ページ番号1006649 更新日 平成30年2月16日

中国 PetroChina、外資抜きで「西気東輸」ガスパイプライン完成

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レポートID 1006649
作成日 2004-09-15 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 企業探鉱開発
著者 竹原 美佳
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年度 2004
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 中国PetroChina、外資抜きで「西気東輸」ガスパイプライン完成2004/9/15竹原 美佳要点1(cid:57)「西気東輸」パイプラインは事業計画から約4年で完成(cid:57)外資との合弁交渉は決裂、PetroChinaは単独で事業を遂行(cid:57)交渉決裂は、PetroChinaの資金調達能力向上および立場の違いに起因レ次21. パイプラインは驚異的なスピードで完成2. 外資連合との合弁交渉は決裂3.中国の天然ガス市場の行方4.まとめ1.パイプラインは驚異的なスピードで完成西部区間(輪南~靖辺)輪南靖辺32000年7月基本計画策定東部区間(靖辺~上海)上海2004年8月全線完工.パイプラインは驚異的なスピードで完成4?パイプライン事業の損益分岐点:約80億m3/年?契約量:約70億m3/年? 契約価格は平均1.27元/m3(4.09ドル/MMBtu)29社とテイクオアペイ条項付き購入契約締結契約数量:70億m3/年120億m3/年2. 外資連合との合弁交渉は決裂5(1)外資との合弁交渉は8月に終結2002年7月:合弁事業書枠組み合意書締結契約期間:45年、総事業費180億ドル①タリム盆地の天然ガス田開発(30億ドル)②「西気東輸」ガスパイプライン建設(50億ドル)③パイプライン網の整備やガスのマーケティング(100億ドル)PetroChina:50%(Sinopec5%)外資:45%(Shell、ExxonMobil、Gazprom). 外資連合との合弁交渉は決裂(1)外資との合弁交渉は8月に終結外資作業部会(WG)は2004年4月頃解散6基本合意(2002年7月)PL部分開通ガス田開発交渉終結(2004年8月)PetroChina単独でガス田開発、パイプライン建設をPetroChina単独でガス田開発、パイプライン建設を強行強行2. 外資連合との合弁交渉は決裂7(2)交渉決裂はPetroChinaの資金調達能力向上が一因?!好調な国内経済外資依存事業の単独遂行に自信現在国際原油価格の高騰2000年当時IPOによる資金調達株価・業績向上. 外資連合との合弁交渉は決裂中国における一次エネルギー消費(2003年)1%3%6%25%石炭石油天然ガス原子力水力65%8? 中国で大気環境汚染(主に石炭燃焼に起因)による経済的損失はGDPの7~8%? 政府は天然ガスを石炭消費抑制のための重要なクリーンエネルギーと位置付けている国内幹線パイプライン網の根幹をなす「西気東輸」は重要な国家事業2. 外資連合との合弁交渉は決裂(3)外資と中国側の立場の違い9Shellタリム盆地ガス田の開発Gazprom都市ガス配給事業への参入中国政府幹線PL網の整備PetroChinaビジネスvs国家事業ExxonMobil. 外資連合との合弁交渉は決裂10①タリム盆地の天然ガス田開発(30億ドル)②「西気東輸」ガスパイプライン建設(50億ドル)PetroChinaが単独で事業を遂行パイプライン網の整備ガスのマーケティング(100億ドル)地方の都市ガス配給会社が各自実施3.中国の天然ガス市場の行方? 最大の課題は価格? 進まぬ発電・産業ユーザーの開拓? 脱硫装置の義務付け? 汚染物質排出徴収基準の改訂11上海向け価格(ドル/MMBtu)4.082.78天然ガス石炭中国における大気環境汚染は日本にとって無関係な問題ではない.まとめ(cid:190)「西気東輸」パイプラインが脅威的なスピードで完成したのは、中国政府のクリーンエネルギー重視とPetroChinaの体力強化の相乗作用(cid:190)同パイプラインの完成は深刻な大気環境汚染緩和に寄与する←日本にとり無関係な問題ではない(cid:190)天然ガスを含むクリーンエネルギー市場の発展は、インフラ整備だけではなく、環境汚染処理にかかる外部コストの内部化など中国政府のさらなる法整備や奨励策が必要Q考:「西気東輸」(West-East Gas Pipeline)プロジェクト 1.概要 「西気東輸」ガスパイプラインは中国西部タリム盆地に賦存する天然ガスを開発し、東部地域へ輸送するガスパイプラインを敷設するもので、「西部大開発」*戦略の一部を担う国家プロジェクト。具体的には新疆ウイグル自治区タリム盆地の輪南地区を起点とし、9 つの省・自治区・直轄市等(新疆・甘粛・寧夏・陝西・山西・河南・安徽・江蘇・上海)を経由し、上海市の白鶴鎮までの全長約4,000kmにわたる長距離パイプラインを建設するもの。 本プロジェクトの探鉱・開発、ガスパイプライン建設及び導配管整備等を含めた総投資額は約1,600億元(約180億ドル)とされている。 *中国の第10次五ヵ年計画(2001年~2005年)の重点国家プロジェクト。東西の経済格差解消と内需拡大を目的に,西部地区のインフラを整備することが目的。「西気東輸」の他に揚子江・三峡ダム完成後に水力発電を東部につなぐ「西電東送」及びダム完成後の水を華北に運ぶ「南水北調」,青海と西蔵(チベット)を結ぶ「青蔵鉄道」建設プロジェクトがある。 2.経緯 1998年8月:CNPC、予備事業化調査(FS)実施 2000年7月:国家発展計画委員会(当時)が事業の基本計画を発表 2000年12月:国際入札発表(2001年1月締切) 2001年7月:4コンソーシアムショートリスト BP、Petronas(マレーシア、)日商岩井→2001年9月撤退 ExxonMobil/China Light & Power(香港)→Shellグループに合流 ◎Shell/香港&China Gas(香港):落札 Gazprom(露)、Stroitransgaz(露)→Shellグループに合流 2001年12月:PetroChinaは、Shell/香港中華ガスグループおよび Gazprom/Stroitransgazグループとの間で「Joint Venture Framework Agreement」締結に向けた覚書に調印(ExxonMobil/China Light & Power(香港)グループは後日Shell連合に参入) 2002年7月:PetroChinaとRD/Shell(英・蘭),ExxonMobil(米),Gazprom(露)の3社の間で合弁事業枠組み合意書を締結 外資3グループに付与される権益比率は45%(RD/Shell,ExxonMobil,Gazpromグループ各15%)で,中国側が残りの55%(Petrochina50%,Sinopec5%)を保有 2002年7月:パイプライン東部区間着工 2003年10月:パイプライン東部区間完工、試験輸送開始 2004年1月:パイプライン東部区間商業運転開始 2004年9月:西部区間完工、試験輸送開始 2005年1月:全線で商業輸送開始(予定)
地域1 アジア
国1 中国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国
2004/09/15 竹原 美佳
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