ページ番号1007346 更新日 平成30年2月16日

石油市場の現状と今後の展望

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レポートID 1007346
作成日 2016-07-22 01:00:00 +0900
更新日 2018-02-16 10:50:18 +0900
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媒体 セミナー・報告会資料
分野 市場
著者 野神 隆之
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年度 2016
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ 石油市場の現状と今後の展望2016年7月21日調査部野神 隆之1エ油価格(2003~16年)2エ油価格(2014~16年)3エ油相場の現状(2016年4~6月)(1)1.原油価格上昇基調:2016年6月8日夜間取引中にWTIで1バレル当たり51.67ドル、2015年7月16日以来1年弱ぶりの高値に到達。2.主な上昇要因:①季節的な需給の引き締まり感が市場で増大(夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期(米国では5月28日~)到来)。?米国での石油坑井掘削装置稼働数及び原油生産量減少。4エ油相場の現状(2016年4~6月)(2)2.主な上昇要因(続き):③2016年後半にかけての需給の構造的引き締まり予想。④カナダアルバータ州北部における山火事発生に伴うオイルサンド由来の原油生産の停止。⑤ナイジェリア原油生産地域における武装勢力の石油インフラ破壊活動と同国原油生産低下。5ト国原油精製処理量(2016年)・夏場のドライブシーズンに伴うガソリン需要期接近に伴い製油所での原油精製処理量増加、ガソリン生産活発化。6ト国水平坑井掘削装置稼働数と原油価格・生産量・2014年7月の油価下落後、リグ稼働数はピーク時より8割程度減少。・しかしながら、2016年5月13日の273基を底にリグ稼働数は緩やかながら増加傾向に転じ、7月15日には307基に。2014年10月24日:1,262基2016年7月15日:307基7Jナダ石油生産量(2012~16年)・カナダの石油生産量はアルバータ北部での山火事発生とオイルサンド生産地域への接近に伴い、5月は日量100万バレル程度減少と推定。その後回復基調。8iイジェリア原油生産量(2012~16年)・武装勢力による原油生産・出荷関連施設攻撃続く。原油生産不安定に。9PEC通常総会(2016年6月3日)(1)1.原油生産上限再設定を一部産油国が提案、サウジアラビアも賛同(加盟13ヶ国全体で現状の産油量をもとにした上限を想定したものと見られる)。2.背景に、OPEC加盟国再結束と市場のOPECに対する信頼感の回復に対するサウジアラビアの要望ありか?3.現状の原油生産量は高水準であることから、上限を設定しても、実際の需給面では殆ど影響なし。10PEC通常総会(2016年6月3日)(2)4.イランは個別生産枠の設定を主張、その際同国は日量460~470万バレルの生産枠の設定を希望(4月時点の原油生産量日量345万バレル)。5.最終的には議論の調整がつかず、事実上生産量に関しては何も決定せずに終了。6.総会結果を受け、原油価格はOPECの結束に関する失望売りから一時下落、しかし間もなく回復(原油在庫減少が材料)。11PEC原油生産量(2012~16年)・サウジアラビアをはじめとしてOPEC原油生産量は高水準を維持。12エ油相場の現状(2016年6~7月)(1)1.原油価格下落へ:7月20日にWTIで1バレル当たり43.69ドル、5月10日以来2ヶ月ぶりの安値に到達。2.主な下落要因:①英国の欧州連合(EU)離脱の動き(世論調査で離脱支持派が残留支持派を上回る(拮抗していたが...)と離脱決定(6月23日国民投票)→英国及び欧州諸国の経済不透明性により英ポンド及びユーロが下落した反面米ドル上昇。13エ油相場の現状(2016年6~7月)(2)2.主な下落要因(続き):?カナダアルバータ州北部における山火事のオイルサンド由来の原油生産への影響低下で、同国からの原油供給に関する懸念後退。③米国石油坑井掘削装置稼働数が増加。④ガソリン在庫の積み上がりに伴うガソリン需給緩和感、ガソリン先物相場下落、製油所の稼働低下に伴う原油購入不活発観測。14トドル為替レート(対ユーロ)(2016年)・英国のEU離脱に伴う経済不透明感から英ポンドとユーロが下落、米ドルが上昇。15ト国原油在庫量(2016年)・米国原油在庫量は減少傾向を示すも、平年幅超過は続く。16ECD諸国石油在庫量(2016年)・OECD諸国の石油在庫量も、平年の水準を超過して積み上がり。17ト国ガソリン小売価格・原油価格下落によりガソリン小売価格下落。18ト国ガソリン需要(2016年)(1)・ガソリン小売価格下落で需要を刺激したことにより、米国ガソリン需要は堅調。19ト国ガソリン需要(2016年)(2)・堅調ではあるものの、下方修正も...。20ト国精製利幅(2015~16年)・米国需要堅調観測で精製利幅拡大、しかし途中で息切れ...。21ト国ガソリン在庫量(2016年)・米国ガソリン在庫は減少傾向ではあるものの、平年よりは豊富な状況に。22ト国東部海岸ガソリン在庫量(2016年)・米国東海岸ガソリン在庫増加した結果、週間統計史上最高水準に到達(6月24日)。23「州ガソリン在庫量(2016年)・欧州でもガソリン供給過剰感発生。24Z期的見通し(1)1.夏場のガソリン需要期(米国では9月5日まで)なお続く:しかし製油所の段階ではその先の秋場の不需要期が視野に+ガソリン供給過剰感もあり市場心理も冷え込み始め(=秋場に向けた季節的な石油需給の緩和感醸成)→原油価格に下方圧力。2.しかし、この先の構造的な石油需給の引き締まり観測:原油価格を下支え、秋場の不需要期の底値は春場のそれよりも高くなる可能性。25Z期的見通し(2)3.攪乱要因(1):英国のEU離脱に伴う英国及び欧州諸国経済混乱(例.イタリアの銀行不良債権問題)に伴う英ポンド及びユーロ下落と米ドル上昇:原油価格にさらなる圧力。4.攪乱要因(2):地政学的リスク要因、特に当面はナイジェリアでの武装勢力による石油生産・出荷関連施設攻撃と供給低下。26Z期的見通し(3)5.攪乱要因(3):大西洋圏でのハリケーン等暴風雨発生の可能性(特に8月半ば~10月半ば)と米国メキシコ湾石油生産への影響。27「界石油需給バランス(2015年)・米国、ロシア及び主要OPEC産油国の高水準の生産で供給過剰。総需要①非OPEC生産OPEC原油生産OPEC NGL生産総供給②在庫変動その他(②-①)201492.9756.0431.226.5093.760.781Q152Q153Q15(単位:日量百万バレル)20154Q1593.6257.0931.396.5995.071.4594.1357.1832.446.6696.282.1595.6957.6032.666.7096.951.2695.5357.8332.626.7497.191.6694.7557.4332.286.6796.381.63出所:IEAデータをもとに作成※OPECはインドネシア及びガボンを含む28「界石油需給バランス(2016年)・世界石油需要増加、及び米国原油生産量の伸び悩みで、需給バランス引き締まりへ。在庫変動その他(②-①)*: OPEC産油国については2016年6月の原油生産量がその後も維持されるものと仮定、OPECにはインドネシア及びガボンを含む-0.240.251.631.31-0.09総需要①非OPEC生産OPEC原油生産OPEC NGL生産総供給②201594.7557.4332.286.6796.381Q162Q163Q16(単位:日量百万バレル)20164Q1695.2256.9932.766.7796.5295.5656.0032.996.8395.8196.8456.5233.216.8996.6196.8956.6633.216.9496.8096.1356.5433.046.8696.440.31出所:IEAデータをもとに作成29「界石油需給バランス(2016年)(過去の(2016年5月時点)見通し)・2016年第二四半期はカナダの山火事、及びナイジェリアでの原油生産量減少で、当初見込みよりも需給バランス引き締まり。総需要①非OPEC生産OPEC原油生産OPEC NGL生産総供給②在庫変動その他(②-①)201594.7357.6732.056.6896.401.671Q162Q163Q16(単位:日量百万バレル)20164Q1695.0157.0932.566.7796.421.4195.2956.5532.766.8296.130.8496.6756.7932.766.8896.4396.7956.9332.766.9496.63-0.24-0.1595.9456.8432.716.8596.400.46*: OPEC産油国については2016年4月の原油生産量がその後も維持されるものと仮定、OPECにはインドネシアを含む出所:IEAデータをもとに作成30「界石油需給バランス(2017年)・世界石油需要増加の一方石油供給の伸び悩みにより、需給は引き締まり傾向。総需要①非OPEC生産OPEC原油生産OPEC NGL生産総供給②在庫変動その他(②-①)201696.1356.5433.046.8696.440.311Q172Q173Q17(単位:日量百万バレル)20174Q1796.5956.3333.216.9496.4796.9056.6233.216.9596.7898.1257.0933.217.0197.3198.0657.0233.217.0797.2997.4356.7733.216.9996.97-0.12-0.13-0.81-0.77-0.46*: OPEC産油国については2016年6月の原油生産量がその後も維持されるものと仮定、OPECにはインドネシア及びガボンを含む出所:IEAデータをもとに作成31Cラン原油生産量(2012~16年)・2016年6月時点で日量366万バレルの原油生産、当面日量400万バレル目標。32
地域1 グローバル
国1
地域2
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 グローバル
2016/07/22 野神 隆之
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