ページ番号1006738 更新日 平成30年2月16日

混迷を深めるイランの石油・天然ガス動向

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レポートID 1006738
作成日 2005-11-16 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 探鉱開発
著者 猪原 渉
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年度 2005
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 混迷を深めるイランの石油・混迷を深めるイランの石油・天然ガス動向天然ガス動向2005/11/16調査部猪原 渉報告内容報告内容(cid:122)イラン新政権下での石油・天然ガス関連の注目点は??混迷深まる石油相人事?大統領の‘Oil Weapon’発言?高まる外資批判?主要プロジェクトの動向(cid:122)それぞれの事象について、石油上流開発に対するインプリケーションを考える。12ホ油相人事巡る混乱続く石油相人事巡る混乱続く(cid:122)8月、サイードルー石油相候補を国会が信任拒否?アフマディネジャド大統領のテヘラン市長時代の右腕?「石油部門での経験不足」が問題視され否決?ヴァジーリ・ハマナイ元石油省次官が石油相代行に(cid:122) 新たに指名されたマフスーリ氏が、11月9日、石油相候補を辞退??サイードルー氏と同様、大統領の側近(元革命防衛隊)石油部門の経験のない、無名の人物。国会の反発強く、信任の見通し得られず。(cid:122)<速報>11月15日、大統領はタサロッティ氏を新たな候補に指名→次頁モフセン・タサロッティ石油相候補モフセン・タサロッティ石油相候補(cid:122) 略歴1954年、カーシャーン生まれ?? 科学産業大学建築工学修士号? 西アゼルバイジャン州副知事、マルキャズイ州??副知事を歴任1988~99年、NPC(国営石油化学会社)勤務、インフラ計画責任者1999年~現在、石油化学経済特別地域(フーゼスタン州マーフシャールに所在)総裁34ホ油相人事の見通し石油相人事の見通し(cid:122)(cid:122)11月下旬(代行期間期限)までに決定する必要。国会との協調(妥協)を選ぶか?原理原則を貫くか???「石油部門の不正撲滅」が大統領の最重要政策過去のしがらみ持たない非石油部門出身者の石油相起用に執念(cid:122) 新たに指名されたタサロッティ氏は十分な石油部門での経験有する。<国会との協調路線を選択>(cid:122)(cid:122) ダネシャールエネルギー委員長始め国会から、タサロッティ氏を評価するコメント相次ぐ。同氏承認の可能性高い?石油行政のトップが3ヶ月以上も決まらない異常事態。重要政策の意思決定が滞り、上流開発にも確実に悪影響。石油相決定の場合、次は、石油省・NIOC人事の刷新が打ち出さ?れる見込み。大統領、新石油相が指導力発揮できなければ、さらに混乱続く可能性。揺らぐ政権基盤、石油部門への影響は?揺らぐ政権基盤、石油部門への影響は?(cid:122)大統領就任時のふたつの見方①②大統領の2大政策(石油省改革、国内企業優先)推進の結果、石油行政混乱(抵抗勢力との対立)、外資導入の優先度低下。<→投資環境悪化>保守派の権力独占状態を背景に、大統領主導で石油部門改革を強力に推進。石油部門の不正根絶され、契約交渉の透明化実現。<→投資環境好転>(cid:122)現政権は「内憂外患」状態で指導力低下。外資に望ましい「石油部門透明化」の実現は遠のく????国際社会との対立(核問題での強硬姿勢、大統領の問題発言等)国会保守派との摩擦露呈(石油省人事)最高指導者ハメネイ師も「暴走」の多い大統領に距離を置く姿勢?(cid:122)公益評議会(議長:ラフサンジャニ元大統領)の政策監視機能強化56蜩摎フが石油輸出停止を表明?大統領が石油輸出停止を表明?(cid:122)アフマディネジャド大統領が2005年9月、UAE紙のインタビューで、国際社会に対する以下の警告コメント???????(cid:122)(cid:122)「イランが国連安保理に付託された場合には、イラン原油の輸出を停止する。」事実上の‘Oil Weapon’行使宣言と受け取られたが、その後、大統領府がインタビュー自体を否定するプレスリリースを発表。ただし、現在の高油価時においては、‘Oil Weapon’使用の蓋然性はゼロとはいえず(油価上昇でイランの損失は最小限にとどまる可能性)、国際石油市場にとって新たなリスク要因に。高まる外資批判①高まる外資批判①<「背景>バイバック契約に基づく外資導入に対し、否定的な評価が特に国会主流の保守派では支配的。この点では、大統領も同様の見解か?「現行バイバック契約では、外資が短期間で莫大な利益を得るのに対し、イランには利益も技術も残らない」との批判石油企業に有利な条件に改定して石油開発拡大を図るべきとの主張は少数意見。イラン側に有利な条件への改定要求(石油省に対し)が多数派。国内メディアでも現状への批判的論調目立つ。油価高騰を背景にした、強硬論、ナショナリズムの高まりも背景か?早ければ、石油相人事および石油省・NIOC幹部人事決定プロセスの中で、バイバック契約見直し(石油会社には「改悪」?)の議論が浮上する可能性。ただし、「契約期間の長期化」の方向での検討であれば、必ずしも「改悪」ではない。78bワる外資批判②高まる外資批判②(cid:122)Nowruz/Soroush沖合油田開発に関するShell批判(2005/10)?NIOC子会社の元幹部等が現地紙で、2油田(NIOCに操業移管済み)開発におけるShellのパフォーマンスを批判(cid:122)(cid:122)(cid:122)「Shellは、両油田開発において無理な生産計画を策定したため、油田に大きなダメージを与えた」「Shellの不適切な生産計画が原因で、Nowruz油田は10日で操業停止に追い込まれた」「イラン側の莫大な損害(1200億ドル(?))に対し、Shellは投下資金(8億ドル)の大部分の回収を終えている」(cid:122)Azadegan油田開発についても一部国会議員がInpex批判(2005/10)?ただし、その後Pedec(イランのエンジ会社)幹部がInpexを擁護する発言。フーゼスタン州で頻発するテロ事件フーゼスタン州で頻発するテロ事件(cid:122)(cid:122)今年に入り、油田地帯のフーゼスタン州で爆弾テロが頻発。アラブ人過激派(イラク国内で訓練?)の仕業か?革命防衛隊出身の大統領はメンツにかけて、押さえ込みを図るとみられるが、外国石油企業にとっては、新たな投資リスクが顕在化。910_約済みバイバックプロジェクトと参加企業契約済みバイバックプロジェクトと参加企業プロジェクト 投資額(契約年月)Total(仏)Shell(英蘭)Eni(伊)Statoil(ノルウェー)GazpromBow(露)Valley(加)億ドルPetronasInpex/(マレーシア)Japex(日本)イラン企業30%15%*40%*55%30%30%6*70%205.42.47.838.25%*46.75%Sirri A&E(95/7)SP 2-3(97/9)Doroud(99/3)Balal(99/4)Soroush(99/11)Nowruz(99/11)SP 4-5(00/7)Darquain(01/6)SP 6-8(02/10)Azadegan(04/2)<注>SP:South Parsの略、 *:オペレーター、 ☆:Inpexのみ          各種資料より作成* 40%3020*60%195.5*70%*70%45%*60%20%20%☆75%10%10%40%40%60%25%11イランのLNGプロジェクト名称対象ガス田参加企業総投資額生産能力備考NIOC LNGSouth Pars(フェーズ12)NIOC(100%)約10億ドル970万t/年(485万t/年×2)・現状NIOC100%のプロジェクトだが、これまで、BG、Eni(上流)が参加の見通しとの報道あり。・2004年10月、IOC(印)がPetropars(イラン)と、South Pars上流開発及びLNG液化プラント建設参加で合意(総投資額30億ドル規模)。・2010年操業開始予定(?)。Pars LNGSouth Pars(フェーズ11)NIOC(50%)、Total(30%)、Petronas(20%)約20億ドル1000万t/年(500万t/年×2)・2004年2月、SHA締結。2004年12月枠組み合意。1年以内の決定目指す。・産能力は1,000万t/年に引き上げの可能性。・2010年(2009年との報道も)操業開始予定(?)。・Petropnasが権益20→10%へ削減検討と報道。Persian LNGSouth Pars(フェーズ13)NIOC(50%)、Shell (25%)Repsol-YPF(25%)30-40億ドル1400万t/年・2004年10月、枠組み合意締結。2年以内の決定目指す。・2010年(2009年との報道も)操業開始予定(?)。・LNGプラントはShell独自のDMR液化技術により建設。Bandar Tonbak(Assaluyehの北70km)に建設予定。Iran LNGSouth ParsNIOC(50%)、BP(25%)Reliance(印)(25%)n.a.1,000万t/年(500万t/年×2)・他の3プロジェクトと同様、FSは実施するも、具体的な進展なし。・BPがイランでの活動凍結を表明。本プロジェク・「生産能力」は報道によりばらつきがあるが、ここではWMRCの記述によった。トも事実上凍結。出所:AOG、WMRC、MEES等の情報を集約・2004年10月、イラン・中国政府間で合意(Sinopecがイラン産LNGを25年間1,000万t/年購入およびYadavaran油田開発へ50%参加)。2005年1月、イラン・インド政府間で合意(IOC、GAILが25年間、年間750万t/年LNG購入およびONGCがYadavaran(20%)およびJuffair(100%)油田開発へ参加)。「総投資額」は2004年初め頃の情報に基づくもので、正式アナウンスはされていない。12Cランイラン~~インド・ガスパイプラインインド・ガスパイプライン出所:BHP Billiton13外資参入プロジェクトの動き①外資参入プロジェクトの動き①(cid:122)石油上流案件?2005年はYadavaran油田開発(中国、インドとLNG売買とのパッケージでMOU締結)以外は特段の進展なし。?全般的に慎重姿勢の欧州企業の中で、Anaran鉱区の探鉱を進めるNorsk Hydro(ノルウェー)は積極的。?Eniは契約済み案件(Darquain油田)の遂行に重点。(cid:122)イラン~パキスタン~インド・ガスパイプライン?相互2国間の作業部会を実施中。コスト増加、通過料等の問題を協議。?早期決着を目指すが、結局は、イランの核問題を巡る国際情勢次第か(インド、パキスタンへの米国の圧力拡大の可能性)14O資参入プロジェクトの動き②外資参入プロジェクトの動き②(cid:122)LNGプロジェクト→新たな難問?LNG技術(MFCプロセス)を有するLinde(独)、液化設備に不可欠なコンプレッサーを製造するGE(米)がイラン向け供与・納入を拒否。米国の対イラン制裁が背景か。?イランはAxens(仏)方式、ウクライナ製コンプレッサーの採用を検討。?LNG生産開始は2年遅れて2012年以降にずれこみか?インドは、他のソース(豪州、カタール等)からの代替調達を検討。(以上、インド現地紙の報道)?その他、特段の動きは伝えられていないが、Shell(Persian渉は水面下で進んでいる模様。LNG)、Total(Pars LNG)とエンジ会社との交まとめまとめ(cid:122)イラン上流開発の投資環境は確実に悪化の方向?アフマディネジャド大統領の登場で大きな環境変化(cid:122)保守派内部の不協和音。指導力を発揮できない大統領。?石油部門の体制長期未確立?国内で高まる外資批判?油田地帯フーゼスタン州の治安リスク?LNGプロジェクトに対イラン制裁の影?核問題を巡る国際社会との軋轢(cid:122)問題発言を連発する大統領(cid:122)イランがOil Weapon使用に打って出る可能性?1516
地域1 中東
国1 イラン
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
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国10
国・地域 中東,イラン
2005/11/16 猪原 渉
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