ページ番号1000951 更新日 平成30年2月16日

重力探査じゅうりょくたんさ
英語表記
gravity survey
同義語
重力探鉱 [ じゅうりょくたんこう ]
分野
その他

地球上の重力の値は、測定点によって異なっている。その大きなものは緯度に伴う変化で、これは地球自転による遠心力が回転半径の違いによって異なることに原因するものである。そのほかにも測定点が高地である場合、海上の場合、あるいは近くに質量の大きな山のある場合なども重力値は変化する。このほか、月、太陽の引力によっても変化するが、これらの影響を補正してもまだ重力値は一様にはならない。
これは地下構造に原因しているのであって、このゆえに重力値を精密に測定することで地下構造の解析が可能となる。典型的な地下構造とそれに対応する重力変化を図に示す。
背斜構造についての現象を簡単に説明する。一般に地層は古いものほど長い間の圧密を受け、密度が高くなっている。背斜構造では下の古い地層が地表に近くなっているので、同一深度での密度を比較すると背斜中央部で最大になる。いずれの深度についても同様であるから、地表で重力値を測定すると背斜中央部で最大値を示すことになる。他の構造の場合も同じ考え方で理解できる。重力計の原理は一種のばね秤の応用である。重力の大きい場所ではばねの伸びが大きく、重力の小さい所では伸びが小さい。この伸びを測定するのであるが、多くの工夫をこらして、大体 10-8 の精度を持つようにしてある。ばねばかりであるから測定時には安定させなければならない。陸上の重力探査ではこのように重力計を地上に安定させて測定している。
かつては、海域においても、海底に重力計を降下して測定していた。現在では、精度は若干劣るが、船上に搭載した重力計で航行中に測定する方法がとられている。この方法は、地震探査など他の物理探査と並行して観測できる点で優れていて、最近の海域重力探査はほとんどが船上重力観測に変わっている。重力の値は先述のように地下構造に対応しているが、地下構造も大別して広範な地域に対応するいわゆる地方的異常と、比較的浅い小さな構造を反映する局地的異常とが混在して出ている。集油構造は主に後者に対応するので、両者を分離する必要もある。これが鉛直二次微分とか残留重力と呼ばれるものである。地層を 2 層構造と考え、第 1 層、第 2 層の密度を仮定すると、観測値を満足するような境界面の形を計算できる。こうして求められた境界深度がそのまま地層深度と一致するとはいえないが、構造解釈に有力な資料を提供する。この説明は断面上の二次元的な場合であったが、これを敷衍{ふえん}して3次元的に深度計算することもできる。いずれも実際の計算は、コンピューターを利用しなければ事実上不可能に近い。
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