ページ番号1000326 更新日 平成30年2月16日
エキスポート・リファイナリーえきすぽーと りふぁいなりー
- 英語表記
- export refinery
- 分野
- その他
産油国において、石油製品の輸出を目的として建設された製油所をエキスポート・リファイナリーという。
産油国は従来の原油輸出に代えて、付加価値が高い製品の輸出を指向することによって、石油収入の極大化を図り、同時に、自国の工業化を推進する目的から、国内の石油需要を上回る精製能力の増強を進めている。これらの製油所は、サウジアラビアのように、内需向け、輸出向けと明確に区分している国もあれば、そうでない国もあるが、増強後の精製能力が内需を上回り、製品の輸出余力を一時的あるいは恒久的に持つことになるので、これらの製油所を総称してエキスポート・リファイナリーと呼んでいる。OPEC 加盟諸国の精製能力は、1982 年末現在の 4,935 千 b/d から 1987 年には 7,435 千 b/d に増大することが見込まれている(注:1984 年 5 月、Dr.F.Fesharaki 、“OPEC and the World Refining Crisis”)。このことは産油国にとっても原油価格の実質的な値引きという問題を提起するが、他方、消費国や中間地の石油企業に影響を与えるという見方が有力である。