ページ番号1000339 更新日 平成30年2月16日

エトベス補正えとべすほせい
英語表記
eotvos correction
同義語
コリオリの力 [ こりおりのちから ]
分野
その他

船舶や航空機などの移動体上での重力測定において必要となる補正処理のひとつである。
移動体上での重力測定では、地球が自転しているために現れる転向力(コリオリの力)と呼ばれる見かけの力が影響を及ぼす。赤道上を地球の自転と同じ東向きに速度vで航行する船上での重力測定を考えた場合、地球の半径をR とすると自転の角速度 ω が v/R だけ増えることになるので、静止時との遠心力の差、(ω+v/R)2R-ω2R≒2vω だけ重力が増加したようになる。これは、転向力の鉛直成分でありエトベス効果とよばれる。すなわちエトベス効果は、地面に対して垂直な向きに現れるコリオリの力と言える。エトベス効果は見かけの重力変化であるので、その補正を行う必要があるが、そのためには船の対地速度 v を正確に知ることが求められる。
現在では、GPSによる高精度な測位システムを利用することで、エトベス効果も高い精度で計算され、特に航空機による空中重力探査における測定精度向上をもたらした。移動体の運動速度の東西成分を ve 、南北成分を vn とすると、東西成分は自転速度を見かけ上変化させ、遠心加速度を変化させる。角速度の見かけ上の変化は ve/Rcosψ で、これによる遠心加速度は 2Ωvecosψ+ve2/R となる。ここで、Rは、地球の中心から測定面までの距離、ψ は緯度、Ω は地球の自転角速度である。南北成分の遠心加速度は、 vn2/R となり、エトベス補正の量は、2Ωvecosψ+(ve2+vn2)/R となる。

(田中 智之、2008 年 3月)