ページ番号1007216 更新日 平成30年2月16日

メキシコ:石油産業を開放、民間企業は契約形態の選択が可能に

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レポートID 1007216
作成日 2014-01-24 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 基礎情報探鉱開発
著者 伊原 賢
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年度 2013
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ メキシコ:石油産業を開放、民間企業は契約形態の選択が可能にペルディト(Perdido)2014年1月23日調査部 伊原 賢概要近年のメキシコにとって最大の重要課題であった、エネルギー改革に向けた憲法の部分改正が2013年12月20日に、ペーニャ・ニエト大統領によって公布。ペーニャ・ニエト大統領はトルコ訪問の帰国後、大統領官邸で行われた公布署名式に出席し、政府高官や国会議員らの立会いのもと憲法修正案へ署名。憲法修正は20日付の官報に掲載され、21日に発効。2013年8月に提出されたエネルギー改革法案は、エネルギー部門の国家独占体制が失われると認識する石油労組や左翼系野党からの反対を受け、議論に長い時間を費やした後、ようやく国会承認。大統領は、国民の将来にとって歴史的かつ重要な改革であり、メキシコの発展に向けた新たな時代が始まると述べた。12bの流れ埋蔵量と生産量金持ち(メキシコ政府)と貧しい男(Pemex)投資戦略と契約の志向深海シェール開発の見込みエネルギー改革法埋蔵量と生産量メキシコの膨大な炭化水素資源と埋蔵量2012年末の1P埋蔵量:世界で17位(BP統計)34я?量と生産量2011年から100%を上回る1P可採埋蔵量の回復率新規発見より、3Pから1Pに組み換え埋蔵量と生産量累計原油生産量は400億バレルに到達エネルギー省公表(2013年4月)の石油生産量見通し既存油田からの生産量は2020年までに3割減少する見通し原油生産量(除NGL):2011年250万バレル/日 ->2020年175万バレル/日僅か7年で(2013-2020)、新規油田開発の成果を上げる必要あり56燻揩ソ(メキシコ政府)と貧しい男(Pemex)Pemexの重い税負担Pemexの重い税負担:生産油ガスの売上総額の71.5%から、探鉱投資額の一部、採掘コスト、ほかの税や負債の合計を引いた額。?採掘コストは油の場合6.5ドル/バレル、ガスの場合2.7ドル/千立方フィートが上限(2000年代初めの相場)。?原油収入安定基金(生産油ガスの総額の10%)も負担。?原油輸出特別税として、予算計上を越えた収入の13.1%も負担。EBITDA(税引き前利益に支払利息と減価償却費を加算。他人資本を含む資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかの利益概念)は非常に良く、他の巨大企業と比べても高い。しかし、手元に残るお金は収入に対して極わずかとPemexは経済的にパラドックスな存在となっている。2011年実績:EBITDA(849億9000万米ドル)の内81%を税や基金として国に納付。メキシコ政府は「金持ち」なのに、Pemexは「貧しい男」。7Pemexの投資戦略中期で見れば、Pemexの投資は270億から300億米ドルの間で推移。2013年から2017年までのPemexの投資計画では、78件の探鉱開発プロジェクト(許認可次第)。「可採埋蔵量の回復率100%」、「採掘コスト25%減」、「発見・開発コスト25%減」を維持するために、原油生産は250万~300万バレル/日、天然ガス生産は57~62億立方フィート/日を予定。8ツ採埋蔵量の回復率100%維持の生産シナリオ契約の志向Pemexが探鉱開発プロジェクト推進に必要な財源/ファイナンス・技術・人的資源の全てを持つならば、外部が提供するサービスを利用する契約。ク・マロブ・サップ油田、カンタレル油田、タバスコ州の沖合油田。ファイナンスなしの統合契約。Pemexは財源を提供するも、技術と人的資源は提供しない。ブルゴス盆地、チコンテペック、A.J. バーミューデス(Bermudez)コンプレックス、フジョ・テコフィールド。ファイナンスありの統合契約。契約者/コントラクターが探鉱開発プロジェクト推進に必要な全て(財源・技術・人的資源・プロジェクト推進能力)を提供。チコンテペックの一部(2013年)、成熟油田のリハビリ(2011年~)、深海(2014年)。910[海ペルディト(Perdido)11深海Pemexの努力2011年、Pemexはアメリカ合衆国に接する海上の国境の近くのペルディト(Perdido)エリアにおいて油の発見を公表。第1の発見井Trion-1号井において2.5億~5億バレルの軽質油が賦存する可能性があると、2012年半ばに発表。カルデロン前政権に対して、堆積盆地全体では100億バレルの賦存可能性を進言するニュースにつながった。ペルディトエリアに対する期待は2012年末Supremus-1号井にて1億2500万バレルの埋蔵量が見つかったという発表により、更に強められた。次の井戸Maximino-1の結果は「冠の中の宝石」と評価。Pemexは2013年から2017年にかけて、メキシコ湾の深海に計32坑の探鉱井を掘削中。メキシコ湾の深海に加えて、Pemexは浅海や陸上の南東盆地を評価する計画。2013年から2017年にかけて、274坑の探鉱井を掘削中。深海では探鉱に伴うコスト・リスク・複雑性を考えれば、深海開発に十分な知見を持つ会社とのパートナーシップが、Pemexの深海開発の鍵。12Vェール開発の見込みシェールガス・オイル分布と開発エリアのランキングPemexはメキシコのシェール資源を原油換算で約600億バレルと推定(オイル53%、ガス47%)ガスの場合、埋蔵量が確認されると、現在メキシコの天然ガスの3P埋蔵量(確認、推定、予想の合計)の2倍以上。シェールオイルの場合、現在メキシコの原油の3P埋蔵量にほぼ匹敵。2013年1月時点でメキシコの原油の3P埋蔵量、1P埋蔵量(確認)は、各々440億バレル、140億バレル。13エネルギー改革法 ①メキシコでは石油公社Pemexが国内で民間企業と共同で事業を行うことが禁じられていた。採掘技術や資金メカニズムを向上させるために民間企業と手を組むことは世界的に行われており、Pemexはそれができない唯一の石油公社であった。? エネルギー改革により、Pemex単独では採算が見込めず、行われてこなかった深海油田やシェールオイル・ガスの開発が進むと期待。? 国家債務を増加させることなく投資資金や最先端技術を調達することで、埋蔵量の増加や、国家的経済競争力の引き上げに貢献。? 大統領は炭化水素の所有権は国有のまま維持し、国家主権を強化すること、透明性を保証することを強調。? 石油・ガスの探査・採掘において国が民間企業と契約を締結する際は、住民との協議・監査の下で実施。石油基金の創設とPemex取締役会からの石油労組排除も特筆。14Gネルギー改革法 ②今後は関連法やその他制度の整備が必要となり、国会が再開する今年2月に取り組みが本格化。また、PemexとCFE(メキシコ電力公社)は民間参入を促し、ガスパイプライン事業(ガス価格、供給量、建設)を整備。メキシコ政府は外国企業がエネルギー分野へ参入できるのは2015年以降で、50万人の雇用を見込む。? 原油生産の減退やPemexの責任の大きさ、Pemexの財政的・技術的な課題に対処するためには外国企業の技術導入やリスクの共有が必要であり、外国企業を惹きつけるPSC(生産物分与契約)の導入が期待される。石油契約上の経済条件(原油価格リンクの期待報酬)や埋蔵量の財務諸表への資産計上の可否の詳細が投資にあたっての関心事。Pemexの操業や財務能力の向上を前提とした一層の独立性を確保するための措置が取られるだろう。Pemexの生産減少に伴い政府収入(政府歳入の30%)も減少しているため税制改革も行われるだろう。??15エネルギー改革法 ③メキシコ湾の深海油田では、米国側の海域では既に80社以上の国際企業が採掘活動を実施。米国は日量100万バレル以上を生産しているがメキシコ側では1バレルも生産されていない。米墨沖合開発協定が昨年12月19日に 批准され発効の準備が整った。深海油田の開発にはJV組成も含め5-8年の期間を要する一方で、「シェール開発は最も早く結果を得られるだろう」とOchoaエネルギー省副大臣は述べた。16Gネルギー改革法 ④米国Texas州南部のEagle Fordシェールエリアと同じ埋蔵地帯がメキシコ北東部まで続くと考えられているにもかかわらず、メキシコ側では炭化水素生産は行われていない。Eagle Fordでは日量200万バレル以上が生産されている。しかし、シェール開発には輸送インフラ整備と環境懸念の問題あり。一方、成熟油田についてメキシコ政府は、EORの導入によって更なる生産が期待。「コロンビアでは著しい成功を収めた。成熟油田での生産を得意とする様々な企業が同国の生産量を増加させた。その量は当初の見積もりの2倍に相当する」とエネルギー省のEnrique Ochoa副大臣は説明。深海油田、シェールオイル・ガス、成熟油田の分野に精通した企業によって開発を行うことで、メキシコの日量生産(現在は250万バレル)を押し上げることが可能。17おわりに石油産業の改革は教育、競争と比べて難易度が高いとされた。しかしペーニャ・ニエト大統領の悲願でもあり、また長い間成し遂げられなかった改革を成し遂げたという一種の遺産づくりのために強力に推進した。財政や国民経済の観点からも改革を進めるインセンティブが強かった。エネルギー改革法は成立したものの、外資を導入するための具体策を定めた関連法案は2月以降の国会審議に委ねられており、その全貌が見えてくるのは、2014年下半期以降と見られる。前カルデロン政権の2008年エネルギー改革成果である新規石油製油所建設のフォローアップも必要。18イ清聴いただきありがとうございました? 詳細は、JOGMECホームページ「石油・天然ガス資源情報」にアクセスいただければ幸いですhttp://oilgas-info.jogmec.go.jp/19
地域1 中南米
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2014/01/24 伊原 賢
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