参加して ーはじめに 米国陸上でのシェールガスの探鉱・開発の動きやメキシコ湾超大深度域での発見が続いているなか、4月11日から14日の間2010年AAPG*1講演会がニューオーリンズで開催との計画を知り参加した。 ニューオーリンズは、ルイジアナ州最大の都市で、米国で最も長い川、ミシシッピ川の河口に位置している。 ミシシッピ川は、米国中北部のミネソタ州イタスカ湖を源流とし、長さ3,730kmのアメリカ大陸西のアパラチア山脈と東のロッキー山脈の間の多くの河川が流入し、五大湖周辺を除く広範な流域から供給される有機物を大量にメキシコ湾に供給し、ミシシッピデルタを形成している。ミシシッピデルタはデルタ*2のなかでも伸長状デルタ(Elongate Delta)の典型例である(写1)。地質時代の間、山岳域、平原から供給された堆積物は海底に埋積され、有機物を含む堆積物は荷重圧力と地温により油ガスの根源岩となり、粗粒な堆積物は貯留岩となっている。 ニューオーリンズはメキシコ湾の油ガス探鉱開発生産の最前線に位置している。また、フランス、スペイン、アメリカの異なる文化が混ざり合った街でもあり、ジャズが生まれた街として知られている(フレンチ・クウォータ)。 2月のスーパーボウル(アメリカンフットボールの全米の頂点を決する試合)で、出所: NASA衛星写真アーカイブ(1994年3月7日スペースシャトル・コロンビアより撮影)NASA   http://eol.jsc.nasa.gov/出所: ニューオーリンズセインツのホームページより写1ミシシッピデルタの衛星写真図1NFLニューオーリンズ・セインツのエンブレム73石油・天然ガスレビューニューオーリンズ・セインツが初制覇したことを誇るがごとく、市街至るところに、セインツの紋章が掲げられ、勝利に酔った雰囲気がまだ残っていた。セインツのエンブレムとアメリカのボーイスカウトのエンブレムは似ていた。 在外公館の管轄ではルイジアナ州は、在ナッシュビル日本総領事館(テネシー州、佐藤博史総領事)の管轄である。同総領事館は、他にアーカンソー州、ケンタッキー州も管轄している。1. 米国石油ガス生産概要 米国石油ガス生産の現状を概観すると、2009年6月に発表されたBP統計では、2008年の米国では日量約674万バレルの原油と日量56兆2,000億立方フィートのガスを生産しており、原油生産レベルは世界の約8%、ガスは19%に相当する。 米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA:US Energy Information Administration)が2010年5月に発表した2009年の全米の油・ガス生産量のうち、メキシコ湾からの油生産は8%に相当し160万バレルで、ガス生産は12%を占め、年産2兆7,000億立方フィートとなっている。 また、2008年末の埋蔵量として、メキシコ湾では原油約40億バレル、コンデンセート約2億4,000万バレルGッセーで電線が切断され、停電により困難な生活を強いられた。当事務所が入居しているビルはそれらの影響で7日間(来襲前日は危険回避のため、来襲後は主に大雨による川の氾濫と強風による倒木の影響で電線切断による停電のため)閉鎖となった。 米国海洋大気庁気象予報センターより、今年は例年以上のハリケーン到来との予報が5月26日に報道された。 それによると、①1995年以来20年以上の、北大西洋、カリブ海海域の熱帯性低気圧の活発な活動度傾向と、②大西洋、カリブ海の熱帯性海域の海水表面温の異常な上昇と、③熱帯性太平洋域のエルニーニョ/ラニーニャの傾向から、85%以上の確率で最大級のハリケーン(大型ハリケーン:3~7個、Water depth ContoursMMS Protraction AreasFederal Gulf of Mexico Oil & Gas Fields2008 Production (Thousands of BOE)0?2,0002,000.1?10,00010,000.1?30,00030,000.1?73,802出所:MMS, 2008図2連邦政府管轄のメキシコ湾における油ガス田図と評価されているなかで、メキシコ湾における油ガス生産は自国の石油開発の上で、大きなポテンシャルを有しており、首都ワシントンから見ると自国の裏庭であるメキシコ湾は、引き続き旺盛な探鉱開発の生産拠点となってい(図2)。る しかしながら、リスクがないわけではない。北大西洋、カリブ海、メキシコ湾においては夏季間(6月1日~11月30日)、熱帯性低気圧が勢力を増した「ハリケーン」の通り道となっているのだ。 近年、メキシコ湾沿岸各州において市民生活はもとより、沖合の石油ガス生産施設に甚大な被害をもたらしたハリケーンとしては、2005年と2008年それぞれに連続して来襲した「カトリーナ」「リタ」と「グスタフ」「アイク」がある。 2008年9月13日、最大風速毎時160km予想で「アイク」はヒューストンを直撃した(図4)。事前に市当局から避難勧告が出されていたJOGMECヒューストン事務所は、前日の9月12日、入居ビルを閉鎖するとの連絡を受け、各自自宅待機と来襲準備にあて、家屋の補強、食料品・水・救急セット等を準備したが、結果的に、大雨と川の氾濫と断水、強風による倒木の影響出所:米国大気海洋局2008年概要報告書, 2009出所:ハリケーンセンター予報(2008年9月11日7時発表)図3米国大気海洋局2008年熱帯性低気圧発生・実績図図42008年9月11日、米国大気海洋ハリケーンセンター「アイク」の進路予想図2010.7 Vol.44 No.474ト国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待も普通型ハリケーン:8~14個)がメキシコ湾へ来襲するとのことだ(Climate Prediction Center, 2010/5/27)。 この時期は、テレビでもハリケーン対策の特集番組(家屋補強、必需品備蓄等)が始まる季節となっている。 こうした予報もあることから、シーズン中は、米国海洋大気庁(NOAA:National Oceanic and Atmospheric Administration)のナショナル・ハリケーン・センターのホームページを見てカリブ海域に低気圧が発生した場合は注意深くその発達を見守ることになる。2. AAPG講演会-展示会 AAPGの講演会は、講演会の前後に10件のフィールドトリップ*3(野外巡検)、講演会期間中に12件のショートコース(技術講習会・演習)、講演会と展示会(ポスター発表を含む)から構成されている。 今回の講演会および展示会には76カ国から約6,000人の参加があった。 会議登録を終えて、プログラム・講演要旨集・CD・ネームタグ(サウジ・アラムコロゴ)、これらを収納するバッグ(シェルのロゴ)を受け取り(写2)、今回の講演会の主なスポンサー会社トップ3であるシェブロン、エクソン・モービル、シェル、以下ブリティッシュ・ペトロリアム、チェサピーク他の石油会社、サービス会社等40社の会社名ロゴが大書された看板のそばを通り(写3)、「UNMASKING The potential of まexploration & production:未だある探鉱生産ポテンシャル」と記された看(写4)を抜けて展示場に入る。板出所:筆者撮影写4展示会場入り口出所:筆者撮影写2カンファレンスグッズ出所:筆者撮影出所:筆者撮影写3スポンサー紹介看板写5サウジ・アラムコブース75石油・天然ガスレビュー@吹き抜けの会場に入ると中央にサウつジ・アラムコの大きな天井吊りのドーナツ型のサイン(写5)に圧倒される。検層サービス会社等の展示ブースが余裕をもって配置されていた。 展示会場中央のサウジ・アラムコのブースは、ヒューストン市内にあるアラムコ・サービス・カンパニーの出展であった。 サウジ・アラムコの関係会社がなぜヒューストンに? と思われるかもしれないが、その歴史は、1933年までさかのぼる。 同社のホームページによれば、当時統一されたばかりのサウジアラビアのイブン・サウド国王とサウジアラビアの石油ポテンシャルに魅了されたアメリカのスタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア(現在のシェブロン)が石油利権を得て、カリフォルニア・アラビアン・スタンダード・オイルカンパニー(Casoc)が設立され、1944年にアラビアン・アメリカン・オイルカンパニー(Arabian American Oil Company、アラムコ)と改称し、1948年にスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーとソコニー・バキュームオイル(現在のエクソン・モービル、旧テキサコ)が参入、当時の米国メジャー勢揃いであった。ぞろ 1938年に東岸のダンマン7号井で商業量の油を発見し、1939年にサウジアラビアから初めての油が出荷された。その後、サウジアラビアが世界最大の埋蔵量を賦存していることが判明したのは第2次世界大戦後のこと(石油学会編、ガイドブック世界の油田、1984)だ。 サウジ・アラムコはサウジアラビアの石油・ガスの探鉱・開発から生産、精製、販売を操業する巨大企業となり、1973年にサウジアラビア政府が25%権益を取得し、最終的に1980年にはサウジアラビア政府100%の会社となった。1988年にサウジ・アラビアン・オイル・カンパニーあるいはサウジ・アラムコと改称され現在に至っている。 ヒューストンにあるアラムコ・サービス・カンパニーは石油・ガスの探鉱開発・生産・精製・販売に関するリクルート会社であり、探鉱開発のR&Dも担当しているようだ。 展示場では石油開発会社、サービス会社、コンサルタント会社、政府機関、大学を含めて350社・出所:筆者撮影エッセー機関とインターナショナルパビリオンでは南米のコロンビア、トリニダード・トバゴ、ニカラグア、ウルグアイ、ペルーをはじめ22カ国であった。 展示会場で、注目されたのは圧縮天然ガス(Compressed Natural Gas、以下CNGと略す)を燃料とした天然ガス車だった。 環境への配慮から車の排気ガスをよりクリーンにすべく、燃料を通常のガソリンからCNGに転換して排気ガスをクリーンにしようとするものである。 写8は、エンカナ(EnCana、本社:カナダ・カルガリー、ガス生産・販売)の展示の天然ガス車NGVs(Natural Gas Vehiclesは日本製)だ。写7会場のにぎわい出所:筆者撮影出所:筆者撮影写6ヒューストンのアラムコ・サービス・カンパニー案内看板写8エンカナ社展示の天然ガス車2010.7 Vol.44 No.476ト国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待も 説明では、CNG車は米国内で既に15万台走っており、500カ所に燃料ステーションがあるとのことだ。 ヒューストンにあるCNG燃料ステーションは、看板に「クリーン・エナジー」とあり、敷地が余裕をもったスタンドになっていて、大型車両対応のように感じた(写9)。米国のCNG車の多くは、運搬用のトラック、バスである。 CNGの販売価格は、50円/?($2.129/ガロン)と、ガソリンスタンドのレギュラーガソリン価格約80円/?($2.759/ガロン)と比べて4割ほど安い販売価格となっていた(価格はいずれも2010年5月現在)。 車購入時には連邦政府からのグリーン製品購入として税金の戻り制度が適用されるとの案内であった。 CNG車のホームページによれば、世界のCNG車は各自動車メーカーで製造され、海外で約200万台走っており、アルゼンチン、パキスタン、ブラジルの3カ国が上位国とのことだ。 米国では、現在、主にバスやタクシーとして利用されているにとどまり、通常のガソリン、ディーゼル燃料車とのコストや燃料ステーションの普及、「環境にやさしいガス」需要等が今後のCNG車の普及にかかっている。 講演は石油ガス探鉱開発の基礎分野からエネルギー全般にわたって11のテーマに分かれ、口頭発表とポスター発表で約1,000件あった(表)。 講演会は、1年に2回開催され、春は米国国内で、秋には国際会議が開催される。今年の国際会議は9月12~15日の間カナダのカルガリーで開催の予定だ。3. メキシコ湾堆積盆地と岩塩の活動い性せそ メキシコ湾を含む「メキシコ湾堆積盆地」は、北限をオクラホマ州、南限をメキシコのユカタン半島南部、西限はフロリダ半島を含む広大な堆積盆地である。 古生代と中生代のジュラ紀層、白亜紀層を基盤とし、メキシコ湾内で最大層厚1万2,000mの新生代に発達した堆積盆地(Galloway ,et al., 1991)だ。 メキシコ湾堆積盆地の特徴は、白亜紀層の堆積物の下位の三畳紀からジュラ紀にかけて浅海環境下で堆積した岩流動塩層が上位の堆積物の重みで塑が起こり、上位の古第三紀層、新第三紀層、第四紀層中にドーム状、岩脈状、平板シート状および天状(キャノピー)等流動し、その結果として岩塩層の上部、下部の堆積層に油ガスが賦存していることだ。 岩塩がどの時代に塑性流動したかについて炭酸塩岩の専門家である青柳宏一氏は以下のようにまとめている。蓋がてんい出所:著者撮影写9ヒューストン市内の天然ガス燃料ステーションと給油スタンド表テーマ一覧テーマ名IIIIIIIVVVIVIIVIIIIXXXI探鉱技術(探鉱オペレーション、海洋ハザード、物理探査解釈、地化学、石油システム、アドバンスト物理探査解釈技術)堆積学とその様式(古気候と堆積作用、湖沼成堆積物、炭酸塩岩、炭化水素賦存層の対比、地質図作成他)資源量評価(評価手法、米国陸・海)プレイと重要な発見(中東、北アフリカ、北極圏、大西洋、アジア、テチス海域)構造地質様式とプロセス(イントラプレート変形、重力滑動、複雑系断層システム)テクトニクスと堆積作用(広域的変動と堆積作用、岩塩・ソルトの変形)メキシコ湾:広域からローカル、中生代から現生(ミシシッピデルタ、堆積作用とプレイ)非在来型資源(資源量評価手法、シェールオイルの探鉱と開発、シェールガスの探鉱と開発)応用地球科学(二酸化炭素の捕獲と貯蔵、環境影響)米国エネルギー(将来のエネルギー、プレイ)グローバル気候変動(海水準変動)77石油・天然ガスレビューGッセー(水深1,100m)と続いている。 更に古第三紀層より深部のジュラ紀層でも、東部(ミシシッピ・キャニオン)で2010年シェルのアポマットックスの発見が続いている。 こうした最近の発見もあり、3月に発見報道されたメキシコ湾浅海域の超大深度での探鉱の講演は人気を集め、広い会場は立ち見の聴衆で満員であった。 パイプライン網が発達しているメキシコ湾において、水深6m、離岸距離16kmの地点で掘削深度約6,000mの古第三紀層中に炭化水素を発見したとマクモランオイルアンドガスが発表したこともあり、まだ、未試掘構造が残っていたのか?その詳細を聞きたいという聴衆が多かったように思う。筆者もその一人だ。 マクモランオイルアンドガスとは、メジャーとは異なり、歴史の浅いインディペンデントの石油ガス会社である。元は資源大手のフリーポート・マクモラン銅・金会社(本社:ルイジアナ州ニューオーリンズ)が2007年に同業他社を合併し(アリゾナ州フェニックスに移転)、1998年に石油ガスの探鉱開発会社(本社:ニューオーリンズ)として発足させたもので、メキシコ湾において探鉱開発の操業を行っている。 浅海大深度域のデービー・ジョーンズの講演に先立ち、マクモランのホワーツ他による「メキシコ湾陸棚域における超大深度プレイ」として講演があった。4. メキシコ湾陸棚域における超大深度プレイ ホワーツ他の講演は、メキシコ湾に広く分布する岩塩層の下位の超大深度域*5に存在する新第三紀中新世プレイと古第三紀暁新世から始新世にかけて堆積したウイルコックス層プレ2010.7 Vol.44 No.478深2,100m)で発見が続き、同じく中部(ケーシー・キャニオン)で2006年ブリティッシュ・ペトロリアムのカスキーダ(水深1,700m)、2009年おなじくティバー(水深1,260m)が、東部(ミシシッピ・キャニオン)で2010年スタットオイルのビトー(水深1,200m)と発見が相次いでいる。 このうち、西部(アラミノス・キャニオン)のメキシコとの国境に近く、最も深い水深2,400mにおいて「ペルディド一点係留式生産貯留システム」が完成し、2010年4月30日に生産(油:10万バレル/日+ガス:2億立方フィート/日)開始となった。このプロジェクトはシェルがオペレーター(35%)でパートナーとしてシェブロン(37.5%)とブリティッシュ・ペトロリアム(27.5%)となっている。 「ペルディド一点係留式生産貯留システム」は発見井の掘削深度約5,000m級のシェルのグレートホワイトとシェブロンのトバゴ、シルバーティップのそれぞれの権益を有する3社共同開発生産の成果である。 古第三紀層にとどまらず、新第三紀中新世層でも新たな発見があった。中部(ケーシー・キャニオン)で2009年アナダルコのルシウス(水深2,100m)、中部(グリーン・キャニオン)で2010年マラソンのフライング・ダッチマン屑せ 白亜紀後期に堆積物が大量に沿岸部(現在の内陸部)に供給され、盆地の沈降が起こり、それと同時に岩塩の塑性流動が起き始め、その結果沿岸部においては岩塩ドームの成長が始まったが、盆地中心部では認められていない。 第三紀中期末になると盆地における堆積中心は海(現在のメキシコ湾)側につさいシフトした。ここには、陸上から砕物の供給が行われた。この盆地に堆積した上位の地層の層厚に応じ、多くの岩塩が塑性流動し、再び岩塩ドームが成長した。 第三紀後期から更新世までは盆地の堆積中心が更に海側に移動した。この時代も沿岸部から大量の砕屑物の供給が続いており、新しい岩塩ドームも数多く形成され、それと同時に堆積盆地の分化が始まり、現在のような複雑な地質構造を呈するようになった(青柳、2009)(後述のホワーツ他の図6参照)。 メキシコ湾の貯留層は、新第三紀中新世に堆積した砂岩が主だが、西部(アラミノス・キャニオン)において2001年シェブロンのトライデント(水深2,900m)と2000年シェルのグレートホワイト(水深2,400m)において古第三紀層での炭化水素発見を期に、より深部層である古第三系プレイ*4の探鉱が中部(ウオーカー・リッジ)において2004年のシェブロンのジャック(水LouisianaLouisianaMississippiMississippiAlabamaAlabamaHoustonHoustonNew OrleansNew OrleansDavy JonesDavy JonesBlackbeardBlackbeardComplexComplexVitoVitoAppomattoxAppomattoxMC 252MC 252FlyingFlyingDutchmanDutchmanTEXASTEXAS000ft000ft500ft500ft,,11,,11PerdidoPerdidoKaskidaKaskida5,000ft5,000ft7,500ft7,500ftLuciusLucius出所:MMSの基礎図に加筆図5メキシコ湾における最近の主な発見ト国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待もイの2種類のプレイを対象とし、そのうち新第三紀中新世プレイの探鉱結果としてブラックベアードとラファイエットプロスペクトで炭化水素賦存を確認したというものであった。 彼らは、メキシコ湾の地下モデル構築を目的として、ほぼカバーする範囲の広域2次元地震探査データ*6と入手可能な坑井情報から、有望域については追加して3次元地震探査データを購入し、対象とする新第三紀中新世と古第三紀および白亜紀に堆積した堆積物の構造図を作成し、現在の陸域から大陸棚、大陸斜面、深海底に至るメキシコ湾の概念的堆積モデルを作成した。 陸域から大陸棚、大陸斜面、深海底では深度1万mを超すところにメキシコ湾堆積盆地の基盤である中生代の地層が分布し、その上位に古第三紀始新世の堆積物、新第三紀中新世、第四紀層と累重し、陸域から大陸棚域では非常に薄い岩脈状とシート状の岩塩が発達するのに対し、深海域では厚い岩脈状とシート状の岩塩が発達するという違いを見出した。 こうした予察の結果、① メキシコ湾には優秀な根源岩が地下に埋積し、油・ガス熟成域に達している。② 海底下深度約6,000m以深には未探鉱の大きなトラップ*7が存在する。 として、2000~2010年の間公開鉱区入札で大陸棚域~深海域の有望鉱区を取得して精力的に白亜紀層を対象とし、陸域に近い鉱区の取得と新第三紀中新世層と古第三紀層を対象として大陸棚域の鉱区取得を行った。 ホワーツ他は、特に新第三紀中新世層のプレイを紹介した。 中新世の古環境は、古ミシシッピ川河口は現在のニューオーリンズ北部にあり、現在のニューオーリンズ付近が大陸棚域でそれより南部域は大陸斜面79石油・天然ガスレビューから深海底に続く環境で、現在の大陸棚域は深海環境下の大陸斜面と深海底面に沈積したタービダイト*8で形成された貯留岩が分布する。 これら貯留岩はシート状砂岩とチャネル砂岩が探鉱対象となる。 そこで、ブラックベアード・コンプレックスプロスペクトとラファイエットプロスペクトについて紹介した。 ブラックベアード・コンプレックスとはニューオーリンズの南約160kmに位置する「サウス・ティンバーリエ」鉱区に中新世中期活動した岩塩層下位に中新世層の東西に二つのプロスペクトが抽出されており、西側に位置するプロスペクトをブラックベアード・ウエスト、東側のプロスペクトをブラックベアード・イーストと称している(図8)。 マクモラン社は、サウス・ティンバーリエ168鉱区で2006年にエクソンが掘削し廃坑した坑井に2008年に再掘削(リエントリー)し、海底下1万57.49m(3万2,997フィート)の世界の最深井として岩塩層下位で中新世の炭化水素賦NRegional Conceptual Modek - Ultra - Deep PlayONSHORE to SHELF to DEEPWATERSalse Riveralse RiverOnshoreOnshoreFFLaLaStateStateJP JonesJP JonesFlatrockFlatrockDDavy Jonesavy JonesGOMGOMOCSOCSSHELFSHELFBlackbeard/LafitteBlackbeard/LafitteShelf DeepwaterShelf Deepwaterhenandoahhenandoahaskida/Tiber askida/Tiber KKSSTahiti/MTahiti/MaddogaddogJack/CJack/Cascade ascade UPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENEPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENESALTSALTOLIGOCENEOLIGOCENEEOCENE/PALEOCENEEOCENE/PALEOCENEUPPERUPPERCRETACEOUSCRETACEOUSUUTT((35,000?35,000?(Wilcox)(Wilcox)OOOOLLAACCSS))AASSOLIGOCENEOLIGOCENEMESOZOICMESOZOIC出所:Haworth, et al., 2010MIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOWERLOWERMIOCENEMIOCENEEOCENEEOCENE図6メキシコ湾超大深度プレイ概念図Play Location MapFold Belt, Sub - Salt, & Treasure IslandMMR Wilcox / Tuscaloosa PlayMMR Ultra-DeepFocus AreasWilcox / Tuscalo-osaMMR Ultra-DeepFocus AreasMiocene / WilcoxIndustry Data Pointsin DeepwaterMMR Miocene / Wilcox PlayDEEPWATERDEEPWATERPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOW MIOCENELOW MIOCENEEOCENEEOCENEMESOZOICMESOZOICDeepwaterLower / Middle Miocene TrendDeepwaterEocene / Paleocene(Wilcox)McmoRan AcreageMcMoRan Sale 213 Appanent Hight Bid出所:Haworth,et al.,2010図7メキシコ湾におけるマクモランオイルアンドガス社の対象エリア図カ層(約600m)を確認した。 引き続き、2010年3月9日に同鉱区144鉱区でブラックベアード・イースト(水深約25m、予定掘削深度約9,130m =2万9,950フィート)を掘削中である(5月中旬約4,800m掘進中との情報)。 中新世中期の岩塩下位の探鉱として、同じくニューオーリンズの南約160kmに位置する大陸棚域のユージン・アイランド223鉱区に位置するラファィエットプロスペクトで2010年第3四半期に試掘井約9,130m(2万9,950フィート)の掘削を計画している。 ホワーツは講演の最後に、「引き続きメキシコ湾で岩塩層下位の大深度探鉱を継続する」ことを力強く宣言し、これまでの探鉱を振り返り以下の抒情詩を紹介した。  探鉱技術者は自分の持ち場のことをやらなくてはいけない 探鉱は科学ではなく芸術である 地下を熟知し、よく吟味せよ  油発見は熱き心でするものではなく、冷静な判断が必要 “Oneforall,Allforone”三銃士の合言葉「1人は皆のために、皆は1人のために」と締めくくり、探鉱屋は専門性を高め、担当地域の知識を蓄え、チームプレーに徹すべし、と。 思わず、自分自身を振り返らざるを得なかった。5. 浅海域大深度の宝庫・メキシコ湾大陸棚域におけるサブソルトの超大深度フロンティアの幕開け ホワーツの講演のあとに登壇したマクモランのジェームズ・モフェット氏(James R.Moffet)(写10)は、かなりの老齢に見えたが、会長であり地質屋ということもあり、講演内容は、同社の探鉱方針と試掘結果であった。 同社の探鉱方針は、既存インフラが整備されている大陸棚域を優先し、岩塩層下位層を対象とした浅海域(掘削深度5,000~8,000m)と、水深100m未満の海域(掘削深度7,000~1万m)に焦点を絞り、白亜紀、古第三紀、新エッセー第三紀(中新世)層を対象とした二つのプロスペクト*9についての紹介である。 モフェット氏の探鉱に対する考え方は、陸上において成立している第三系中新世と古第三紀暁新世から始新世の貯留層はメキシコ湾沿岸域から大陸棚*10にかけて地下深部に分布しており、岩塩の動きにより構造は分化しているものの炭化水素鉱床は成立しているとの考え方から既存地震探査データの再処理・再解釈を行い、その結果岩塩層の下位の未試掘構造に炭化水素鉱床が成立していたというもので出所:ヒューストンクロニクル3月17日付写10ジェームズ・モフェット氏-10,000’-20,000’-30,000’-40,000’出所:Haworth, et al., 2010図8マクモランオイルアンドガスのブラックベアード・コンプレックス図2010.7 Vol.44 No.480Vッピ川河口とその東側に成立していた。堆積物を供給する主な河川はミシシッピ川と現在のテキサス州ガルベストン付近にあったと推定されており、当時の主要堆積の中心はミシシッピ川河口南部域である。また、泥岩が堆積する環境の南西方は泥灰岩や炭酸塩岩類が堆積する環境となり、その南西方には当時の基盤であるジュラ紀層の陸棚域が広がっていた(白亜紀の概念モデルMoffet , 2010)。この概念図から、ミシシッピ州とテキサス州沖合の大陸棚域の地下深部には白亜紀層の未試掘構造が残されている可能性を示唆し、河口付近にほぼ南北系の堆積物供給方向を呈し、河口付近から東西系に広がる砂岩の層厚分布を予測している(図9)。 古第三紀層堆積時の古環境では当時更に新しい時期に古い時代に形成された岩塩層が再活動し、堆積物が埋積する間に流動し、どのようにして油ガスはい構造が形成されたのかという疑の胚問に答えるモデルを構築した。 モフェット氏の言葉を使うと、メキシコ湾の概念的断面図中の岩塩層は大陸棚域で古第三紀層、新第三紀層中を「踊る龍」のように貫入し上位の地質構造は異なっているが、下位の地質状況は陸域から深海域まで同じ地質が連続していると考えた(メキシコ湾超大深度プレイ概念図(Haworth, et al., 2010、図6)。 そこで、岩塩層下位の地質ポテンシャルを考えた。 白亜紀層堆積時の古環境は、白亜紀層を貯留層とする油ガス田は、白亜紀の海底斜面域と推定される現在のミシ胎たいあった。 メキシコ湾における主要貯留層はジュラ紀から白亜紀、古第三紀、新第三紀、第四紀に賦存している。 そこで、メキシコ湾沿岸域から大水深域を含む地域の地下の堆積モデルの構築を目指した。 ホワーツ他の講演でも紹介された、広域の坑井情報、油田情報と2次元地震探査データに基づき貯留層ごとの構造図を構築して作成し、有望域については3次元地震探査データを用いて詳細に検討した。 その結果、陸域から大水深域に至るメキシコ湾が形成された歴史をたどることができる。 メキシコ湾が形成された中生代からどのように堆積物が広がり堆積したか、あるいはどのように繋がっているか、つな米国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待もNalse Riveralse RiverOnshoreOnshoreFFLaLaStateStateJP JonesJP JonesFlatrockFlatrockDDBlackbeard/LafitteBlackbeard/LafitteShelf DeepwaterShelf Deepwaterhenandoahhenandoahaskida/Tiber askida/Tiber KKSSTahiti/MTahiti/MaddogaddogJack/CJack/Cascade ascade Savy Jonesavy JonesGOMGOMOCSOCSSHELFSHELFConceptualModelDepositionalFairwaysCeraceoust(Woodbine/Tuscaloosa)UPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENEPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENESALTSALTOLIGOCENEOLIGOCENEEOCENE/PALEOCENEEOCENE/PALEOCENEUPPERUPPERCRETACEOUSCRETACEOUSUUTT((35,000?35,000?(Wilcox)(Wilcox)OOOOLLAACCSS))AASSOLIGOCENEOLIGOCENEMESOZOICMESOZOICMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOWER LOWER MIOCENEMIOCENEEOCENEEOCENEDEEPWATERDEEPWATERPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOW MIOCENELOW MIOCENEEOCENEEOCENEMESOZOICMESOZOICShelf Extent ofWoodbine/TuscaloosaDepositional Fairway±22,000 sq. miles68 Miles N-S/318 Miles E-W出所:Moffet,2010図9概念モデル‐白亜紀の堆積環境81石油・天然ガスレビューフミシシッピ川が現在よりも西方に河口があり、メキシコ湾全域に堆積物を供給した。発見した「デービージョンズ」は炭化水素の集積・賦存に最適な場所、現在のミシシッピ川河口よりも北側に海底斜面が広がり、現在のメキシコ湾陸棚から斜面域にタービダイト堆積物が広がっている。 2004年シェブロンのジャック、2006年ブリティッシュ・ペトロリアムのカスキーダ、2009年同社のティバー等の発見プロスペクトはいずれも砂層の厚い部分に相当している(図10)。 中新世層堆積時の古環境では当時の古ミシシッピ川の主要供給河口から南西方に堆積中心があり、ブリティッシュ・ペトロリアムのサンダーホースはその西縁辺に位置し、同社のタヒティ、マッドドック等は南部に位置している。同社のブラックベアード・コンプレックは河口から南西方に位置している(図11)。 マクモランオイルアンドガスが発見した「デービージョーンズ・プロスペクト」は、メキシコ湾における大陸棚域の岩塩層下位の炭化水素ポテンシャルの可能性を大きく開いたと同時に、超大深度掘削技術、岩塩層下位の貯留層把握技術の進展とともに新たな探鉱ポテンシャルが現実的となった画期的な発見と位置づけられる(写11)。 モフェット氏の講演では、メキシコ湾における約4万8,000坑のうち、水深200m以浅の海域において約4,600m以上掘削された坑井はわずかであり(約3,000坑)、その多くは未探鉱で、岩塩層下位の貯留層を可視化する3次エッセー元地震探査処理技術の進展による貯留層把握技術により、未試掘構造が残されており、探鉱ポテンシャルは十分に出所:Moffet,2010写11デービージョーンズ・プロスペクト掘削リグNalse Riveralse RiverOnshoreOnshoreFFLaLaStateStateJP JonesJP JonesFlatrockFlatrockDDavy Jonesavy JonesGOMGOMOCSOCSSHELFSHELFBlackbeard/LafitteBlackbeard/LafitteShelf DeepwaterShelf Deepwaterhenandoahhenandoahaskida/Tiber askida/Tiber KKSSTahiti/MTahiti/MaddogaddogJack/CJack/Cascade ascade SConceptualModelDepositionalFairwaysEocene/Paleocene(Yegua/Wilcox)35,000?35,000?UPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENEPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENESALTSALTOLIGOCENEOLIGOCENEEOCENE/PALEOCENEEOCENE/PALEOCENEUPPERUPPERCRETACEOUSCRETACEOUSSSUUTT(((Wilcox)(Wilcox)SSOOOOCCLLAA))AAOLIGOCENEOLIGOCENEMESOZOICMESOZOICMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOW LOW MIOCENEMIOCENEEOCENEEOCENEDEEPWATERDEEPWATERPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOW MIOCENELOW MIOCENEEOCENEEOCENEMESOZOICMESOZOICShelf Extent ofEocene Depositional Fairway±19,000 sq. miles91 Miles N-S/205 Miles E-W出所:Moffet,2010図10概念モデル‐始新世‐暁新世の堆積環境2010.7 Vol.44 No.482ト国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待もNalse Riveralse RiverOnshoreOnshoreFFLaLaStateStateJP JonesJP JonesFlatrockFlatrockDDBlackbeard/LafitteBlackbeard/LafitteShelf DeepwaterShelf Deepwaterhenandoahhenandoahaskida/Tiber askida/Tiber KKSSTahiti/MTahiti/MaddogaddogJack/CJack/Cascade ascade Savy Jonesavy JonesGOMGOMOCSOCSSHELFSHELFConceptualModelLowerMioceneDepositionalTendencyUPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENEPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENESALTSALTOLIGOCENEOLIGOCENEEOCENE/PALEOCENEEOCENE/PALEOCENEUPPERUPPERCRETACEOUSCRETACEOUSSSUUTT((35,000?35,000?(Wilcox)(Wilcox)SSOOOOCCLLAA))AAOLIGOCENEOLIGOCENEMESOZOICMESOZOICMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOWER LOWER MIOCENEMIOCENEEOCENEEOCENEDEEPWATERDEEPWATERPLIO-PLEISTOCENEPLIO-PLEISTOCENEUPPER MIOCENEUPPER MIOCENEMIDDLE MIOCENEMIDDLE MIOCENELOW MIOCENELOW MIOCENEEOCENEEOCENEMESOZOICMESOZOICShelf Extent ofLower Miocene Depositional Fairway±12,000 sq. miles90 Miles N-S/136 Miles E-W出所:Moffet,2010図11概念モデル‐始新世‐暁新世の堆積環境NWRegional Cross Section - Subsalt Miocene PlaySouth Marsh Island to South TimbalierSE-10,000’-20,000’-30,000’-40,000’出所:Haworth,et al.,2010図12Blackbeard WestとDavy Jonesの断面図83石油・天然ガスレビューGッセーょく捗ち 当該案件に関する表現は対応している機関により異なっている。 内務省鉱物管理局地域事務所のホームページでは、「Deepwater Horizon Incident」と表し、国土安全保障省沿岸警備隊ホームページでは「Deepwater Horizon Oil Spill」と表し、ブリティッシュ・ペトロリアムのホームページでは「Gulf of Mexico Response」で各種発表、映像を公表している。 ブリティッシュ・ペトロリアムは、地元紙「ヒューストンクロニクル」に発生からほぼ1カ月して毎日1面を使い前日までの自社の対応を公表している。しん 今後の対策と政府の原因究明の進を注視するとともに、ハリケーン来襲前に油漏洩が止まることを切望してやまない。ンズ(図6、JP Jones)」では白亜紀層中で良好な結果を得ており当該地域でもポテンシャルを有しているとのこと。 メキシコ湾での超大深度における発見講演に感動し、出張から戻った後、メキシコ湾ニューオーリンズ沖南東約70km、水深1,500mのミシシッピ・キャニオン252(図5、ニューオーリンズ南東方MC 252)において半潜水式掘削リグ「ディープウオーター・ホライゾン」が4月20日火災炎上したという報道に驚いた。テレビで放映された炎上するリグの周りに米国沿岸警備隊の消防船が消火にあたり、その後水面に没した衝撃的な映像は現実の出来事とろうが確認さは認識できなかった。油漏れ、オペレーターのブリティッシュ・ペトロリアムと米国政府(国土安全保障省沿岸警備隊・内務省鉱物管理局他)が地下からの油ガス漏洩を食い止めるべく懸命の努力をしている。洩えいあるとの探鉱方針による成果である。 当該坑井は、油とガスを発見(坑井情報誌)と記載され、掘削リグは新たな試掘井掘削のため、約4km南西方の始新世層の構造頂部の下位の後期白亜紀層までの試掘を計画している。 同社の中新世層探鉱と古第三紀層の比較的陸に近いブロックでの探鉱に専念することを声高に宣言していた(図12)。 当該プロスペクトの権益は地元のプレインズ開発と米国日石開発他である。 物理検層*11によりウィルコックス層砂岩の孔隙率は12~20%であり、当該貯留層準の坑底温度は華氏440度、圧力は2万7,000psi前後とのことで、試油ガスは2011年以降に計画している。 また、モフェット氏が強調する白亜紀層のポテンシャルについてはデービージョーンズの北16kmの水深3mで掘削した「ジョン・ポール・ジョー【参考文献】1. 青柳宏一,2009,蒸発岩(その3:その石油鉱床と地下貯蔵への関連).堆積学研究,vol.68,no.2,p.129-142.2. Bell,Gerald,Blake,Eric,Goldenberg,Stanley,Kimberlain,Todd,Landsea,Cris,Pasch,Richard,Schemn,Jae,2009,The North Atlantic Hurricane Season-A Climate Perspectve,1-9p.National Oceanic and Atmospheric Adoministration’s. 電子版3. Beims, T.,2010,Davy Jones Discovery-Opening New Shelf Frontier In Ultradeep Geology Below Salt 68-85,The American Oil&Gas Reporter,April,p69-85.4. BP,2009,BP Statistical Review of World Energy,June 2009,電子版5. Climate Prediction Center of NOAA,2010,2010 Atlantic Hurricane Season Outlook,Issued:27 May 2010,1-8.6. CNG now ホムページ電子版7. Galloway,W.E.,Bebout,D.G.,Fisher,W.L.,Dunlap,J.B.,Jr.,Cabrera-Castro,R.,Luogo-Riverra,J.E.,and Scottto,T.M.,1991,Chapter 11,Cenozoic,in Salvador,A.,ed.,The Gulf of Mexico Basin:Boulder,Colorado,Geolgical Society of America,The Geology of North America,v.J.8. EIA,2010,Gulf of Mexico Fact Sheet , released May 11,2010,2p.電子版9. Beims Tim ,2010,Davy Jones Discovery-Opening New Shelf Frontier in ultra Deep geology below Salt, The American Oil & Gas Reporter ,April,69-85.2010.7 Vol.44 No.484ト国メキシコ湾の探鉱開発/残された浅海域大深度開発には大いなる期待も10. Haworth, Randol ; Menard, Peter J.; Denyer, Glen ; McDade, Elizabeth C. Ultra Deep Play on the Gulf of Mexico, AAPG 2020 Annual Convention and Exhibition in New Orleans, Oral presentation.発表資料を講演者から入手11. Moffett, James R, Davy Jones-A Major Discovery and its Implications for the Ultra-deep Shelf Play in the Gulf of Mexico’s Shallow Waters, AAPG 2020 Annual Convention and Exhibition in New Orleans, Oral presentation. 発表資料を講演者から入手12. Saudi Aramcoホームページ13. 石油学会編,1984:ガイドブック世界の大油田、539,技報堂出版社<注・解説>* 1: AAPG(American Association of Petroleum Geologists)とは、炭化水素ならびに他のエネルギー資源に関する地質学の発展を主な目的として1917年に設立され、米国の石油地質専門家を中心に現在124か国約4万人の会員を擁する世界最大の石油地質関係学会で、本部はオクラホマ州タルサにある。* 2: デルタ:河川が海、湖、沼のような半永久的水体に注ぎ込む時に形成される堆積物がつくる地形的特徴を示す語。デルタの概念は紀元前5世紀のギリシャの歴史家ヘロドトスによるナイル川の地形的特徴に基づく。河川、波浪のエネルギーによりデルタの形態が伸長状、尖頭状と変化する。* 3: フィールドトリップ:外巡検。ミシシッピ川をはじめルイジアナ州、その他フロリダを含む中北部州の代表的な堆積岩・層や露頭の観察・討論* 4: 古第三系プレイ:古第三系暁新統~始新統Wilcox層のタービダイト成砂岩を貯留岩とする石油鉱床成立の探鉱プレイ。探鉱プレイとは石油ガス鉱床成立ために根源岩から油ガスが生成・移動し、貯留岩への集積メカニズムが類似した探鉱対象のまとまりを示す。すなわち、古第三系プレイとはジュラ系の根源岩から熟成した油ガスが地層中を移動し、暁新統から始新統のタービダイト成砂岩に集積したと考えられる探鉱対象構造を指す。* 5: 超大深度域:米国内務省鉱物管理局(Mineral Management Service)による水深の定義で、大水深Deepwater:1,000ft=305m、超大水深Ultra Deepwater:5,000ft=1,524mとされている。最近、掘削深度25,000~30,000ft=7,710~9,144mを超える掘削深度を超大深度と称している。* 6: 地震探査データ:人工的に起こした弾性波を利用して地下の構造を調べる技術。現在では、2次元地震探査と3次元地震探査が行われ、3次元地震探査は地下構造の詳細把握を目的とする。* 7: トラップ:多孔質、浸透性のある岩石中を移動してきた石油・天然ガスを集積し、貯留させるような、石油・天然ガスの上方移動を妨げる地質条件のある場所をいう。* 8: タービダイト:混濁流により、水深の深い所に運ばれ、堆積した主に陸源の堆積物。タービダイト性といえば、河川性、デルタ性などに対し、供給地からより遠方に運ばれ、より深海性であるという意味合いを含んでいる。* 9: プロスペクト:炭化水素が賦存する貯留層、シール、地質構造を備えた物理探鉱アノマリ。*10:大陸棚域:海岸からシェルフブレイクまでの水深140m(460フィート)までの大海域*11: 物理検層:坑井内に測定器(ツール)を降ろし、坑井近傍の地層の物性値(比抵坑、密度、弾性波速度、孔隙率など)を深度に対して連続的に計測する技術。執筆者紹介中水 勝 (なかみず まさる)< 職 歴 > 1981年4月、石油公団入団。技術部、計画第二部、石油開発技術センター地質・地化学研究室、研究企画室、日中石油開発会社と商社系石油開発会社、財団法人出向勤務を経て、2002年に石油開発技術センターメタンハイドレート研究チーム勤務の後、2008年よりヒューストン事務所勤務。(2004年以前の勤務先は当時の名称)< 近 況 > アルコールは飲めず、その席ではアイスティーのみ。85石油・天然ガスレビュー
地域1 北米
国1 米国
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2010/07/20 [ 2010年07月号 ] 中水 勝
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