ページ番号1000493 更新日 平成30年2月16日

ガス・クロマトグラフがす くろまとぐらふ
英語表記
gas chromatograph
分野
その他

ガスの各成分を、吸着剤や吸収剤に対する各成分の吸着・吸収の能力差を利用して分離、測定する装置をいい、これを用いて分離または測定を行う方法をガス・クロマトグラフィと呼ぶ。試験方法の全般的な規定は、日本工業規格(JIS)K0114(ガス・クロマトグラフ分析のための通則)にある。ガス・クロマトグラフの本体は、一般に内径 0.5 ~ 6mm 、長さ 0.5 ~ 20m の管(金属製かガラス製が普通)で、これをカラムと呼んでいる。カラムには充填剤{じゅうてんざい}が詰めてある。それには吸着形と分配形の2種類がある。吸着形としては活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、モレキュラー・シーブなど、分配形としては珪藻土{けいそうど}のようないずれも多孔質のもの(これを担体という)に不揮発性の液体を均一に含浸させたものがある。液体としてはスタアラン、ポリエチレン・グリコール(PEG)、フタル酸ジオクチル(DOP)など非常に多くの種類がある。このカラムに適当なガス(キャリヤー・ガスと呼ぶ。ヘリウム、水素など)を一定の速さで流し、そこに試料を注入する。必要に応じカラムを加熱しておく。すると試料はガス化してカラムの中を進むが、その際に充填剤との親和力の差などによって各成分が分かれてくる。出口に検出器を付け、時間的に成分量の大小を記録紙に記録させる。この記録を解析して、成分の種類と量を求める。