ページ番号1000431 更新日 平成30年2月16日

海洋石油開発かいようせきゆかいはつ
英語表記
offshore oil development
同義語
採油プラットフォーム [ さいゆぷらっとふぉーむ ]
分野
その他

海洋における石油開発は陸上部からの延長としてまず海岸近くに固定式プラットフォームを建設して試掘を行うことから始まったが、1947 年にルイジアナ沖合で第二次世界大戦後の余剰船舶を改造した移動式掘削装置を使って掘削が行われて以来、原油に対する需要の伸びとも相まって急速に海洋石油開発の重要性が増してきた。1983 年における海洋部からの石油生産は全体の 27 %を占め、依然増加傾向にあり、新規油田の開発対象としての海洋が持つ重要性は大きい。1983 年現在における海洋石油開発の記録の例として探鉱・開発の最大水深をみてみると、試掘では 1983 年に Shell が米国東海岸で掘削した Wilmington Canyon 1 号井で 6,448ft 、油田開発のためのプラットフォームでは 1979 年にメキシコ湾の Cognac 油田で、1,025 ftである。海洋石油開発の特色を以下に述べる。
(1) 海洋では調査船を用いて物理探査を行うため、陸上に比べ、非常に作業効率が高い。
(2) 水深、気象・海象条件に応じて試掘に使う移動式掘削装置の種類を選定しなければならない。掘削装置の種類としては水深の浅い所で使われる着底型(submersible)、水深が 15 ~ 100m の海域で使われる甲板昇降型(jack‐up)、気象・海象の厳しい海域向きの半潜水型(semi‐submersible)、移動性が良く静穏な海域向きの掘削船(drill ship)がある。
(3) 海洋油田では油田開発費に占める構造物の建設費の割合が極めて大きいのでどのような開発方式をとるかが大きな課題である。最近、海洋石油開発の対象地域が大水深化または悪環境下に向かっていること、また発見油田の埋蔵量が小規模化していることから、海洋油田の開発方式が多様化し、最適化が必要となってきている。
すなわち、水深が大きくなるにつれ、海洋油田の最も基本的な開発形式である坑井タワー(wellhead tower)と処理施設や居住施設を含む構造物(production platform、accommodation platform)との組み合わせから、同一プラットフォーム上に掘削設備・生産設備・居住区のすべてを搭載し、傾斜掘りにより多数の坑井を掘削する全搭載型プラットフォームへと変化している。
北海のような離岸距離が大きく、気象・海象条件が厳しい所ではさらに貯油機能までもたせた重力式プラットフォームが建設されている。しかし、このような海底に固定する構造物の建設費は水深が大きくなると飛躍的に増加するため、その対策としてテンション・レグ・プラットフォームやガイド・タワーのような揺動型プラットフォーム(compliant platform)の研究が進められており、最近相次いで実油田に設置された。さらに深い海域での油田開発には海底石油生産システムを適用しなければならないと考えられており、幾つかのシステムが 1960 年代から研究されている。油田規模の小規模化に対しては坑井の海底仕上げと浮遊式生産システムの組合せ方式が増えていくと考えられる。