ページ番号1000921 更新日 平成30年2月16日

ジオトモグラフィじおともぐらふぃ
英語表記
geotomography
同義語
坑井間トモグラフィ [ こうせいかんともぐらふぃ ] トモグラフィ [ ともぐらふぃ ]
分野
その他

tomoとは、ギリシャ語でcuttingやsliceを表す言葉であり、一般にトモグラフィとは、対象となる物体の外側での観測値から物体内部の特性(物性値)のイメージを得る技術の総称である。特に、対象が「地下」の場合に、「ジオトモグラフィ」と呼ばれる。
ジオトモグラフィの場合、対象となる地下の物性値としては、弾性的特性、電気的特性などがある。それぞれに対応して、物体内部の多数の経路に沿って通過した弾性波を観測し内部の弾性波特性を推定する弾性波トモグラフィ技術、電流(または電位)を観測して内部の比抵坑を推定する比抵坑トモグラフィ技術が開発されている。他に、電磁波(レーダー)を用いて、電磁波速度(誘電率)を推定するレーダートモグラフィ技術などがある。
トモグラフィ解析では、対象物体外部での観測値は、物体内部を通過する経路における物性値の影響の積分量であることを前提とする。実際には、地下構造をセルまたはグリッドでモデル化し、積分方程式を離散化した逆問題として解く。一般的には、物体内を通過する経路と経路に沿った物性値が相互に影響を与えるため、非線形逆解析となるが、線形近似を反復することによって、解を求めるとことが多い。
対象を全方向から取り囲むように観測点を配置できる医療用トモグラフィ(CTスキャン)は、高分解能の体内のイメージを得られるが、ジオトモグラフィの場合、観測点が地表あるいは坑井内に限られるため、推定された物性値の分解能や信頼性に偏りが生じる。このため、その解析結果を評価する際には、この点を十分留意しなければならない。また、観測点が複数の坑井内の場合、坑井間トモグラフィ(crosshole tomography)と呼ばれる。

(浅川 栄一、2008 年 3月)