ページ番号1006903 更新日 平成30年3月5日

中国:市場価格でLNG調達に乗り出した中国-東アジアで日韓につぐ輸入国に-

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レポートID 1006903
作成日 2008-05-22 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 天然ガス・LNG
著者 竹原 美佳
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年度 2008
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 中国:市場価格でLNGLNG調達に調達に中国:市場価格で乗り出した中国乗り出した中国-東アジアで日韓につぐ輸入国に--東アジアで日韓につぐ輸入国に-2008年5月21日調査部竹原 美佳1本日のポイント本日のポイント(cid:132)ガス価格統制が続く中国でPetroChinaとCNOOCはなぜ国際市場価格でLNG調達に踏み切ろうとしているのか?(cid:132)2015年時点の中国におけるLNG輸入量の見通しは?(cid:132)中国が東アジア第3のLNG輸入国として成長していくことは、日本に何をもたらすのか?P.1.PetroChinaPetroChina、、CNOOCCNOOCはカターはカタールから市場価格でLNGLNGを調達を調達ルから市場価格でQatar Petroleum/Shell2008年4月(Binding sales andpurchase agreement)Qatargas-4Qatar PetroleumQatar Petroleum2008年4月(Head of agreement)2008年締結見込みQatargas-2合意時期主要供給源購入者PetroChinaCNOOCPetroChina契約数量(万トン/年)購入価格(報道ベース)300200100~20016ドル/MMBtu(原油とほぼ等価)16ドル/MMBtu(原油とほぼ等価)16ドル/MMBtu(原油とほぼ等価)契約期間25年25年--輸入開始時期(見込み)受入基地(候補)2011年以降2009年以降遼寧省大連広東/福建江蘇省如東本当に原油とほぼ等価のLNGを購入し、売りさばくことができるのか?中国における主なLNG受入基地(稼働・建設・計画中)Q.2.20152015年時点で、東アジアで韓国につぐ第年時点で、東アジアで韓国につぐ第3の3のLNGLNG輸入国に輸入国に(cid:122) 中国は2006年にLNGの輸入を開始。2007年の中国における天然ガス消費量約720億m3/年に対し、LNG輸入量は291万トン/年(天然ガス換算約40億m3/年)で、消費の約5%を占める。中国で唯一稼働中の広東受入基地で全量受け入れており、8割以上は長期契約、残りはスポット(cid:122)2010年時点で、広東に加え、CNOOCが出資する福建、上海受入基地が稼働、LNG輸入量は約1,000万トン/年に達する見通し。(cid:122) さらに、PetroChina が2007年9月に合意した豪州のLNGや今般のカタールのLNG(300~700万トン/年)調達分を加えると、2015年時点に中国全体でLNG約1,500~2,000万トン/年(天然ガス換算約200億~270億m3/年)を輸入する東アジア第3のLNG輸入国となっており、少なくとも5~6基地が稼動、消費の2割程度を占める見通し*。*中国は2015年の天然ガス消費を1,500億m3/年と予測2.2.20152015年時点で、東アジアで韓国につぐ第年時点で、東アジアで韓国につぐ第3の3のLNGLNG輸入国に輸入国に表1:2015年時点で稼動が見込まれる中国のLNG受入基地状況稼動開始受入能力(万t/年)増強後当初広東(大鵬)稼働中2006年370670福建(メイツォウ)建設中2008年260500上海(小洋山)建設中2009年300600事業者CNOOC:33%、BP:30%、その他中国・香港系企業CNOOC:60%、福建中bin公司:40%CNOOC45%、上海申能(Shenergy)55%供給源(候補)豪州・北西大陸棚(NWS)(SPA/FOB)(カタールHOA?)インドネシア・タングー(SPA/FOB)(カタールHOA?)備考EPC:Saipem/Technigaz/Tecnimont/Sofregaz連合2006年5月27日、初カーゴ到着、9月商業稼動開始EPC:Chicago Bridge &Iron(CB&I)LNGの一部を上海に振り向けマレーシア・ティガ(SPA/FOB)EPC:IHI/丸紅/台湾CTCI連合遼寧(大連)建設中2011年300600PetroChina、大連建設投資有限公司Qatargas4(SPA)FEED受注:東京ガスエンジニアリング/三井物産江蘇(如東)中央政府承認2011年350600河北(曹妃甸)中央政府承認済2013年末350650PetroChina/江蘇国信集団/シンガポールRGM*PetroChina51%、北京控股集団有限公司29%、河北省建設投資公司20%カタール?豪州Browse/Gorgon?(条件付き合意)EPC:CNPC子会社中国寰球工程公司(HQCEC)参考:日本の2007年のLNG輸入量は約7,100万トン、韓国の輸入量は約2,300万トンR.ガス卸・小売価格統制と各社の事情3.ガス卸・小売価格統制と各社の事情(1)ガス卸・小売価格統制2005年12月:卸価格見直し都市ガス(民生用)100~150元/千m3(約0.3~0.5ドル/MMBtu)、化学肥料向けを50~100元/千m3(約0.2~0.3ドル/MMBtu)引き上げ2007年11月:産業用卸価格見直し400元/千m3(約1.4ドル/MMBtu、1ドル7.5元換算)引き上げ小売価格平均:5.3→7.1ドル/MMBtu井戸元コスト+輸送費ベース価格見直し頻度は低い中国国有石油企業3社の天然ガス平均販売価格ドル/百万Btu10.008.006.004.002.000.002004年2005年2006年PetroChina英国NBPSinopec米国Henry HubCNOOCJapan cif2006年PetroChina:3.67、Sinopec2.66、CNOOC3.24ュ府基準出荷価格(元/千m3)政府基準出荷価格(ドル/百万Btu)1ドル=8.1元政府基準出荷価格(ドル/百万Btu)1ドル=7元GradeⅠ都市ガス9203.03四川-重慶長慶青海新疆化学肥料工業都市ガス化学肥料工業都市ガス化学肥料工業都市ガス化学肥料工業都市ガス化学肥料工業都市ガス化学肥料工業出所:ChinaOGP*1997年以降に建設した西気東輸、陝京、忠武パイプラインは別途設定2.272.882.532.342.392.172.172.171.841.841.932.732.173.033.223.223.22690875770710725660660660560560585830660920980980980その他(大港、遼河、中原)GradeⅡ(上記以外)3.502.633.332.932.702.762.512.512.512.132.132.233.162.513.503.733.733.73参考:上海における天然ガス価格生産・輸送PetroChina国産天然ガス(陸上・新彊タリム)生産・輸送CNOOC他国産天然ガス(沖合・平湖)上海燃気集団公司他約5ドル/MMBtu上海市ガス配給発電約7ドル/MMBtu業工民生(家庭)約11~13ドル/MMBtu約8ドル/MMBtu報道、コンサルタント情報等にもとづき作成(1ドル=7元で試算)約5ドル/MMBtu6~8ドル/MMBtu輸入LNG(マレーシア)2009年~一人あたりGDP7,000ドルを超える上海市のガス小売価格は比較的高く設定されているが、それでもカタールLNGの試算値16ドル/MMBtu(油価100ドルベース)を下回っている。R.ガス卸・小売価格統制と各社の事情3.ガス卸・小売価格統制と各社の事情(2)PetroChinaの対応-割安な国産のパイプラインガスと混ぜ、全体の販売価格を下げることを検討?-①遼寧省大連受入基地遼寧省は現在周辺油田の随伴ガスを都市ガスとして約5億m3/年利用(2006年)東北部パイプライン(大慶~ハルビン~瀋陽、整備中)②江蘇省如東(じょとう/ルートン)受入基地江蘇省は上海同様「西気東輸」パイプラインを利用、都市ガスとして天然ガス15.6億m3/年を消費(2006年)西気東輸(稼働中)、川気東送パイプライン(建設中)等③河北省曹妃甸(そうひでん/ツァオフェイディエン) 受入基地河北省は天然ガスの大消費地である北京(オルドス盆地から陝京パイプラインにより天然ガスを利用)に隣接、都市ガスとして天然ガス3.8億m3/年を消費(2006年)陝京パイプライン(稼働中)、北京~河北パイプライン(建設中)等3.ガス卸・小売価格統制と各社の3.ガス卸・小売価格統制と各社の事情事情(2)CNOOCの対応 -既存の割安な輸入LNGと混ぜ、全体の販売価格を下げる-(cid:122)CNOOCは現在稼動中の広東受入基地について、豪州NWSとの長期契約分とスポットLNGを混ぜ、プール価格を設定している模様である。2009年から輸入を開始する福建(インドネシア・タングーと長期契約)受入基地についても同じことが可能である。(cid:122)現在稼働・建設中3基地を除く、新規受入基地建設用のLNG調達は当面難しいのではないか。(cid:122)CNOOCが2009年以降カタールから輸入する可能性のある200万トン/年は、需要の伸びが堅調な広東に向ける可能性が高いのではないかと思われる。?曹ノおける主な天然ガスパイプライン陝京PL東北部パイプラインカタールMLNGタングーNWS参考:PetroChina参考:PetroChinaが建設中のが建設中のLNGLNG受入受入基地基地(1)遼寧省大連?建設地:遼寧省大孤山(ダーグーシャン) 半島?着工:2008年4月18日?2008年2月、国家発展改革委員会は建設の最終承認?1期の受入能力:300万トン/年?供給ソース:カタールLNG?稼働:2011年初に稼動開始予定(2期に600万トン/年に増強予定)?1期事業費:約75億元(約1,125億円)最大27万m3(Q-Max対応)のバース、3基の貯蔵タンク、幹線パイプライン(大連~瀋陽間幹線パイプライン(399km)と、大連・撫順支線(86km))を含む。etroChinaが建設中のが建設中のLNGLNG参考:PetroChina参考:(2)江蘇省如東受入基地受入基地?建設地:江蘇省如東(ルートン)?着工:2007年4月??1期の受入能力:350万トン/年?供給ソース:カタールLNG*?稼働:2011年初に稼動開始予定(2期に600万トン/年に増強予定)(cid:122)*豪州LNG供給は2015年前後に遅延見込み、カタールからの追加調達で対応2007年9月、PetroChina はShell(Gorgon)ならびにWoodside(Browse)とLNG購入の基本条項に係る覚書を締結。Shell から100 万トン/年(20年)、Woodside から200~300万トン/年(15年)のLNG を輸入予定。(cid:122) ただし、最近の報道によると、豪州のLNG供給は環境問題などで遅延の見込み、PetroChina如東受入基地にはカタールからの追加調達(Qatargas3から100~200万トン/年)で対応し、豪州のLNGは2013年末稼働開始見込み(建設準備中)の河北省曹妃甸(そうひでん)受入基地に向けるのではないか。4.日本企業への影響4.日本企業への影響(cid:122) 日本のLNG調達東アジア近傍では、現在やや足踏み状態にあるが、豪州というLNG供給大国が控えており、またパプアニューギニアにおけるLNG液化プロジェクトも進んでいる模様。中国の1社、1件あたり数百万トン/年という購買手法と旺盛な需要は、むしろこれらの新規LNG液化事業を立ち上げる原動力となり、市場への供給量が増加、日本のLNGに資することも期待できるため、競合という側面ばかり恐れることはないのではないか。(cid:122) 顧客としての中国東アジア近傍で天然ガス液化・供給事業を行っている本邦石油・天然ガス開発企業や商社企業にとり、中国は魅力的な顧客。パイプライン鋼材やガス関連資機材・設備の販売先としても有望な市場ではないか。ただし、売り手からの原油等価による販売攻勢などLNGの調達は厳しさを増している。ナショナルセキュリティならびにバーゲニングパワーを高めるという観点から、代替供給源の模索に加え、ナショナルガスグリッドの整備を真剣に検討すべき時期に来ているのではないか?Q考:本邦周辺の新規LNGプロジェクトまとめ①まとめ①(cid:132) 中国の天然ガス需要は都市化の進展とともに高まっている。元の対ドル切り上げの影響もあり、購買力も相対的に向上。現在、8~10ドル/MMBtu程度まで許容できるのではないか。(cid:132)2015年時点に中国全体でLNG約1,500~2,000万トン/年(天然ガス換算約200億~270億m3/年)を輸入する東アジア第3のLNG輸入国となる見込み。(cid:132)しかし、国際原油価格、LNG国際市場価格について現在のように高値が続く場合、市場価格で輸入LNGを利用できる地域は、当面国産ガスなどとのプール価格を設定できる一部に限られると思われる。(cid:132)中国がいつ、どの位のボリュームで調達していくか判断するためには、中国におけるエネルギー(価格)政策、中央アジア・ロシアなどからのパイプライン輸入など代替燃料の動向などを精査し、総合的に判断する必要がある。ワとめ②まとめ②(cid:122)中国のLNG輸入国化は、日本にとりライバルの出現を意味するが、中国の旺盛な需要は新規LNG液化事業を立ち上げる原動力となり、競合ばかりではなく、市場への供給量が増加するというメリットも期待できると思われる。(cid:122)ただし、売り手からの原油等価による販売攻勢などLNGの調達は厳しさを増している。ナショナルセキュリティならびにバーゲニングパワーを高めるという観点から、日本も代替供給源の模索に加え、ナショナルガスグリッドの整備を真剣に検討すべき時期に来ているのではないか?
地域1 アジア
国1 中国
地域2
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国4
地域5
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地域6
国6
地域7
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国8
地域9
国9
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国10
国・地域 アジア,中国
2008/05/22 竹原 美佳
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