ページ番号1000616 更新日 平成30年2月16日

係船けいせん
英語表記
laying up
分野
その他

1970 年代に起こったいわゆるオイル・ショック以降、全世界的な石油製品需要の落ち込みは、代替エネルギーの開発、産業界および消費者のエネルギー節約などにより 10 年を経過しようとしている。この現象はタンカー・マーケットにも多大な影響を及ぼし、世界的にみてタンカーの船腹供給量は原油、石油製品の輸送需要量を大幅に上回ることとなり、燃料油の高騰をカバーするための減速航行による需要増で補っても、なおかつ相当量の船腹過剰状態が恒常化している。このようなマーケット下では、長期契約船を除くと成約水準があまりにも低く、運賃収入で運航経費が賄えない、あるいは用船料収入で船舶経費が賄えないという事態が生じる。この場合、船主は低いレベルでの成約を避けてしばらく様子をみようと船を停船する。この停船は短期間を目的としたもので経費が発生しない、または発生しても少ない場所で、乗組員も通常どおりの体制で行い、マーケットが好転すればいつでも復帰できる体制である。しかし、上記のようなマーケット水準が長期にわたると船主が判断した場合、船主は船を安全な場所に係留し、極力経費を少なくすることに努める。これを係船という。係船中は乗組員も本船の保守・点検のための必要最小限にとどめ、保守以外の定期的な修理を施さなければ市況が好転しても本船は直ちにマーケットに復帰できない。マーケット水準との比較において、マーケットで運航した方が良いか、停船あるいは係船した方が良いかの分岐点を停船点あるいは係船点という。停船点、係船点とも一般的な指標はなく、本船の性能(主として速力と燃料消費量など)および船舶経費(船費)によって異なる各船個有のものである。