ページ番号1007355 更新日 平成30年3月5日

ロシア:和解に向かうEUとガスプロム-対欧州ガス供給の拡大の可能性-

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レポートID 1007355
作成日 2016-11-18 01:00:00 +0900
更新日 2018-03-05 19:32:42 +0900
公開フラグ 1
媒体 セミナー・報告会資料
分野 天然ガス・LNG
著者 本村 真澄
著者直接入力
年度 2016
Vol 0
No 0
ページ数
抽出データ ロシア:和解に向かうEUとガスプロム-対欧州ガス供給の拡大の可能性-2016年11月17日本村 眞澄1{日の内容?欧州委員会とGazprom和解の内容?OPALパイプラインへの影響とNordStream?SouthStreamからTurkStreamへ?欧州のガス需要とロシアのガス供給力2UはGazpromと和解へ?2016年10月、EUとGazpromのEU競争法(独禁法)を巡る争いから和解へ?ECのベステアー(MargaretheVestagar)競争政策担当委員とGazpromのMedvedev副CEOが会談?5年間の調査に幕引き。双方が和解を望む意向?巨額の制裁金や排除措置は採らず?第1段階:Gazpromガス価格政策を段階的に変更?第2段階:EUの最終決定前に「市場テスト」で利害関係者の異議申し立ての機会?和解を受け欧州委員会はガスプロムに対しOPALパイプラインの容量80%使用を承認3「州委員会によるGazprom調査?ECは2011年、Gazpromに対して立ち入り調査?2012年9月、ECはGazpromがガス輸送・販売において独占的地位を利用し公正な競争を阻害したとしてEU競争法(独占禁止法)違反容疑で正式調査?対象は旧社会主義圏のエストニア、ラトビア、リトアニア、チェコ、スロバキア、ポーランド、ハンガリー、ブルガリアの8カ国におけるGazpromの行動?2015年4月、EC競争政策担当ベステアー委員はGazpromの違反事実を指摘する異議告知書通知?違反が認定されると年間売上高の最大10%の制裁金?Gazpromの場合最大数10億ドル(Intelに12億ドルの例)?2015年4月、Googleを正式提訴(制裁金は60億ドルか)4012年のEUの指摘事項とロシアの反論?加盟国への自由なガス供給を阻害し市場を分割支配⇒(露)パイプライン網はソ連時代に建設。当時の東欧圏は、西欧とは別個のエネルギー圏を形成⇒コメコン諸国との協業によるインフラ建設⇒EU競争法(2009年)の遡及適用に当たらないか??ガス輸送網を他企業に利用させず供給源多様化阻害⇒(露)ロシアから来るPL沿線には他のガスの輸出地域なし。PL利用の意思を持つ他企業は存在しない?原油価格に連動した不当に高いガス価格を押しつけ⇒(露)当初から原油価格連動formulaによる契約。高油価ではガス価も高く、低油価ではガス価も低い5鴻Vアから欧州へのパイプラインシステムソ連からは1968年にウクライナのUshgorodからオーストリアのBaumgaratenに初めてのガスパイプラインが建設1973年には、ソ連から西ドイツに初めて東西両陣営を結ぶTransgasパイプライン完成出典:TheEconomist2009/7/166015年異議告知書に対するラブロフ外相反論?欧州委員会が、EU競争法が発効する以前に、GazpromがEU内各国と締結したガス供給契約に当該法律を適用しようとする試みは受け入れ難い(法の不遡及の原則)。?ロシアには、1999年にEUと締結したパートナーシップ・協力協定がある。同協定は、事業環境を損なう可能性がある行動を控えることを規定している。またロシアは、一連のEU加盟国と、事業環境を悪化させることを禁じた二国間投資保護協定も締結している(条約は域内法に優先)7e国の反応?ポーランド・リトアニアはEUの和解方針を非難?ロシアはガスを政治的道具として行使と主張?EUは「不当な」ロシア産ガス価格に対処していない?「TakeorPay」条項の解決策がない?英国のEU離脱によるEUの変質?対露強硬派であった英国の離脱でEU内の論調はより軟化か?英国の支援を受けていたポーランド、バルト諸国の発言力の低下8ordStream-OPALへの影響(1)?EU「第3エネルギーパッケージ」(2009年)の規定?エネルギー輸送インフラ容量の50%に対して第3者アクセスを認めなくてはならない?資源供給者と輸送インフラ所有者の分離(umbandling)?EU規程によりOPALパイプラインは輸送能力の50%のみ利用可?Greifswald(独)-Olbernhau(チェコ):470km?容量360億m3/年(使用できるのは180億m3/年)?権益:Wingas(独)80%、Uniper(独)20%?供給元のNordStreamもフル稼働できず9013年のロシアから欧州へのガス輸出(JOGMEC作成)10ordStream-OPALへの影響(2)?この為OPALに接続するNordStreamも本来の容量550億m3/年が実際は230億m3/年?権益:Gazprom(51%), E.On(15.5%), BASF(15.5%), Gasunie蘭(9%), Engie仏(9%)?露企業のみならず欧州企業にとっても不利益?10月28日、和解を受け欧州委員会はガスプロムに対しOPALパイプラインの80%使用を承認?ウクライナとポーランドはガスの通過料金収入が減少(これが和解反対の本音)11ordStreamの建設の経緯?2005年:事業体Gazprom(51), E.On(15.5), BASF(15.5), Gasunie(9), GdF Suez(9)?距離:1,224km Viborg(露)~Greifswald(独)?容量:550億m3/年(輸送量は230億m3)?稼働開始:2011年9月?ウクライナ迂回し、ドイツへ直接ガス供給?沿岸国バルト3国、ポーランドは計画に反対?フィンランド・スウェーデンは「国連海洋法第79条」に基づき計画を認可12ordStreamのバルト海でのルート13遭A海洋法第79条:「大陸棚における海底電線及び海底パイプライン」?第1項:「すべての国は、大陸棚に海底電線及び海底パイプラインを敷設する権利を有する」?第2項「沿岸国は、パイプラインの敷設または維持を妨げることができない」?沿岸国はパイプラインに関して、領海の外側において尊重義務?第3項「海底パイプラインを大陸棚に敷設するための経路の設定については、沿岸国の同意を得る(subject to the consent of the coastal state)」?ルート設定時には、沿岸国の同意が必要?環境アセスメントの沿岸国による審査において特段問題がなければ、この同意を得ることが出来る14ord Stream2の経緯?2015年6月:Gazprom,Shell,Uniper(独),BASF, OMV(墺), Engie(仏)で更に550億m3のラインを並走させる案?欧州内でのガス需要増を見越しての計画?東欧9か国(ブルガリアを除く)が反対声明?欧州のガスでの対露依存が高まりEU政策と矛盾?本音はロシアガスの通過料収入減少を危惧してのもの?ユンケルEC委員長「事業は商業的なもの。東欧の見解は政治的。パイプライン計画がEUルールに準拠しているかを調査するのみ」15outhStreamの経緯?2007年6月:Eni(伊)とGazpromが合意?“Nabucco”に対抗、欧州へ630億m3ガス輸出?Gazprom(50), Eni(20), EdF仏(15), BASF(15)?総延長:黒海900km、陸(墺まで)1,300km?2013年11月:セルビア(EU非加盟)で起工式?12月:EUは第3EnergyPackage違反を警告?2014年4月:欧州議会が建設禁止決議?6月:陸揚げ地のブルガリアが工事差し止め?12月:露が建設中止、”TurkStream”計画発表16abuccoとTANAP-TAP?1999年:BPがカスピ海でShahDenizガス田発見?EUはNabuccoパイプラインを推奨?カスピ海のガスをオーストリアまで運ぶ?EUの推奨する「生産」・「輸送」の分離umbandlingの考えを踏まえた計画?2012年:トルコ政府がトルコ国内を通るTANAP(Trans-AnatolianPipeline)を決定?2013年:BP等がTAP(TransAdriaticPL)採用?ギリシャからイタリアまで?生産会社が輸送会社に参加,umbandlingの否定?Nabucco計画消滅17abuccoとSouthStream計画ウクライナ経由の欧州向けガスの比率は約80%(JOGMEC作成)18urkish Streamのルート(JOGMEC作成)19urkStreamの頓挫と復活?2015年1月:黒海910km、トルコ180km。315億m3?2015年11月:シリア・トルコ国境で露軍機撃墜?Turk Streamは棚上げ、SouthStream待望論も?2016年6月27日、エルドアン大統領がプーチン大統領に対して露軍機撃墜謝罪の書簡?英国のEU離脱(6月24日)の3日後の翻意?EUでの英国の影響力減退に対応した外交へ?6月29日、両大統領が電話会談、関係修復?8月9日、TurkStreamの建設再開で合意?10月10日、露土はTurkStreamの政府間合意20ANAP(Trans-Anotolian)パイプライン?2015年3月17日:トルコ東部のKarsで、トルコ、アゼルバイジャン、ジョージア3首脳が起工式?容量:160億m3/年(国内60億、輸出100億m3)?権益:Socar(58%), Botas(30%), BP(12%)?区間:1,802km(トルコ・ジョ国境~トルコ・希国境)?供給開始:2019年(2018年完成で前倒し)?総工費:$100億~$110億?TAPへと接続:トルコ・希国境21APの現況878km?2008年2月:JV設立?2013年6月:「南回廊」パイプラインに採用?権益:BP(20%), Socar(20%)、Snam(20%)他?容量:100億m3/年(将来的には200億m3/年)?2016年5月テッサロニキで起工式、20年完成?50%の第3者アクセス義務は免除される?ECによればTAPは商業性を主導、プロジェクトの関係国と一体化せず、強要もされていない?EU規則を免除することにより商業性を確保?EUの二重基準か?22Eクライナの位置づけ?ガス輸送:欧州に750億m3/年、$20億通過料?Turk StreamとNord Stream2で国内でのロシア産ガス通過量が低下することで脅かされている?国内需要:320億m3/年(経済疲弊で減少傾向)?自国生産ガス:200億m3/年?輸入:欧州(スロバキア)から120億m3/年?ガス地下貯蔵:310億m3/年(国内需要の2倍)?ウクライナは「取っ手のとれた鞄」?使えないが捨てるには惜しい(F.ルキヤノフ)23鴻Vアのガス生産量と輸出量(BP統計による)2014年以降、ウクライナ輸出が殆どなくなり、その分、生産量、輸出量が減っているがそれを除くと、対欧州輸出は増加傾向。2016年は、欧州は寒冷で10%増を見込む。24「州は継続的にガス輸入増へ需要は20年で16%増加域内生産減少で輸入は20年で62%増加OECD欧州増加分年 2013232-202531636%204036055%欧州でのガス輸入量(10億m3)IEA:WEO 201525oルト3国等のLNGシフト? リトアニア:2014年末から、能力40億m3の洋上受け入れ基地においてノルウェーStatoilからLNGを購入を開始。? ガスプロムからのガス価格は、LNGの輸入を決めた2014年5月に2割引き下げ。現状はLNGよりパイプガスの方が価格は安い。? ポーランド:シフィノウイチェで2015年にカタールからLNG受け入れを開始。能力は50億m3で、国内需要の1/3。? フィンランド:2016年からLNG輸入を開始し、2017年までに3つの受け入れ基地が稼働を開始。対岸のエストニアとの間に海底パイプラインを引き、ガスを融通する? ラトビア:2016年からLNGの輸入を開始。?2016年10月のロシア産ガス価格:$170/Km3($4.8/MMBtu)? 先行6か月の油価・石油製品平均値連動ガス価格。今後上昇へ? 同時期の欧州LNG価格(NBP):$200/Km3($5.7MMBtu)26ワとめ(1)?2016年秋、露とEUの懸案であったGazpromの独占禁止法疑惑とOPALパイプライン問題が相次いで解決の方向へ?Brexit以降のEUの姿勢の変化の可能性あり?露土関係の修復によりTurkStream計画が復活、土希国境へ315億m3/年のガス供給?露土関係の修復はBrexitの3日後。トルコ側が英の影響力低下というEUの変化を先取り?今後は長期的には露EU関係改善へ27ワとめ(2)?従来は露が企画する欧州向け新規パイプライン計画に旧東欧諸国が厳しく反対する図式?欧州は長期的にガス輸入増、継続的な輸入インフラの整備必要、ロシア排除の政策は無理?露から欧州へのパイプガスの供給が増加へ?NordStream:輸送量増加 上乗せ分110億m3?NordStream2:反対なくなれば550億m3?TurkStream:合意済み。315億m3合計 約1,000億m328
地域1 旧ソ連
国1 ロシア
地域2 欧州
国2
地域3
国3
地域4
国4
地域5
国5
地域6
国6
地域7
国7
地域8
国8
地域9
国9
地域10
国10
国・地域 旧ソ連,ロシア欧州
2016/11/18 本村 真澄
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