ページ番号1000722 更新日 平成30年2月16日

国際連合海洋法会議こくさいれんごうかいようほうかいぎ
英語表記
United Nations Conference on the Law of the Sea
同義語
海洋法会議 [ かいようほうかいぎ ]
分野
その他

海洋法に関して国連が開催した国際会議。
第二次世界大戦後に各国が海洋に対して多様な権利を主張したので、海洋秩序が混乱した。国連は、1958 年にジュネーブで海洋法会議を開催して、領海および接続水域に関する条約、公海に関する条約、漁業および公海の生物資源の保存に関する条約、大陸棚に関する条約、並びに、紛争の義務的解決に関する選択署名議定書を採択して、海洋秩序の混乱を収拾する画期的な成果を挙げた。これを第一次海洋法会議という。しかし、領海の幅と漁業水域の限界については合意が得られなかったので、1960 年に第二次会議を開催して、この二つの問題だけを審議したが失敗に終わった。その後の国際関係においては、領海と漁業水域を拡大する国が相次ぎ、また深海底資源の開発や海洋汚染の防止などの新しい問題も登場してきた。国連は、1968 年以来これらに対する研究を進めてきたが、 1973 年から第三次海洋法会議を開催して、海洋法に関するすべての問題を包括的に規定する新条約を作成することを決定した。第三次会議は、1973 年の第 1 会期で会議の運営問題を審議し、1974 年の第 2 会期から実質審議に入ったが難航し、9 年間にわたる外交交渉の末、ついに 1982 年の第 11 会期において、「海洋法に関する国際連合条約」の採択に成功し、今後の海洋秩序の基礎を確定する成果を挙げた。