ページ番号1000633 更新日 平成30年2月16日

検層解析けんそうかいせき
英語表記
log interpretation
分野
その他

検層による測定結果を基にし、岩石タイプ、岩相、有効層厚、孔隙率、油層流体のタイプ、孔隙中の油層流体の分布、油層流体の飽和率、生産可能性、二次的孔隙率、浸透率などの性状を明らかにすることである。
解析手順として、はじめに深度・坑井影響補正を行ない、地質モデルをコア、泥水検層及び周辺の地質情報から決定し、パラメーターを設定する。数種類の解析モデルから、対象とする地層に適したモデルを選択し、計算・解析を行ない、結果を吟味し満足する結果が得られるまで解析を行なう。
坑井掘削現場で行なわれる検層解析は簡単なモデルに基づき迅速に行なう必要があり、浸透性、孔隙率、飽和率を大まかに算定し、サイドウォール・サンプル及び流体サンプリングを採取すべき深度区間を決め、また生産テストをすべき位置を決定するのに必要な情報を提供する。この様な手動解析は簡単な計算機を使用し、また坑井での検層システムの解析プログラムを利用した解析は“Quick-look” 解釈と呼ばれる。これに対し、地域地質情報、隣接する坑井情報、油層エンジニアリング情報などを総合的に活用して行なわれる、データセンターやワークステーションにおける検層解析においては、複雑なモデル及び油層に適した飽和率モデルを構築し、油層の炭化水素ポテンシャルを評価するための油層層厚、孔隙率、飽和率、油層流体の分布の情報を算出する。広義には、検層データを用いた岩相の垂直的変化の認定、堆積サイクル・相の設定、坑井対比や堆積モデルの決定なども含まれる。
解析手法として、密度-中性子検層のオーバーレイや孔隙率検層(密度、中性子、音波検層)間のクロス・プロット、これら3種の検層データを組み合わせたM-Nプロットなどを用いて岩相を判別し、更に、比抵坑値(Rxo-Rt)のオーバーレイによる水層と石油炭化水素含有層の識別及び密度-中性子検層のオーバーレイによる油層とガス層の識別などの貯留層流体の判別を行なう。貯留岩パラメーターの算出に用いられる解析モデルは次の三つに区分される。
(1)クリーン砂岩モデル(clean sand model):解析対象となる地層が単一の岩相からなるときに適用されるモデルで、簡便解析法のほとんどはこのモデルに基づいている。
(2)頁岩質砂岩モデル(shaly sand model):非導電性の砂岩や石灰岩中に導電性の頁岩などを含む岩相が解析対象となる場合に適用されるモデルである。
(3)複合岩相モデル(complex lithology model):2種以上の鉱物と頁岩から成る複合岩相が解析の対象となる場合に適用されるモデルである。
また、特定の岩相モデルを設定せずに、検層データや地質情報を組み合わせ、試行錯誤により誤差が最小となるような解を求める手法や、複数のモデルを同時に解析し、検層レスポンス方程式による再構築検層記録 (reconstructed log)と入力とした検層データがどの程度合っているかを考慮し、それぞれのモデルが適する区間を決定する手法がある。

(齋藤 克栄、2008 年 2月)