ページ番号1006719 更新日 平成30年2月16日

国有石油企業に押し寄せる小さな変革の波

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レポートID 1006719
作成日 2005-08-10 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 企業
著者 竹原 美佳
著者直接入力
年度 2005
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 国有石油企業に押し寄せる国有石油企業に押し寄せる小さな変革の波小さな変革の波2005/8/10調査部竹原 美佳1ポイントポイント(cid:122)温家宝首相をトップとする各省、業界を横断するエネルギー行政新組織が設立。設立の目的はエネルギーの安定供給や省エネルギーの推進について研究、総合調整を行うことであり、探鉱開発など個別事業への影響は少ない。(cid:122)規制緩和により初の民間総合石油会社が誕生。しかし、3社の独占を崩すことは困難。(cid:122)新組織の設立が三大石油公司の利益を大幅に損なうことはないと思われるが、規制緩和により三社間の競合が進み、勢力分布が若干変わる可能性がある。2.1.新組織誕生新組織誕生(1)エネルギー行政新組織誕生「国家エネルギー指導グループ」(cid:132)「国家エネルギー指導グループ」(cid:132)→各省庁横断型組織トップは温家宝首相「国家エネルギー指導グループ弁公室」(cid:132)「国家エネルギー指導グループ弁公室」(cid:132)→国務院直属の事務局。国家発展改革委員会(NDRC)の中に置かれるが、指導グループ業務のみ行う。トップはNDRCの馬 凱(Ma補佐の一人はNDRC能源局の徐 錠明(Xuもう一人は馬 富才(MaKai)主任Dingming)副主任Fucai)元CNPC総経理1.1.新組織誕生新組織誕生(cid:132)組織設立の背景中国ではエネルギー消費急増に伴い、様々な問題が発生2003年:国家発展改革委員会の下に能源局を設置→省庁間の調整や業界管理を行うには力不足“三荒”(石炭、電力、石油製品不足)発生(2003末~2004年)政府はエネルギー問題を横断的にとらえる必要性を痛感2005年:国務院直属、閣僚級組織発足34走ア院国務院グループ長:温家宝(首相)温家宝(首相)国家エネルギー指導グループ国家エネルギー指導グループ副グループ長:黄菊、曾培炎(副首相)メンバー:関連各部・委員会の大臣(国家発展改革委員会、外交部、科学技術部、国防科学技術委員会、財政部、国土資源部、商務部)事務局国家エネルギー指導国家エネルギー指導グループ 弁公室弁公室グループ馬 凱 主任(兼務)馬 富才 常務副主任(元CNPC総経理)徐 錠明 常務副主任(兼務)NDRC))国家発展改革委員会(NDRC国家発展改革委員会(馬 凱凱 主任(大臣)馬主任(大臣)張 国宝 副主任(エネルギー・産業担当)劉 江副主任能源局徐 錠明錠明 局長局長徐(エネルギー政策全般)国家石油備蓄弁公室51.1.新組織誕生新組織誕生(2)新組織の目的=政策、総合調整(cid:57)国家エネルギー発展戦略および計画の研究(cid:57)エネルギー開発、省エネルギー、エネルギー安全保障および緊急時対応、エネルギーの海外との協力等の重要政策を研究、国務院に提言持続的な経済成長を維持のため、エネルギーの安定供給が至上命題三大国有石油公司の個別事業、特に国内外における探鉱開発事業を阻害する方向に働く可能性は少ない6.1.新組織誕生新組織誕生(3)中国初の民間石油グループ設立(cid:132)2005年2月:国務院「非公有経済36カ条」を公布(民間による商業ベースの鉱物資源探査・開発を認めた)(cid:132)2005年5月:長聯(Changlian)石油控股有限公司(以下、長聯)が設立。控股公司:持株会社資本金は約50億元(700億円)、企業約50社が出資探鉱開発、精製石化、保管と物流、小売、輸出入を行う大(探鉱開発型多国籍石油グループを目指す。国外進出国外進出も目指している)三社の独占を崩し、国内外探鉱開発事業で有望鉱区を取ることは困難と思われる。2.2.今後の中国石油業界今後の中国石油業界三大国有石油会社同士の競争により、勢力分布図に変化が?!(cid:57)相互乗り入れで若干の動きはあるものの、探鉱開発、パイプライン輸送、精製は1社のシェアが他を圧倒、今後も大勢に変化はない。(例:CNPC南シナ海進出、CNOOC内モンゴル進出、CNOOC広東に製油所建設)(cid:57)LNG受入事業には競合の余地あり(例:CNPCは今年3件の認可取得、CNOOCへの巻き返しを図る)78Q考①:中国における“三荒”について 2003年秋から2004年にかけて起きた“三荒(石炭、電力、石油製品の不足)”は、石炭、電力、石油産業のそれぞれが密接に絡んで発生した。現在、石炭と石油製品の供給は落ち着きを取り戻したが、電力供給の問題はまだ解決しておらず、今年も最大で約2,500万kWが不足する見通しである(2004年は最大約3,000万kWが不足した)。現在は、発電所の建設や、超高圧送電線の整備などが進められている。しかし、中国国家電力監督管理委員会は電力需給がバランスするのは 2006 年以降になると予測している。これまでは華東、華南の沿海部で供給制限を行っていたが、最近は石炭供給地に近い東北や内陸部でも電力の供給制限が行われる傾向にあるという。 (1)電力不足が生じた理由 ①発電能力の絶対量が不足 ②石炭の供給に問題が生じ、在庫が激減した(中国は発電の7割が石炭火力) ③送電線について地域間の連携送電線の能力が不足 ④住宅建材などのエネルギー消費効率の低さ (中国の建物1軒あたりの冷暖房などに必要なエネルギー消費は先進国のニ~三倍に相当するといわれている) ⑤渇水による水力発電の出力低下 (2)石炭の供給に問題が生じた理由 ① 鉄道輸送能力の慢性的な不足 ② トラック安全検査実施による輸送能力の低下(積載量超過によるトラックの事故が多発したため、厳しい安全検査を実施、結果として輸送能力が低下した) ③ 鉱山の安全検査(安全軽視により起きる鉱山の事故が多発したため、厳しい安全検査を実施、供給能力が低下した) ④安い電力向け石炭価格を巡り、石炭会社と発電会社の意見調整が難航 (3)石油製品の不足 2004 年は発電所が燃料を石炭から重油に切り替えたため、重油の需要が伸びた。電力供給制限による生産停止を防ぐため、東部や南部の企業はディーゼル自家発電装置を購入し、ディーゼルのまとめ買いを行った。そもそもディーゼルは中国で最も需要が高い燃料油である。主な用途はバスやトラックなどの輸送燃料だが,他の輸送(鉄道や水運)や農業にも使われている。SARS の蔓延していた5,6月は季節需要が減退する時期であったため,殆ど影響を受けなかっ スが、SARS収束後、急激に需要が増えた。9月は季節需要期であり,需要増に対応できたが、10月以降にディーゼルの供給不足が顕在化した。重油は供給不足にはならかったが、ディーゼルは2004年秋から2005年初頭にかけて、中国の東部,南部地区の数百のサービスステーションで売り物が無くなり、製油所の前では製品を待つタンクローリーが長い列を作る騒ぎとなった。 参考②:石油関連行政組織統廃合の主な流れ 1949年:燃料工業省が石炭・石油・電力産業を統一管理 1955年7月:燃料工業省廃止、石炭省、電力省、石油省設置 1970年1月:石炭省および石油省廃止、燃料化学工業省設置 1975年1月:燃料化学工業省廃止 1980年:能源委員会設立 1982年:能源委員会廃止*人事権、投資権、価格決定権など鍵を握る権力を持たなかったためとされている。 1988年4月:能源部設立*電力業界は能源部の管理下に置かれたが、石油・石炭の両部門は設置を支持せず 1993年3月:能源部廃止、石炭省復活 *鉱産資源省(現国土資源部)、国家計画委員会(現国家発展改革委員会)の間に資源採掘の主導権を巡る確執 1997年:新星石油公司設立*2000年4月、Sinopecに吸収合併 1998年3月:国務院機構改革および石油業界再編、国家石油・化学工業局、国家煤炭工業局、国家電力公司設立 1999年:三大国有石油会社、上場準備開始 2000~2001年:三大国有石油会社、株式上場 2002 年:送配電事業分離(国家電力公司を五大発電会社、二大送配電会社に再編成)、国家電力管理監督委員会設置 2003年:国務院機構改革、国家石油・化学工業局および国家煤炭工業局廃止、国家発展改革委員会の下に「能源局」および「石油備蓄弁公室」設立 2003年末~2004年:電力危機(“三荒”)発生 2004年11月:中国共産党政治局会議でエネルギー問題を集中討議。国家レベルのエネルギー組織を設置し、その下に弁公室を置くことを決定 2005年5月:「国家エネルギー指導グループ」および「国家エネルギー指導グループ弁公室」設立
地域1 アジア
国1 中国
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国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国
2005/08/10 竹原 美佳
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