ページ番号1006633 更新日 平成30年3月5日

北米における LNG 受入基地の動向について

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レポートID 1006633
作成日 2004-07-14 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 天然ガス・LNG
著者
著者直接入力 齊藤 晃  
年度 2004
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 北米におけるLNG受入基地の動向について石油・天然ガス調査G齊藤 晃報告の構成01■大幅に増加する、米国のLNG輸入■相次ぐ、LNG受入基地計画■増大する、LNG受入基地反対運動■住民反対運動の背景と、各地の反対運動の主な動き(米国東海岸/米国西海岸・メキシコ太平洋岸⇔米国南部)■米国政府の対応■まとめ、今後のLNG受入基地の展望蝠揩ノ増加する、米国のLNG輸入(万t)1,2001,00080060040020001996年1997年1998年1999年2000年2001年2002年2003年米国のLNG輸入量推移[JOGMECデータ等より筆者作成]米国のLNG輸入相手国2310%3%2%10%トリニダードトバゴアルジェリアナイジェリアアラブ首長国連邦オマーン他75%(出所)GIIGNL(国際LNG輸入者協会)のデータより筆者作成「界の国別LNG輸入量(2003年)3%2%2%1%4%7%8%10%16%4輸入量前年比(万t)(%)5,8511,9411,211+7.9+8.8+18.01,054+118.092155934525224913812,521▲12.9+4.3▲6.8▲7.6▲2.5-+10.847%日本韓国スペイン米国フランス台湾トルコベルギーイタリアその他日本韓国スペイン米国フランス台湾トルコベルギーイタリアその他(出所)GIIGNLのデータより筆者作成米国におけるLNG長期見通し(tcf)5LNGカナダメキシコ1,050万t/年(2003年)4,400万t(2010年)1億1,000万t(2025年)米国における天然ガス輸入形態(長期予測)(出所)EIA(米国エネルギー情報管理局)資料より筆者加筆且氓ョ、LNG受け入れ基地計画(出所)FERC(連邦エネルギー規制委員会)資料67米国LNG受入基地(既存)プラントサイト会社および参加者Everett (Massachusetts州)Cove Point(Maryland州)Elba Island(Gerogia州)Lake Charles(Louisiana州)Tractebel BPStatoilShellBGMarathonBG 使 用  開始年19711978(2003年再開)19781982(1990年再開)受入能力100万t/yLNG供給元5.3AlgeriaTrinidad7.6NigeriaTrinidad3.3Trinidad4.8AlgeriaUAETrinidadQatarMalaysiaAbu DhabiNigeriaOmanAustralia(出所)JOGMEC資料より筆者作成Z民反対運動の主な背景について■住民反対運動の主な背景8・9・11事件を背景とした、テロに対する警戒感の高まり・1月、アルジェリア(Skikda)で起こったLNG液化基地での事故の影響・米国における、過去の事故の影響・住民がLNGの専門知識を有していない・NIMBY(Not In My Back Yard)・BANANA(Build Absolutely Nothing Anywhere Near Anything)・反対運動の活動(組織化、陳情やロビー活動、小さな町・大きな影響)(例)Green Futures:MITのFay教授の説に基づいた、パンフレットを発行⇒Fay教授:70年代からLNGタンカーからの漏洩による、火災の可能性を指摘⇒9・11事件を背景に、反対運動家のオピニオンリーダーとして脚光相次ぐ、LNG受入基地反対運動(出所)FERC資料9米国北東部・米国カリフォルニア州・メキシコ・バハカリフォルニア州で激化  ⇒一部、中止も <中止プロジェクト>①Fairwinds(メイン州・Portland近郊)②Eureka(カリフォルニア州北部)③Tijuana(メキシコ・米墨国境)且氓ョ、LNG受入基地反対運動■中止されたLNG受入基地米国米国東海岸プロジェクト名Fairwinds メイン州・Harpswellプラントサイト西海岸Eureka(Portland近郊)カリフォルニア州・北部10備考住民投票、3/4反対8百万ドル/年、数万ドルTransCanada居住地域から約1km地震断層。船の出入りConocoPhillipsCalpineメキシコ太平洋岸 Tijuanaバハカリフォルニア州・Tijuana 州政府、土地没収Marathon住民説得に失敗■各地域の特徴と、主な動向について<米国東海岸>・BANANAの傾向強い・企業側、高価格で販売可・Hope Island[メイン州](TransCanada、次の候補地へ)・Boston近郊沖合(Excelerate社[世界初の洋上基地建設])・先住民居留区[メイン州]への基地計画も(Quody Bay社)相次ぐ、LNG受入基地反対運動■各地域の特徴と、主な動向について<米国西海岸>・NIMBYの傾向強い・カリフォルニア州、環境問題への関心特に強し・CabrilloPort[Oxnard市沖](BHP Billiton)⇒沖合い約34km。ハワード首相、州知事と会談11・CPUC(州公益事業委員会)とFERCで、LNG許可権限で論争⇒CPUC、州に管轄権あると主張。FERC独占保有の指令。ただし、環境・安全性については、協調して対処<メキシコ太平洋岸>・米国向け(特にバハカリフォルニア)も多く、嫌悪感強し・Tijuana沖合(ChevronTexaco)、反対団体:「周辺の海洋温度を変化させ、海洋生物に悪影響」⇒領土の割譲に等しいとして反対する議員も・ただし、メキシコ:発電用需要増(年率約7%増)、米国依存の脆弱性、供給源多様化要⇒特に、バハ・カリフォルニア州。地理的特性。州政府:Colonetのプロジェクト誘致などの動き・CostaAzul(Shell/Sempra):一歩リード(3つの許可取得)、インドネシア・タングーから調達予定且氓ョ、LNG受入基地反対運動12■各地域の特徴と、主な動向について<米国南部>・ルイジアナ州Branco知事:Sabine基地計画(Cheniere社)積極的支持⇒雇用創出可能。FERCに対し、同基地建設の承認の早期化を要求⇒FERC主催の説明会、住民賛成の声多し。よく勉強。・テキサス州上院:FERC審査手続き簡略化要望⇒テキサス州上院議会:FERCに対し、LNG受け入れ基地計画の承認を迅速に行うよう要求⇒全会一致で決議・Freeport プロジェクト(Cheniere社など)、FERCの承認取得⇒テキサス州、ルイジアナ州など南部地域、もともと石油・天然ガス産業に親しんだ地域⇒住民側も、反対運動少なく、協調的LNGをめぐる、米国政府の主な動き13■昨年12月、LNGサミット会議開催⇒Abrahamエネルギー省長官、米国でのLNGの重要性を強調■本年3月、FERC:LNGエンジニアリング課設置⇒LNG受け入れ基地の審査、関係機関との調整など■本年5月、LNGの安全性に関する報告書発表⇒LNG船からの流出に関する事故に対する手法の有効性について⇒FERC:LNG輸入に関するリスクと、天然ガス高騰で生じる経済へのダメージをバランスさせる必要がある⇒LNG受け入れ基地審査の進捗に影響?ワとめと、今後の展望14■大幅に増加するLNG需要、高まるLNG輸入依存比率・2003年:約1,050万t ⇒ 2010年:4,400万t ⇒ 2025年:1億1,000万t・2003年:12% ⇒2010年:約4割 ⇒2025年:約7割■相次ぐ、LNG受け入れ基地計画・過去20年以上建設なし。現在、LNG需要増大を背景に、40以上の基地計画。■増大する、LNG基地反対運動(9・11事件などの影響)・東海岸/西海岸/メキシコ太平洋岸で、特に激しい。一方、米国南部は、少なし。■米国政府の動きについて・LNGの重要性に鑑み、FERCはLNGエンジニアリング課を創設・住民反対運動を受けて、LNGの安全性に関する報告書を作成⇒今後、承認遅れ?■今後の展望・反対運動を受け、今後の淘汰の可能性。LNG受け入れ基地建設は、南部地域や沖合いLNGへ移行する可能性。ただし、沖合いの反対運動の動向も要注目。・米国西海岸/メキシコ太平洋の動向によっては、わが国企業も多数参画する、アジア・太平洋LNGプロジェクトにも影響を及ぼす可能性もあり。(参考資料)増大する、LNG受け入れ基地反対運動~東海岸の主な動きについて~■Fairwinds プロジェクト 住民投票により中止15・ConocoPhillipsとTransCanadaとの共同P/J。Portlandから北東約24km・投票の争点:Harpswell町が保有する、米国海軍燃料貯蔵所跡地のリース貸し・投票者の約3/4も、反対・主な反対理由:①LNG関連設備がテロの標的になり得る、②主要産業の漁業に支障をきたしかねない等・建設されていれば、Harpswell町は毎年8百万ドルの収入を得ていたと言われる・ConocoPhillipsとTransCanadaは、今後も北東部周辺で建設計画を進めるとコメント⇒Hope Island(メイン州)を候補地に。11月住民投票。(TransCanada社)⇒Boston近郊の沖合い[約16km]も候補地(Excelarate社)⇒カナダ国境近いイーストポート近郊[先住民の保留地内](Quoddy Bay社)i参考資料)増大する、LNG受け入れ基地反対運動~東海岸の主な動きについて~16★IrvingCanaport→★★Fairwinds LNG→ ★★Bear Head★New York ◎Irving Canapor●←Evt→★←Weaveeret★r’s tCoveCrown Landing→Cove Point→●←Everett←Fall RiverBea●★r Head米国北東部周辺地域における、主なLNG受け入れ基地位置図(●稼動中、★計画中)(参考資料)増大するLNG受け入れ基地反対運動~米国西海岸/メキシコ太平洋岸の主な動きについて~17■カリフォルニア州:Eurekaプロジェクト中止へ・Calpine社の進める、Eurekaプロジェクト、住民反対運動で中止へ・沖合いLNG基地(CabrilloPort)プロジェクトも、反対運動あり・FERCとカリフォルニア州当局(CPUC)との間で、管轄権に関する論争も■メキシコ:Tijuanaプロジェクト(Marathon)中止へ・Tijuana Regional Energy Center(発電所、海水淡水化等)の一環・住民反対運動の激化を受け、Baja California州が土地を没収へ・主な反対意見:米国向けも多く、メキシコのコミュニティにリスクを押し付けるもの。・メキシコ:発電用の需要増、米国依存の脆弱性、供給源多様化要。Baja Carifornia州:周囲を海と川で隔てられる。中心部のパイプライン網遠い。・Tijuana沖合いのLNG(ChevronTexaco)についても、反対運動・Costa Azulプロジェクト(Shell/Sempra)、インドネシア・タングーから調達予定
地域1 北米
国1 米国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 北米,米国
2004/07/14 齊藤 晃  
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