ページ番号1007259 更新日 平成30年2月16日

チャド:Chevronの撤退で岐路に立つアフリカの小産油国

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レポートID 1007259
作成日 2014-09-19 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 エネルギー一般基礎情報
著者 増野 伊登
著者直接入力
年度 2014
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ チャド:Chevronの撤退で岐路に立つアフリカの小産油国2014年9月18日(木)調査部 増野 伊登なぜチャド?チャドは一体どこへ向かっているのか??モデル的存在から一転、迷走とも言える最近の動き●欧米外資企業との税金をめぐる対立●中国企業との環境をめぐる係争●Chevronの撤退どう理解すべきかアフリカ資源ナショナリズムの流れの一つとしての側面→重要な視座を提供する資源ナショナリズムとは国民国家という枠組みを超えて横断的に理解する必要のある概念であり、チャドはよい事例となり得る12Cドリス・デビー大統領34チャドにおける資源開発の概況●アフリカ諸国中、原油確認埋蔵量では第10位(15億バレル)、生産量では第11位●1969年にConocoPhillips(当時はConoco)が参入●2003年に原油生産開始(3.6万b/d)●2005年の17.6万b/dをピークに減退●2013年の年間平均生産量は9.45万b/d●天然ガスの商業生産は行っていない?狽フ主要生産油田?主要生産油田は南部に集中?南部Doba堆積盆内に位置する油田の総埋蔵量は約10億バレルとも言われるDoba堆積盆各種情報を基にJOGMEC作成Doba油田群ExxonMobil?40%、Petronas35%、Chevron?25%(1975)(2000)(1975、1993売却、2000年に再び参入)権益比率油田→2014年6月、Chevronはチャド政府に全権益を売却Miandoum、Kome、Bolobo、Nya、Moundouli、Maikeri、Timbreコンセッション契約形態生産開始年 2003年7月(Miandoum油田)生産量特徴最高生産量17.6万b/d(2005年)→2013年に7.2万に減少低油層圧、水分率の上昇、未固結砂岩、不均質性水圧入や坑井刺激による回収率の上昇が試みられている56angara油田・Badila油田権益比率Caracal?Energy?50%、GlencoreXstrata?35%、SHT?15%→2014年4月にGlencoreXstrataがCaracalを買収し、権益比率が35%から85%にPSC(生産物分与契約)契約形態生産開始年 2013年10月(Badila油田)生産量約1.4万b/d(2014年4月時点)特徴油層圧や水分率の問題が少ないため増産が見込まれる両田及び中央処理施設を、チャド・カメルーン・パイプラインに繋ぎこむための110kmのパイプライン建設が計画中7ブロックH油田群権益比率CNPC?45%、PetroChina45%、SHT?10%油田生産中のMimosa、Ronier油田のほかに、Baobab、Prosopis、Cassia?North油田などコンセッション契約形態生産開始年 2011年5月(Mimosa、Ronier油田)生産量インフラ国内石油需要の低さ、環境規制をめぐる政府との対立→生産量は限定的Baobab油田などが生産開始すれば増産が期待される2011年6月にDjarmaya製油所(能力2万b/d)を建設2011年5月に油田・製油所間パイプライン(約300km)完成生産量の増加、輸出パイプラインの整備→将来的に精製能力拡張の必要8A出の要:チャド・カメルーン・パイプライン●南部Doba油田とカメルーンのKribi港を繋ぐ●ExxonMobil、Petronas、Chevronが事業費の約60%を出資、残りを世界銀行、国際金融公社(IFC)、欧州投資銀行(EIB)などが融資、米国輸出入銀行による輸出信用の供与などを受け建設●2003年7月完成●権益比率:ExxonMobil 40.91%、Petronas 29.83%、Chevron 21.31%、カメルーン政府4.29%、チャド政府3.65%●輸送能力:22.5万b/d●全長:約1,000km●第三者アクセス権を利用し、Badila、Mangara油田、また将来的にはブロックH油田などを繋ぐ計画9石油の国内需要生産される石油の大半はチャド・カメルーン・パイプラインで輸出→国内用に回されるのはごく少量(国内の主要エネルギー源は依然として木材燃料)チャド石油生産量・消費量・輸出量10jジェールからの輸出パイプライン●ニジェール北東部のAgadem油田(CNPC)とチャド・カメルーン・パイプラインを繋ぐ計画●2012年2月、パイプライン(全長600km)敷設に関しニジェールとチャドがMOU締結●2014年8月初め、両国間でニジェールの石油を2016年からチャド・カメルーン・パイプラインを通して輸出することで正式に合意●Agademの生産量は約2万b/d国内需要0.7万b/d→1.3万b/dが輸出に向けか●2013年11月、CNPCはAgadem内の別の鉱区を獲得ニジェール政府:今後見込まれる生産量は合わせて10億バレル●イスフ・ニジェール大統領の発言:パイプラインの完成→ニジェールの石油輸出量は8万b/dに増加(2013年の輸出量は約1.4万b/d)11チャド湖における探鉱●探鉱・開発案件の多くは南部に集中→南部以外の広大な土地はほとんどが未探鉱●西部のチャド湖付近における探鉱1975年に油の存在が確認済み(Kanem(第三紀、深度約1,000m)やSedigi(白亜紀、深度約3,000m)など)しかし1978年以降の治安悪化を機に探鉱が停滞→十分に進展せず●ExxonMobil、CNPC、CPC(台湾)、Atlas Petroleum International(ラオス)●2012年にはUnited Hydrocarbon(カナダ)が新たにLargeauⅢ鉱区を獲得→近く掘削を開始する予定チャド湖をまたいで国境を接するニジェールからの輸出パイプラインが完成しチャド・カメルーン・パイプラインに連結されれば、SedigiやKumia、Kanemで発見された資源を開発するインセンティブをもたらす12ホ油収入配分をめぐるチャドと外資企業の対立ケース12005年、ドバ油田群から得られる石油収入の配分をめぐって世界銀行との係争に発展チャド政府、世銀の協力の下策定された「石油収入管理法(Petroleum?Revenue?Management?Law)」を一方的に改定し、政府取り分の引き上げ(15%から30%)を強行ケース22006年8月、ChevronとPetronasに対し、法人税2.8億ドル分の未納を理由に国外退去を命令→同年9月に2社は支払いに応じたケース32014年初頭、Chevron、Petronas、ExxonMobilとの間でロイヤルティーの未払い(8億ドル)に関して対立→和解(Chevron情報)Chevronの撤退2014年6月、Chevronは石油資産をチャド政府に13億ドルで売却→ポートフォリオ再構築の一環との見方チャド政府は主力油田であるDoba油田群開発事業における権益(25%)を新たに獲得チャド・カメルーン・パイプラインにおいても、権益比率が3.65%から25%近くにまで増加ExxonMobilも撤退を検討中?資金的にも技術的にも外資の参入は必要不可欠→資源開発の停滞をもたらす懸念1314ツ境汚染をめぐるチャドとCNPCの対立製油所(CNPCとチャド政府の合弁事業)が2011年に運用を開始2012年1月に石油製品の販売価格について対立、一時操業停止2013年8月、環境規制の違反を主張するチャド政府がブロックHの操業一時差し止めを命令(同年10月には操業再開)2014年3月、環境汚染を理由にCNPC対し12億ドルの罰金を請求2014年8月9日、一部油田*における採掘権を取消*MadiagoEast、MediagoWest、BongorEast、BongorWest、Lake?Chad国際商業会議所(パリ)の仲裁裁判所に対する訴訟の申し立てを検討中8月13日、CNPCは、環境規制に違反した事実がないと弁明度重なる開発の中断→事業の進展に少なからず影響15治安問題●1960年のフランスからの独立以降も政情は安定化せず●宗教間(北部イスラーム勢力と南部キリスト教徒勢力)、部族間(国内に約200の部族が存在)、北部の反政府勢力と中央政府間の対立●2003年、ダルフール紛争の激化を機に大量の難民が流入混乱に乗じて首都ンジャナメが複数回にわたり襲撃を受ける●一般犯罪や身代金目的の誘拐も頻発●近年、テロ事件の発生は確認されていないが、周辺国での治安悪化、「イスラーム・マグレブ諸国のアルカーイダ(AQIM)」やボコ・ハラームの台頭が懸念事項外務省:スーダンや中央アフリカと国境を接するチャド東部地域(ワディ・フィラ州、ウアダイ州、サラマト州)については退避勧告、またそれ以外の地域については渡航延期勧告を発出16。後の展望●外資参入のインセンティブ創出が鍵となるが、チャド政府の姿勢は石油資源へのコントロール強化に向かっている→今後政府の方針が短期間で変わることは考えにくく、このため資源開発の歩みが急速に進展する可能性も低い●一方、資金力と技術力を兼ね備えるIOCは必要不可欠→完全なる外資の締め出しにつながる可能性もまた低い→GlencoreXstrataはプレゼンスを拡大●資源ポテンシャルのある未探鉱・未開発地域→パイプラインの整備で開発に追い風?●独立系IOCの新規参入意欲はむしろ高まっている?●油田開発に付随するインフラ(製油所や輸出パイプラインだけでなく、物資輸送のための道路や空路といった交通網をはじめとする基本的なインフラ)の整備や治安の回復も課題17
地域1 アフリカ
国1 チャド
地域2
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地域4
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地域7
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地域9
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地域10
国10
国・地域 アフリカ,チャド
2014/09/19 増野 伊登
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