ページ番号1000662 更新日 平成30年2月16日

コイルド・チュービング掘削こいるど ちゅーびんぐくっさく
英語表記
coiled tubing drilling
略語
CTD [ ctd ]
分野
その他

コイルド・チュービングを用いた掘削をコイルド・チュービング掘削という。
コイルド・チュービング技術はその特徴から仕上げや改修作業において威力を発揮するが、揚降管の時間を大幅に短縮でき、結果的に大きなコスト削減につながるといったメリットを掘削作業へ応用することがなされている。実際には、標準のコイルド・チュービング装置だけでは口元の大坑径の掘削やケーシング設置作業などの鋼管のハンドリングができないために、やぐらを備えた専用のコイルド・チュービング掘削装置が用いられたり、通常の掘削リグと組み合わせて用いられる。このため、コイルド・チュービング技術の大きな特長のひとつである装置の可搬性や作業に必要な面積が小さい,装置組み立ての時間が少ないなどといったメリットはほとんど無くなってしまう場合も多い。この他にもコイルド・チュービングを掘削作業に利用しようとしたときには、パイプの回転ができないために傾斜坑井での掘屑運搬不良や坑井の屈曲が生じる、パイプが小径であるために坑径、泥水循環レート、トルク、ビット荷重などに制約が生じる、パイプの強度が小さく寿命が短いといった点が問題となる。しかし、コイルド・チュービング掘削はドリルパイプの接続および切り離しのための中断をすることなく、常に坑井内の圧力を制御しながら掘削作業を行うことが可能であるため、アンダーバランス掘削への利用で大きな威力を発揮する。

(長縄 成実、2009年3月)