ページ番号1000947 更新日 平成30年2月16日

重油じゅうゆ
英語表記
fuel oil
分野
製品

重油は、ディーゼル・エンジン用およびガス・タービン用などの内燃用と、ボイラーや各種工業炉用などの外燃用の燃料として適当な品質を有する鉱油として、日本工業規格(JIS)でその種類と品質が定められている。重油は、常圧蒸留残油、減圧蒸留残油、溶剤脱瀝{ようざいだつれき}残油などの高粘度油に直留軽油や分解軽油などの低粘度油を調合して、その用途に応じて、粘度、硫黄分、流動点、引火点、残留炭素分などの性状を合わせて製品とされる。
重油は、褐色または黒褐色の重質油で、比重は 0.82 ~ 0.95 程度、発熱量は 10,000 ~ 11,000 kcal/kg 程度である。重油の成分は炭化水素が主なもので、若干(0.1 ~ 4 %程度)の硫黄分および微量の無機化合物が含まれている。重油成分中の炭素と水素の重量比(C/H 比)は 6.5 ~ 7.8 くらいである。近年、大気汚染防止上の要請から重油の低硫黄化のため、直接脱硫や間接脱硫により残油の脱硫が行われることが一般的となっている。重油は便宜上、粘度によって A 重油(50 ℃において 20cSt 以下)、B 重油(20 を超え 50cSt 以下)および C 重油(50 を超え 250cSt 以下)の 3 種に分類使用されている。すなわち、A 重油は重油中最も軽質で粘度が低く、主成分は軽油で、これに 10 %程度の残油を加えて製造するが、ディーゼル・エンジン、小型バーナー用燃料として最も一般的に使用されている。A 重油は軽油が主体なので硫黄分が低い(1 %以下)ため、大気汚染防止対策用として、従来の B 重油、C 重油からの切り替え使用が目立つようになった。また、流動点も貯槽の加熱が不要な程度に低い(0 ~ 10 ℃)。B 重油は A 重油と C 重油の中間的な性質を持ち、おおよそ軽油 50 %、残油 50 %程度の混合によって製造され、ディーゼル・エンジン、バーナー用燃料に使用される。C 重油は、重油中最も粘度が高く、常温では流動性を失い、加熱・保温設備を必要とするものもある。しかし、石油製品のうち最も安価な燃料として大型ディーゼル・エンジン、大型ボイラー用などに使用されている。C 重油のなかには粘度が 250cSt を超えるものもあり、その分貴重なカッター材を少なくできるため、高粘度 C 重油は標準的な粘度の C 重油よりも安価である。また、船舶の燃料用に使われる重油はバンカー重油または単にバンカーと呼ばれている。