ページ番号1000938 更新日 平成30年2月16日

ジメチルエーテルじめちるえーてる
英語表記
dimethyl ether
略語
DME [ dme ]
分野
製品

メタノール(CH3OH)の2分子から脱水縮合により生成するエーテル。化学式(CH3-O-CH3)。
沸点が-25.1度Cで、常温では気体である。人体に対する毒性がなく、また大気中で分解されやすいので、オゾン層を破壊するフロンに代ってスプレー用ガスとして用いられている。
近年、天然ガスを原料とする液体炭化水素であるGTL(ガス・ツー・リキッド)が、大気汚染の心配のない環境に優しい清浄な燃料として注目を集めている。DME(ジメチルエーテル)は、常温で気体であるので厳密な意味ではGTLではないが、同じく天然ガスからメタノールを経て製造され、メタノールよりも腐食性が少なく、また熱量も高いという性質をもち、常温で約6気圧の比較的低い圧力で液化するので、LPガスと同様の簡便な貯蔵、輸送および利用法が可能となる。GTLと同じく、燃焼に際し、硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質(PM)を排出せず、窒素酸化物(NOx)の排出が少ないという大気汚染対策上の特性、二酸化炭素(CO2)の排出が少ないという地球温暖化対策上の特性を持つ。
燃焼特性としては、ディーゼルエンジンに用いられる軽油に近く、着火性を示すセタン価が、55~60と高いため、高効率かつクリーンな燃料として、ディーゼル油の代替燃料となりうる。さらに、分子内に6個の水素原子を持つので、将来のエネルギー変換装置として期待される燃料電池に対する水素供給源としても、期待される。
現在のDMEの生産および利用状況として、製造に関しては、産ガス国においては天然ガスを、石炭生産国においては石炭を原料にしたメタノールを用いている。用途は、従来のスプレー加圧ガス用に加え、現在LPガスやディーゼル油の代替利用が増加している段階である。中国においては、2000年以降DME生産が増加し、既に年産100万トンに達し、LPガスやディーゼル油を補完、代替している。日本においては、政府、関係業界が協力し、特に環境性に重点をおいた用途の開発が進められてきた。わが国の民間9社が、商業プラント実現を最終目的に、DME燃料の普及促進を行うべく、新潟県に8万トン/年のプラントを建設し、2009年より生産に入っている。また、海外のガス田への適用を目的としたFSも実施されている。

(森島 宏、2009年4月)