ページ番号1007240 更新日 平成30年2月16日

イラク:原油の生産状況と今後の見通し(5/22)

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レポートID 1007240
作成日 2014-05-23 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 探鉱開発
著者 増野 伊登
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年度 2014
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ イラク:原油の生産状況と今後の見通し2014年5月22日(木)調査部 増野 伊登目次イラク■生産・輸出動向と今後の見通し■石油開発の最新動向クルド■生産・輸出動向と今後の見通し■石油開発の最新動向12Cラン・イラク戦争イラク戦争湾岸戦争35003000250020001500100050003201120092007200520032001199919971995199319911989198719851983198119791977197519731971196919671965生産量―イラク生産量―イラク?イラク戦争以降、原油生産量は着実に増加?2012年4月以来300万b/d前後で推移原油生産量(1965~2012年)'000?BPD40001979年以来の最高記録2014年2月:341万b/d2014年3月:310万b/d 多少下降するも、300万b/d代を維持IEAの予測:今後20年間世界の石油生産増大を牽引する唯一最大の国になり、生産量は2035年に約800万b/dに到達原油生産量(2012~2014年)'000?BPD'000?BPD北部(中部含む)10009008007006005004003002000001イラク石油省データを基に作成4ガラフ、マジュヌーン油田生産開始西クルナ2生産開始28002700260025002400230022002100200019001800南部北中部A出量―イラク別添カラー資料2あり2014年2月:280万b/d(うち南部251万) 過去35年間で最高2014年3月:240万b/d(うち南部237万)2014年4月:250万b/d(速報値)北部輸出量は減退・インフラ襲撃・パイプラインが稼働を停止→3月輸出量は激減2006年以来の最低水準イラク原油輸出による歳入額(million USD)南部ルート輸出量(million BPD)4.003.503.00北部ルート輸出量(million BPD)2.50輸出合計(million BPD)原油生産量(million BPD)イラク石油省データを基に作成2.001.501.000.500.00原油輸出量ほかmillion?BPDmilliondollars10,0009,0008,0007,0006,0005,0004,0003,0002,0001,000014年3月512年10月12年11月12年12月13年1月13年2月13年3月13年4月13年5月13年6月13年7月13年8月13年9月13年10月13年11月13年12月14年1月14年2月今後の見通し―イラクIEA及びイラク政府の原油生産シナリオ比較1000900800700600500400300万b/dIEA中心的シナリオイラク中水準シナリオ(INES)2012【IEA world Energy Outlook 2012及びJOGMECテクノフォーラム・ガドバン首相顧問プレゼン(2013年5月)を基に作成】203020202035「統合国家エネルギー戦略(INES)」(2013年)における2020年目標イラク中水準シナリオ:900万b/d(プラトー生産量)←現生産量の約3倍前目標値1,200万b/dよりは現実的だが・・・IEA予測の中心的シナリオ(600万b/d)と比較すると依然として高い数値設定2012年以降の実際の生産量はIEA中心的シナリオを下回っている6。後の見通し―イラク今後の見通し南部油田の増産、バスラ出荷施設の一部増強が生産・輸出能力の拡大を牽引していく(西クルナ2の生産開始に伴い現生産能力は4百万b/d)課題・生産増に見合うインフラの整備・治安の確保・クルド原油の輸出再開に向けた交渉4月、国営North?Oil?Company(NOC)とKRGの間で、クルド・パイプラインを使用したNOC生産原油の輸出に関して基本合意に至ったとの報道があり、事態の進展に期待が集まる。石油開発の最新動向―イラク*数字は地図上の番号と対応①ルメイラ油田(BP)・2013年の平均生産量約140万b/d・目標プラトー生産量(285万b/d)の修正交渉中→210万b/d?②ズベイル油田(ENI)・現生産量は30万b/d・2013年、目標プラトー生産量を120万b/dから85万b/dに修正③西クルナ油田1(ExxonMobil)・現生産量は50万b/d弱・2013年PetroChina?とPertaminaが新たにファームイン・2014年2月、目標プラトー生産量を283万b/dから160万b/dに修正78ホ油開発の最新動向―イラク⑤マジュヌーン油田(Shell)・2012年7月以降生産停止していたが、2013年9月に生産を再開・生産量は、当初17.5万b/d、2014年3月には21万b/dに・2014年4月に輸出開始・目標プラトー生産量(現状180万b/d)の修正交渉中。イラク側の120万b/dという提案に対し、オペレーターのShellは十分な回収率確保のため100万b/dへの引き下げを主張⑧西クルナ油田2(Lukoil)・2014年3月末に生産開始・生産量は当初の12万b/dから6週間で25%増の15万b/dに増加・目標プラトー生産量を180万b/dから120万b/dに修正・2014年末または2015年初めに40万b/d、2017年に目標プラトー120万b/dを目指す9石油開発の最新動向―イラク⑨ガラフ油田(Petronas)・2013年8月に生産開始・当初の3.5万b/dから、2017年中に目標プラトー生産量23万b/dへの増産を目指している⑩バドラ油田(Gazprom)・2013年12月にファーストオイルを産出・南部輸送ネットワークにつなぐパイプライン(165㎞)の工事も完了・商業生産の開始は2014年になると見られ、当初は1.5万b?/d、2017年までに目標プラトー生産量17万b/dの達成を目指す⑦・⑪カイヤラ油田・ナジマ油田(Sonangol)・2014年2月、Sonangolは、ニネベ県の治安悪化を理由に両油田からの撤退を決定10yイラク石油省データ及び報道等を基に作成(※は推定値)】11イラク政府の契約する油田開発案件と生産目標値の引下げ率油田名参画企業*下線の企業がオペレーター生産開始目標生産量百万バレル/日下方修正後百万バレル/日引下率現生産量百万バレル/日―29%▼43%▼――――33%▼―――――1.40.30.50.110.20.1―0.10.02――0.13交渉中(2.1?)0.851.6―交渉中――1.2――――10.3ルメイラズベイル西クルナ1ミサーンBP(英),?CNPC(中)ENI(伊),?Occidental(米),?KoGas(韓)ExxonMobil(米),?Shell(英),?CNPC(中)Pertamina(インドネシア)CNOOC(中),?TPAO(トルコ)1954195019761976マジュヌーンShell,?Petronas(マレーシア)Sep?2013ハルファヤCNPC(中),?Petronas,?Total(仏)カイヤラSonangol(アンゴラ)→撤退西クルナ2Lukoil(露)ガラフバドラナジマPetronas,?JAPEX(日)Gazprom(露),?Kogas,?Petronas,?TPAOSonangol→撤退2005―Mar?2014Aug?2013(2014)―2.851.2(当初1.125)2.825(当初2.325)0.451.80.5350.121.80.230.170.11アフダブCNPC目標生産量合計Jun?20110.115※―12.2第一次入札第二次入札随契123456789101112石油開発の最新動向―イラク?キルクーク油田・2013年BPが増産に向けた短期契約を締結・油層管理トラブル、北部パイプラインの修繕作業の遅れ、貯蔵能力不足や水不足→増産実現には時間を要する・輸出量の減退:2013年12月29.7万b/d、2014年1月26万b/d、2月21.4万b/d・南部への輸送を視野に入れ、キルクークと西部ハディーサの貯蔵供給施設を繋ぐ180kmに及ぶパイプラインの建設を計画中?ナーシリーヤ統合開発プロジェクト・ナーシリーヤ油田(埋蔵量44億バレル)の開発及び製油所(処理能力30万b/d)建設から成る統合プロジェクト・1月、イラク政府は落札期限を再度延期(1月23日から6月19日に)・最近ではLukoilがZarubezhneftとの共同参画に意欲を示すなど、今後の行方が注目される12Cンフラの整備状況―イラク現状では輸出原油のほとんどがバスラ港を経由して出荷→出荷ルートの多様化はイラクのエネルギー政策上きわめて重要「統合国家エネルギー戦略(INES)」における出荷能力増強計画●北部からの出荷能力:・トルコ向けが160万b/d・シリア向けが215万b/d→計375万b/d(2017年予定)●南北連結パイプライン:315万b/d(2017年予定)●南部からの出荷能力:680万b/d(2014年予定)出荷能力合計1,055万b/dハディーサキルクークバスラ13インフラの整備状況―イラクベイジキルクーク?イラク・トルコ間パイプライン(ITP)3月2日の襲撃以降停止。治安悪化で修復進まず・輸出量:2月29万b/d→3月2.4万b/dに激減・現輸送能力:老朽化の影響で最大60万b/dか・新パイプライン(ベイジ・トルコ間、340km)計画?イラク・シリア間パイプライン新パイプライン建設に関し2010年に両国間で合意→シリア情勢悪化で計画中断、再開の目途立たず?戦略パイプライン(南北連結パイプライン)・ハディーサからルメイラ油田、更にファオを繋ぐ(双方向輸送可能)・ポンプ能力不足とパイプラインの老朽化により現能力は20万b/dを下回る・能力増強(南部→北部90万b/d、北部→南部100万b/d)のための修復工事は大方完了。しかし西部アンバール県での治安悪化を受け、ハディーサまでの50kmに及ぶ部分については保留状態ハディーサルメイラファオ14Cンフラの整備状況―イラク?バスラ・アカバ戦略パイプライン(ヨルダン・エジプト向け)・バスラ・ハディーサ間(全長680km。56インチ。輸送能力225万b/d):2014年末、もしくは2015年初めまでの契約締結を目指す・ハディーサ・アカバ間(全長1000km。42インチ。輸送能力100万b/d):日本企業3社を含む12の企業及びJVがショートリストされる2014年末の契約締結を予定・輸送開始予定時期:2017年末あるいは2018年初め●イラク・ヨルダン間で敷設条件を巡る交渉が難航●パイプラインが通過する西部アンバール県での治安悪化→工事の遅れが懸念される【報道等を基にJOGMEC作成】15インフラの整備状況―イラク?南部出荷施設の拡張・一点係留(SPM)ブイ2基が稼働を開始→出荷能力は400万b/dに拡大(3基目の稼働は2014年半ば頃を予定)→2014年末までに680万b/dに増強する目標・一方、ファオにおける貯蔵タンク建設事業の遅れがネックとなり、南部油田からの出荷量を制限せざるを得ない状況・度重なるメンテナンスによる出荷作業の中断も問題となっており、2013年8月から9月にかけては輸出量が約50万b/d減現状では250万b/d以上の輸出に対応することが出来ない状態とも言われており、出荷設備拡大に合わせた貯蔵能力及び製油能力の増強が喫緊の課題16Cンフラの整備状況―イラク?原油貯蔵タンクの増設計画・ナーシリーヤにおいては今年中もしくは2015年初めまでに、ビンウマルでは2014年半ばまでに建設が開始する予定・ファオでは作業の遅れが深刻化するも、8基が2015年中に完成予定→計画中のタンク91基が完成すれば、貯蔵能力は約5,750万バレル増強される建設が予定されている原油貯蔵タンク能力(合計)万バレル場所ビンウマルナーシリーヤファオツバPS1APS5Aタンク数227882818合計能力(タンク毎)万バレル4747364182821034329288328229614765751【State Company for Oil Projects (SCOP)及び報道などを基に作成】17インフラの整備状況―イラク?製油能力の増強製油所の増設は「統合国家エネルギー戦略」でも重要課題と位置付けられていた一つ現在の製油能力66万b/d→2018年までに94万b/d→2020年までに約150万b/dに引き上げる目標既存及び計画中の製油所場所ベイジサテライト設備ドーラサテライト設備バスラサテライト設備小計場所カルバラアップグレード工事ナーシリーヤミサーンキルクーク小計総計稼働中現状設計時(万バレル/日)(万バレル/日)23714513.53.566計画中予定能力(万バレル/日)1463015158014631918721692完成予定年2018年2018年2018年以降2018年以降2018年以降――【報道などを基に作成】18カ産量・輸出量―クルド?生産量・2008年以降好調に伸び、2012年に20万b/dを超える(2013年は21.5万b/d)・19万~23万b/d程度で推移?輸出量・Tawke油田からの輸出が輸出全体の大半を占め、2014年第1四半期は5.7万b/d、4月以降は10万b/dをトルコに向けて輸送(トルコCeyhanに貯蔵されているクルド原油は現在220万バレル)19今後の見通し―クルド?今後の見通し・クルド地域政府(KRG)は、生産量を現状の約20万b/dから2015年に120万b/dに引き上げる目標・域内油田を結ぶパイプラインを整備中で、それらをトルコ国境のFishkhabur近郊でイラク・トルコパイプライン(ITP)と接続させる計画が進行中・4月末、バルザーニKRG首相がクルド原油の販売を今月から開始すると宣言←トルコCeyhan貯蔵タンクが満タンにしかし、輸出の是非を巡る中央政府との交渉が最終的な合意に至っていないため、120万b/dという目標の実現性については疑問視される20ホ油開発の最新動向―クルドクルド地域の資源開発には約30社の外資企業が参入大手企業:ExxonMobil、Chevron、Total、Gazprom?Neft独立系外資企業:Genel?Energy、DNO、Gulf?Keystone等現在クルド原油の生産を支えているのはTaq?Taq、Tawke、Khurmala、Shaikan油田クルド主要油田の生産見通し油田オペレーター生産開始年生産量(2013年)‘000 b/dTaqTaqTawkeKhurmalaShaikanGenelEnergyDNOKarGulfKeystone―2008200720092010―773910410230生産能力*(2013年)‘000 b/d12012010520365‘000 b/d20020014040580‘000 b/d225250150150775目標生産量*目標生産量*(2014年)(2015年)【報道等を基に作成】21【出典元:KRG天然資源省ホームページより】22ホ油開発の最新動向―クルド●Harir鉱区(Marathon)Mirawa‐1探鉱井で大規模石油ガス資源を発見複数の地層から原油11,000b/d、ガス72,000MMcf/d、コンデンセート1,700b/dのフローを確認●Hawler鉱区(Oryx?Petroleum)DemirDaghプロスペクト:キルクーク油田との地理的相関性に注目確認及び推定埋蔵量は2億5,800万バレルDemirDagh、ZeyGawra、AinAl?Safra、Bananの4つのプロスペクトの確認・推定・予想埋蔵量の総計は12.7億バレル→2014年第2四半期に7,000~9,000b/d、第4四半期には25,000b/d、2016年には10万b/dの生産を目指す●Pirmam鉱区(ExxonMobil)開発事業への共同参画に関してRosneftがExxonMobilと交渉中とのこと●また、露Tatneftもクルドの資源開発に関心を示しているとのことであり、今後更なる新規参入が期待できる。23インフラの整備状況―クルド別添カラー資料3あり現生産能力は40万b/dと言われる一方、実際の生産量は20万b/d前後→パイプラインや製油所の不足が課題?パイプライン整備中央政府管轄域を経由しない独自パイプラインの建設が進行中・Tawke油田とトルコ国境Fishkhabur間パイプライン(能力10万b/d)が完成・南部TaqTaq 油田とFishkhabur間パイプライン(能力30万b/d)が完成↑ポンプ能力の不足やずさんな工事が起因して想定レベル以下での輸送しか出来ない状態かパイプラインの整備には時間がかかる恐れクルド:稼働中パイプライン【出典元:Genel Energyホームページより】24Cンフラの整備状況―クルド?製油能力の増強主要な製油所は3か所あり、クルド全体の製油能力は現状14万b/d弱Bazian製油所:蒸留施設の拡張事業(8.4万bd)の入札を実施中Kalak製油所:蒸留能力の拡大(10万b/d)を計画中Tawke製油所:処理能力の拡張(0.5万b/dから20万b/dに)を検討中2018年には製油能力が21万b/d弱にまで上昇する見込みクルド製油能力の達成見通し製油所オペレーターKalakBazianTawkeその他合計KarQaiwanDNO――現処理能力(000?b/d)目標処理能力(000?b/d)目標達成年(000?b/d)803452013910084――20920142018――【報道などを基に作成】25まとめ?長期的スパンで見ればイラクの原油生産は着実に伸びており、南部巨大油田での増産で生産能力は更に拡大していくものと見られる。?一方、それに見合う規模の出荷インフラの整備が追い付いていないこと、治安の悪化がもたらす事業の遅れや、石油収入を巡るクルド政府との交渉の長期化などが、今後生産と輸出の伸び悩みに繋がることが懸念される。?クルド地域については、原油生産を現状の約20万b/dから2015年に120万b/dに引き上げる計画。?一方、輸出の是非を巡る中央政府との交渉が難航しているほか、上流設備の拡大に対する下流設備の不足が問題となっており、計画達成の実現性は低いと考えられる。26イ清聴ありがとうございました。27
地域1 中東
国1 イラク
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 中東,イラク
2014/05/23 増野 伊登
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