ページ番号1000251 更新日 令和2年4月6日

アンモニア合成あんもにあごうせい
英語表記
ammonia synthesis
分野
その他

 アンモニア(化学式 NH3)を合成する方法。
実験室では、塩化アンモニウム NH4Clを消石灰 Ca(OH)2と熱して生成する。

 2NH4Cl + Ca(OH)2 → 2NH3 + CaCl2 + 2H2O

 工業的には、石炭の乾留で生成する石炭ガスを水で洗浄した時に生じるガス液に石灰を加えて蒸留し、そこに含まれているアンモニアを精製する方法、あるいは窒素 N2と水素 H2を直接結合させるアンモニア合成法がある。
 代表的なアンモニア合成法は、ドイツの化学者ハーバーがボッシュとともに開発した高温高圧下(500~600 C, 200気圧)で鉄を主体とした触媒により、窒素と水素の1対3の混合物から合成するハーバー・ボッシュ法である。

 N2 + 3H2 → 2NH3

 原料の窒素は空気中に、水素は水などの化合物として、それぞれ大量にあるが、その取り出し方はさまざまである。電力が安価な場合は、水の電気分解で水素をとり、また空気を冷却して液体窒素を製造して窒素を製造する方法がとられる。石炭が安価な場合は、水蒸気と加熱、反応させて、水素と一酸化炭素 COの混合物である水成ガスを製造し、水素を得る方法が用いられる。

 C + H2O → H2 + CO

 近年は世界的に天然ガスの大規模利用がすすみ、その主成分であるメタン CH4は、燃料としてだけではなく、化学原料としても用いられるようになっている。天然ガスを化学原料として用いる際は、高温の水蒸気と反応させ、水素と一酸化炭素混合物である合成ガスをつくり、これ中間原料として、各種化合物を生産する。

 CH4 + H2O → 3H2 + CO

 天然ガスは、既にメタノール CH3OHや尿素(NH2)2COの主要な原料になっており、アンモニアの水素源としても用いられる。

(森島 宏、2010年5月)