ページ番号1000209 更新日 平成30年2月16日

アサインメントあさいんめんと
英語表記
assignment
分野
その他

一般に、権利もしくは権益の移転ないし譲渡をアサインメントという。
transfer, alienation, conveyance, demise, grant などの用語と同義。
米国の石油・ガス法(慣習法)の下における石油・ガスのリース契約においては、レッシーおよびレッサーがそのリース上の権益の全部または一部を第三者に譲渡する権能を有することを明示的に規定する条項を含むことが普通である。レッサー(土地所有者)がレンタルないしロイヤルティ受け取りなどのリース上の権益を第三者に譲渡する場合については、アサインメント条項に所有権変更をレッシーに通告する規定が置かれ、またそれがレッシーの義務を増加し、あるいは権利を減少させる効果を持たない旨を定めるのが通常である。リース権者(レッシー)のリース上の諸権利の第三者への譲渡については、リース契約中に「レッシーは、本リースの全部または一部を、レッサーの同意なくして譲渡することができない」旨が規定されるのが普通である。レッシーによるアサインメントにより、リース権並びにそれに伴うレッシーの義務は被譲渡人(アサイニー)に移転し、レッサーとアサイニーとの間に新たにレッサーとレッシーとの関係が発生する。一般にリース契約にはアサインメント条項が含まれるのが通例だが、明記条項がなくても、譲渡禁止条項がなければ、当該リース上の諸権利は譲渡しうる、と判定されている。レッシーがアサインメントによって譲渡しうる権益は次の 6 種類に分類される。
(1) 一切の留保なしにリース上の権益の全部の譲渡。
(2) 操業コストの負担を伴わない権益、例えばオーバーライディング・ロイヤルティ権益を留保して、その他一切の権益の譲渡。
(3) 不可分権益(undivided interests)の譲渡による部分的アサインメント。
(4) 地層の深度による部分的アサインメント。
(5) リースの対象となっている生産物のうち特定の生産物に関する部分的アサインメント。
(6) リースの対象となっている土地の一部に関する部分的アサインメント。
リース権者(レッシーでありアサイナー)と被譲渡人(アサイニー)との間ではアサインメント契約が結ばれて、移転される権益の内容、移転にあたっての条件とそれに伴って生じる両者の権利義務などが規定されるが、契約の名称にかかわりなく、法的にはそれがアサインメントなのかサブリースなのか、という問題がある。基本的にはリース権者が、リース上の不動産権を全リース期間についてそっくりそのまま第三者に移転する場合はアサインメントであり、そうでない場合、すなわちリース権者がリース権に立脚するなんらかの経済的利権を留保したうえでの部分的権益の移転とみなされる場合はサブリースとするのがコモン・ローの原則である。
サブリースの場合には元のリース付与者(レッサー)とリース権者(レッシー)との間のリース契約が生きており、前者とサブリース権者(サブレッシー)との間には契約関係(privity of contract)も不動産保有関係も発生せず、レッサーはサブレッシーに対して直接リース上の責任の追求ができないことになる。
具体的には、上記の 6 種の権益譲渡のうち、(1) はアサインメント、(2) はサブリースである。(3) ~ (6) は、譲渡した部分についての石油・ガスのリース上の諸権益が無条件で譲渡されればアサインメントであるが、(3) の場合に、アサイナーすなわち元来のレッシーが、アサイニーに、元来のリース契約にない坑井掘削義務を新たに課す、いわゆるファーム・アウト合意がついていれば、これはサブリース契約であると見なされる。