ページ番号1000417 更新日 平成30年2月16日

開発かいはつ
英語表記
development / exploitation
同義語
exploitation
分野
その他

探鉱の結果、採算性のある油田またはガス田が発見されると、その後石油・ガスを採収する生産井を掘削したり、所要の生産処理施設・積出し施設などを建設したりする段階がある。この段階を開発というが、広義にはこれに続く生産段階までを含める。
開発に進むにあたっては、試・探掘で得られたデータを基に油層評価、生産計画、掘削計画、施設計画などから成る油・ガス田開発計画を作成し、その油・ガス田の採算性を検討しなければならない。
(1) 油層評価(reservoir study):油層評価の目的は油・ガスの原始埋蔵量の評価および採収率の評価を通じてどれだけの油・ガスを採収できるか、すなわち可採埋蔵量の評価にある。そのためにはまず、物理探鉱、検層解析、コア分析、流体分析などのデータを基に油田面積、有効層厚、孔隙率{こうげきりつ}、飽和率などを用いて容積法によって原始埋蔵量を算定し、これに採収率を乗じて可採埋蔵量を算出する。採収率は油層の性質、流体性状などから経験式で算出する方法もあるが、最近ではコンピューターの発達に伴い、油層を数値モデルで再現し、シミュレーションによる生産挙動予測結果から決めることが普通になっている。油田の生産挙動予測上、最も重要な点は排油機構の評価であり、自然の水押しが期待できない場合などでは人工採油法若しくは水攻法を適用するか否か、また、その適用時期をいつにするかなど開発計画全体に影響するところが非常に大きい。
(2) 生産計画:ピーク生産レート、ピーク生産期間、掘削と並行して生産を開始するか、全坑井の掘削終了後に生産を始めるかなどにより、基本的な生産計画は決まってくるが、各年の生産予測量は上述のシミュレーションにより求めるのが一般的である。
(3) 掘削計画:生産井の坑井数および坑井配置は当該油・ガス田のピーク生産レート、坑井当たりの生産能力、構造形態、排油機構などに基づき決められる。特に、浸透率の大きさは坑井間隔に、ガス・キャップや底水(bottom water)の存在は生産井の掘削位置に大きく関係する。また、個々の生産井の仕上げについても多層仕上げ、坑井刺激法、出砂対策の必要性や将来の人工採油法適用の可能性の有無など油田の特性に応じ、開発計画作成時に検討し、対策を織り込んでおかなければならない。
(4) 施設計画:油・ガス田の生産施設としては坑井、集油・ガス施設、処理施設、貯蔵施設、送油(ガス)・出荷施設に大別される。これらは陸上、海上いずれでも基本的には同じであるが、海洋油・ガス田の場合、通常、プラットフォームを建設し、この上で処理まで行い、パイプラインで陸上基地へ送って最終処理の上、貯蔵・出荷をしている。最近では、油田の小規模化に伴い、初期投資の大きいプラットフォーム建設の代わりに浮遊式生産システムを採用する例が増えている。
このように油・ガス田開発時に検討すべき事項は多いが、このほか、油価の長期見通しや石油開発権に関する契約条件なども油田開発の採算性評価にとって重要な要素である。油・ガス田の開発は開発計画の立案から開発終了まで数年という期間と巨額の資金を必要とするので、油田に応じた最適計画を立てることが極めて重要である。