ページ番号1000298 更新日 平成30年2月16日
ウィルミントン油田うぃるみんとんゆでん
- 英語表記
- Wilmington oilfield
- 分野
- 油・ガス田
米国カリフォルニア州南部、ロサンゼルス市~ロングビーチ市の沿岸(陸上および海域)に位置する油田。
レンジャーペトロリアム社により 1932 年に発見され 1937 年に生産が開始されたという古い油田であり、究極可採埋蔵量の点ではプルドーベイ油田、イーストテキサス油田に次ぐ北米第 3 位の規模だが、現在の産油量は多くはない。海域部分の開発は 4 基の人工島を建造して行われ、1967 年に生産が開始された。
地質区としては、ロサンゼルス盆地に属し、集油形態は背斜構造、集油面積は約 55km2 。油層は、第三紀中新世~鮮新世の 7 枚の砂岩層で、深さは 670~2,000m 。究極可採埋蔵量は、33 億 bbl あまりと見積もられている。原油性状は、比重 12~32°API 、イオウ分 0.6~2.5 %。油層の圧力維持のため、水圧入(水攻法)が行われている。
2000 年以降の産油量は 10 万 b/d 以下にまで減退している模様。これまでの生産推移から見て、累計生産量は 28~30 億 bbl に達しているものと推定される。
主文献 “Giant Fields” (1970)、『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989)
(齊藤 隆、2006 年 8 月)