ページ番号1000405 更新日 平成30年2月16日

改質かいしつ
英語表記
reforming
分野
その他

通常は、ナフサを構成している炭化水素の構造を、よりオクタン価の高い炭化水素に転化し、高オクタン価のガソリンまたはガソリン基材を得る操作を改質(リフォーミング)という。スチームと炭化水素を触媒の下に反応させ、合成ガス(水素と一酸化炭素の混合ガス)あるいは水素を製造するスチーム・リフォーミングを指すこともあるが、本項では前者(ナフサ・リフォーミング)について述べる。
炭化水素のオクタン価は、一般に、(1) 芳香族炭化水素が最も高く、次いで、ナフテン系、オレフィン系、パラフィン系各炭化水素の順に低く、(2) 同族の炭化水素では炭素数の少ない、いわゆる低沸点のものほど高く、(3) 同じ炭素数でも側鎖の多いものほど高い。
そこでオクタン価の高いガソリンを多く採取するためには、比較的オクタン価の高い(70 オクタン前後)軽質ナフサと、オクタン価の低い(50 オクタン前後)重質ナフサを別々に採取し、重質ナフサのみを改質してオクタン価を高くし、その後、軽質ナフサと混合する方法が一般的である。ナフサの改質法には、(1) 高温・高圧による熱改質法、(2) 触媒の存在の下に行う接触改質法とがあるが、(1) の方法は収率が悪いため過去のものになりつつあり、わが国で採用されている方法は、すべて (2) の方法である。従来は固定床式の触媒床のみであったが、昨今、触媒を連続再生できる流動床式が少しずつ採用されてきている。接触改質装置の反応条件は、圧力 6 ~ 60kg/cm2 、温度 450 ~ 525 ℃程度である。触媒としてはアルミナ担体に白金その他の貴金属を担持したものが使用される。接触改質において起こる反応は、(1) ナフテン系炭化水素から芳香族炭化水素への転化(脱水素)、(2) パラフィン系炭化水素の環化脱水素による芳香族炭化水素への転化、(3) ナフテン系およびパラフィン系炭化水素の異性化、(4) 水素化分解の 4 種の反応であるといわれている。運転開始時に循環水素さえ供給すれば、後は (1) 、(2) の反応より連続的に水素が副生される。製油所では、この副生水素をナフサや灯・軽油の水素化脱硫用として活用している。重質ナフサの改質によって得られた改質ナフサ(または改質ガソリン)をリフォーメート(reformate)という。
リフォーメートのリサーチ法オクタン価はプロセス、反応条件などによって異なるが、一般的に 95 オクタン以上、100 オクタン前後まで得ることができる。反応条件として反応温度を高くすると高いオクタン価を得ることができるが、一方で触媒上への炭素の析出が促進され、触媒寿命を短くする。リフォーメートのオクタン価が高くなるほどリフォーメート中の芳香族含有量も高くなる。ナフサの改質は、高オクタン価ガソリンの採取を目的として始まったものであるが、近年、石油化学の発達に伴い、BTX の原料製造にも応用されている。ナフサの接触改質の工業的プロセスとしては、プラットフォーマー、レニフォーマー、パワーフォーマー、マグナフォーマー、フードリーフォーマーなどがある。