ページ番号1006673 更新日 平成30年3月5日

インドネシア:LNG 供給削減にみる石油・ガス産業の問題点

レポート属性
レポートID 1006673
作成日 2005-01-12 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者
著者直接入力 坂本 茂樹
年度 2004
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 0インドネシア:LNG供給削減にみる石油・ガス産業の問題点2005/1/12石油・天然ガス調査グループ坂本 茂樹報告内容11.2004年12月、インドネシアが日本、韓国、台湾に、2005年LNG供給削減を通知したと報道2.LNG生産低迷の背景:上流企業に投資をためらわせる不透明な事業環境3.石油製品への補助金政策:市場価格形成を阻み、国内市場向けガス事業が進展せず5.事業環境の改善:現在、急務であり、また好機.補助金政策は徐々に廃止される方向⇒4P.LNG供給削減報道(2004年12月)2? 日本、韓国、台湾の需要家宛に2005年のLNG輸出の一部削減を通知日本:11%、174万トン(30カーゴ)の輸出削減韓国:100万トンの輸出削減台湾:60万トンの輸出削減? 理由:アルーン;ガス田の生産量減少ボンタン;2004年LNGプラントの火災事故等の影響3関連報道?韓国Kogas筋:韓国向けLNG削減なし?日本、台湾の需要家-既に他ルートからの代替調達を手配済?インドネシア代替供給用;中東からスポットLNGを購入⇒インドネシアのLNGの最大供給国としての信頼性を損なう懸念ありガス田埋蔵量の検証、肥料用供給?アルーン:老朽化と埋蔵量の減退(残存=2tcf)?ボンタン:ガス埋蔵量は豊富(残存可採=31tcf)・Total; Offshore Mahakamが巨大(22tcf )・Unocal;深海で新たな発見(West Seno 等)2010年以降供給比率を増加させる見通し?アルーン:アチェ州肥料工場AAF(AseanAceh Fertilizer)向け原料ガスを優先供給ボンタンLNGの問題5?Total:プルタミナ、政府当局(MIGAS)との事業運営を巡るやりにくさ ⇒設備投資に慎重①アルーン代替として、事業採算性を考慮せずにボンタンでのLNG生産増加を要請②ガス田権益の契約延長:交渉難航、行方不透明③投資と回収期間を勘案?投資義務発生に慎重?ガス田操業:必要な作業の認可の煩わしさ、不合理、日数がかかる?操業上の不具合の発生竭闢_(1)石油・ガス法(2001年制定)6(1)石油・ガス法(2001年制定)?本来の目的:独占的な権限を有していたプルタミナから政府機能を取り去り、新たに設ける政府の管理機構にこれを委ねる:⇒この目的は達成?法規の枠組みを履行するための具体的法令が未整備、整備の遅れ?事業実施の際に、不明確な点が多い問題点(2)石油製品への補助金制度?石油製品価格の補助金補填:7-国内石油製品価格を安価に保つ-低所得層対策として生活必需品(灯油他)を安価に供給する⇒・エネルギーの市場価格形成に対する障害・国家財政にとって大きな負担(特に原油価格高騰の昨今)?最近、産業用石油製品への補助金は廃止竭闢_(3)事業環境の透明性の欠如8「石油産業の問題点は、事業環境の不透明さとあからさまな汚職」との指摘?判断基準が不明確?政府当局との諸手続き方法がわかりにくい?合理性に欠く判断、決定もあり⇒・既存資産を地元企業に売却する動き(BP)・新規契約締結:過半数がインドネシア企業⇒国内石油需要拡大にも拘わらず、探鉱・開発・生産は低迷石油生産量・消費量の推移(BP統計、2004は推定)9千b/d石油生産量・消費量の推移180016001400120010008006004002000石油生産量石油消費量1980198119821983198419851986198719881989199019911992199319941995199619971998199920002001200220032004ナ近の動き(1)10憲法裁判所:石油・ガス法、電力法に対する判断①石油・ガス法(2001制定):合憲としたが、下記事項に沿う訂正を勧告?石油事業の権限は国家が掌握すべき?国内供給義務の比率に上限を設けてはならない?石油・天然ガス価格は国家が運営・管理すべき②電力法(2002制定):?競争原理導入を意図する本法は違憲⇒電力事業の国家独占を促す最近の動き(2)11エネルギー市場価格化への動き?ユドヨノ新政権は財政再建策の一環として、補助金削減を目論む2004年12月;LPG・ガソリン等を40~60%値上2005年初め;灯油等価格を見直し⇒国民の反発を受けて、難航?産業用燃料は、既に補助金廃止⇒ガス価格上昇、国内市場向けの天然ガス事業の採算が改善ナ近の天然ガス販売契約(2004/12月)12供給者購入者納入先契約数量契約期間国営電力会社CNOOC(PLN)西ジャワ・チレゴンコンバインドサイクル東ジャワ・グレシッ国営電力会社クアメラダ・ヘス(PLN)コンバインドサイクルExxonMobil肥料会社アチェ州工場80MMcfd2006~2017100MMcfd2007~202657~117MMcfdまとめ:今後の石油・ガス産業発展に向けて13①エネルギーの市場価格化②合理的で透明性のある法制度、事業環境の整備? インドネシアはエネルギー資源ポテンシャルは大きい-石油・ガス産業の十分な成果をみるに至っていない? 現在、石油需要拡大にも拘わらず、供給力は低下-2004年から石油の純輸入国化⇒パフォーマンス改善が強く求められる政府:エネルギー供給力維持に向け、環境改善の意向⇒現在が、事業環境改善の好機
地域1 アジア
国1 インドネシア
地域2
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地域3
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地域9
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国・地域 アジア,インドネシア
2005/01/12 坂本 茂樹
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