ページ番号1000747 更新日 平成30年2月16日

コンソーシアムこんそーしあむ
英語表記
consortium
分野
その他

いくつかの企業(国営機関を含む)が、シェアを決めて一つの事業を遂行する形態をいう。
一般にコンソーシアムという言葉が使用されるのは、次のような場合においてである。すなわち、数カ国の金融機関が共同で借款を与える国際借款団が組織される場合、あるいは先進国が共同して発展途上国の経済計画に対する援助を与えるような場合、あるいはまた、先進工業国の企業が共同で発展途上国の大型開発プロジェクトを受注する場合などである。リスクの大きい石油の探鉱・開発の場合もこのような企業連合方式がよく採用される。また、かつて石油業界で単に「コンソーシアム」というときは、特にイラニアン・コンソーシアム(Iranian Oil Consortium)を指す場合が多かった。これは 1951 年のイランにおけるモサデク政権成立に伴う Anglo-Iranian Oil Co.(BP の前身)の利権の国有化と、その後の米国政府の工作によるイランの主権を認めた上での再編成によって、1954 年に発足したものであった。コンソーシアムは、BP 40%、R.D.Shell 14 %、米系メジャー 5 社各 7 %、CFP 6 %、米系独立系 9 社(のち 7 社)合計 5 %で構成され、イラン国営石油会社 NIOC との間に開発事業請負契約を締結したのである。この契約は、1973 年 5 月に、有利な価格での 20 年間を期限とする長期販売・購入契約に変更された。しかし、1978 ~ 79 年にかけてのイラン革命によって、このコンソーシアムは崩壊し、参加各社はイラン原油の安定調達権益を失った。このイラン革命が第二次石油危機の直接の引き金となったわけであるが、「コンソーシアム」=イラニアン・コンソーシアムという業界通称も過去のものとなった。