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0サウジアラビア :原油生産能力を1,050万b/dから1,100万b/dへ増強2004/10/14石油・天然ガス調査グループ猪原 渉報告内容1?サウジアラビアが原油生産能力の増強を発表?Naimi石油相の発表内容と市場の反応?新規油田開発プロジェクトの進捗と増産見込み?稼動リグ数の状況等Tウジアラビア月別原油生産量(千b/d)2図-1 サウジアラビア月別原油生産量(千b/d)9,8009,6009,4009,2009,0008,8008,6008,4008,2008,0007,8007,6007,4009,8009,6009,4009,2009,0008,8008,6008,4008,2008,0007,8007,6007,400Jan-03Feb-03Mar-03Apr-03May-03Jun-03Jul-03Aug-03Sep-03Oct-03Nov-03Dec-03Jan-04Feb-04Mar-04Apr-04May-04Jun-04Jul-04Aug-04Sep-04生産実績OPEC生産枠出所:MEES他Naimi石油相の発表内容(9月29日)①3??サウジアラビアは油価動向に対する綿密なモニターを実施してきており、市場の安定を図り、世界経済(特に発展途上国)の成長阻害要因となるような油価高騰を抑制する努力を行ってきた。上記のような観点から、サウジは、十分な生産能力を早急に確保するため、生産を開始したQatif油田とAbu Safah油田の生産能力の増強を急ぎ(*)、合計産油能力を1,100万b/dに拡大する。(*)声明文のアラビア語版(原文)では「数週間以内に増強を実現する」としている。maimi石油相の発表内容(9月29日)②4???これにより、余剰生産能力は50万b/d増加して現状で150万b/dになる。増加分のほとんどは軽質油(Arab Light)である。サウジはこれまで何度も宣言しているとおり、需要家からのどのような追加購入の要請があっても、それに応える用意があり、そのために必要な設備を保有している。世界のいかなる地域で減産という事態が発生しても、サウジは不足分の埋め合わせを行う用意と能力がある。サウジの「決断」にも市場は反応せず5??サウジは、従来、最大産油国の供給責任について何度も言及していたが、生産能力(1,050万b/d)自体の増強には慎重姿勢。⇒今回、初めて、具体的な能力増強を打ち出す。既存油田減退分の代替ではなく、2油田増強により全体能力拡大を図る消費国の油価抑制期待に応えるためのサウジとしての決意表明???市場は全く反応せず、サウジの思惑は空振りWTI:9/28(サウジ発表日)50ドル/bblに、その後も騰勢Tウジ原油生産能力<7月度ブリーフィング参照>6関係者、専門機関等の見解を総合すると以下の通り?現状生産量・9月・10月生産量950万b/d。短期的には事実上のフル生産。950万b/d1050万b/d・950万b/dまでは、軽質油、中質油油田の増産で対応。短期間で生産達成・持続可能。・重質油生産油田(Safania、Manifa等)主体の休止抗井の再稼働により約100万b/dの上乗せ(=合計生産能力1050万b/dに)可能。・持続可能な生産量とするには、機材確保や掘削会社との契約等で数週間から90日程度必要。(参考)サウジの油種別生産能力 出所:APS、DOE等7生産原油API原油生産能力主要油田(万b/d)Arab Super Light50度Arab Extra Light38度Arab Light34度Arab Medium31度Arab Heavy27度重質・サワー原油 28度20160555180(*):沖合HawtahNuayyimHazmiyahGhinahUmm JurfBerri(*)AbqaiqShaybahGhawarQatifKhuraisZuluf(*)Marjan(*)140Safania(*)Manifa(*)30Khafji(*)(分割地帯)24度Wafra合計1085油田別生産能力(万b/d)油田別確認埋蔵量(億bbl)操業会社2015Saudi Aramco10110170707002708019011011585504902010502712020AGOC ( AramcoGulfOperationsCompany)SaudiTexacoArabianV規油田開発プロジェクトの進捗8Qatif油田開発??東部地区の陸上油田7月に5-7.5万b/dのArabLight生産開始し、8月に10万b/dに到達。数ヶ月以内(10月目処?)で、プラトー生産量(50万b/d)に達する見込み。Abu Safah油田??バーレーンとの領海線付近の沖合い油田従来、Arab Medium 15万b/d生産。これを30万b/dに増強(+15万b/d)する工事が進捗。8月に20万b/dに到達。年内にプラトー(30万b/d)到達見込み。?従来の生産原油はバーレーンと折半。今回の増強分の取り扱いは不明。「50万b/d増強」の内訳は、Qatif油田増強分のみ????(cid:122)(cid:122)(cid:122)9その他の能力増強計画?代表的3油田a.b.Haradh油田:Ghawar油田南部。現在(フェーズ2完了)60万b/d生産。フェーズ3完了(2006年予定)時に更に+30万b/dKhurais油田:リヤドとDhahran(ダーラン)の中間地域に位置。計画生産能力80(~100)万b/d。投資コスト高のため、90年代前半に開発棚上げ。Abu Hadriyah油田:Jubail近郊。生産能力約50万b/dc.3油田(a-c)計 +160万b/d1100万b/d(現状能力)+160万b/d>1200万b/d他にも、Nuayyim油田(リヤド南方)、Khursaniyah油田(ペルシャ湾沿岸)等の開発計画あり⇒AramcoのJumah会長見解(「需要増加が確実になれば、中長期的には、1200万b/dあるいは1500万b/dに能力を増強」)。既存油田の能力減退のカバー分は考慮必要。メ動リグ数が増加10???稼動リグ数が増加?生産能力増強にサウジが本腰を入れ始めていることの証左Saudi Aramcoは14の掘削リグの入札実施→納期・工期優先サウジの稼動リグ数???6ヶ月前 50代前半現在 60台前半今後数ヶ月 70台半ばに |