ページ番号1006895 更新日 平成30年3月5日

見切り発車か?第2西気東輸パイプライン着工

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レポートID 1006895
作成日 2008-03-21 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 天然ガス・LNG探鉱開発
著者 竹原 美佳
著者直接入力
年度 2007
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 中国:見切り発車か?中国:見切り発車か?第22西気東輸パイプライン着工西気東輸パイプライン着工第2008年3月19日調査部竹原 美佳本日のポイント本日のポイント(cid:132)第2西気東輸パイプラインが着工したが、主力供給源であるトルクメニスタンの供給と中国国内ガス価格に不透明な点があり、見切り発車という印象を否めない。(cid:132)CNPC(PetroChina)は供給不足が生じた場合、どのように対応するつもりなのか?(cid:132)CNPCはなぜ建設を急ぐのか?(cid:132)輸入交渉を進めているロシアやミャンマーの天然ガスならびに豪州、カタールのLNGは、どのような位置付けにあるのか?12P.第2西気東輸パイプライン着工パイプライン着工1.第2西気東輸~第2西気東輸パイプライン概況~総延長9,102km(主幹線4,843km、支線8本計4,259km)設計輸送能力300億m3/年幹線部分のパイプライン口径は最大1,219mm 、最大圧力12MPa、主にX80鋼材、支線の最大圧力10MPa、主にX70鋼材事業費約1,422億元(約200億ドル) 3箇所(河南、湖北、江西)の地下貯蔵施設(ワーキングガス*25億m3)*使用可能な貯蔵量LNGピークシェービングステーション(200万トン/年)場所未定建設は西部、東部の二段階で行われる。西部(新彊・コルガス-寧夏・中衛):2008年2月22日着工、2009年末完成予定東部(寧夏・中衛~広東・広州):2011年6月着工、年末完成予定中央アジアガスPL一期:幹線約2,400km08年2月着工、09年末完成予定地下貯蔵(河南)地下貯蔵(湖北)地下貯蔵(江西)LNGピークシェビング(場所不明)2期:幹線約2,400km11年6月着工、11年末完成予定34Q.第2西気東輸パイプラインの供給源2.第2西気東輸パイプラインの供給源(1)中央アジアガスパイプライン第2西気東輸パイプラインの主力供給源はトルクメニスタンの天然ガス。CNPCはCentral Asian Gas Pipeline(中央アジアガスパイプライン:トルクメニスタン~ウズベキスタン~カザフスタン経由新疆・コルガスの総延長2,018km、設計輸送能力300億m3/年)を建設し、輸入する。建設費は65億ドル以上(報道ベース)CNPCは各国とパイプライン建設・運営に係るジョイントベンチャーを結成トルクメニスタン区間(約188km)CNPC子会社CNODCとPetroChinaが共同でパイプラインの建設・運営を行う。ウズベキスタン区間(約525km)2008年1月、CNPCとウズベキスタン国営Uzbekneftegazは、ウズベク区間(525km)の建設と運営を行うジョイントベンチャー「中烏天然気管道合資公司」(ASIATRANSGAS)を設立カザフスタン区間(1,300km)2008年2月、CNPCと国営Kazmunaigazはカザフスタン区間のパイプライン建設・運営を行うジョイントベンチャー「中哈天然気管道有限公司」(Asia Gas Pipeline LLP)をカザフスタンで設立56Q.第2西気東輸の供給源.第2西気東輸の供給源2(2)トルクメニスタンの天然ガス2007年7月、CNPCはアムダリヤ右岸鉱区(Bagtiyarlyk Field)におけるPS契約ならびに天然ガス購買契約(30年)を締結→第2西気東輸の設計輸送能力300億m3/年に対し、トルクメニスタンのコミットは170億m3/年アムダリヤ盆地マーレイ(Malai)ガス田ならびにグノルタ・ヨロテン(GunortaYoloten)油ガス田CNPC蒋総経理とベルドイムハメドフ大統領(2007年7月調印式)出所:CNPCウェブサイトCNPCは、自前でパイプラインを建設し、供給源の4割は自助努力で確保を求められている?!7第2西気東輸の供給源となるトルクメニスタンの油ガス田ならびに鉱区探鉱準備中埋蔵量:45Tcf?生産中約40億m3/年ドーレタバードガス田8評価中埋蔵量:2Tcf+αQ.第2西気東輸の供給源.第2西気東輸の供給源2(2)トルクメニスタンの天然ガス2009年末、中国向けの輸出余力があるのか?生産量(2007年):約720億m3(前年比100億m3ロシア向け:約500億m3/年(2007年)イラン向け:約84億m3/年(2007年、現在停止)国内消費:約130億m3/年(2007年)生産量(2008年)815億m3/年(大統領発言)ロシアイラン国内余剰イラン向けが中国に?ロシアイラン国内2008年2007年0100200300400500600700800900ロシアイラン国内余剰2.第2西気東輸の供給源.第2西気東輸の供給源2(3)トルクメニスタンのガス供給不足時の対応策パイプライン建設時期:広東等南部市場向け供給開始は2011年末国産天然ガスの増産:新彊ジュンガル盆地、トルファン・ハミ盆地、オルドス盆地等輸入LNG(江蘇省如東(ルートン)によるバックアップ(報道ベース)江蘇省如東受入基地設計受入能力350万トン(約48億m3/年)建設準備中:2011年稼動開始予定である。供給源は2007年に条件付きで合意した豪州LNGが有力候補Browse(Shellと合意:100万トン/年、2011年以降?)Gorgon (Woodsideと合意:200~300万トン/年、2013~2015年以降?)910R.気になる“ガス価格”3.気になる“ガス価格”Turkmenistan→Russia2007年2008年前半2008年後半2009年~ドル/千m3100130150欧州価格を反映Turkmenistan→Chinaドル/MMBtu2.67 当初報道3.474.002009年~ドル/千m3195ドル/MMBtu5.202406.40国境渡し6.4ドル/MMbtuに、中国国内の輸送コストが上乗せされ、各都市への平均卸価格(シティゲート価格)は約10ドル/MMbtuを超える見込み(報道ベース)補助金を出さない限り、トルクメニスタンからの天然ガス価格が許容可能なユーザーは広東に限られるのではないか?現状事業者供給開始時期設計輸送能力増強計画主な供給ソース幹線パイプライン距離第2西気東輸建設中CNPC(PetroChina)西気東輸稼働中CNPC(PetroChina)2009年末300億m3/年トルクメニスタン(アムダリア盆地)新彊(ジュンガル、タリム、トハ)4,945km2004年120億m3/年170億m3/年新彊タリム盆地3,900kmガス価格シティゲート平均(報道ベース)約10ドル/百万Btuシティゲート平均(報道ベース)約4ドル/百万Btu中央アジア建設中CNPCおよび各国国営ガス企業のジョイントベンチャー2009年末(見込み)300億m3/年トルクメニスタン(アムダリア盆地)約2,013kmトルクメニスタン188km~ウズベキスタン525km~カザフスタン1,300km国境渡し(報道ベース)約6ドル/百万Btu1112ホ北省武漢市工業用小売変更前引き上げ後自動車用小売り変更前上海市PL公司直送漕?熱電引き上げ後変更前引き上げ後天然ガス発電 変更前化学工業区引き上げ後変更前引き上げ後都市ガス会社→工業向け(500万m3>) 変更前引き上げ後都市ガス会社→工業向け(120~500万m3)都市ガス会社→工業向け(120万m3<)CNG(タクシー)新彊ウルムチ市工業用広東省民生用工業用変更前引き上げ後変更前引き上げ後変更前引き上げ後変更前引き上げ後変更前引き上げ後元/千m32,2002,6303,0003,3501,4301,8301,5301,9301,7802,1802,6003,0003,1003,5003,4003,8002,1503,580205024505,4305,5906,520ドル/百万Btu7.829.3510.6611.915.086.505.446.866.337.759.2410.6611.0212.4412.0813.517.6412.727.298.7119.3019.8723.1713輸入ガス・LNG価格は報道ベース(合意時点の試算値を含む)トルクメニスタントルクメニスタン→中国(第22西気東輸)西気東輸)→中国(第6.4$//MMBtu6.4$MMBtu??西気東輸(新彊)1.8$西気東輸(新彊)MMBtuMMBtu1.8$//ミャンマー→中国ミャンマー→中国5$5$//MMBtuMMBtu??Gorgon//江蘇←Gorgon江蘇←BrowseBrowse10$//MMBtu10$MMBtu<<??Tiga上海←Tiga上海←6$6$//MMBtuMMBtu<<??西気東輸(上海)西気東輸(上海)4.4$//MMBtuMMBtu4.4$福建←タングー福建←タングー約4$4$//MMBtu約MMBtu<<??NWS広東←NWS広東←約3$3$//MMBtuMMBtu約(++スポット)スポット)(14第22西気東輸西気東輸第10$//MMBtu10$MMBtu<<??NPCが第が第22西気東輸建設を急ぐ背景西気東輸建設を急ぐ背景4.4.CNPC(1)南部天然ガスへのガス配給南部天然ガス市場とは、広東や香港など華南(珠江デルタ)の天然ガス市場で現在最も高い購買力を持ち、さらに成長が見込まれる。(cid:132)CNOOCやSINOPECは南部でLNG受入基地建設を複数計画(cid:132)CNPCはライバルのLNG受入基地建設に先駆け、大容量のパイプラインを建設し、市場をおさえることを目論んでいる?(cid:132)SINOPECとCNOOCは2社連合で対抗する構え2007年5月、両社は中国南部市場におけるガス供給、貯蔵、パイプライン網構築、ガスの調達における提携で合意(2008年2月、CNOOCの南シナ海沖合生産ガスをSINOPECのパイプライン網を通じ、マカオに供給開始)15状況稼動開始受入能力(万t/年)増強後当初広東(大鵬)稼働中2006370670福建(?州湾)建設中2008260500事業者CNOOC:33%、BP:30%、その他中国・香港系企業供給源(候補)備考豪州・北西大陸棚(NWS)(SPA/FOB)EPC:Saipem/Technigaz/Tecnimont/Sofregaz連合2006年5月27日、初カーゴ到着、9月商業稼動開始CNOOC:60%、福建中bin公司:40%インドネシア・タングー(SPA/FOB)EPC:Chicago Bridge &Iron(CB&I)LNGの一部を上海に振り向け広東(珠海)基本合意2010年以降250CNOOC25%、粤電集団30%、広州市25%他未定土地造成中海南(洋浦)基本合意2010年以降200300CNOOC未定スタディ中広東(汕頭)基本合意2010年以降200300CNOOC未定スタディ中広西基本合意2010年以降200PetroChina未定マカオ(珠海市・黄茅島)計画中2010年以降200500SINOPEC/マカオのガス事業者未定2006年7月、マカオ行政府がガス供給者としてSinopecを選定2007年3月、ファイナンス入札実施香港(南索古島)計画中2010年以降260CLP(香港)/ExxonMobil未定2007年4月、香港の環境保護署が建設計画を承認16NPCが第が第22西気東輸建設を急ぐ背景西気東輸建設を急ぐ背景4.4.CNPC(2)南部都市ガス配給事業への参入CNPCは第2西気東輸パイプラインを建設するのみならず、南部におけるガス配給事業への進出も行っている。2008年1月、CNPC子会社の華油(Huayou)は、中国本土の民間企業新奥(シンアオ)ガスと広東省東莞市で都市ガス配給事業を共同で行うことに合意SINOPECとCNOOCもそれぞれ地方政府傘下の配給会社と提携し、都市ガス配給事業に参加中国における天然ガス事業の流れ1718..CNPC5CNPC((PetroChinaPetroChina))の中国全土天の中国全土天然ガスパイプライン網構想然ガスパイプライン網構想(cid:122)CNPC(PetroChina)は中国陸上の幹線パイプラインをネットワーク化する構想?同社は既存の天然ガスパイプラインの7割以上をおさえており、2007年6月には河北-寧波支線が完成し、二大都市部向け幹線パイプラインの西気東輸(新彊-上海)と陝京(オルドス-北京)を接続。?今後10年程度をかけ、華北、東北、南部(華南・西南)地域の天然ガスパイプライン網を順次整備する計画東北華北西南華南1920NPCが輸入交渉を進めている天然ガス・CNPCが輸入交渉を進めている天然ガス・LNGLNGは、どのような位置付けにあるのか?は、どのような位置付けにあるのか?~ロシアの天然ガス→華北天然ガス市場(cid:122)CNPCはロシアの天然ガスを華北天然ガス市場に供給することを想定していると思われる。2007年にロシアが発表した「東方ガス・プログラム」*によると、現在最も可能性が高い供給源は、東シベリア(サハ共和国)チャヤンダガス田(中国向け石油PL(ESPO)に併走させ、パイプライン(輸送能力300億m3/年)を建設し、黒龍江省黒河経由で中国東北部に輸送)(cid:122)(cid:122) 近い将来実現する可能性は高くないが、西シベリアの天然ガス(アルタイルート)が来る場合、CNPCは新彊から渤海湾まで第3西気東輸パイプライン(8,000km、輸送能力250億m3/年)を建設し、華北天然ガス網に供給することを検討している模様。*中国その他アジア太平洋諸国へのガス輸出を考慮した東シベリア及び極東における統一ガス生産・輸送・供給システム構築計画2122NPCが輸入交渉を進めている天然ガス・CNPCが輸入交渉を進めている天然ガス・LNGLNGは、どのような位置付けにあるのか?は、どのような位置付けにあるのか?~大連のLNG→東北・華北天然ガス市場~(cid:122)(cid:122)2008年2月、PetroChinaはカタールとLNG輸入に係るHead of Agreementを締結(詳細は不明)。豪州のLNGは江蘇省如東に向かい、本LNGは大連に向かうと見られている。PetroChinaが遼寧省大連で建設準備中の受入基地(2010年頃稼動開始予定)はその立地から、第2西気東輸パイプラインではなく、東北・華北天然ガスパイプライン網のバックアップと想定していると思われる。~ミャンマーの天然ガス→西南市場~(cid:122) 華北、東北天然ガスパイプライン網に比べ、優先順位は低いようだが、第2西気東輸PL終点の広東・広州-広西・南寧支線を貴州・貴陽経由で延伸し、ミャンマー~昆明パイプラインと接続し、さらに貴陽と重慶を接続する計画があるようだ。順調に進展した場合、第2西気東輸、ミャンマーの天然ガス、中国屈指の天然ガス生産地域である四川の天然ガスパイプライン網のネットワーク化が図られる。PetroChinaはミャンマー沖合シュウェガス田の天然ガス50~120億m3/年を2012年前後に輸入することでミャンマーとほぼ合意、雲南省昆明まで天然ガスパイプラインを建設する計画と報じられている。しかし、本件は具体的な動きが見えない。(cid:122)まとめまとめ(cid:132)第2西気東輸パイプラインは単独でとらえるとやや見切り発車という印象が否めないが、CNPC(PetroChina)は中国全土の幹線パイプライン網構築という壮大な構想を有しており、第2西気東輸パイプラインは構想実現のため、早期着工に踏み切ったのではないか。(cid:132)CNPCのパイプライン網構想が順調に進展した場合、西部から輸入するトルクメニスタンの天然ガスに加え、中国東北部から輸入する可能性があるロシアの天然ガスや輸入LNG、中国南部から輸入する可能性のあるミャンマーの天然ガスについて、需要のピークが異なる東部や南部で弾力的に供給することが可能となる。2324
地域1 アジア
国1 中国
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 アジア,中国
2008/03/21 竹原 美佳
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